富士山(冬)5   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪の富士マグマが透けて見えてゐる 佐藤喜孝 あを 201004
極寒の寧ろ莞爾と富士の山 守屋井蛙 酸漿 201004
新幹線車窓の富士も暮早し 嶋田一歩 ホトトギス 201004
寒風のたてがみ育つ富士東稜 水上陽三 201004
寒の梅里山に富士望みつつ 吉野さと 酸漿 201004
初富士やこの美しき天空率 佐藤美恵子 201004
初富士に光の梯子かけたしや 吉野のぶ子 遠嶺 201004
初凪や松並木より表富士 高埜良子 春燈 201004
冠雪の富士を従へ機上人 佐田昭子 ぐろっけ 201004
凩に富士はだかつてをりにけり 嶋田摩耶子 ホトトギス 201004
玲瓏と富士うかびたり恵方道 小林千草 馬醉木 201004
宿を出て十歩の富士を初景色 乙坂きみ子 末黒野 201004
百景の富嶽初富士恋ふ心 稲岡長 ホトトギス 201004
遠富士の眼福貰ふ若菜摘 久染康子 201004
縄跳や波のはたての富士も入れ 小野恵美子 馬醉木 201004
冬うらら富士ははるけく仰ぐもの 池本一軒 201004
まなかひに初富士拝し子の住まひ 荒原節子 201004
枯芝の土手の向うに白き富士 神田惣介 京鹿子 201005
大寒の底を歩いて富士仰ぐ 中村江利子 京鹿子 201005
新玉の遠嶺誌祝す富士霊峰 今井松子 遠嶺 201005
寒凪や灘白光に富士うかび 佐藤いね子 馬醉木 201005
初富士や合せ鏡をふところに 橋本良子 遠嶺 201005
三島駅次は新富士お茶の花 嶋田一歩 ホトトギス 201005
遠富士にうねる連凧父子の影 横山義恭 201005
黒土のいよいよ黒き二月富士 後藤那生 ろんど 201005
電柱と電線と富士山(ふじ)冬夕焼 丑久保勲 やぶれ傘 201005
寒晴れや富士立ちあがる日曜日 秋葉貞子 やぶれ傘 201006
洟をかむ冠雪の富士ふりきつて 八田木枯 鏡騒 201009
初富士や旅の車窓の二十分 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
初富士や目黒は坂の多き街 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
初富士や虚子山荘の木々高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
初富士やホテルマウント富士の黙 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
初富士やここであなたと暮せし日 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
初富士の稜線に景改る 稲畑汀子 ホトトギス 201011
富士は雪ベレー帽ほど輝かす 宇都宮敦子 201011
道迷ひても初雪の富士を見て 稲畑汀子 ホトトギス 201011
初雪の一瞬の富士見のがさず 稲畑汀子 ホトトギス 201011
雪山の富士の怖さはあなどれず 稲畑汀子 ホトトギス 201012
遠富士の今朝の頂雪置けり 長谷川たか子 酸漿 201012
冬霞脱ぎしばかりの富士俯瞰 稲畑汀子 ホトトギス 201012
夕焼の富士見通に雪の富士 西山美枝子 酸漿 201101
富士に吹く風の見ゆるや寒夕焼 柿沼盟子 風土 201101
コバルトの富士湧水の淑気かな 宇都宮敦子 201101
去りがたし駅のかなたの雪の富士 青木陽子 酸漿 201102
階段の中程に見る富士冠雪 中山皓雪 201102
旅立ちの朝懐に冬の富士 佐藤みらい ろんど 201102
落葉掻く人背を伸ばし富士を見る 鈴木英男 末黒野 201102
かくまでの濃き白はなし富士の雪 大橋晄 雨月 201102
死に化粧ビルの間に雪の富士 森理和 あを 201102
