初 空(初御空) 3     103句

いづくともなき合掌や初御空    中村汀女

作品
作者
掲載誌
掲載年月
真青なる初空仰ぎ初心 大橋敦子 雨月 201201
雲一つなき初空をゆく一機 竹貫示虹 京鹿子 201201
満月を西に残せる初御空 竹貫示虹 京鹿子 201201
みづうみや藍より深き初御空 竹内悦子 201203
初御空鳶に預けて荒岬 渡部節郎 201203
鴟尾ぐいと反りを強めて初御空 中村房子 馬醉木 201203
朱の鳥居百本ぬけて初御空 小林共代 風土 201203
初御空那覇より空路伊勢参 伊舎堂根自子 万象 201203
神木の樟隆々と初御空 大橋晄 雨月 201203
初御空和紙に包んで五色豆 雨村敏子 201204
初御空人の寿命を越ゆる木々 中野京子 201204
初御空幌全開に乳母車 青木ちづる 201204
相輪は祈りの高さ初御空 座古稔子 201204
初空の青にそまらず鳶一羽 浅川幸代 末黒野 201204
白無垢の羊蹄山麓初御空 佐瀬晶子 ろんど 201204
初御空雲中佛の笛を聴き 丸井巴水 京鹿子 201204
仰ぎみて寿福を願ひ初御空 服部珠子 雨月 201204
少年に鳩帰り来し初御空 笹村政子 六花 201204
初空へ真つ新となる心と身 宮崎正 ホトトギス 201205
道産子の嘶き交はす初御空 林陽子 万象選集 201205
初御空筑波五山の峰明り 藤江朋子 万象選集 201205
校庭に竹とんぼ鳴る初御空 久松和子 万象選集 201205
初御空うみねこ滑り来たりけり 卓田謙一 万象選集 201205
初御空分け合ふ鳶と鴉かな 横井博行 万象選集 201205
初空へ大地を蹴つて鷺翔てり 大川政子 万象選集 201205
秩父嶺に三日月残る初御空 鈴木アキエ 万象選集 201205
初御空一樹に雀集ひけり 宮本加津代 万象選集 201205
初御空四方へ日矢の走りける 岩見甲 万象選集 201205
曇りゐてどこか明るき初御空 伴真澄 万象選集 201205
雄鴨の初御空より下りて来し 鶴田輝代 万象選集 201205
初空やまさをへ高く安全旗 渡久地克子 万象選集 201205
屋上の社屋翩翻と初御空 宮田香 故郷 201207
初空の富士へ昇りてゆく朝日 稲畑汀子 ホトトギス 201301
東京の夜明を発ちて初御空 稲畑汀子 ホトトギス 201301
初御空富士の夜明でありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201301
初空をよぎる飛機ありわが旅路 稲畑汀子 ホトトギス 201301
宇宙歴エックス年の初御空 高橋将夫 201301
羽を持つものにあまねく初御空 山田六甲 六花 201301
教会は町のシンボル初御空 稲畑廣太郎 ホトトギス 201302
鳶が鳶呼んで岬の初御空 小林正史 201302
初御空仰ぎて深は新なりと 熊岡俊子 雨月 201302
初御空尾翼のしるし識別す 松本周二 かさね 201303
目の前の蕾ふくらむ初御空 田島昭久 かさね 201303
さづかりてこその祈りや初御空 豊田都峰 京鹿子 201303
ときめきの晩節ねがふ初御空 北川孝子 京鹿子 201303
初空へしづかに山の起立せり 酒本八重 201303
初御空湖鳴りを聴く特攻碑 鴨下昭 201304
見上げては歩きては青初御空 加古みちよ 火星 201304
見なれたる景色が光る初御空 中野京子 201304
初御空木曽の天狗に拝礼す 藤井久仁子 ぐろっけ 201304
急磴を登り切つたり初御空 和田慈子 末黒野 201304
ふはり浮く紙飛行機や初御空 斉藤マキ子 末黒野 201304
マラソンの号砲広ぐ初御空 高濱章子 201304
初御空ヒマラヤ杉は大揺れに 安藤久美子 やぶれ傘 201304
青鷺の嘴が貫く初御空 矢野百合子 201304
初空や賑はひ遠く飛行船 中井登喜子 201304
初空やヘリコプターの低く過ぐ 菅野蒔子 末黒野 201304
初空に小さき門をひらきけり 柴田志津子 201304
波音の中より生るる初御空 今橋眞理子 ホトトギス 201306
初御空先づありてより海のあり 今橋眞理子 ホトトギス 201306

 「天地」新年会祝句

初御空常に句心照らす日矢

稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
初御空ここも日本といふ島に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
東に大君仰ぎ初御空 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
初空に突つ込んでゆく飛機の影 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
ダイヤモンド富士の初空ああ日本 竹貫示虹 京鹿子 201401
初空やふたり暮らしのまだ浅き 常田創 201402
初空ヘカラスの森のカラス一 火箱ひろ 201403
初御空箕面生駒と拡ごれる 大橋晄 雨月 201403
金銀の星の深さよ初御空 岡本尚子 風土 201403
もとめたるハモニカ二本初御空 中野京子 201404
山脈の頂にある初御空 上野紫泉 京鹿子 201404
綺羅星のカウントダウン初御空 入江節子 末黒野 201404
初御空一朶の雲もなかりけり 江木紀子 雨月 201404
初御空富士より伊吹まで真青 石田きよし 201404
初御空離陸待つ機の等間隔 山本孝子 末黒野 201404
基地よりの起床喇叭や初御空 田中貞雄 末黒野 201404
通り一つ隔てて生家初御空 國保八江 やぶれ傘 201404
初空へ干され赤子のもの多し 田岡千章 201405
初空を仰ぐ三百六十度 田岡千章 201405
初空を仰げば花鳥諷詠詩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201411
初御空高舞ふ鳶の笛しきり 橋場美篶 末黒野 201304
初空や何故か亡父の下駄をはく 藤井杏愛 京鹿子 201501
しらじらと月を東の初御空 山本丈夫 201503
朱の鳥居潜るや淑と初御空 田中淺子 201503
初空を翔ける夢もつ十五才 岸上道也 京鹿子 201504
自叙伝へ自転公転初御空 柳本渓光 ろんど 201504
アポロンの纏う緋衣初御空 松川悠乃 ろんど 201504
初空を統べて飛び立つ一番機 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601

 長岡新一句集「青樹海』

初空に霊峰仰ぐ御師の町

能村研三 201603
朝月をとり残したる初御空 沼田巴字 京鹿子 201603
初御空廻る地球に生かされて 槇野あさ子 風土 201603
戦なき七十年や初御空 長崎桂子 あを 201603
一島に一峰ありて初御空 和田照海 京鹿子 201604
初御空幸ふつふつと我方へ 伊吹之博 京鹿子 201604
七十周年迎ふる俳誌初御空 森清信子 末黒野 201604
広げたる大きな翼初御空 井上和子 201604
初御空松が枝のその先の先 住田千代子 六花 201604
巻層雲白く輝き初御空 塩見治郎 雨月 201604
初御空光となりて鷹の舞ふ 岡田ちた子 雨月 201604
初御空橋の真ん中歩く人 井上曜子 船団 201612
初空の地球もオツでしょ?ガガーリン 寺田伸一 船団 201612
初空に雲を置かざるめでたさよ 稲畑汀子 ホトトギス 201701
初空の富士よ着陸態勢に 稲畑汀子 ホトトギス 201701
初空 →4      

 

2021年1月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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