初 雀    210句

親しさの声をちりばめ初雀    鈴木多枝子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初雀仮眠さなかのたこやき屋 川澄祐勝 春耕 199903
いま降りし雪に影して初雀 長沼紫紅 199905
神矢とて矢じりは持たず初雀 丸山海道 京鹿子 199907
転がつて来て初雀なりしかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
虚子記念文学館庭初雀 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
飛び翔ちて光となりぬ初雀 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
風師きて羽目をはずせり初雀 鈴鹿仁 京鹿子 200002
雪撥ねて切火一と音を初雀 中澤文次郎 200003
初雀弾み真砂を乱しけり 皆川美恵子 春耕 200003
初雀日の差してくる塔の跡 渡辺周子 雲の峰 200003
初雀日本晴の中に居り 村越化石 200003
四十雀の散らす餌に来る初雀 佐野和代 200003
一羽来て二羽来て五羽の初雀 辻のぶ子 雲の峰 200003
枝先を日向移りに初雀 関根洋子 風土 200004
加はれる二羽の女子の初雀 後藤房枝 200101
二羽たちて二羽下りてくる初雀 朝妻力 俳句通信 200101
ひと弾みして御慶す初雀 神蔵器 風土 200103
くちばしに余る白パン初雀 藤田宏 200103
初雀地震の朝を忘れめや 稲畑汀子 ホトトギス 200201
一年の元気を貰ふ初雀 鈴木壺山 200201
初雀影絵となりて日の障子 水原春郎 馬醉木 200202
ビル住みに屋上日和初雀 岡本眸 200202
師の句碑へ声を散りばめ初雀 田村文江 春耕 200203
初雀みづら太子の歩まする 伊丹さち子 馬醉木 200203
校門のぴたり閉ぢられ初雀 滝本香世 百鳥 200204
庭先にこぼれて来たり初雀 三井公子 酸漿 200204
祖母の手に孫のぬくもり初雀 片渕清子 ぐろっけ 200205
初雀こゑもろともに弾けとぶ 高木良多 春耕 200205
初雀小江戸の町の鬼瓦 清水明子 遠嶺 200205
群れ飛んで一羽残りぬ初雀 稲畑汀子 ホトトギス 200211
日溜の移つてをりぬ初雀 稲畑汀子 ホトトギス 200301
二つ居てふたつ声出す初雀 大坂輝子 百鳥 200301
箸置も茶碗も九谷初雀 坂本フジ 帆船 200302
国宝の塔から塔へ初雀 望月友子 雲の峰 200303
群がりて来てはとび立つ初雀 吉原一暁 200304
初雀てんてんてんのてんてんてん 志方章子 六花 200304
初雀つぼみふくらむ枝に来し 植松美根子 200304
とぎ汁に数の増え来る初雀 早川尚子 帆船 200403
おだやかに明けて垣根の初雀 小澤登代 草の花 200403
落語家と擦れ違ふ街初雀 早川尚子 帆船 200403
二羽で来てすぐに飛びたつ初雀 加納花子 築港 200403
御輿蔵の日向にこぼれ初雀 陣野今日子 風土 200404
しづかなる村さんざめく初雀 二階堂妙子 河鹿 200404
初雀穏やかな明日信じます 小澤菜美 200404
篁に日の斑まろばせ初雀 梅村よし子 200404
絵馬堂にこぼれて散つて初雀 遠野萌 200404
武者窓に竹刀の音や初雀 下山田美江 風土 200404
初雀遊んでゐたる方位盤 小林朱夏 200502
くらがりのまばたけば明け初雀 中山純子 万象 200503
初雀登山クラブに入会す 佐久間頌 帆船 200503
初雀親しき声をちりばめて 鈴木多枝子 あを 200503
