遍 路 4 (他季を含む)      100句

お遍路木槿の花をほめる杖つく    尾崎放哉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
昏れてより寺を去りゆく秋遍路 藤井昌治 200611
お遍路の杖足重き我の杖 上崎暮潮 ホトトギス 200612
天涯へ伸ぶ九十九折遍路径 木村享史 ホトトギス 200612
阿波人のやさしさをお遍路の言ふ 木村享史 ホトトギス 200612
装束のほつれ吹かるる秋遍路 榎本文代 万象 200701
踏み減りし燈を黙々徒歩遍路 笹倉さえみ 雨月 200701
何事も控へ目に生き秋遍路 合川月林子 ぐろっけ 200701
しぐるるや遍路姿の大師像 木村茂登子 あを 200701
何か捨て何か拾うて秋遍路 川畑はるか 遠嶺 200702
秋遍路太文字をどる朱印帳 滝澤秀克 遠嶺 200702
落葉踏む足音従へ秋遍路 鎌倉喜久恵 あを 200702
小銭よく要る日や島の秋遍路 木村光葉 200703
くるぶしの地靄に濡るる夕遍路 岡崎るり子 200704
厄除の護摩火に遍路身を焙る 齋部千里 ぐろっけ 200705
のつぺりと干さるる鱓花遍路 延広禎一 200706
どの道も海の見ゆるや花遍路 大西淘子 遠嶺 200706
白味噌のうどんを食うべ花遍路 丸山照子 火星 200706
もくもくと同行埼の遍路寺へ 豊田都峰 京鹿子 200707
古稀と言ふ若き頃あり花遍路 松田都青 京鹿子 200707
結願の遍路は遠く海を見て 浅田光代 風土 200707
一宿を乞ふて遍路は車庫の客 今井忍 ぐろっけ 200707
畦道は札所裏道冬遍路 上崎暮潮 ホトトギス 200708
花みかん遍路の笠のすれ違ひ 城孝子 火星 200708
遍路へと発心の髪切り詰めて 品川鈴子 200708
遍路らに紛れて名前など要らず 品川鈴子 200708
遍路発つ韋駄天歩きなだめつつ 品川鈴子 200708
助手席のリュックにかぶせ遍路笠 品川鈴子 200708
電車待つ地図を片手の遍路みち 中島英子 八千草 200708
貼り薬匂ふ遍路とすれ違ふ 石橋萬里 ぐろっけ 200708
神の湯に瞼をとづ夏遍路 近藤きくえ 200709
カーナビの過信に迷う遍路宿 濱田ヒチヱ ぐろっけ 200709
乗船の直ぐに寝落ちて夏遍路 桑島啓司 200710
頭陀袋かけてすなはち秋遍路 青山悠 200710
青年はバイクで遍路秋初め 須賀敏子 あを 200711
町を出て爪先上り夕遍路 上崎暮潮 ホトトギス 200712
一杯の水のもてなし夏遍路 高橋英子 ぐろっけ 200712
山寺に紅葉狩バス遍路バス 寺岡ひろし 雨月 200802
ふと出合ひ雨に消えゆく秋遍路 飯田角子 酸漿 200802
ひた歩く遍路追ひ越す路線バス 金田美恵子 ぐろっけ 200804
子遍路の頭陀袋にはアニメの絵 金田美恵子 ぐろっけ 200804
遍路撫づ仏足石を吾も撫づ 金田美恵子 ぐろっけ 200804
遍路衣も法衣も適ふうたごころ 秋葉雅治 200804
遍路人学歴を先ず尋ねられ 中島玉五郎 200805
芽吹く木々遍路大師を包みをり 中山静枝 200806
蝌蚪の水遍路姿が覗きをり 蘭定かず子 火星 200806
子遍路のひときは高き経を聞く 小林優子 酸漿 200806
夕映や鈴が鈴呼ぶ遍路道 山田ひさし 馬醉木 200807
逆打ちの美男遍路やきつね雨 栗栖恵通子 200807
お遍路に囲まれ拝す霊山寺 木暮剛平 万象 200807
お遍路に道を譲れり耕運機 田中幹也 万象 200807
