昼の月 1    100句

春の風いつか出てある昼の月   一茶   七番日記

作品
作者
掲載誌
掲載年月
接骨木の花咲く頃の昼の月 竹内悦子 199805
昼月に咲く河骨の高さかな 水野恒彦 199810
黍畑の葉音豊かや昼の月 藤村美津子 春耕 199811
昼の月より雲淡き下り簗 鷹羽狩行 199812
水澄むや磐余の池の昼の月 平橋昌子 199812
舞茸の裏より上がる昼の月 飯塚ゑ子 火星 199812
折紙の裏の白さよ梅雨昼月 村田冨美子 京鹿子 199901
側溝を走る恋猫昼の月 細原順子 俳句通信 199904
囀りや山いただきに昼の月 三代川次郎 俳句通信 199904
彼岸寺昼月簷をはなれけり 宮津昭彦 199905
卯月波昼月白き佃島 皆川盤水 春耕 199906
蛭田一枚晝月しかたなく映る 中原道夫 銀化 199908
女郎花六道原に昼の月 三澤福泉 俳句通信 199910
昼月の生み落したる海月かな 関根洋子 風土 199911
稲の出穂さそふそよ風昼の月 宮下本平 199911
昼月に捧げてありし鵙の贄 菅原鬨也 199912
首塚に色なき風や昼の月 朝妻力 俳句通信 199912
クレーンを操る女昼の月 谷泰子 ぐろっけ 199912
昼の月夜の花野を想ふなり 八木愁一郎 ぐろっけ 200001
昼の月棕櫚音たてて剥がれけり 出原博明 円虹 200002
昼月の鎌とばしたり水仙花 神蔵器 風土 200003
昼の月なにかを失せて明の春 坊城俊樹 円虹 200003
枯山の吐息のごとし昼の月 山本とみを 200003
出初式天保山の昼の月 嵯峨根鈴子 火星 200004
蹴り上げてかんからりんと昼の月 三宅やよい 玩具帳 200004
初雪の大菩薩嶺や昼の月 川上美穂子 酸漿 200006
晝月や團扇の裏を讀むことも 小山森生 200008
昼月の鱗のごとく桜散る 鳥居真里子 船団 200010
昼の月傷つきやすき修司の忌 貝森光大 六花 200010
茅柳を結びたくなり昼の月 夏秋明子 ヒッポ千番地 200010
晝月や尖つてゐたる桃の種 小山森生 200011
初鴨の飛んで昼月毀れけり 鷹羽狩行 200012
火に反りて昼の月あり大とんど 鷹羽狩行 200101
由良の門の昼の月なりのどぼとけ 岡井省二 200101
鴨啼くや昼の月おく上野山 三代川次郎 俳句通信 200102
昼月に眠気うつされ白木蓮 鷹羽狩行 200104
昼月をいただき十二月の葬 山下由紀 200104
弓なりの冬ばら一花昼の月 岩田育左右 遠嶺 200104
穏やかな山茶花通り昼の月 久保田清子 遠嶺 200104
昼月の梢に透けて冬木立 鈴木とおる 風土 200104
三界や貽貝擦りゆく昼の月 小形さとる 200106
昼月の湿れみ距離に田螺かな 中塚龍之介 銀化 200106
花衣昼月高き箱根山 皆川盤水 春耕 200107
鉄塔に昼月かかる立夏かな 高鴨アヤ子 春耕 200107
花高くかかぐ白木蓮昼の月 安藤孝助 200107
鈴蘭や穂高にかかる昼の月 池尻足穂 俳句通信 200108
昼月を横切るセスナかき氷 森理和 あを 200108
昼月やいよよ明るき黄蜀葵 水下節子 俳句通信 200109
昼月と分かつ一線海月にも 山県總子 銀化 200109
昼月に入道雲の動かざる 市場基巳 200111
顔上げる度に昼月稲架を組む 高村令子 風土 200112
昼月にさらりとコスモス畑かな 米澤光子 火星 200112
夢の中で水鶏のにおう昼月や 森あみ子 船団 200112
昼月に触れて曲がりし雁の棹 大沼眞 200201
蓑虫や昼月あがる城の山 岩崎正子 春耕 200201
後生車冬へ廻せり昼の月 神蔵器 風土 200201
昼月のほのと城山薄紅葉 辻美智子 円虹 200201
枯蓮の甕に映りし昼の月 宇利丞示 雲の峰 200202
青空に昼の月見るクリスマス 黒崎よし江 雲の峰 200202
昼の月むさし野枯るる音ばかり 柳沢杏 酸漿 200202
数へ日や昼月あはき街の上 渡辺立男 馬醉木 200203
木枯し過ぐはらりと白き昼の月 萩原記代 200203
揚雲雀行く手に淡き昼の月 松塚香寿子 雲の峰 200204
中空に昼月淡し梅の花 越智秀子 雲の峰 200204
城址に昼の月あり花万朶 山田をがたま 京鹿子 200204
枯蓮や昼月ふはといま真上 金田きみ子 200204
昼月を西へ傾け花篝 有山八洲彦 200205
昼月に花せり上る釣瓶井戸 神蔵器 風土 200205
昼の月こそ寂しけれ鶴帰る 伊藤冬留 200205
たらちねのやうな寧楽山昼の月 関根洋子 風土 200206
昼の月高く残りし苗障子 桑田眞佐子 火星 200206
遊んでゐるやうな昼月チューリップ 野路斉子 200206
鉄山に昼月細しはつたい粉 赤座閑山 風土 200208
飛魚の異次元散歩昼の月 河内童楽 六花 200210
竹伐るや谺かへしに昼月泛く 神蔵器 風土 200211
杉山にふはと昼月新豆腐 岩月優美子 200211
ばったんこ峡の昼月大きかり 関薫子 百鳥 200212
昼の月裸の王様歩いてる 滝本香世 百鳥 200301
敷松葉昼月の辺に星あらむ 加藤みき 200301
快晴の空にしらじら昼の月 川瀬信子 築港 200302
大槙櫨そびらに淡き昼の月 井出やすはる 酸漿 200302
冬眠の蛇に過去ある昼の月 木村みかん 200303
波郷忌の近づく昼月白きかな 宮川みね子 風土 200303
枯蔓を引きてざわめく昼の月 米澤光子 火星 200303
柚子ひとつもぎたる空の昼の月 谷口知子 火星 200303
雪吊の松にかかりし昼の月 青木陽子 酸漿 200303
昼の月大河いよいよ冬ざれて 安達実生子 馬醉木 200304
母子草毛吹き了へたる昼の月 関口ゆき あを 200304
昼月やひとりの旅の枯野みち 関戸国子 酸漿 200304
昼月や加曾利の丘の蓬摘む 小林共代 風土 200305
木蓮の蕾の上に昼の月 宮津昭彦 200305
昼月やいつからか鍵の家々 河西志帆 京鹿子 200306
春の雲に紛れさうなる昼の月 北村香朗 京鹿子 200307
昼の月よりも淋しき冬桜 木村享史 ホトトギス 200308
夏至今日と思ひつ仰ぐ昼の月 河口仁志 200309
隠田の晩稲刈らるる昼の月 渡邉友七 あを 200312
昼月に波の揃ひし千鳥かな 柴田佐知子 200312
玉虫貝に昼月の虚空かな 岡井省二 省二全句集 200312
昼の月光らぬ訳を聞きたがる 井上綾 ぐろっけ 200312
稲架解きて風かるくなる昼の月 沖島孝光 200401
昼の月→ 2      

2021年11月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。