富士山(冬)7   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬に入る清々しき富士に背伸びす 東秋茄子 京鹿子 201303
枯木越し湖面に写る逆さ富士 中山良子 末黒野 201304
丹沢の山越しに富士初景色 濱野新 やぶれ傘 201304
真向かひに富士を据ゑたる初座敷 大文字孝一 春燈 201304
初富士や走者に風の容赦なく 鶴見董子 末黒野 201304
冠雪の富士落日の県境 高野春子 京鹿子 201304
初吟行いち日富士に雲を見ず 久留米脩二 馬醉木 201304
父逝きて機窓に潤む雪の富士 北村和代 ぐろっけ 201304
富士近き本宮の空淑気満つ 中山良子 末黒野 201304
ゑてがみに富士を大きく寒見舞 栗原公子 201304
大富士の湧水に沸く初湯かな 木下ふみ子 馬醉木 201305
晴れ渡り鉄路の先の二月富士 辻井ミナミ 末黒野 201305
真向へば畏敬の念や雪の富士 田中一美 ろんど 201305
純白の富士ばら色に冬夕焼 史あかり ぐろっけ 201305
富士山を遮る山は雪積まず 史あかり ぐろっけ 201305
富士の雪よく見ゆる日の凍強し 大西八洲雄 万象 201305
遠富士のあけぼの色や鳥総松 河村啓花 ろんど 201305
島指呼に遠富士視野に寒明くる 松本三千夫 末黒野 201305
昼月を放り初富士なりしかな 河野美奇 ホトトギス 201306
寒月に白妙の富士峙てり 安原葉 ホトトギス 201306
初富士は見ず大西日見て帰る 嶋田一歩 ホトトギス 201306
初富士に対してをれば静ごころ 河野美奇 ホトトギス 201306
羽子をつく真白き富士のありにけり 嶋田一歩 ホトトギス 201306
新雪の富士を視界に着陸す 稲畑汀子 ホトトギス 201310
雪富士の見ゆる日は見ゆ道の涯 瀧春一 花石榴 201312
雪雲に塗り替へられし豊後富士 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
落日に芒燃ゆるや富士裾野 土屋光男 春燈 201312
豊後富士雪が描いてゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
豊後富士師走の襞の深さかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
白富士に隣る甲斐ケ根雪曇 瀧春一 花石榴 201312
凍雲を吐き出してゐる豊後富士 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
見えぬ富士眺めては酌む温め酒 吉村さよ子 春燈 201401
雪富士はるかしばし空中浮遊せり 篠田純子 あを 201401
雪の嶺々従へて富士孤高なる 稲畑汀子 ホトトギス 201401
雪の富士東京タワーに氣功師來る 佐藤喜孝 あを 201401
雪の富士少し離れて雲の湧く 篠田純子 あを 201401
雪の富士見て溜息の朝かな 稲畑汀子 ホトトギス 201401
雪の富士とは刻々といふ夜明け 稲畑汀子 ホトトギス 201401
出羽富士の一句を添へて賀状書く 石井美智子 風土 201401
ダイヤモンド富士の初空ああ日本 竹貫示虹 京鹿子 201401
寒茜海より化粧ふ駿河富士 秋場貞枝 春燈 201402
駿府路の何処へ行つても師走富士 吉田政江 201402
風二月全き富士にある名残 稲畑汀子 ホトトギス 201402
富士山の旅も終りぬ寒明くる 稲畑汀子 ホトトギス 201402
冬麗の富士くつきりと荼毘の朝 松本三千夫 末黒野 201402
冬晴や裾ひく富士の神々し 木戸宏子 201402
羽衣の松初富士の長袴 秋場貞枝 春燈 201402
大寒や研がれし富士の千の襞 四條進 201403
雪晴れや富士の裾野を新幹線 鈴木セツ 201403