お遍路にフルートを吹きもてなせり 福島せいぎ 万象 200807
発心の若き遍路に出会ひけり 吉野川三郎 万象 200807
発心の遍路志願の姉妹 吉野川三郎 万象 200807
一駅をローカル線の遍路連れ 村瀬憲正 春燈 200807
暮残こる装束白き遍路道 木内美保子 六花 200807
桃の花下照る道や徒遍路 岩崎眉乃 万象 200808
お遍路の背負ひし赤子よく笑ふ 山口素基 万象 200808
お遍路の鈴の輝く音したり 大信田梢月 万象 200808
緑蔭に口紅つかふ徒遍路 大信田梢月 万象 200808
遍路道ゆく善男になりきれず 大信田梢月 万象 200808
しろがねの橋に逆打ち遍路バス 伊勢ただし ぐろっけ 200808
裳階見上ぐ俄遍路の杖の音 和田政子 200809
生涯を大師の遍路句の遍路 上崎暮潮 ホトトギス 200810
野の霞より生れたる遍路かな 上崎暮潮 ホトトギス 200810
悟るとも悟らざるとも汗遍路 三橋泥太 遠嶺 200810
あぢさゐや不動の山の遍路仏 関まさを 酸漿 200810
夏遍路労りあうて山の磴 水田壽子 雨月 200811
横風が来て倒しけり遍路杖 伊藤白潮 200811
背丈より高き杖つく秋遍路 宮崎左智子 200812
杖抱いて風の音聞く秋遍路 木内美保子 六花 200812
切崖に貼りつく径を秋遍路 大野崇文 200901
若者の遍路高みに坐りける 中田禎子 白猪 200901
崩れ簗日暮を急ぐ遍路あり 市ヶ谷洋子 馬醉木 200902
秋遍路髭面の肩尖りたる 村上絢子 馬醉木 200902
冬遍路の先頭あとを振り向かず 戸栗末廣 火星 200903
訪ふ寺のどこもずぶ濡れ遍路杖 柴田佐知子 200904
遍路ゆくはるかな目路に雲うかべ 豊田都峰 京鹿子 200905
太き根の飾られてゐる遍路宿 柴田佐知子 200905
ふる里も遂に他国か冬遍路 梶浦玲良子 六花 200905
田中食堂うどん食べ放題遍路かな 佐田昭子 ぐろっけ 200906
杖に笠重ねて遍路眠りけり 柴田佐知子 200906
クロークに遍路笠あり金丸座 天谷翔子 火星 200907
道の端は青き奈落や遍路杖 柴田佐知子 200907
玄海の見ゆる高さに遍路宿 青山悠 200907
千羽鶴万羽吊して遍路杖 田島洋子 200908
遍路笠の内にも入れよかたつむり 鎌田篤 雨月 200910
早立ちは東北弁の夏遍路 伊勢ただし ぐろっけ 200910
浜に出てゴーグルつけて秋遍路 秋葉雅治 200911
霊山の日の出を拝む秋遍路 佐田昭子 ぐろっけ 200911
足早に米寿の翁秋遍路 中田禎子 200912
涌き水を飲んでここより秋遍路 岩下芳子 200912
秋草を手向くや阿波の遍路墓 森脇貞子 雨月 200912
秋遍路めき木々巡る風の中 篠田純子 あを 200912
砂浜に足跡残し秋遍路 北村礼子 201001
オートバイ跨がりて行く秋遍路 島内美佳 ぐろっけ 201001
雪かきの雪積まれあり遍路道 堀志皋 火星 201004
ごろ寝して直ぐに熟睡冬遍路 桑島啓司 201005
山里に残る鈴の音夕遍路 鶴岡紀代 春燈 201005
石段の数を刻めり遍路鈴 藤本一城 201005
いもうとの遍路終へしといふ便り 田中藤穂 あを 201005
遍路→ 5      

2021年4月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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