日脚伸ぶ 5     100句

日脚伸ぶ亡夫の椅子に甥が居て   岡本眸

作品
作者
掲載誌
掲載年月
これよりは心の余裕日脚伸ぶ 稲畑汀子 ホトトギス 200901
一日の二十四時間日脚伸ぶ 稲畑汀子 ホトトギス 200901
炊事婦に老婆雇はれ日脚伸ぶ 瀧春一 深林 200901
語り合ふ立体俳句論日脚伸ぶ 鈴木石花 風土 200902
牛の眸のあはきみづいろ日脚伸ぶ 常盤優 炎環 200902
日脚伸ぶ棚に赤尾の単語集 鈴木阿久 200903
暮鐘打つ作務衣の僧や日脚伸ぶ 青木陽子 酸漿 200903
日脚伸ぶ森の木の影変へながら 池部久子 酸漿 200903
老いて手をつなぐ野道や日脚伸ぶ 長崎桂子 あを 200903
散らかして客の帰りぬ日脚伸ぶ 長崎桂子 あを 200903
豪商の万両箱や日脚伸ぶ 井口淳子 200904
天金の背文字の埃日脚伸ぶ 船越和香 馬醉木 200904
みどり児の踏みゆく大地日脚伸ぶ 安立公彦 春燈 200904
乗継ぎの駅のホームや日脚伸ぶ 豊谷ゆき江 春燈 200904
古書街へ坂ぶらぶらと日脚伸ぶ 佐藤博重 春燈 200904
日脚伸ぶ日記に確と予定書き 鈴木阿久 200904
鷽替の長蛇の列や日脚伸ぶ 折橋綾子 200904
キャンパスに木挽きの香り日脚伸ぶ 藤沢秀永 200904
日脚伸ぶ庄屋屋敷の座敷牢 久保田由布 ぐろっけ 200904
家康の使ひし鉛筆日脚伸ぶ 門伝史会 風土 200904
地下鉄の下を地下鉄日脚伸ぶ 山路紀子 風土 200904
日脚伸ぶ谷中五丁目錻力店 中村洋子 風土 200904
地上ばかり見てゐし病室日脚伸ぶ 道坂道雄 炎環 200904
日脚伸ぶプラネタリウム設計図 佐藤午後 炎環 200904
麺麭屑を払ふてのひら日脚伸ぶ 山高真木子 炎環 200904
日脚伸ぶ書肆の二階にティールーム 柴田良二 雨月 200904
診察券角丸まりて日脚伸ぶ 林昭太郎 200904
漢字帳に母がいつぱい日脚伸ぶ 井原美鳥 200904
箍締める槌の音かな日脚伸ぶ 山田六甲 六花 200904
日脚伸ぶ独りの一ト日長くして 柳生千枝子 火星 200904
公園に砂のトンネル日脚伸ぶ 鈴木照子 200905
リビングの床の輝き日脚伸ぶ 宮川秀穂 200905
干し物の影やはらかく日脚伸ぶ 村上絢子 馬酔木 200905
陣取りのはみ出す声や日脚伸ぶ 半澤正子 馬酔木 200905
欄干に海猫のずらりと日脚伸ぶ 小林のり人 春燈 200905
異国語の御一行様日脚伸ぶ 青山悠 200905
西向の水掛不動日脚伸ぶ 西村しげ子 雨月 200905
日脚伸ぶ訪ふ度牛の仔の増えて 山口まつを 雨月 200905
日脚伸ぶ旅の終わりにケーキセット 佐方敏明 ぐろっけ 200905
大学に高き門あり日脚のぶ 野中亮介 馬酔木 200905
日脚伸ぶ社の幣の白さにも 遠藤和彦 遠嶺 200906
退院の二文字は眼底日脚のぶ 山田をがたま 京鹿子 200907
日脚伸ぶ自分の影に見惚れつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201002
鳥籠の下のこぼれ餌日脚伸ぶ 八染藍子 201002
日脚のぶ畑に鶏ひろがれる 滝沢伊代次 万象 201002
晩成に程遠くして日脚伸ぶ 竹貫示虹 京鹿子 201002
初詣ながら家路に日脚伸ぶ 阿部ひろし 酸奬 201002
日脚のぶ鞄の中で小銭ふえ 丸山佳子 京鹿子 201003
日脚伸ぶと呟きながら手を洗ふ 高橋ちよ 201003
花殻を探す木鋏日脚伸ぶ 塩山博久 風土 201003
新聞紙畳めば日脚伸びてをり 村田くにいち 風土 201003
繕ひの媼の手元日脚伸ぶ 榊原ヨリ子 201003