日に跳ねて米屋の路地の初雀 工藤義夫 馬醉木 200503
戸を繰れば一気に翔ちし初雀 禰寝瓶史 京鹿子 200504
甕の水飲みに降り立つ初雀 史あかり ぐろっけ 200504
日溜りに松よりこぼれ初雀 前迫寛子 河鹿 200504
連れ立ちて喋り手ばかり初雀 藤井久仁子 ぐろっけ 200504
しあはせを言はぬしあはせ初雀 倉持梨恵 200504
添書の自筆すこやか初雀 松本きみ枝 遠嶺 200504
初雀何の種やら落しゆく 秋千晴 200505
初雀父の生家の冠木門 寺内佶 遠嶺 200505
日照雨して嬉嬉と枝移る初雀 中山砂光子 200505
初雀朝の光にはばたけり 大山妙子 酸漿 200603
初雀としていつものトタン屋根 定梶じょう あを 200603
日の丸を突いてはくぐる初雀 白神知恵子 春燈 200603
減塩の気の抜けし食初雀 木下もと子 200604
にぎやかな数となりたる初雀 中村洋子 風土 200604
石の窪とびそこねたり初雀 斉藤小夜 風土 200604
初雀正ちやん帽の似合ふ孫 石川とみ子 栴檀 200604
初雀昨夜播きたるパン屑に 柳生千枝子 火星 200604
おばしまに胸をそろへて初雀 田所洋子 雨月 200604
東塔の古きに集ひ初雀 立石萌木 雨月 200604
初すずめ朝湯の桶を抱へ来る 大西八洲雄 万象 200604
初雀わが肩に来よ魂に来よ 小澤克己 遠嶺 200701
ひんがしに向きてついばむ初雀 矢崎暉文 酸漿 200703
潮風に羽搏くこれも初雀 林翔 200703
駐車場いつも十羽の初雀 松崎鉄之介 200703
てのひらを出せば飛び去り初雀 遠藤若狭男 200703
初雀鳴いてゐるからさう思ふ 辻美奈子 200703
初雀今朝は供米ぞつつしめよ 横田初美 春燈 200703
初雀アメリカ村を跳ねゆける 田中芳夫 200704
名園の石に弾むや初雀 林友次郎 遠嶺 200704
路地奥の時ゆつたりと初雀 小國佐世子 遠嶺 200704
足音の夢に触れたり初雀 野中亮介 馬醉木 200803
かはたれの撒き餌に降りぬ初雀 小林碧郎 馬醉木 200803
初雀ぬくもり通ふ垣隣 岡田和子 馬醉木 200803
氏神の奉散米に初雀 関まさを 酸漿 200803
ベランダに初日と共に初雀 井上玉枝 酸漿 200803
川底を撫でゐる水や初雀 三井孝子 六花 200804
初雀軒端くぐりて啼き寄れる 渡邉友七 あをかき 200804
初雀鬼瓦へと移りけり 瀬島洒望 やぶれ傘 200804
初雀観音像の肩にゐる 波田美智子 火星 200804
舞殿の屋根に弾みて初雀 木暮剛平 万象 200804
また増えて五羽となりたる初雀 舩越美喜 京鹿子 200804
下枝の震へ小刻み初雀 國保八江 やぶれ傘 200805
初雀先づ若武者の下りて来し 中田禎子 白猪 200901
韋駄天の足元にくる初雀 高橋将夫 200901
二羽の来て二の字ハの字の初雀 鷹羽狩行 200901
軒深きむかしの家や初雀 鷹羽狩行 200903
喪籠りの掃きだし口の初雀 辻直美 200903
初雀絵馬の膨らむ湯島かな 和田政子 200903
いつも来る雀なれども初雀 芝尚子 あを 200903
ゆるやかに飛翔のつづく初雀 吉弘恭子 あを 200903
初雀日輪近き枝に満つ 藤沢秀永 200904
初雀日照雨の中の枝移り 伊勢きみこ 火星 200904
初雀汝も文殊の智慧借りに 岩木茂 風土 200904
初雀階段のある太鼓橋 中村恭子 200904
初雀下り立つ顔の同じかな 宮崎安汀 春燈 200904
箒目を毀たず翔ちぬ初雀 三由規童 雨月 200905
賓頭盧の膝元よぎる初雀 三由規童 雨月 200905
ぼうたんの霜除藁に初雀 大坪景章 万象 201001
