河 豚 1 100句 河豚宿は此許よ此許よと灯りをり 阿波野青畝 |
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作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
飛機降りて河豚の宿へと一直線 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 199812 |
羽織からふどしまで絹河豚汁 | 岡井省二 | 槐 | 199812 |
海底の牧場河豚の眼力満つ | 山田緑光 | 海程 | 199812 |
河豚鍋に関門の灯の滲みきし | 山田弘子 | 円虹 | 199901 |
とらふぐに遠のいてゆく糶の声 | 森景ともね | 船団 | 199902 |
河豚刺の呉須透く色をいたゞきし | 中島真沙 | 円虹 | 199903 |
はらからの思ひばらばらふぐと汁 | 鹿野佳子 | 朝 | 199904 |
河豚鍋の途中電報披露さる | 小林あつ子 | 火星 | 199905 |
善通寺干河豚たちまち食されけり | 岡井省二 | 槐 | 199905 |
河豚供養隅田の河岸を築地へと | 熊谷みどり | いろり | 199906 |
閑散としたる市場の河豚供養 | 熊谷みどり | いろり | 199906 |
人の世の河豚てふ生命短かきを | 熊谷みどり | いろり | 199906 |
虎河豚を食べてもとより楽天家 | 橋場千舟 | 船団 | 199906 |
雨くれば河豚の涙か河豚供養 | 保坂加津夫 | いろり | 199906 |
運不運河豚は供養に放たれて | 保坂加津夫 | いろり | 199906 |
短命と云はれて生きて河豚供養 | 保坂加津夫 | いろり | 199906 |
魚には名ある不思議よ河豚供養 | 保坂加津夫 | いろり | 199906 |
河豚供養豚はへらへらひとり言 | 保坂加津夫 | いろり | 199906 |
心太娑婆のゆふぐれよかりけり | 高橋邦夫 | 風土 | 199909 |
春帆楼河豚の供養に来てゐたる | 広渡敬雄 | 遠賀川 | 199909 |
河豚出でて一座次第にしづかになる | 能村登四郎 | 芒種 | 199911 |
寒き夜の河豚食べし血の疼きあり | 能村登四郎 | 芒種 | 199911 |
七盛塚見し昂りに河豚の宿 | 稲畑廣太郎 | 廣太郎句集 | 199912 |
誤記は誤記釈明はせず河豚を喰ふ | 柴田いさを | 船団 | 199912 |
河豚鍋や海峡過ぐるロシヤ船 | 笠井育子 | 濱 | 200002 |
死神を横目で河豚をたべにけり | 保坂加津夫 | いろり | 200002 |
ふぐと汁黒海艦隊現はれる | 伊藤格 | 槐 | 200003 |
虎河豚をさばく主の仏頂面 | 吉川郁美 | 狩 | 200003 |
買手の目引かむと河豚の捌かるる | 吉村幸子 | 雨月 | 200003 |
河豚汁や熟年二人酔ひはじむ | 大川泉舟 | 澪 | 200003 |
口あけて鰭打つ河豚の糶られをり | 安田繁子 | 濱 | 200003 |
ふぐの眼窩吸ひつくしたる夜のとばり | 澤本三乗 | 槐 | 200004 |
河豚刺や気ふさぎ人の座に隣る | 河口仁志 | 沖 | 200005 |
河豚供養放てばふぐのふり向かず | 保坂加津夫 | いろり | 200006 |
河豚供養依枯地に水に乗らぬ奴 | 保坂加津夫 | いろり | 200006 |
河豚供養命拾ひのふぐもゐて | 保坂加津夫 | いろり | 200006 |
仲買のをんな早口河豚供養 | 小林共代 | 風土 | 200007 |
斎壇のふぐ泳がせて河豚供養 | 小林共代 | 風土 | 200007 |
雨の中ふぐ放生の隅田川 | 小林共代 | 風土 | 200007 |
延々と河豚への謝辞を河豚供養 | 川上恵子 | 雨月 | 200008 |
河豚放生して膨らめる響灘 | 川上恵子 | 雨月 | 200008 |
釜蓋朔日あふぐに精を出してをる | 中原道夫 | 銀化 | 200010 |
秋晴や釣れて外道のふぐ二匹 | 神蔵器 | 風土 | 200011 |
河豚といふ誘ひに乗れぬわけのあり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200012 |
河豚の店とは知らず来てをりしかな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200012 |
無頼なる漢が泣きしふぐと汁 | 能村研三 | 沖 | 200101 |
河豚雑炊馬関を終の棲処とし | 川上恵子 | 雨月 | 200101 |
虎河豚のはちきれさうな腹をして | 正木光子 | いろり | 200101 |
