3     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
思ひつきり柿食ふ鵯をおどしたき 久津見風牛 200802
柿熟るるを鵯まつさきに告げにけり 和田絢子 春燈 200802
鵯の来て澄む空揺らす金鈴子 西山美枝子 酸漿 200803
鵯の音を運ぶ風あり黄水仙 林翔 200804
鵯に囃され熟れし実万両 波田美智子 火星 200804
いくたびも鵯のくる日や春の雪 根橋宏次 やぶれ傘 200804
鵯たてば目白すぐくる針祭 森茂子 火星 200805
ひとり居のガラス戸鵯がノックする 恒成久美子 ぐろっけ 200805
風も無き空ゆれわたる鵯の声 林翔 200812
鵯鳴いて石仏まなこ細めけり 小城綾子 200812
ひとしきり鵯の喧騒ピラカンサ 竹内弘子 あを 200902
御文庫の白壁過る鵯一羽 小林玲子 ぐろっけ 200902
鵯と共に消えたり木守柿 中島伊智子 酸漿 200903
春立つ日鵯の良き声聞きゐたり 東芳子 酸漿 200904
冬の鵯断固動かず声上げず 小島昭夫 春燈 200904
元日に鳴かぬは鵯も休日か 泉田秋硯 200904
岩の秀をわたる磯鵯風ひかる 手島靖一 馬酔木 200905
咲き残る梅に群れ来し鵯の声 古川さかえ 酸漿 200906
もう鵯の来る色見せてさくらんぼ 菊地英雄 酸漿 200907
鵯や紅葉をぬけて湖の上に 八田木枯 晩紅 200908
餌を運ぶ鵯賑はしき梅雨晴間 浅野恵美子 酸漿 200909
柿の木に鵯の大声あげゐたる 滝沢伊代次 万象 200909
立秋の池に鵯来て水をあぶ 三浦カヨ子 酸漿 200911
ワープロを叩けば響く鵯こだま 上原重一 200912
鵯の渡りはじまるころや俄か寒 中條睦子 万象 200912
湿原へ至る林道鵯花 伊藤紫都子 201001
隠国の空や初瀬の鵯しぐれ 鶴原妙 ろんど 201002
冬日和森澄み渡る鵯の声 増田八重 酸漿 201002
六甲の山模る句碑に鵯遊ぶ 小林玲子 ぐろっけ 201002
柿の実を鵯つつきをり師の忌日 山口素基 万象 201002
鵯の高鳴く古刹森深き 石川元子 酸漿 201002
鵯よぎる影のあとより声のして 服部早苗 201002
赤門を入りてよりの鵯の声 後藤とみ子 ぐろっけ 201002
千両に鵯の早業見たりけり 田中喜久子 酸漿 201002
相和してイヒギリの紅鵯の笛 田中貞雄 ろんど 201002
初鵯の椿に群れて甘えごゑ 三嶋隆英 馬醉木 201003
冬の鵯食はざるものも啄めり 水上陽三 201004
鵯の来て総翔ちの寒雀 根岸善行 風土 201004
旅に干す蜜柑の皮に鵯の来て 廣瀬雅男 やぶれ傘 201005
鵯のゐて夜明にゆらす雪椿 阿部ひろし 酸漿 201005
鵯の飛び立つ声の淑気かな 隅田恵子 雨月 201005
つぶやきを漏らす鵯春の雪 林佳枝 酸漿 201005
鵯の声ひときは高し朝桜 石川元子 酸漿 201006
春泥を踏みて鵯越の径 坂根宏子 201006
天空に鵯の飛び交ふ桜かな 天田美保子 酸漿 201007
鴉の子鵯鳩雀に圍まるる 佐藤喜孝 あを柳 201007
楊貴妃ざくら鵯黙にして啄ばめり 持田信子 春燈 201007
鵯の鳴きつつ過る梅雨の雨 大野ツネ子 酸漿 201009
秋立つ日鵯に追はるる蝉のあり 家塚洋子 酸漿 201012
鵯の去りて始まる日暮かな 赤座典子 あをかき 201012
松の空鵯啼く朝となりにけり 田中臥石 末黒野 201012