富士見てふ町の浮世絵しぐれをり 永島雅子 春燈 201102
冬夕焼富士の頂染めにけり 井上幸子 酸漿 201102
御殿場の空を占めたり雪の富士 瀬沼利雄 酸漿 201103
大年の山々暮れて富士も暮る 掛江淳司 酸漿 201103
存分に裾野を引けり雪の富士 瀬沼利雄 酸漿 201103
蒼穹の富士や無音に凍つるかに 清水美子 春燈 201103
旗雲の浄土の色や冬の富士 鈴木英男 末黒野 201103
新雪の富士くれなゐに匂ひたつ 根岸善行 風土 201103
初富士や出湯に素謡ひびかせて 北尾章郎 201103
凛々と冠雪富士や湖の碧 清水美子 春燈 201103
落葉松の裸木泣かす富士颪 清水美子 春燈 201103
富士山を観るだけの旅冬帽子 山田暢子 風土 201103
富士と海見たしと思ふ旅始め 森理和 あをかき 201103
今朝はまた化粧新たに雪の富士 瀬沼利雄 酸漿 201103
冬波に富士を浮かべて船の旅 金山藤之助 201103
冬晴れの富士を遠望して称ふ 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201103
朝富士の裾野の長き雪景色 山口まつを 雨月 201104
虎落笛富士漆黒の闇纏ひ 安斎久英 末黒野 201104
丹沢の上に富士の嶺寒晴るる 鈴木とおる 風土 201104
元旦の富士に差し込む朝日かな 山口まつを 雨月 201104
晴天や高層からの雪の富士 橋本之宏 風土 201104
寒三日隠れもあらぬ雪の富士 小川玉泉 末黒野 201104
初富士を見むと車窓に目を凝らす 山口キミコ 201104
七日目に富士の夢みし冬うらら 下平誠子 ろんど 201104
富士晴れて田圃一面初氷 山口まつを 雨月 201104
富士山を雪を見たしと島の祝女 山内なつみ 万象 201104
富士の雪繩は酒屋に残りけり 其角 五元集(夏) 201104
山降る眞白き富士を背にけ負ひて 北村香朗 京鹿子 201104
遠富士の姿成りゆく初茜 中島讃良 ろんど 201104
天空に富士秀麗の淑気かな 飯田角子 酸漿 201104
コバルトの富士湧水の淑気かな 宇都宮敦子 201104
泰然と朝富士凍りつく湖面 大久保白村 ホトトギス 201105
かくまでの濃き白はなし富士の雪 大橋晄 ホトトギス 201105
風花や雲は変幻富士不動 大久保白村 ホトトギス 201105
風花の生れしあたり讃岐富士 内藤三男 ぐろっけ 201105
番台も富士も煙りて大晦日 加茂達彌 201105
薄雪の集落ぬけて富士仰ぐ 伊藤いな栄 酸漿 201105
黒富士の背向(そがい)に冬の夕焼かな 藤井美晴 やぶれ傘 201105
東京や初陽に拝すペンキ富士 加茂達彌 201105
ジャンボ機の主翼雪富士抱へ込む 永塚尚代 ぐろっけ 201105
初冠雪富士の宇宙でありしかな 木村茂登子 あを 201111
五時間の車窓富士嵌め時雨嵌め 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112
蒲団から富士眺めをり温温と 赤座典子 あを 201112
飛鳥から文の届きし富士に雪 吉弘恭子 あを 201112
二階より夫の呼ぶ声富士の雪 早崎泰江 あを 201112
鳶は弧に雪来し富士を抱へけり 菅谷たけし 201112
冬曙富士にひらひら茜雲 赤座典子 あを 201112
冬の庭富士見の足湯賑へり 赤座典子 あを 201112
まなかひの富士の霊峰恵方とす 吉永すみれ 風土 201112
席題は富士が無難や歳旦吟 田中貞雄 ろんど 201201
初富士の全き姿上京す 稲畑汀子 ホトトギス 201201
富士山(冬) →6      

 

2021年1月13日 作成

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