初 春      230句

初春の二時打つ島の旅館かな   川端茅舎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初春の窯場に据ゑし一斗樽 山田禮子 きらら 199600
初春のめでたき齟齬と打ち捨てよ 山田弘子 円虹 199903
初春や山河を越ゆる雲若し 穴澤光江 花菜風 199907
初春の海盤車の黙や面壁や 丸山海道 海道全句集 199910
ハァーと唱ひ出す初春の島めぐり 丸山海道 海道全句集 199910
初春の河馬のお尻が四つほど 津田このみ 月ひとしずく 199912
初春のこぼれるような星の砂 わたなべじゅんこ 鳥になる 200003
初春の海に横たふ淡路島 樋口多嬉子 雲の峰 200003
初春の障子破れて山河あり 土井田晩聖 銀化 200003
初春の光をのせて浪がしら 太田寛郎 200004
初春の舳に結ぶ靴のひも 田畑幸子 火星 200004
初春の小江戸に残る飴細工 高橋としを 酸漿 200004
初春や夢の新居の設計図 高橋としを 酸漿 200004
初春やびわこ大鯰になりすます 林唯夫 海程 200009
楽しく死のうと初春の妻の手をにぎり 岩田ひろあき 船団 200009
初春や青空の青一人占め 芝宮須磨子 あを 200102
初春や都バスが着込むコマーシャル 萩原昭子 風土 200103
松づくし舞ふ初春の晴着かな 森脇恵香 俳句通信 200103
考えず語らずぼーっと初春の酒 前原勝郎 船団 200103
捨て切れぬものは捨てずに初春の空 前原勝郎 船団 200103
初春や十三月なる顔をして 桑垣信子 いろり 200104
子の一家来り初春パンダ見に 高橋大三 ぐろっけ 200104
初春のお手玉鹿の子絞りにて 大橋敦子 雨月 200203
初春や雑踏をゆく人力車 関戸文子 酸漿 200203
初春の沖よりとどく波の詩 宮澤さくら 遠嶺 200204
初春の七滝めぐる歩の確か いしだゆか 遠嶺 200204
初春や大歳時記の一頁 岡田有紀子 遠嶺 200204
人生も第三楽章初春奏す 吉田多美 京鹿子 200204
初春の混み合ふ電車よろこぶ子 江倉京子 あを 200301
初春や羊の顔のいとやさし 森理和 あを 200302
初春の波集れる岬の宮 林敬子 酸漿 200303
初春や女形の舞ひの裾さばき 山下美絵子 遠嶺 200304
初春や駄菓子のくじに当たりあり 堀川千代子 百鳥 200304
初春や辛未は我が干支で 玉置かよ子 雨月 200305
初春や生き様を知る阿六櫛 矢崎いと子 200307
初春の浅草歌舞伎幟かな 遠藤米 帆船 200403
墨を磨る初春ごころこそ愛す 大橋敦子 雨月 200403
初春や話のはづむ四世代 石山民谷 遠嶺 200404
初春の田に声拡げ万羽鶴 沼口蓬風 河鹿 200404
初春の湘南海岸ランナー達 北村香朗 京鹿子 200404
初春の淡海なりけり黄八丈 谷村幸子 200404
初春の緞帳上りはじめけり 藤森万里子 百鳥 200404
手を振つて初春の列車見送れり 大久保恵美子 遠嶺 200405
初春の髮乱しをり古都の風 河本美智雄 築港 200503
初春や二番鶏なる心地よさ 丸井巴水 京鹿子 200503
初春やリュックも軽く吟行す 竹村尚絋 200503
初春の老母を囲む曾孫六人 東紀子 200503
眠りませ永久に香りの初春の園 金澤明子 火星 200504
初春や親子で踊る三番叟 田下宮子 200504
初春のワルツの調ベウィーンより 小阪喜美子 遠嶺 200504
初春の阿吽目を剥く厚化粧 吉澤利治 遠嶺 200504
初春の小さき港の大漁旗 宮川迪夫 遠嶺 200504
