日脚伸ぶ 8     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
日脚伸ぶ道に鉢桶生花店 石井秀一 風土 201705
浮雲の相寄り分かれ日脚伸ぶ 安斎久英 末黒野 201705
蝦蟇口に溜まる小銭や日脚伸ぶ 府川昭子 春燈 201705
余り布接ぎし彩り日脚伸ぶ 栗山みどり 201705
花魁の歩みのごとく日脚伸ぶ 高橋将夫 201705
これよりは日脚伸ぶこと楽しみに 今橋眞理子 ホトトギス 201705
竹藪の中の薪棚日脚伸ぶ 中川句寿夫 ここのもん 201705
保母さんも園児もバイバイ日脚伸ぶ 甕秀麿 201705

 乳がん転移

「授かり」と思へば寧し日脚伸ぶ

竹内慶子 春燈 201705
日脚伸ぶ夕べの心穏やかに 大橋晄 雨月 201705
拭き上ぐる百間廊下日脚伸ぶ 加藤静江 末黒野 201705
少年のひとりサッカー日脚伸ぶ 布川孝子 京鹿子 201706
日脚伸ぶ風の狼籍ありながら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
日脚伸ぶ空の青さの明度よき 長崎桂子 あを 201802
日脚伸ぶまだまだといふ人生論 沼田巴字 京鹿子 201802
日脚伸ぶ龍角散の微小匙 能村研三 201802
街カフェにママと赤ちゃん日脚伸ぶ 笹村恵美子 201803
もう何も求めぬ母に日脚伸ぶ 大久保志遼 201803
盛り塩の誘ふ白さや日脚伸ぶ 森村江風 201803
日脚伸ぶ表より裏庭が見え 白石正躬 やぶれ傘 201803
ホットケーキの弾力少し日脚伸ぶ 小川流子 201804
放課後のチューバの音や日脚伸ぶ 黒岩武三郎 201804
日脚伸ぶひねもす軋む船溜り 菊地光子 201804
日脚伸ぶ自転車に積む培養土 佐々木よし子 201804
花舗日々に色を増したり日脚伸ぶ 金森信子 雨月 201804
馬つなぎ残る街道日脚伸ぶ 阪上多恵子 雨月 201804
古寺の深き庇に日脚伸ぶ 谷口一献 六花 201804
日脚伸ぶ土手をまろべる遊びかな 藤生不二男 六花 201804
大釜で茹でるこんにやく日脚伸ぶ 白石正躬 やぶれ傘 201805
日脚伸ぶバスの腹から旅鞄 青谷小枝 やぶれ傘 201805
棟梁の鉋屑透き日脚伸ぶ 小泉貴弘 春燈 201805
一山の音なき真昼日脚伸ぶ 中野さき江 春燈 201805
日脚伸ぶ机辺に探るパスポート 今村千年 末黒野 201805
対岸の槌音たかし日脚伸ぶ 森田明成 201806
伝空海筆いろはうた日脚伸ぶ 服部早苗 201806
日脚伸ぶちよつと長居をしてしまひ 今橋眞理子 ホトトギス 201806
些事一つづつひとつづつ日脚伸ぶ 岩岡中正 ホトトギス 201806
日脚伸ぶ暖簾くぐるに気恥かし 伴秋草 末黒野 201806
師系てふ言葉は玉よ日脚伸ぶ 曽根富久恵 201806
幼な子のきれいな言葉日脚伸ぶ 戸栗末廣 201807
日脚伸ぶ試歩に自讃の掛け声を 田岡千章 201808
そぞろ神近寄る気配日脚伸ぶ 福岡貴子 船団 201809
日脚伸ぶかつてカレーを食べし匙 中居由美 船団 201809
電車やや待ちて歩きて日脚伸ぶ 大橋櫻坡子 雨月 201901
窓際を飾りなほして日脚伸ぶ 谷口摩耶 201903
投函後何の安堵の日脚伸び 定梶じょう あを 201903
俳号は愛犬の名ぞ日脚伸ぶ 笹村ルル 201903
ほつこりと百合根あんかけ日脚伸ぶ 藤原明美 201904
酒蔵の深き廟に日脚伸ぶ 谷口一献 六花 201904