初雀雪にまろびて土へ落つ 伊藤敬子 201002
窓近き木を出入りの初雀 阿部文子 酸漿 201003
なら町の低き廂に初雀 笠井清佑 201003
初雀ならばもそつと近う寄れ 上谷昌憲 201003
孤独には自由の天地初雀 篠崎荘市 酸漿 201004
休漁の舟に弾むよ初雀 中条さゆり 201004
初雀一羽の発てば二羽の来て 松本三千夫 末黒野 201004
野地蔵のこぼせしものに初雀 藤谷紫映 馬醉木 201004
日向へと羽音の揃ふ初雀 黒滝志麻子 末黒野 201004
初すずめ鈴ふるように砂のうえ 須山つとむ 船団 200105
青空に顔をさし出す初雀 あさなが捷 201006
暁や音なく来たる初雀 吉永すみれ 風土 201009
犬小屋を覗いて行きぬ初雀 稲畑汀子 ホトトギス 201011
庭先でまたも集会初雀 年森恭子 ぐろっけ 201102
はづみても土の色なり初雀 柴田佐知子 201103
挵りつつ影ふくれゆく初雀 安立公彦 春燈 201103
切餅の屑もめでたき初雀 中山純子 万象 201103
暁光に躍りだしたる初雀 望月晴美 201103
つくばひにさざなみ残し初雀 上原重一 201103
初雀御祖の千木を高みとす 豊田都峰 京鹿子 201103
餌を求め日差しの中の初雀 増田一代 201103
この年も一番客は初雀 岩永充三 201104
初雀発ちて雪片散らしたる 土井三乙 風土 201104
初雀芝生に降りて足軽し 舩越美喜 京鹿子 201104
わが庭と言はんばかりや初雀 戸田澄子 末黒野 201104
電線を得て群遊ぶ初雀 矢野百合子 201106
初雀鳴き移りくる芭蕉庵 山田春生 万象 201201
初雀樹上ふくらみゐたりけり 井口ふみ緒 風土 201203
初雀めぐり合ふ日を吉とせむ 和田政子 201203
露座仏の懐にはね初雀 徳田千鶴子 馬醉木 201203
飛び立ちて光をこぼす初雀 塩千恵子 201203
あめつちに土神風神初雀 塩貝朱千 京鹿子 201204
それぞれの朝日纏ふや初雀 中田のぶ子 ろんど 201204
天平の塔の裳階や初雀 佐藤信子 春燈 201204
天神の日向をとんで初雀 黒滝志麻子 末黒野 201204
ほろほろと木よりこぼれて初雀 赤羽陽子 春燈 201204
竹林の風に消えゆく初雀 大田ふじ枝 万象選集 201205
大仏の膝ふくよかに初雀 田中幹也 万象選集 201205
夜勤より引き継ぐ日誌初雀 渡辺志ま 万象選集 201205
狛犬の鼻先つつく初雀 増田和美 万象選集 201205
垣結うてこの家の待てる初雀 山尾玉藻 火星 201302
枯原についばむ二羽の初雀 柳田晧一 かさね 201303
硝子戸のよく磨かれて初雀 根橋宏次 やぶれ傘 201303
初雀伏籠の形の黄楊を出づ 河崎尚子 火星 201304
篁の雪を散らして初雀 臼村喜久代 万象 201304
力石蹴つて飛び立つ初雀 内藤静 風土 201304
餌台に囃子方ゐる初雀 相良牧人 201304
朝の日に命あたため初雀 長山あや ホトトギス 201305
初雀のぼる朝日を光背に 宮田千優 京鹿子 201305
磨き上げし朝の鏡に初雀 山口弘子 201305
初雀花のごとくに影散らす 柴田近江 201402
初雀つくばひに来て囃しけり 竹内悦子 201403
初雀かがやきを脱ぐふたみ振り 豊田都峰 京鹿子 201403
恙なく迎ふる年や初雀 森下康子 201403
初雀けちらしてゐし子のくさめ 藤田素子 火星 201404
躍り出て六波羅蜜寺初すずめ 雨宮桂子 風土 201404
日だまりに餌をたつぷり初雀 戸田澄子 末黒野 201404
初雀砂と遊んでをりにけり 稲畑廣太郎句帳 ホトトギス 201412