初春の雨やはらかき句会かな 島元文 遠嶺 200504
初春の銀座で買いし住所録 大森桂子 200504
初春に情あり我は抱かれん 滝青佳 ホトトギス 200505
迅き風に来るや走者の初春かな 佐藤仁 200505
初春の下津井港の朝の市 瀧澤白絣 遠嶺 200506
初春の沖よりとどく濤の詩 宮澤さくら 今生 200510
運開くかな初春の白馬見て 宮澤さくら 今生 200510
初春や衣桁に掛かる江戸小紋 関戸文子 酸漿 200601
初春や弁財天に洗ふ銭 村田さだ子 酸漿 200603
初春の街闊歩する福袋 伊藤やゑ 四葩 200603
初春の駅舎に大き天狗面 瀬崎憲子 百鳥 200604
初春や因幡の国の曇りぐせ 田中千枝子 対岸 200604
初春の形見となりし一軸に 桑田青虎 ホトトギス 200605
初春の集ひに手拍子祝ひ唄 武田ミヨ 四葩 200605
初春や夢二の画くカレンダー 神蔵器 風土 200703
初春の礼拝堂に光満つ 村生翠 雨月 200704
初春の当麻まんだら中將姫 林日圓 京鹿子 200704
初春や窓の日射しを愛しめり 丸山冬鳳 京鹿子 200704
初春の金時山より箱根まで 須賀敏子 あを 200704
初春や猪さまよへる芦屋川 山下青坡 200705
初春の香焚きしめて鳩居堂 津野朝子 馬醉木 200705
初春や香水だけはおしやれです 横山迪子 六花 200706
初春や稍波立てる築地川 瀧春一 200706
野に走る初春の風いとほしむ ことり 六花 200802
パラグライダー初春の空使ひきり 布川直幸 200803
初春の大豊神の狛ねずみ 飯田美千子 200804
初春の太閤の湯のあぶくかな 杉浦典子 火星 200804
初春の金のむかでと毘沙門天 谷村幸子 200804
初春の天に鹿島の杉大樹 中里信司 酸漿 200804
初春や並ぶ神酒の薦被 小泉和代 酸漿 200804
初春の日差しに母の笑みこぼる 与川やよい 遠嶺 200804
初春の切口しかと飾炭 後藤比奈夫 ホトトギス 200806
初春や千の風こそ吾が讃歌 瀧青佳 ホトトギス 200806
初春や一合桝に喜寿の酒 高谷栄一 200903
初春や皺ひとつなく張るラップ 近恵 炎環 200903
初春の麻呂も小町も宙がへり 佐藤午後 炎環 200903
初春や華の嫗の道真直ぐ 八家こひで 春燈 200903
初春のミャンマー料理青菜かな 田中藤穂 あを 200903
良き風を得て初春の遠嶺船 橋本良子 遠嶺 200904
初春の川となりたる流れかな 三代川玲子 春燈 200904
初春や合掌屋根の深呼吸 秋場貞枝 春燈 200904
初春や水は豊かに空映し 海村禮子 春燈 200904
初春の快ふれあふ浅草寺 渡辺若菜 春燈 200904
初春の点茶上々吉予感 高根照子 200904
初春の湯煙ゆたか伊豆の街 小澤正信 200904
初春や夫の言の葉また増えし 島崎久美子 酸漿 200904
初春の笑ひぶくろが千五郎 瀬川公馨 200905
初春の鈴に呼出す猿田彦 岩垣子鹿 ホトトギス 200906
虚子没後五十年初春となる 稲畑汀子 ホトトギス 200912
初春の道志ありてこそ 稲畑汀子 ホトトギス 200912
激論となる初春のコツプ酒 大坪景章 万象 201001
初春や持ち歩きゐて墨と筆 山田六甲 六花 201001
初春や出雲の阿国幕上り 前原早智子 春燈 201002
初春の怒濤のごとく八十三 神蔵器 風土 201002
初春や九十翁の軸掛けて 菅谷たけし 201003
初春の光銜へて雀くる 加藤克 201003
初春や今年は志野の小酒坏 横田初美 春燈 201003
初春のダンスステップ老夫婦 山荘慶子 あを 201003
