初 夢 2    100句

初夢に海鵜きたりて泣きじやくる   高島茂   鯨座

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初夢はタイムマシンで過去未来 松山律子 六花 200301
初夢を迎ふるにこの固枕 中村房枝 六花 200301
初夢に肩を凝らせて了ひけり 斉藤由美子 ぐろっけ 200301
初夢の木賊あたりの水の音 山尾玉藻 火星 200302
初夢で見し想にして凡ならず 能村研三 200302
初夢のアリスの国に入りにけり 須佐薫子 帆船 200302
初夢の氣づかれめける目覚かな 岡本眸 200302
幾つもの初夢乗せて寝台車 高橋としを 酸漿 200302
初夢を見るといふことさへ忘れ 黒川悦子 円虹 200303
雲上に初夢さめし乱気流 谷合青洋 酸漿 200303
初夢も見ずに熟睡したるかな 石川元子 酸漿 200303
玉子酒効き初夢のなかりけり 高島鷄子 馬醉木 200304
初夢は星空を飛ぶおのれなり 石脇みはる 200304
初夢や明日旅立たむ子の祈り 小牧喜美子 遠嶺 200304
初夢の乗合バスは月へ発つ 柴田久子 風土 200304
初夢の三鬼のひげは硬かった 鶴目鯛遊子 六花 200304
遁世の身を初夢の素通りす 降矢郊二 百鳥 200304
初夢の中に日が差し目覚めけり 谷上佳那 百鳥 200304
初夢を獏に食はして癒えそむる 吉田多美 京鹿子 200304
初夢の荘洋と海なりしこと 服部幸 200304
職退きてなほ初夢の遅刻かな 土屋啓 馬醉木 200305
はや獏の喰ふや初夢見たやうな 稲岡長 ホトトギス 200305
初夢にくる疾走のバツハロー 本山卓日子 京鹿子 200307
初夢のなかりし如く覚めにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200311
初夢や腕組む波郷秋櫻子 水原春郎 馬醉木 200402
初夢になくてはならぬ翼かな 能村研三 200402
初夢の羅網みちびく磴のぼる 鈴鹿仁 京鹿子 200402
初夢の鬼が算木を積み崩す 朝妻力 雲の峰 200402
鮮明な初夢にして怖きかな 能村研三 滑翔 200402
初夢や咸臨丸に乗り込みし 前田美恵子 200403
初夢や水汲みにゆく亡妻と会ふ 神蔵器 風土 200403
初夢の中締め切りのありにけり 塩田博久 風土 200403
初夢のシニア海外協力隊 山本敏子 帆船 200403
若き日のわれが迷へり初夢路 林翔 200403
初夢を見た様なれど見ぬ様な 吉川ハマ子 築港 200403
初夢の中満ち潮となりゆけり 佐藤博美 200404
初夢の母に回向の鈴を打つ 服部菰舟 雨月 200404
初夢の己が発せし声に覚む 下平しづ子 雨月 200404
初夢はいらぬぐつすり眠りたし 淵脇護 河鹿 200404
初夢の厨にたつと凋みけり 川崎幸一郎 京鹿子 200404
初夢や烏賊のカラスと言へるもの 大島翠木 200404
初夢の亡妻には会へず覚めにけり 鈴木とおる 風土 200404
子に抱かる己が骨など初夢に 片山タケ子 200404
初夢の前にも一度手を洗ふ 堀内一郎 あを 200412
なき夫に凭れ機席の初夢よ 品川鈴子 六香 200501
初夢をさしさはりなきところまで 鷹羽狩行 200501
初夢を問はれてさてとはてさてと 鷹羽狩行 200502
初夢といふ一巻の絵巻物 鷹羽狩行 200502
初夢や有名税を五億ほど 鷹羽狩行 200502
初夢を語り合ふ輪に加はりぬ 柳沢典子 酸漿 200503
初夢は當り三等宝くじ 熊谷ゆり 帆船 200503
初夢の後姿にこだはりぬ 都筑智子 200503
何目指す初夢にわが駈けゐしは 栗原公子 200503
嘘まぜて初夢語る看取り妻 吉田かずや 春燈 200503
初夢の跡もなかりし長睫 丸山照子 火星 200504
初夢や雪に追はれて目覚めけり 長村雄作 六花 200504
初夢のその先知らず目覚めけり 林和子 200504
初夢の父母若し吾よりも 星川淑子 200504
初夢のフィナーレ模糊としてゐたり 加藤峰子 200504
初夢の母なかなかに語るかな 尾堂Y 河鹿 200504
初夢の若き己れに出逢ひけり 栗虫信子 200504
隕石の大爆撃を初夢に 泉田秋硯 黄色い風 200505
初夢や宮様方の真ん中に 鳴海清美 六花 200505
初夢に深夜放送まぎれけり 矢島久栄 200601
初夢の己が葬を見てありぬ 小林呼溪 200601
初夢の床のぬくたき目覚かな 中村房枝 六花 200601
初夢に女ばかりを見し怖さ 中村房枝 六花 200601
聞かぬのに初夢のこと語りだす 中村房枝 六花 200601
初夢はみな黄の中に母も居て 水田清子 200601
初夢もなく雑踏に揉まれゆく 大串章 百鳥 200602
初夢の筋書立てて眠りしが 白神知恵子 春燈 200603
八十をいくつ過ぎたる初夢か 柳生千枝子 火星 200603
初夢の途方もなくて呆とゐる 大橋敦子 雨月 200603
初夢や二十歳の我に帰りたる 延川笙子 六花 200603
初夢や辻褄合はぬ物語 芝宮須磨子 あを 200603
初夢はおぼろ紅茶を濃く甘く 東亜未 あを 200603
初夢は悟空さながら西遊記 安達実生子 200604
初夢に亡き妻の声叱咤され 沼口蓬風 河鹿 200604
初夢や母に貰ひし花手毬 鮫島禮子 河鹿 200604
富士登山初夢に見て悲願めく 木村冨美子 遠嶺 200604
初夢の獏が笑うてをりにけり 竹内悦子 200604
初夢のほとりへ寄せる波の音 土屋酔月 火星 200604
初夢に卵を産んでしまひけり 永嶋みね子 火星 200604
病抜け初夢よりはうつゝよし 東野一彌 ホトトギス 200605
初夢や干支のハチ公物語 花島みゆき 八千草 200607
初夢に本音の少しありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200611
手足より覚めて初夢なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200611
初夢のなき健康を取り戻す 稲畑汀子 ホトトギス 200701
初夢の地底の道をどこまでも 小澤克己 遠嶺 200701
初夢のゆくてを臥牛占めゐたる 品川鈴子 ぐろっけ 200701
初夢の一富士よりも二鷹かな 鷹羽狩行 200702
初夢の団居やこの世彼の世より 荻野嘉代子 春燈 200703
初夢にまた追憶の人と遇ふ 上坂渥子 雨月 200703
初夢の続きを歩く道のあり 野口年江 酸漿 200703
初夢に二尺余の皿挽きにけり 生井慶子 万象句集 200703
初夢に天竺楽団来て奏す 渡真利真澄 万象句集 200703
夜更かしし初夢もなき目醒かな 原田圭子 ぐろっけ 200703
初夢のようにはならず身を正す 松嶋一洋 200703
初夢に少しの嘘を加へたる 高倉和子 200703
初夢のあいまいもこもめでたしや 辻佳子 馬醉木 200704
初夢→ 3      

 

2021年1月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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