雪見晴富士に鳳凰はばたけり 野畑さゆり 201403
極月の富士晴れきつて忌日かな 野畑さゆり 201403
初富士や登坂車線ゆるゆると 辻美奈子 201403
初富士のネットに受信旅ごころ 森理和 あを 201403
滾るごと泡立つ湖面富士颪 山口ひろよ 201403
無言なり雪の富士山前にして 松井季湖 201403
刻々の富士との対峙寒夕焼 藤原照子 201403
冬日和畦より仰ぐ白き富士 小川玉泉 末黒野 201403
冬将軍真つ先富士を娶りけり 森岡正作 201403
冬霞富士を立たせてものを焚く 佐藤弘香 ろんど 201403
ビル狭間初日に映ゆる遠き富士 棗怜子 春燈 201403
正月や世界の富士の輝けり 根本芳子 末黒野 201404
真っ白な富士遠チに見て麦を踏む 江木紀子 雨月 201404
初富士をはるか空衝く電波塔 加藤静江 末黒野 201404
初富士の正面にある新居かな 小峯綾子 風土 201404
見えてゐる富士より高く羽子をつく 嶋田一歩 ホトトギス 201405
雪明り富士一睡もさせざりし 河野美奇 ホトトギス 201406
寒夕焼神の切絵の富士を置く 木村享史 ホトトギス 201407
寒晴の全容の富士颪とも 安原葉 ホトトギス 201407
輪郭の三角画けば富士に雪 荒川美邦 京鹿子 201408
初富士を新幹線から満喫し 高野綸 璦別冊 201408
富士見ゆる席の温もり初電車 小川明美 万象 201408
笠雲に富士の初雪隠されし 稲畑汀子 ホトトギス 201410
初冠雪の富士一段とうましかり 森下康子 201412
忽ちに富士消えて現れ冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 201412
雪の富士今日も車窓に嵌めて旅 廣太郎句帳 ホトトギス 201412
寒晴の俯瞰全き富士の山 稲畑汀子 ホトトギス 201501
寒林の明るさ富士の見えしより 稲畑汀子 ホトトギス 201501
富士右に左に峠春隣 稲畑汀子 ホトトギス 201501
一刷けで書きたし初冠雪の富士 今瀬一博 201501
初雪の富士や太宰の峠茶屋 田村すゝむ 風土 201501
風音のいつもどこかに雪の富士 稲畑汀子 ホトトギス 201501
寒風に剥がされてゆく富士の白 稲畑廣太郎 ホトトギス 201501
蒼々と富士厳寒の車窓かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201502
一系の天子初富士世界に燦 天野みゆき 風土 201502
富士見えしより待春の心かな 稲畑汀子 ホトトギス 201502
初雪の富士を遠見の散歩かな 齋藤朋子 やぶれ傘 201502
冬晴や富士の形に雲浮ぶ 赤座典子 あを 201502
夫の忌や初雪の富士雲間より 嶋崎豊子 雨月 201503
立ち枯れの泡立ち草に富士はるか 大島英昭 やぶれ傘 201503
初富士や標高三七七六 神蔵器 風土 201503
初富士へおのづと頭垂れゐたり 水原春郎 馬醉木 201503
雪富士の後光纏ひしふれあい橋 佐藤弘香 ろんど 201503
麦踏や腰のばすたび仰ぐ富士 コ田千鶴子 馬醉木 201503
雪富士を今し朝の日躍り出づ 水原春郎 馬醉木 201503
いつもより高く聳ゆる雪の富士 村上倫子 201503
初冬や富士の岨道まだ見えて 高尾寛美 京鹿子 201503
富士聳てる日の傾きや三十三才 間島あきら 風土 201503
寒晴や鬼広場ある有馬富士 坂根宏子 201503
芦ノ湖に新雪光る富士浮きて 手島伸子 雨月 201503
雪の富士鴟尾にのせをき日暮るる 佐藤恭子 あを 201503
富士山(冬)→8

2021年1月20日 作成

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