初春の縄文土器の縄目かな 瀬戸悠 風土 201004
初春や王家朝賀の男帯 栗栖恵通子 201004
初春の御手しなやか観世音 谷村幸子 201004
初春に選外の句も評し合ふ 高橋大三 ぐろっけ 201004
初春や恋知りそめし孫娘 菅野日出子 末黒野 201004
初春の星のコーラス山上湖 小山紫乃布 末黒野 201004
初春やゆつくり辿る木の根道 緑川禎男 遠嶺 201005
糊こぼしとふ菓子を買ふ奈良初春 石垣幸子 雨月 201005
初春や寺の甍に寺の紋 瀬島洒望 やぶれ傘 201006
初春の天掴みたる嬰の拳 山本孝夫 201102
初春や鞠装束の美しき 粟倉昌子 201103
初春や弟子も雀も日溜りに 八家こひで 春燈 201103
初春の雲へ分け入る鳶柱 近藤幸三郎 風土 201103
握手して初春の気もらひけり 鴨下昭 201103
初春のわが八十の歩なりけり 外川玲子 風土 201104
初春や祝女は素足で舞ひ唄ひ 山内なつみ 万象 201104
初春や緋をひるがへし巫女通る 樋口みのぶ 201104
初春の街に聞きをり時の鐘 渡辺裕子 酸漿 201104
初春や野のをちこちにすずめをり 設楽唱子 酸漿 201104
初春の大海原を染む落暉 堀田こう 雨月 201104
化粧せり老の初春迎ふべく 竹内弘子 あを 201112
初春や空港ロビーの江戸囃子 松山三千江 春燈 201203
遊覧船初春の海ほぐれをり 長崎桂子 あを 201203
初春の雪踏む若狭一の宮 田中佐知子 風土 201204
初春やなで肩の富士麗しき 布施由岐子 末黒野 201204
初春の日ざしあまねし吉野窓 野上智恵子 万象 201204
初春のお医者通ひは五日から 松木清川 ぐろっけ 201204
拾はれて猫初春をまどろみぬ 三屋英俊 万象選集 201205
初春の色を纏ひて京干菓子 西村サカエ 万象選集 201205
初春のビルより上がるまるい月 山口ひな 万象選集 201205
初春の木の香しるけし城普請 宮崎惠美 万象選集 201205
初春の風受け走る箱根駅伝 安藤虎酔 かさね 201302
初春の肌に覚えの陽の温み 菊地崇之 かさね 201302
初春の大淀燦と明けゆけり 坂上香菜 201303
初春の角を曲れば神谷バー 須藤美智子 風土 201303
初春の箱鮨ひとつ頬張りぬ 竹内悦子 201304
初春ぞ上座に座れ笑ひ神 竹中一花 201304
初春の父の謡の遠かりし 藤井久仁子 ぐろっけ 201304
初春や飛梅の梢ほの紅く 井山幸子 万象 201304
初春や先づは目出度き親子獅子 河内桜人 京鹿子 201304
初春の冷まして冷ましすぎの白湯 池田澄子 201304
初春や余生今年も歌尽くし 覚本秀子 ろんど 201305
初春の手帳に印す赤い丸 陽山道子 船団 201306
初春の笑顔はち切れ学べる子 松田和子 201403
初春や絵馬に三つの志望校 大橋晄 雨月 201403
初春や赤絵の皿に料理盛る 井上正子 春燈 201403
初春を老老介護のボランティア 松田和子 201403
初春や心の財となる句欲し 和田政子 201403
初春のジムを四キロ走りけり 松村光典 やぶれ傘 201404
初春や乳白色の湯に浸かり 大川ゆかり 201404
初春や笙の調べは天翔る 平松うさぎ 201404
初春を熱海に宿り四世帯 加藤八重子 末黒野 201404
お台場に初春の海眺望す 宮原悦子 雨月 201405
初春の霊峰はるか雪けぶる 宇佐美慈子 璦別冊 201408
初春や人力車夫の男前 すずき巴里 ろんど 201501
初春や浮子や錘や飾りとし 山田六甲 六花 201502
初春や賢者貌して親ひつじ 大越義雄 201503
