初 旅 1    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初旅の駅に紫紺の熱帯魚 藤田宏 199803
初旅は箱根や年尾偲ぶ会 稲畑廣太郎 ホトトギス 199901
初旅の箱根今年は雨の帰路 稲畑汀子 ホトトギス 199901
初旅や朝の黙祷終へて発つ 稲畑汀子 ホトトギス 199901
初旅や田に居据れる臣の墳 神蔵器 風土 199903
初旅のお目当て一富士てふホテル 渡辺俊子 京鹿子 199905
初旅やウツボの穴居今知れり 丸山海道 海道全句集 199910
堂ケ島とや初旅の一駒に 稲畑汀子 ホトトギス 200001
初旅や磁石の蓋のまぶためき 鷹羽狩行 200001
初旅にして上京のはじまりし 稲畑汀子 ホトトギス 200001
初旅の伊豆の朝湯やレモン浮く 田中藤穂 「水瓶座」 200002
初旅の松山に来て城仰ぐ 深見けん二 円虹 200003
初旅や車窓の富士山を眩しみて 西川よし子 春耕 200003
初旅の阿蘇はふるさと母卒寿 松崎佐 円虹 200004
初旅や大海原へ切符買ふ 吉野のぶ子 八重櫻 200008
初旅の富士を語りて尽くるなく 稲畑汀子 ホトトギス 200101
初旅の船路夜明に着かれしと 稲畑汀子 ホトトギス 200101
初旅といへど仕事に変りなく 稲畑汀子 ホトトギス 200101
初旅を虚子の許へと発たれしや 稲畑汀子 ホトトギス 200101
初旅の峠南へひらけゆく 豊田都峰 京鹿子 200102
初旅や紅きしをりの小冊子 鷹羽狩行 200102
初旅や長寿の湯へと母の供 飯田眞理子 春耕 200103
初旅のはじめを神武船出の津 金森教子 雨月 200104
初旅の雪の白さに疲れけり 野村美紀 200105
初旅や駄足のような尿重ね 金子兜太 海程 200105
初旅や大海原へ切符買ふ 吉野のぶ子 遠嶺 200105
無防備の顔で初旅してをりぬ 木村真魚奈 京鹿子 200111
初旅と思ひ仕事の顔持ちて 稲畑汀子 ホトトギス 200201
初旅や深川めしを車中の餉 岡田飛鳥子 200201
切符買ふ列に初旅はじまりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200201
初旅や屋根より高く水平線 森理和 あを 200202
初旅や瀬戸の島々ひとつまみ 鷹羽狩行 200202
初旅は三方五湖なり風の中 須賀敏子 あを 200202
初旅や姉息災に九十五 芝尚子 あを 200202
初旅やわけしり顔に母の里 芝宮須磨子 あを 200202
初旅の古稀越す午のクラス会 斉藤静枝 あを 200202
初旅やつまんで捨つる家の塵 佐藤喜孝 あを 200203
初旅の船の窓まで海猫の群れ 木村はつえ 春耕 200203
初旅や老いも忘れて露天風呂 久保田一豊 いろり 200203
初旅やユー口紙幣に戸惑ひつ 峰尾秀之 200204
初旅や途切れとぎれの生命線 佐藤恭子 あを 200204
初旅や水音辿り三千院 吉村玲子 円虹 200204
初旅は物見遊山でなく湯治 寺島順子 雨月 200204
初旅やはがね光りの海の面 大谷茂 飛白 200208
初旅の帰路も別々三姉妹 稲畑汀子 ホトトギス 200301
初旅やエメラルドグリーンーの海を背に 坊城中子 円虹 200303
初旅やバスに溢るる笑声 夏目満子 酸漿 200303
初旅の鞄に詰めるだけ詰めて 池田冨美 帆船 200303
初旅は夫の代拝詣でなる 物江昌子 六花 200304
初旅の丘より海を見てをりぬ 石川英利 百鳥 200304
初旅や雲上の富士玲瓏と 山下佳子 馬醉木 200304
初旅の車窓に城の現れし 徳永真弓 百鳥 200304
初旅や妻に買ひたる紅珊瑚 井手由紀江 築港 200304
初旅や日がなたかしの山を見て 中島知恵子 雨月 200305
初旅は勿来の関を越えにけり 青山丈 200305
初旅のラジウム泉は三十度 中島英子 八千草 200307
初旅を志摩へはやりて禁煙車 塩路隆子 花衣 200307
初旅の衣は墨染の唯一つ 小澤克己 遠嶺 200401
初旅の海へ傾く列車かな 今瀬剛一 対岸 200402
初旅の那覇空港に蘭充てり 松崎鉄之介 200403
常夏の島に初旅華甲祝ぐ 野田光江 雨月 200403
初旅の妻の小さし駅の前 渡邉友七 あを 200403
若き日の初旅どこも雑居寝たり 松崎鉄之介 200404
初旅やベレー斜めにかぶる癖 大貫鬼灯 帆船 200404
初旅のよけれ母郷の山と川 中島知恵子 雨月 200404
初旅の北余呉行きの黒き服 小澤克己 遠嶺 200501
初旅の乗りつぎ切符懐に 稲畑汀子 ホトトギス 200501
書き置きに実印の封初旅へ 品川鈴子 六香 200501
荷を軽く初旅に発つ朝かな 稲畑汀子 ホトトギス 200501
初旅の北関東を恵方とす 鈴木榮子 春燈 200503
初旅の辛口地酒よくすすむ 澤村一與 築港 200503
初旅の裏の冷たき磁気切符 林昭太郎 200503
初旅のでんでん太鼓子への苞 松崎鉄之介 200503
初旅や犬をあずけし事の憂き 田村時与 200504
初旅の言葉あたため師の許に 栗虫信子 200504
初旅や湯煙の立つ城下町 平山勝子 河鹿 200505
初旅の夕陽を惜しむ畑の畝 目黒慧 遠嶺 200505
海を見る恒例といふ初旅に 稲畑汀子 ホトトギス 200601
富士見えぬ初旅に海荒れしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200601
初旅と嘯き君のマンションへ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200601
初旅も駿河に入りし花菜かな 阿部ひろし 酸漿 200602
初旅や地球の割れ目在る国へ 須賀敏子 あを 200602
イスラエルへと初旅の予定立つ 井上昭太郎 春燈 200603
蠶生貝得て初旅の上々吉 山上カヨ子 200603
初旅や古代遺跡の中に立つ 島元文 遠嶺 200604
初旅の鞄をおろすホームかな 飛鳥由紀 200604
初旅や空港の玻璃夕焼けて 川崎俊子 馬醉木 200604
初旅の妻南国へ送り出す 竹生田勝次 風土 200604
初旅や鞄に入れる電子辞書 井出やすはる 酸漿 200604
初旅や富士を期待のE席に 山下佳子 200605
武蔵野の果てへ初旅骨納め 遠藤典子 栴檀 200605
初旅といへどかかせぬ薬もち 生方ふよう 200605
初旅といひて仕事の一部とも 稲畑汀子 ホトトギス 200701
初旅の上京すでに二度目かな 稲畑汀子 ホトトギス 200701
初旅はエジプトと決め夢うつつ 森理和 あを 200703
初旅の北を目指せるしづごころ 割田容子 春燈 200703
初旅や日和三日を伊豆にあり 本藤みつ 200703
初旅の土産の重き中華饅 川島澄子 酸漿 200704
初旅はスフインクスに逢ひにゆく 須賀敏子 あを 200704
初旅や喜ぶ母の顔を見に 赤松丹山 雨月 200704
初旅→ 2      

 

2022年1月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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