日脚伸ぶ夢の近づきくるやうな 近藤喜子 201904
縁側は爪を切る場や日脚伸ぶ 小田嶋野笛 末黒野 201904
日脚伸ぶ机辺に探すパスポート 今村千年 末黒野 201904
マンションの壁の断崖日脚伸ぶ 辻美奈子 201904
建具屋の小さき鉋日脚伸ぶ 宮内とし子 201904
お目当ての新刊本や日脚伸ぶ 滋野暁 末黒野 201904
日脚伸ぶ恋のはじまる気分かな 岩月優美子 201904
駄菓子屋の色のとりどり日脚伸ぶ 山本則男 201904
勤番所跡の釣瓶や日脚伸ぶ 利國春美 馬醉木 201904
日脚伸ぶ各駅停車のひとり旅 秋川泉 あを 201905
日脚伸ぶテニスコートに声弾み 尾崎みつ子 雨月 201905
日脚伸ぶ椿大社の畳の目 村手雅子 201905
歳時記が書棚に二冊日脚伸ぶ 立石まどか 201905
食卓に臘涙のあと日脚伸ぶ 佐久間敏高 201905
長靴の泥を落とせり日脚伸ぶ 藤生不二男 六花 201905
日脚伸ぶ厚き歳時記繙きて 高木邦雄 末黒野 201905
坂道をエスコートされ日脚伸ぶ 岩崎藍 末黒野 201905
持ち帰る大吉みくじ日脚伸ぶ 横井遥 201905
日脚伸ぶ文庫の著者は思想犯 梅村光明 船団 201906
日脚伸ぶ歩道橋より見てわが家 内田美紗 船団 201906
食卓の疵は十年日脚伸ぶ 澤田蔦惠 船団 201906
日脚伸ぶ水栽培の真白き根 松尾龍之介 201906
少しづつ変はる日常日脚伸ぶ 湖東紀子 ホトトギス 201906
マンションの防鳥壁や日脚伸ぶ 大山夏子 201907
病室に二度も昼寝や日脚伸ぶ 畑由子 201907
繰り返すスタートダッシュ日脚伸ぶ 森田明成 201907
日脚伸ぶまだ種こぼす草箒 深川淑枝 201909
名入れ待つ筆桐箱に日脚伸ぶ 池野つむぎ 馬醉木 201912
空箱の中に空箱日脚伸ぶ 半谷洋子 202001
日脚伸ぶ新型特急秩父まで 須賀敏子 あを 202003
新富町足袋屋の暖簾日脚伸ぶ 須賀敏子 あを 202003
集まって笑っておれば日脚伸ぶ 火箱ひろ 202003
日脚伸ぶ妻のスマホが鳴つている 谷口一献 六花 202003
山羊の名はツヨシとモモコ日脚伸ぶ 大島英昭 やぶれ傘 202003
棟上げの宴は六名日脚伸ぶ 丑久保勲 やぶれ傘 202003
日脚伸ぶ未だ日のある鬼門かな 足立典子 雨月 202003
日脚伸ぶ羽毛の揺らす水あかり 辻美奈子 202003
地下鉄の不意に地上へ日脚伸ぶ 吉澤濱子 202003
ドン・ユーロ・ウォンと千円日脚伸ぶ つじあきこ 202003
日脚伸ぶあかりの消えた会議室 篠田大佳 あを 202003
参道の蕎麦屋団子屋日脚伸ぶ 増成栗人 202004
ふるさとヘローカル列車日脚伸ぶ 及川照子 末黒野 202004
風の出て明るき梢日脚伸ぶ 菅谷たけし 202004
日脚伸ぶ介護施設の開かぬ窓 荒井千瑳子 202004
葺き替へし庫裡・方丈や日脚伸ぶ 熊谷成子 202004
わづかづつ日脚伸びゆく忌明けかな 太田佳代子 春燈 202004
日脚伸ぶ背筋を伸ばす余生なる 及川照子 末黒野 202004
歩数計今日は五千歩日脚伸ぶ 沼崎千枝 末黒野 202004
日脚伸ぶ妻は朝より出でしまま 今村千年 末黒野 202005
繋ぎ目の多き埴輪や日脚伸ぶ 杉原かほる 202005
日脚伸ぶ雑木林に喫茶店 青谷小枝 やぶれ傘 202005
日脚伸ぶ→ 9

 

2021年1月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。