初春を迎ふるミイラ五千回 木澤惠司 201504
初春の嬰はまるごと輝きぬ 奥井あき 201504
初春のまろき月出てはやひとり 折橋綾子 201504
初春の毘沙門天に参りけり 白石正躬 やぶれ傘 201504
初春や志へとまつしぐら 安原葉 ホトトギス 201505
初春の宵をウィーンの楽に酔ふ 隅田恵子 雨月 201505
初春の火伏せのお札鬼子母神 鈴木昌子 やぶれ傘 201506
家根に置く石初春の影の濃く 佐藤喜孝 あを 201601
初春の帯結うて妣訪はむかな 清水節子 馬醉木 201603
初春や出づる大皿柿右衛門 七郎衛門吉保 あを 201603
初春のうらうら渡る神の橋 玉垣咲良 馬醉木 201604
初春や時つなぎゆく大樺 後藤眞由美 春燈 201604
初春の金時山や鉈の音 東正則 末黒野 201604
家族ひとり増え初春を集ひけり 上村葉子 風土 201604
初春のダンス教習所は二階 大崎紀夫 やぶれ傘 201605
子等帰り来よ初春の心抱き 稲畑汀子 ホトトギス 201611
激論となる初春のコップ酒 大坪景章 椿垣 201612
初春や嬰児にやうやう主語述語 松林依子 201704
初春や両手に重き福袋 中堀倫子 201704
猫の子は猫で決まりで初春で 久保夢女 201704
寄席ばやし耳に初春浮き立ちぬ 久米憲子 春燈 201704
初春の帯締め固く結びけり 荒井ハルエ 春燈 201704
初春の水琴窟の調べかな 岩木茂 風土 201704
初春のひかりの中の実柚子かな 須賀敏子 あを 201703
初春の忌師の歳越ゆる弟子集ひ 竹内喜代子 雨月 201706
初春の日ざしの中や髪軽し 岩井京子 201706
初春や百寿に近き吾が齢 細川コマヱ 雨月 201803
初春や曽孫の写真にほほよせて 細川コマヱ 雨月 201803
初春の帯締め固く結びけり 荒井ハルエ 春燈 201803
初春や掛け軸たとうあるを知る 今井充子 201804
初春や堂の十二支日に映えて 石川幸子 馬醉木 201804
初春や太き枝張る五葉松 森清信子 末黒野 201804
初春や大波来たる人類史 神田惣介 京鹿子 201806
初春や米寿・傘寿のダイヤ婚 室井津与志 春燈 201903
頬にうぶ毛初春の日の射しにけり はしもと風里 201903
初春や真知子巻して数寄屋橋 宮元陽子 末黒野 201904
初春や一刀彫の猪飾 延川五十昭 六花 201904
初春やちょっと冒険母の髪 松井季湖 201904
初春の景のさだまる遠嶺雲 児玉充代 201907
初春の木目きはだつ床柱 児玉充代 201907
初春の鈴の行き交ふ海鼠壁 池野つむぎ 馬醉木 201912
初春やバラ色のほほルノアール 秋川泉 あを 202003
初春や踏みこむ一歩に力込め 吉澤濱子 202003
初春や蔵の重箱とり出す 岩田洋子 202003
初春や奪衣婆も頬ゆるびをり 田中藤穂 あを 202003
初春の光の中に残る柚子 須賀敏子 あを 202003
喜怒哀楽幾多越え米寿初春 長崎桂子 あを 202003
大世界地図欲し白髪の初春に 田尻勝子 六花 202004
初春や福耳揃ふ三世代 大川暉美 末黒野 202004
初春のひざし深々青畳 矢野美沙子 202004
初春や稲穂かんざし艶やかに 磯野青之里 六花 202004
高御座展の列初春をよろこべり 伊藤昌枝 202006
初春と気負し今年も寝正月 渡辺節子 202006
桃色の嬰の踵や初春なり 曽根富久恵 202010
初春を寿ぐ心生れつつ 稲畑汀子 ホトトギス 202011

 

2021年1月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。