来ては去る常の如くに初雀 稲畑汀子 ホトトギス 201501
福とばすやうに弾けて初雀 布川直幸 201501
福藁に動くものみな初雀 神蔵器 風土 201503
窓越しに覗く一羽の初雀 井上正子 春燈 201503
初雀光をこぼし降り立ちぬ 森田節子 風土 201504
初雀湧くごと都心大通り 北尾章郎 201504
百日紅の実におしやべりの初雀 赤堀洋子 万象 201504
初雀何をそんなに鳴きをるや 市川伊團次 六花 201504
ぱらときてたちまちどつと初雀 金子正道 京鹿子 201505
初雀天使の如く舞ひ降りて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
転がるといふめでたさも初雀 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
朝酒の抜けきしところ初雀 佐藤喜孝 あを 201601
初雀源氏絵巻をこぼれ来て 辻美奈子 201603
初雀見馴れし庭の景ながら 乗光雅子 雨月 201603
日だまりの狭庭にこぼれ初雀 蒲田雅子 雨月 201603
初雀俳諧道場まで一歩 雨宮桂子 風土 201603
湯ざましはひよわなる水初雀 佐藤喜孝 あを 201603
しあはせな一家族らし初雀 松山三千江 春燈 201604
方丈の大屋根に二羽初雀 松本三千夫 末黒野 201604
初雀わが家の中を覗きをり 宮地静雄 末黒野 201604
初雀屋根よりこぼれ円覚寺 井口ふみ緒 風土 201604
四人目は片言の祝き初雀 鈴鹿呂仁 京鹿子 201701
箒目に影遊ばせて初雀 石原孝人 京鹿子 201701
平和とは田んぼに集ふ初雀 高橋将夫 201703
風師きて羽目をはづせり初雀 鈴鹿仁 京鹿子 201703
常磐木は父母のいろ初雀 高橋道子 201703
竹とんぼに小首傾ぐる初雀 白神知恵子 春燈 201704
家康の城を塒に初雀 金山雅江 春燈 201704
何時も来る鳩に混じりて初雀 佐藤まさ子 春燈 201704
山裾の藁葺きの家初雀 片岡さか江 末黒野 201704
餌台に足跡細し初雀 奥山テル子 万象 201704
朝日子を電線に待つ初雀 小林輝子 風土 201704
初雀扇開きに飛び立てり 元和木恵美 馬醉木 201704
一群の来てゐて嬉し初雀 森なほ子 あを 201703
膨らめるだけ膨らんで初雀 窪みち子 201706
にこにこと弾み降りくみ初雀 岩井京子 201706
初雀見てよ形見の袋帯 辻響子 201803
城址は名のみとなりぬ初雀 和田和子 馬醉木 201803
幸稲荷帯の空より初雀 宮崎洋 春燈 201803
初雀鏡の中の声と聞く 西村摩耶子 京鹿子 201804
枝ひとつ飛んでまた飛ぶ初雀 黒滝志麻子 末黒野 201804
大屋根に寿寿と声あり初雀 山田六甲 六花 201902
いつも来る雀なれども初雀 斉藤マキ子 末黒野 201904
光撒き声を散らせり初雀 安斎久英 末黒野 201904
大甍声姦しく初雀 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
中島の松より発てり初雀 森清堯 末黒野 202003
神前は大きな日向初雀 柴田佐知子 202003
初雀マリアの水へ来て遊ぶ 兼久ちわき 馬醉木 202003
新しき皇居塒に初雀 金山雅江 春燈 202004
太郎次郎と慕はるる杉初雀 森清信子 末黒野 202004
揃ひ来て枝膨らます初雀 田中とし江 202007
しづけさや行く人なしに初雀 沼田巴字 京鹿子 202101

 

2021年1月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。