富士山(冬)6   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初仕事終へたる帰路の富士の山 稲畑汀子 ホトトギス 201201
富士よりも故郷の山の初景色 高橋将夫 201201
見え隠れの富士を固執の冬帽子 足立典子 雨月 201202
強霜に最も富士の尖りけり 森岡正作 201202
久にあふ真白き富士に背を押され 竹内慶子 春燈 201202
初富士を枕にしたる寝釈迦かな 神蔵器 風土 201202
富士山どかと在します山湖浮寝鴨 足立典子 雨月 201202
朝な夕な窓の富士見て冬籠 早崎泰江 あを 201203
筑波より極月の富士大落暉 三輪慶子 ぐろっけ 201203
初富士や箱根路走る白き息 川井素山 かさね 201203
初富士や箱根駅伝繋ぐ樫 中村ふく子 201203
初富士や映像仰ぎ龍の年 續木文子 あを 201203
初富士の胸高にある雲の帯 大木清美子 201203
初富士のせり上がりくる峠かな 渡部節郎 201203
初富士のぐつと近づく西武線 上原重一 201203
初景色しばらく富士に真向へり 小林共代 風土 201203
旅立ちやE席よりの雪の富士 中川すみ子 201203
懐にサファリ抱きて富士眠る 紅谷芙美江 万象 201203
富士山の稜線微か雪凍てて 宮元陽子 末黒野 201203
富士を愛で日向ぼつこへ加はれる 野畑さゆり 201203
富士の山白無垢姿初景色 安藤虎酔 かさね 201203
ランナーに二日の富士の美し厳し 浅木ノヱ 春燈 201203
船頭の操舵室より雪の富士 山岸甲一 やぶれ傘 201204
暁紅の男富士かな冬終る 遠藤真砂明 201204
初夢や筋はなけれど富士に鷹 西村純太 201204
初富士やお薄を点つる母卒寿 森清信子 末黒野 201204
初富士に真向ふ翼欲しくなる 佐藤弘香 ろんど 201204
初富士と畏れ多くも写真撮る 村高卯 201204
車窓よりこぼるる富士の淑気かな 小林美登里 かさね 201204
遠富士の高さに掲げ福茶かな 河村啓花 ろんど 201204
影富士や利根のほとりのどんど焼き 三輪慶子 ぐろっけ 201204
影富士や寒の内なる富士見台 三輪慶子 ぐろっけ 201204
江ノ電の富士道連れに初詣 小林和世 末黒野 201204
暖房にひとりのランチ窓に富士 今井千鶴子 ホトトギス 201205
元朝や拍手打ちて富士を撮る 上岡佳子 万象選集 201205
元旦や空に吸はるる富士高嶺 藤田玲子 万象選集 201205
大富士に正月凧の尾の触るる 曽根満 万象選集 201205
鍬始雪たつぷりの富士を背に 加藤和子 万象選集 201205
雪の富士その日昨日のごときかな 今井千鶴子 ホトトギス 201205
正月凧赤きが富士へあがりけり 山内なつみ 万象選集 201205
真向ひに初富士拝む母訪ふ日 佐藤嘉洋 万象選集 201205
初富士を拝し背筋を伸ばしけり 佐藤忍 万象選集 201205
初富士やどこか窪んでゐるやうな 平子甲奈 万象選集 201205
初富士へ御手ひろげしマリア像 須藤初枝 万象選集 201205
初日の出富士と筑波の見ゆるなり 吉野幸治 万象選集 201205
絵のように遊べる富士に冬の雲 北村香朗 京鹿子 201205
白妙の富士に紅さす大旦 駒形裕右子 万象選集 201205
白銀の富士を真下に初の旅 木山富美 万象選集 201205
よく晴れて窓一杯に富士の雪 北村香朗 京鹿子 201205
精進湖の富士の吐息のさくら生れ 四條進 201206
寒晴や富士が見ゆると見舞妻 石川笙児 馬込百坂 201206
かぎろひの相模の海や富士真白 辻井ミナミ 末黒野 201206
抱かれて精進湖富士の雪湛ふ 四條進 201206
二日富士箱根駅伝往路終ふ 嶋田一歩 ホトトギス 201206
駅伝を見る渋滞に二日富士 嶋田一歩 ホトトギス 201206
けさ富士の初冠雪や夫を呼ぶ 北崎展江 くりから 201209
冠雪の富士が伴走ビュッフェ窓 和田郁子 粥の味 201209
名の通り霊峰富士や初日さす 北崎展江 くりから 201209
富士晴れと言ふ日賜り布団干す 北崎展江 くりから 201209
むらさきに冬富士暮るる球子の死 北崎展江 くりから 201209
初富士に蔵す数多の命かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210
富士見ゆる至福の冬もわが旅路 稲畑汀子 ホトトギス 201211
冬富士の見下す磯に竿しなる 菅原孟 かさね 201211
雪富士へ寄生木黒き毬捧ぐ 手島靖一 馬醉木 201301
雪景色昨日より今日朝の富士 木村茂登子 あを 201301
雪の富士関東平野越えにけり 池田光子 201301
初旅を終へて富士見し帰路となる 稲畑汀子 ホトトギス 201301
初旅の富士朝月を従へる 稲畑汀子 ホトトギス 201301
冠雪の富士正装の威のありぬ 久染康子 201301
初御空富士の夜明でありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201301
初景色言ふたらやつぱ富士でせう 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
初空の富士へ昇りてゆく朝日 稲畑汀子 ホトトギス 201301
富士山の襞くつきりと冬立つ日 塩千恵子 201301
富士在ればこその大空鳥渡る 岡田貞峰 馬醉木 201301
富士見ゆる最南端の初日かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
富士の雪十日早きや蛇笏の忌 野畑さゆり 201301
富士の雪見て来し鴨の浮寝かな 手島靖一 馬醉木 201301
湘南の水平線や雪の富士 前川ユキ子 201302
初富士やいづこに立つも真正面 神蔵器 風土 201302
初富士の麗姿瑞祥とぞ思ふ 熊岡俊子 雨月 201302
冠雪の富士を讃へむ長停車 石川笙児 201302
初冠雪富士に青空ほしいまま 谷岡尚美 201302
眠らむと富士は裾野に雲を置き 頓所友枝 201302
富士を背に大根畑日を溜める 宮内とし子 201302
山腹で呼吸してゐる富士新雪 松田都青 京鹿子 201302
入院や船橋に見る雪の富士 大坪景章 万象 201302
ふつくらと富士の暮れゆく冬至かな 辻美奈子 201302
をりをりに湯煙噴くや冬の富士 菅原孟 かさね 201302
ゆきゆきて芒と富士の大井川 間島あきら 風土 201302
雪晴や湖面に映る逆さ富士 辻知代子 201303
初富士へ転舵の汽笛かがやかす 遠藤真砂明 201303
初富士は日本晴を背負って聳つ 木村茂登子 あを 201303
黎明の富士の裾野の雪けむり コ田千鶴子 馬醉木 201303
十字路のかなた初富士浮かび出づ 上原重一 201303
家康も見たであらう富士の雪 東秋茄子 京鹿子 201303
「ダイヤモンド富士」が表紙絵初暦 鈴木照子 201303
日は富士の裏へ移れり雪のあと 藤井美晴 やぶれ傘 201303
東京に初富士拝む坂一つ 水原春郎 馬醉木 201303
冬夕焼富士全容を際立たせ 上村葉子 風土 201303
冬晴の富士のあなたに神戸あり 松岡悠喜夫 ぐろっけ 201303
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2021年1月15日 作成

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