蛇の衣 3     77句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
蛇の衣形正して吹かれけり 安立公彦 春燈 201209
蛇の衣すこやかな過去吹かれをり 高橋あさの 201209
蛇の衣を財布に収め富を願ふ 東秋茄子 京鹿子 201210
背後から蛇が来さうや蛇の衣 高橋将夫 201210
ほうほうと風に踊りし蛇の衣 前田恵美子 青鷹 201210
じゃんけんをして蛇の衣戴きぬ 安部和子 雨月 201211
雲母坂の行き交ふ影や蛇の衣 小幡喜世子 ろんど 201211
皇子果てし能褒野全き蛇の衣 塩見英子 雨月 201211
蛇の衣有刺鉄線なかば錆び 丸井巴水 京鹿子 201212
蛇の衣酒船石に懸りゐる 瀬戸悠 風土 201304
蛇の衣かかる磐座昼深し 水野恒彦 夢寐 201306
枝先にふはりと揺るる蛇の衣 古川千鶴 かさね 201307
見て見たき蛇の衣脱ぐところかな 佐津のぼる 六花 201309
ハイヒール跨いでゆきし蛇の衣 荒井千佐代 201407
弥陀の灯にゆれてゐるなり蛇の衣 城孝子 火星 201409
蛇の衣夢の世中途半端なり 岩月優美子 201409
蛇の衣こんな大人にならうとは 菊川俊朗 201409
蛇の衣かかりし榧のしづかなり 戸栗末慶 201409
三尺の主いづこぞ蛇の衣 横山昭子 雨月 201409
蛇の衣われには到底脱げぬ殻 吉武千束 太古のこゑ 201411
蛇の衣からり乾いてをりにけり 久保夢女 201508
蛇の衣吹かれ鐘楼暮れのこる 大上充子 馬醉木 201509
しがらみを一つ捨てむや蛇の衣 佐伯星子 馬醉木 201509
そのままに乾き切つたる蛇の衣 菊池洋子 やぶれ傘 201510
羽衣や吹かれてゐたる蛇の衣 柳橋繁子 201510
野川ゆく蛇の衣の浮き沈み 池田友之 夏雲 201603
蛇の衣風だけ通すものとして 沼田巴字 京鹿子 201606
川音に羽音に揺らぐ蛇の衣 田村園子 201608
蛇の衣火山列島罅あまた 山本無蓋 201608
蛇の衣強気の猫のぐうぱんち 山本無蓋 201608
蛇の衣評価はあとでついてきし 吉田政江 201608
一行の手紙のやうに蛇の衣 おーたえつこ 201609
蛇の衣財布に入れる愚かさよ 福島せいぎ 万象 201609
草むらに脱ぎつ放しの蛇の衣 松田明子 201609
相生の松に掛かりし蛇の衣 清水美子 春燈 201610
三叉路の道のひとつに蛇の衣 菊池洋子 やぶれ傘 201610
湿りたる草に沈みし蛇の衣 大山春江 万象 201709
水涸れてダム湖の周り蛇の衣 七郎衛門吉保 あを 201709
浅草の蛇屋に売らる蛇の衣 内海良太 万象 201710
蛇の衣ぬぎしばかりのしなやかさ 播磨武子 雨月 201711
石積みの石横断の蛇の衣 岡田桃子 201712
結界を示す立札蛇の衣 太田良一 末黒野 201808
祭壇の裏に脱ぎたり蛇の衣 たかはしすなお 201809
蛇の衣にも眼力のやうなもの 角野良生 201811
艶やかにして生臭き蛇の衣 大橋晄 雨月 201811
つり橋に蛇の衣掛けてありにげい「 有賀昌子 やぶれ傘 201907
納屋の梁きれいに脱げる蛇の衣 水谷妙子 馬醉木 201908
拝殿の長き石段蛇の衣 林紀夫 春燈 201908
吉祥や木立の朝の蛇の衣 田嶋洋子 春燈 201908
頼りなく風にふかるる蛇の衣 藤生不二男 六花 201908
ビオトープに悲鳴歓声蛇の衣 有松洋子 201909
半時の天日であり蛇の衣 赤座典子 あを 201909
産土神の裏参道や蛇の衣 菅野日出子 末黒野 201910
海上の終着駅や蛇の衣 加藤静江 末黒野 201910
水音に震へてゐたる蛇の衣 笹村政子 六花 201911
うすものに仕立てあげたき蛇の衣 天谷翔子 201912
こはごはと覗いてみたき蛇の衣 稲畑汀子 ホトトギス 202006
蛇の衣三瓶の旅の近づきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202006
日と月のかがやきをもて蛇の衣 甲州千草 202007
搦手の石組み緩き蛇の衣 和田照海 京鹿子 202008
投稿は匿名希望蛇の衣 井尻妙子 京鹿子 202009
蛇年の女の衣は蛇の衣 江島照美 202009
蛇の衣風の住処となつてをり 涌羅由美 ホトトギス 202011
鉄線忌風に泳げる蛇の衣 升田ヤス子 六花 202012
蛇の衣草の途方にくれてをり 齊藤實 202101
蛇の衣松が肌をかき抱き 農野憲一郎 春燈 202107
蛇よりも長くなりけり蛇の衣 小島良子 202109
面構へ失つてゐる蛇の衣 山下しげ人 ホトトギス 202111
財布より取り出しみせて蛇の衣 三村純也 ホトトギス 202111
丈あらは松より垂るる蛇の衣 林徹也 202112
絡み蔓くぐり脱ぎゆく蛇の衣 三井所美智子 202112
蛇の衣松が肌をかき抱き 農野憲一郎 春燈 202201
蛇の衣干されゐてまだ湿り残る 松本峰春 春燈 202206
蛇の衣枝から枝へ移らんと 南うみを 風土 202208
蛇の衣蔵の梯子を上りかけ 森岡正作 202209
さはさはと木霊揺るるや蛇の衣 阪倉孝子 202209
蛇の衣この皮きつと若い蛇 大西乃子 202212
蛇の衣 →1

 

2023年5月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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