昼の月昼月) 3    100句

うそをついたやうな昼の月がある   尾崎放哉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
宇宙まで荷を送る世や昼の月 半沢一枝 末黒野 200912
ヘリコプター空かきまぜて昼の月 鈴木とおる 風土 201001
塀越の色変へぬ松昼の月 松本文一郎 六花 201001
すぢ雲のはてにありけり昼の月 藤井美晴 やぶれ傘 201001
小町忌や見返るさまの昼の月 山仲英子 201004
約束を忘る夢覚め昼の月 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201012
筆太の文学全集昼の月 飯田ひでを 201111
紫紺いろの近江富士なり昼の月 有本惠美子 ろんど 201112
良寛の手鞠のそれて昼の月 神蔵器 風土 201201
閑散の漁港鳶舞ふ昼の月 藤原照子 201201
山の上に昼の月ありハーブティー 杉浦典子 火星 201201
雲の間に昼の月あり金風忌 瀬島洒望 やぶれ傘 201201
昼の月松琴亭の月見台 三輪慶子 ぐろっけ 201202
萱原の道途切れゐし昼の月 西村節子 火星 201301
水仙や紙より薄き昼の月 柴田朱美 京鹿子 201303
憩ふ鴨気付かぬほどの昼の月 松田泰子 末黒野 201305
雪解靄立つ遠山や昼の月 松林順子 雨月 201306
昼月を放り初富士なりしかな 河野美奇 ホトトギス 201306
爪立ちて昼月仰ぐ羽抜鳥 西村節子 火星 201309
夏落葉昼月に蜘蛛のまどろみ あかさか鷹乃 ろんど 201311
冬空のさみしさに棲む昼の月 木村茂登子 あを 201401
昼月を銀杏の上に施餓鬼寺 小川玉泉 末黒野 201401
狂言の仕種まねみる昼の月 村上留美子 火星 201401
鷹渡る伊良湖岬の昼の月 栗山恵子 雨月 201401
昼月をさして舞ひ発つ草の絮 熊川暁子 201401
雀蛤に単線駅の昼の月 間島あきら 風土 201402
凍空やかくまで淡き昼の月 菅野日出子 末黒野 201404
昼月の色づく頃の大つらら 大畑善昭 201404
裸木を仰げば幽き昼の月 斉藤裕子 あを 201404
遠霞ずり落ちさうな昼の月 宮井知英 201406
北風に吹き上げられし昼の月 大久保白村 ホトトギス 201406
昼の月野焼の煙の紗に浮み 浜口高子 火星 201406
昼月の大方解けし春田打ち 池端英子 ろんど 201406
初めての夏日の空に昼の月 松村光典 やぶれ傘 201407
芋植うる仰ぐ頭上に昼の月 渡辺安酔 201407
花桐やまた昼月を見失なふ 松田泰子 末黒野 201408
花明かりふんはり軽き昼の月 池田光子 201408
昼月の色づき逸る山車ばやし 山田春生 万象 201408
昼月の白より白き落花かな 森清信子 末黒野 201408
昼月へ一直線や揚雲雀 森清堯 末黒野 201408
噴水の頂にあり昼の月 林徹也 201410
蒼天に溺れてゐたる昼の月 近藤喜子 201411
ほかほかの湯上りの嬰昼の月 赤座典子 あを 201412
昼の月青く透くから美しき冬 吉弘恭子 あを 201412
一片の雲となりたる昼の月 藤生不二男 六花 201412
鳰かづくたび薄れゆく昼の月 山尾玉藻 火星 201501
地芝居の幕間長し昼の月 大石よし子 雨月 201501
冬の昼月香具師はバナナを裏返し 大崎紀夫 やぶれ傘 201501
櫨の実や仰げば淡き昼の月 中村ふく子 201502
昼の月われにふるさと柘榴の実 鴨下昭 201502
古草を焚くや昼月烟るまで 森和子 万象 201502
昼月へ弾んで揺れて福袋 おーたえつこ 201503
昼月や磯の捨て餌に寒鴉 井口光石 風土 201504
寒林の空に透けたる昼の月 羽賀恭子 201504
雪吊りの斜め右上昼の月 有賀昌子 やぶれ傘 201504
探梅や野末に仰ぐ昼の月 中野久雄 末黒野 201505
桜蘂降る昼月の泪とも 雨宮桂子 風土 201507
鳥交るぽかんと昼の月ありて 青谷小枝 やぶれ傘 201507
昼月や遠目にしるき柿若葉 和田慈子 末黒野 201507
昼の月川原の柳青みけり 時田義勝 やぶれ傘 201508
囀りの木となり昼の月淡し 田村加代 末黒野 201508
羽蟻とぶ先に昼月ぼんやりと 大崎紀夫 虻の昼 201510
昼月のありどを探す黄菅原 吉田順子 201510
昼の月この世の極み紫陽花寺 上辻蒼人 風土 201511
頂上はいいな弥生の昼の月 中原幸子 船団 201512
痛み無き父の寝顔や昼の月 高倉和子 201601
帰り花いつか色づく昼の月 齋藤晴夫 春燈 201602
昼月の近江舞子の赤とんぼ 中島陽華 201602
雪掻や一息つけば昼の月 大木清美子 201603
昼月や動かず鳴かず冬の鵙 西村操 雨月 201603
雪晴れの空の端つこ昼の月 廣瀬雅男 やぶれ傘 201603
枯葦や昼の月ある浮見堂 石川倜子 馬醉木 201604
昼月は須恵器のかけら稲を干す 深川淑枝 201605
寒々と古墳の上の昼の月 森俊人 201606
耕しの終りは昼の月見上げ 増田ハルヱ 201606
昼月や枯れ芝に猫うづくまり 瀬島洒望 やぶれ傘 201606
春の空ビルの真上に昼の月 濱野新 やぶれ傘 201606
梅林を見上げる先に昼の月 広瀬済 やぶれ傘 201608
観音の柳芽吹くや昼の月 久留島規子 万象 201608
昼月を背にのせ紅葉峰下る 野村鞆枝 京鹿子 201702
昼月や飛蝗の跳ぬる能舞台 井上和子 201702
昼月や風にさ繕りて芒原 布川孝子 京鹿子 201703
峠より淡き昼月枯木立 森清信子 末黒野 201704
白早梅薄うす残る昼の月 川村亘子 末黒野 201704
昼月の透くや梅見のさそひ状 村田あを衣 京鹿子 201705
如月や青に溶け込む昼の月 小松誠一 201705
落花舞ふ梢を透きで昼の月 安斎久英 末黒野 201708
昼月のうするる空や桐の花 荒井ハルエ 春燈 201708
泰山木の花の上なり昼月は 田中藤穂 あを 201708
さくらんぼまだ熟さざる昼の月 片山煕子 京鹿子 201710
ぬけがらのやうな昼月種を採る 内山花葉 201711
天を突く槍鶏頭や昼の月 栗山恵子 雨月 201711
生れつき告白下手よ昼の月 石田きよし 201712
昼月は西に銀杏の紅葉散り 大崎紀夫 やぶれ傘 201711
初冬の湖はうすずみ昼の月 岡本敬子 万象 201803
昼月のうするる空や桐の花 荒井ハルエ 春燈 201803
櫨の葉の散りつくしたる昼の月 田中藤穂 あを 201804
竹馬や日月遠き昼の月 木村傘休 春燈 201804
末黒野や母のやうなる昼の月 浜福惠 風土 201805
毬のまま枯るるあぢさゐ昼の月 榊山智恵 末黒野 201805
昼の月 →4

2023年11月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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