山道を迷ひ鵯花の中 天野美登里 やぶれ傘 201101
鵯渡る伊良虞に又も湧きたちて 大橋淳一 雨月 201101
鵯のとびかひに池涸れゆけり 山尾玉藻 火星 201101
鵯の席捲したる茶臼山 大橋晄 雨月 201101
幼稚園バスを降りる子鵯のこゑ 丑久保勲 やぶれ傘 201102
鵯鳴くや波郷知る者みな老いて 片桐てい女 春燈 201102
鵯鳴けば広目天の筆動く 宮田香 201102
枯枝に刺されし柿に鵯通ふ 赤座典子 あをかき 201102
袴着の子に鵯のはやし鳴く 谷村祐治 雨月 201102
春兆す磯鵯が鳴廂 伊藤いな栄 酸漿 201105
鵯に縄張りのあり梅の花 大山文子 火星 201105
亀鳴けり餌を横盗りの鵯と鯉 上原重一 201105
連翹を啄む鵯の嘴覗く 浅野恵美子 酸漿 201106
飛石に鵯落とす紅椿 天野美登里 やぶれ傘 201107
北窓の明るくなれり鵯の恋 中條睦子 万象 201110
指先に極細の棘鵯のこゑ 丑久保勲 やぶれ傘 201201
雨去れば鵯湧く三井に湖展け 中原吟子 雨月 201202
熟れ柿をいただきますと鵯の鳴く 府川昭子 春燈 201203
本堂の風鐸古び鵯鳴けり 佐藤喜仙 かさね 201203
せめぎあふ鵯と鴉や建国の日 大坪景章 万象 201205
鵯鳴けば広目天の筆動く 宮田香 故郷 201207
ブルーベリー鵯が啄む異変かも 早崎泰江 あを 201209
鵯騒ぐ洗濯機にもエコマーク 赤座典子 あを 201211
外に出でよ誘ひしきりの鵯こだま 上原重一 201212
鵯の警戒警報発令中 赤座典子 あを 201212
鵯の声醒めぎはの夢真二つに 服部早苗 201212
渡る鵯波にのまみな伊良湖岬 大橋淳一 雨月 201301
二千余年の史を積む社鵯騒ぎ 大橋晄 雨月 201301
派手に干す夜具の赤きを鵯猛る 廣畑忠明 火星 201301
和するごと子供等の声鵯の声 佐藤喜仙 かさね 201301
鵯の声老多き街に響きけり 佐藤喜仙 かさね 201301
木守柿残りついばむ鵯の群れ 後藤克彦 かさね 201302
天辺を取りては叫ぶ鵯の群 三村紀子 万象 201303
柿喰うて鳴くだけ鳴けり鵯の群 藤原千代子 万象 201303
千両も万両も食ひ鵯騒ぐ 中村ふく子 201303
朝の鵯かの西空をふるさとに 井上信子 201303
小寒の窓を貫き鵯の声 紅谷芙美江 万象 201304
雀来て鵯来て日脚伸びにけり 藤原若菜 春燈 201304
極寒の肚をしぼりし鵯の声 鳳蛮華 201304
強東風を捉へ鵯一直線 大内和憲 火星 201306
鵯に季節移ろふこと早し 稲畑汀子 ホトトギス 201310
鵯の声とて来馴れをりしもの 稲畑汀子 ホトトギス 201310
鵯や土蔵を覆ふ椿の木 柴田佐知子 201311
鵯の二人暮しを覘き込む 赤座典子 あを 201312
大宮の鵯が鵯追ふ秋しぐれ 原田しずえ 万象 201401
千両も万両も鵯容赦なし 池田かよ ぐろっけ 201402
ひと鳴きで鵯の飛び去る寒の入り 大島英昭 やぶれ傘 201403
鵯にひもじき春の空ばかり 山田六甲 六花 201404
雪の中鵯の声透き通る 早崎泰江 あを 201404
鵯 →4      

 

2021年10月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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