毒舌も薬味の一つふぐと汁 | 上谷昌憲 | 沖 | 200101 |
河豚買はで河豚鰭のみを買ひにけり | 久保晴子 | 雨月 | 200102 |
河豚捌く手際のよきに時忘じ | 久保晴子 | 雨月 | 200102 |
河豚喰ふ馬関の僧の裏おもて | 古田考鵬 | 雨月 | 200103 |
若者に試食をさせて河豚を喰ぶ | 石山民谷 | 遠嶺 | 200103 |
大阪城見ての集ひの河豚と鍋 | 赤池貴のえ | 春耕 | 200103 |
河豚につらる秋芳洞の旅日記 | 保里吉子 | 京鹿子 | 200103 |
松かさを蹴れば虎河豚泣く声す | 河内童楽 | 六花 | 200103 |
河豚さしを初めて食べて笑ひをり | 松沢久子 | いろり | 200104 |
河豚さしを食べて話の種が増え | 松沢久子 | いろり | 200104 |
ふぐの口してふぐ雑炊を吹いてをり | 島崎晃 | 遠嶺 | 200104 |
河豚食うて博多の駅の雑踏に | 和田あきを | 風土 | 200104 |
放たるる供養の河豚のとぼけ貌 | 内田雅子 | 馬酔木 | 200108 |
寒き夜のいづこかに散る河豚の毒 | 能村登四郎 | 沖 | 200108 |
ふぐ食うておのれのこゑの身ぢかなる | 岡井省二 | 槐 | 200108 |
中りたる河豚の仲間の顔揃ふ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200112 |
聞かれれば話す中りし河豚のこと | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200112 |
河豚鍋屋軒にびつしり提灯吊る | 酒井ひろ子 | 濱 | 200202 |
箱ふぐの鰭のあたりがナザレかな | 小形さとる | 槐 | 200202 |
黒門の河豚売る声のうらがへり | 望月木綿子 | 沖 | 200202 |
まつたりと祇園の空やふくと汁 | 栗栖恵通子 | 槐 | 200203 |
箱河豚の貌の来てをるピエタかな | 小形さとる | 槐 | 200203 |
誕生日の夫に相伴河豚料理 | 西村しげ子 | 雨月 | 200203 |
ふぐ刺や女等の箸ひらひらと | 岡淑子 | 雨月 | 200203 |
割きし腹白子を見せて河豚売らる | 溝内健乃 | 雨月 | 200203 |
店裏に河豚鰭干して十二月 | 門伝史会 | 風土 | 200203 |
へつこみの河豚提灯にありにけり | 粟津松彩子 | ホトトギス | 200204 |
潮騒も馳走と宿の河豚雑炊 | 門田陽子 | 濱 | 200204 |
箱河豚のふくれてゐたり春の磯 | 永田二三子 | 酸漿 | 200204 |
ふくらみて子の手にあまる怒り河豚 | 木下玉葉子 | 酸漿 | 200205 |
河豚鍋や血のつながらぬ者同士 | 中村房枝 | 六花句集 | 200205 |
河豚さばく男一匹夢に生く | 渡辺俊子 | 京鹿子 | 200206 |
河豚供養平家の魂も鎮めしか | 青木美佐子 | 狩 | 200206 |
河豚鍋や言ひたき事を忘れをり | いしだゆか | 遠嶺 | 200302 |
水槽の河豚の目並ぶ馬車道に | 柴田久子 | 風土 | 200302 |
大皿の河豚は宝井馬琴かな | 中島陽華 | 槐 | 200302 |
初河豚や眼がうら返る袋糶 | 吉武千束 | 沖 | 200302 |
河豚汁にわだかまるもの何もなし | 塩川雄三 | 築港 | 200302 |
賞状を飾り料亭河豚づくし | 武司琴子 | ぐろっけ | 200302 |
河豚鍋と決め雑踏へ消えゆきぬ | 仙石君子 | 雨月 | 200303 |
料理長芸術家のごと河豚刺を | 荻野周子 | 雨月 | 200303 |
草河豚に対岸コンビナートかな | 岩月優美子 | 槐 | 200303 |
河豚くねる一万円の値札負ひ | 中ア敞子 | ぐろっけ | 200303 |
夢のつづきやつぱり河豚喰つてゐる | 滝沢環 | 京鹿子 | 200304 |
ふぐ刺の箸やはなびら摘むごとく | 新家生子 | 苑 | 200305 |
ふつふつと河豚鍋囲む三世代 | 佐野静子 | 遠嶺 | 200305 |
河豚捌く包丁と水光りあふ | 土井三乙 | 風土 | 200305 |
河豚供養河豚供養碑を一瞥し | 本山卓日子 | 京鹿子 | 200311 |
虎河豚の眼の中の潮かな | 井上都志子 | 槐 | 200312 |
ふぐ雑炊ひとりで使ふ夫婦箸 | 吉村紀代子 | 京鹿子 | 200401 |
流れ弾ほどなる河豚をいただきぬ | 山田六甲 | 六花 | 200401 |
古書ひとつ探しあぐねてふぐと汁 | 淵脇護 | 河鹿 | 200402 |
河豚→ 2 |
2021年11月23日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。