病む友の窓辺に小花日脚伸ぶ 榊原ヨリ子 201003
江戸地圖のうへを歩いて日脚伸ぶ 佐藤喜孝 あを 201003
御手洗に泛けるほこりも日脚伸ぶ 佐藤喜孝 あを 201003
左大師右観音道日脚伸ぶ 木村茂登子 あを 201003
老猫の欠伸ゆっくり日脚伸ぶ 森山のりこ あを 201003
履き心地よきスニーカー日脚伸ぶ 阪本哲弘 201004
日脚伸ぶ鉄人の街復興す 坂根宏子 201004
久方に嫁入り話日脚伸ぶ 中川すみ子 201004
撞かれるを待つ里の鐘日脚伸ぶ 宮田香 201004
ファックスを出づる楽譜や日脚伸ぶ 木舷史舟 201004
常の道をいつもの時刻日脚伸ぶ 坂上香菜 201004
日脚伸ぶ英語で道を間はれけり 中条さゆり 201004
林床のやはらかきまま日脚伸ぶ 高田令子 201004
日脚伸ぶ癒しのことば聞くやうに 田原陽子 201004
露座仏の千の螺髪に日脚伸ぶ 浜口高子 火星 201004
日脚伸ぶ風の坂よりバスの来て 柿沼盟子 風土 201004
日脚伸ぶ日光将軍御成道 森田節子 風土 201004
蓮根の穴数へをり日脚伸ぶ 島玲子 風土 201004
浚渫船ゆつくり動き日脚伸ぶ 鈴木良戈 201004
珈琲に酸味がすこし日脚伸ぶ 松本圭司 201004
屋根瓦の恵比須大黒日脚伸ぶ 豊谷青峰 春燈 201004
さざ波の寄せ来るごとく日脚伸ぶ 府川昭子 春燈 201004
よく泣いてよく笑ふ子や日脚伸ぶ 矢口笑子 春燈 201004
日脚伸ぶ口笛の曲母の歌 小山繁子 春燈 201004
日脚伸ぶ笑ひ羅漢の深ゑくぼ 松本三千夫 末黒野 201004
書を求む命の糧よ日脚伸ぶ 四條進 201004
予備校に並ぶ自転車日脚伸ぶ 稲垣徹弘 201004
托鉢の白き脚半に日脚伸ぶ 網野茂子 酸漿 201004
ゴム紐の力抜けたり日脚伸ぶ 守屋井蛙 酸漿 201004
植木鉢伏せて穴あり日脚伸ぶ 定梶じょう あを 201004
白鷺の忍び歩きに日脚伸ぶ 館容子 201005
山禽の森をゆらすや日脚伸ぶ 林友次郎 遠嶺 201005
日脚伸ぶ仕事の好きな若者に 本間春星 遠嶺 201005
起き上がる妻に手を貸し日脚伸ぶ 小川玉泉 末黒野 201005
ぽつねんとベンチの翁日脚伸ぶ 藤田千枝子 末黒野 201005
問診が句の話へと日脚伸ぶ 米山やすえ 末黒野 201005
老幹を叩く嘴日脚伸ぶ 中島ひろし 末黒野 201005
日脚伸ぶ時折り夫の独り言 先山実子 ぐろっけ 201005
日脚伸ぶ古き駅舎の木椅子まで 山本敏子 ぐろっけ 201005
日脚伸ぶ札所に西寺東寺あり 伊藤紫都子 201005
日脚伸ぶ図書館のわが指定席 西山春文 201006
日脚伸ぶと言ひつつ地図をひろげをり 溝上正利 春燈 201006
気がつけば傘寿こしたり日脚伸ぶ 小松サチコ ぐろっけ 201006
スケッチの膝の明るく日脚伸ぶ 秋葉貞子 やぶれ傘 201007
ゆつたりと下校のチャイム日脚伸ぶ 久世孝雄 やぶれ傘 201008
祝ぎの座となりし一会や日脚伸ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201102
なるやうになる旅日脚伸びにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201102
開かれしままの楽譜や日脚伸ぶ 野中亮介 馬醉木 201103
日脚伸ぶ →6      

 

2021年1月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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