富士山(冬)10   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冠雪の富士引き寄する遠眼鏡 岩下芳子 201702
胸に納め初冠雪の富士に会ふ 加藤みき 201702
雪の富士を右に左にバス旅行 村田武 やぶれ傘 201702
初富士に見下ろされゐて子ら遊ぶ 森なほ子 あを 201703
冠雪の富士遠目にも美しや 久保東海司 201703
歳晩や遠富士こつと浮き上がる 上野紫泉 京鹿子 201703
元日のレストランから富士おがむ 松村光典 やぶれ傘 201703
夕富士を隠し切れざる冬木立 占部美弥子 末黒野 201703
遠富士や雪輝やかす初御空 菅野日出子 末黒野 201703
遠富士や浜を彩る水仙花 森清堯 末黒野 201703
遠富士に日の沈みゆく冬至かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201703
富士の嶺に夕日入りゆく枯尾花 山田春生 万象 201703
就中富士よろこばす寒落暉 石田きよし 201703
酉年の初富士八重に羽開く 森岡正作 201703
初富士や沖波の紺極まれる 福永みち子 馬醉木 201703
左富士のさねさし相模初景色 落合絹代 雨月 201704
富士ぐいと近づいてゐる初御空 落合絹代 雨月 201704
初富士を二等分せリスカイツリー 甕秀麿 201704
富士焦がし大寒の日の落ちにけり 山本とく江 万象 201704
茜さす夕富士の黙寒に入る 川村亘子 末黒野 201704
初富士を遥かに望む江戸往還 佐藤まさ子 春燈 201704
霜降りつ深々と富士暮れ落ちぬ 森清信子 末黒野 201704
初富士を仰ぎて威儀を正しゆうす 安野眞澄 201704
初富士を上りの窓に新幹線 正谷民夫 末黒野 201704
朝なさな見慣れし富士の御慶かな 東小薗美千律 末黒野 201704
左手右手雪の白根と富士高嶺 鈴木石花 風土 201704
干し終へてしばし見惚るる雪の富士 山本とく江 万象 201704
冬の雲寄り重なりぬ富士の上 野畑さゆり 201704
トランペット届け初富士真正面 落合絹代 雨月 201704
朝の月冬の富士へと沈みけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201705
白波に湾のかなたの初富士よ 島田万紀子 馬醉木 201705
海苔粗朶や満潮に浮く朝の富士 鎌田光恵 201705
真白なる富士寒晴に遠ざかる 桔梗純 万象 201705
雪富士の夜明け八百万の神と 橋本くに彦 ホトトギス 201705
初島へ冬晴れの富士曳き行けり 布川孝子 京鹿子 201706
よく晴れし富士移りゆく雪けむり 河野美奇 ホトトギス 201706
寒月の明るさに雲脱ぎし富士 安原葉 ホトトギス 201706
雪富士の全容見せし三日かな 赤川誓城 ホトトギス 201706
初富士に都心は黙を解かざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710
初富士を仰ぎ心の足るを知る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
帰る日の富士雪化粧終へてをり 赤座典子 あを 201801
初雪の富士へ踏みだす一歩かな 島田万紀子 馬醉木 201801
日の本の印南富士なる初景色 山田六甲 六花 201801
木枯や富士全容を吹き残し 石黒興平 末黒野 201802
遠富士や大観覧車冬空に 犬嶋テル子 春燈 201802
雪富士に翳すグラスのルビー色 赤座典子 あを 201802
神さびる白銀の富士初日の出 斉木永久 馬醉木 201802
完壁はときに重たし冬の富士 吉田政江 201802
茫と富士凛と伊吹や冴返る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
借景の富士を浮き立たせし山火 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
干菜吊る富士の風音水の音 佐々木よし子 201803
初富士を遠見に喜寿のこころざし 佐々木よし子 201803
初空や出雲の湖に伯耆富士 山本喜朗 雨月 201803
初雪や富士みに来よと子の便り 笹村政子 六花 201803
裸木に吊る掛軸は富士の山 池田光子 風土 201803
遠富士や屋体崩しの冬夕焼 斉藤マキ子 末黒野 201803
赤富士に冬満月の沈みけり 岡田ちた子 雨月 201803
練馬より遥かに雪の富士拝む 松村光典 やぶれ傘 201803
冬うらら富士みるために右の席 佐々木あつ子 やぶれ傘 201804
初富士の遠くなるほど光りけり 近藤牧男 春燈 201804
初明り湖心にしかと逆さ富士 柴崎甲武信 春燈 201804
元朝や街の高みの富士見台 今村千年 末黒野 201804
銀箔の富士の頂淑気満つ 森清信子 末黒野 201804
西窓を額の初富士祝膳 森清堯 末黒野 201804
初富士といふものぞみの二十秒 藤井啓子 ホトトギス 201805
真白なる富士冬帝となりゆける 湖東紀子 ホトトギス 201805
雪のせて近づきがたき富士となる 湖東紀子 ホトトギス 201805
初富士や富士もう見えぬ富士見町 藤井啓子 ホトトギス 201805
初富士を伊勢の海より拝すかな えとう樹里 201806
薩摩より蝦夷より富士見初句会 大久保白村 ホトトギス 201806
広重の富士はみ出せる絵双六 和田華凛 ホトトギス 201806
初富士や箱根は暮れること早し 嶋田一歩 ホトトギス 201806
加ふるに富士聳えゐて羽子日和 嶋田一歩 ホトトギス 201806
土地人として初富士を見る二箇所 嶋田一歩 ホトトギス 201806
元朝や街の高みの富士見台 今村千年 末黒野 201804
銀箔の富士の頂淑気満つ 森清信子 末黒野 201804
西窓を額の初富士祝膳 森清堯 末黒野 201804
初富士の裾伸びやかに相模湾 北郷和顔 末黒野 201804
初富士といふものぞみの二十秒 藤井啓子 ホトトギス 201805
真白なる富士冬帝となりゆける 湖東紀子 ホトトギス 201805
雪のせて近づきがたき富士となる 湖東紀子 ホトトギス 201805
初富士や富士もう見えぬ富士見町 藤井啓子 ホトトギス 201805
初富士を伊勢の海より拝すかな えとう樹里 201806
薩摩より蝦夷より富士見初句会 大久保白村 ホトトギス 201806
広重の富士はみ出せる絵双六 和田華凛 ホトトギス 201806
初富士や箱根は暮れること早し 嶋田一歩 ホトトギス 201806
加ふるに富士聳えゐて羽子日和 嶋田一歩 ホトトギス 201806
土地人として初富士を見る二箇所 嶋田一歩 ホトトギス 201806
任終へて裾野くつきり雪の富士 神田惣介 京鹿子 201806
しばらくは車窓に坐る雪の富士 森田明成 201806
冬富士の肩黒々と日の没す 大山夏子 201811
新雪の富士へ寄生木毬捧ぐ 手島靖一 馬醉木 201812
刻々の富士山頂の初明り 稲畑汀子 ホトトギス 201901
快晴の富士見しというふお年玉 稲畑汀子 ホトトギス 201901
一点の雲なき雪の富士とこそ 稲畑汀子 ホトトギス 201901
富士山(冬)→11

 

2023年12月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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