端 居 5   89句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
誰よりも我を待つ母夕端居 岩波千代美 馬醉木 201710
銀河系の片隅にゐて端居かな 荒井ハルエ 春燈 201710
夕端居一陣の風また止みて 加藤みき 201710
端居して女に時間無きごとし 相良牧人 201710
湯あがりのにほひのままの端居かな 平沢恵子 春燈 201712
生返辞して叱らるる夕端居 佐藤雄二 万象 201712
五頭山麓ラドン湯巡り夕端居 七郎衛門吉保 あを 201808
みなとみらい観覧車てふ夕端居 大沢美智子 旬日 201808
端居して余生の余白はかりをり 塚本實(虚舟) 六花 201810
蔵店に風の道あり夕端居 西村渾 201810
はんなりを決め込む猫や夕端居 伊吹之博 京鹿子 201810
飛び石に灯火ひとつ端居かな 中田禎子 201811
しあはせといへば幸せ夕端居 岸洋子 201811
終はつたとどこかで思ふ夕端居 直江裕子 京鹿子 201811
お互ひに話しかけるを待つ端居 綱徳女 春燈 201811
首というぐらつくものを端居かな 中原幸子 船団 201812
読むほどに童話はかなし夕端居 寺田伸一 船団 201812
叔父叔母もこの世を去りぬ端居かな 田代民子 201812
飴玉のまはつて来る端居かな 大西乃子 201812
臍曲りつむじ曲りと夕端居 コ田千鶴子 馬醉木 201907
端居して齢つくづく重ねたる こと枝 雨月 201907
ツイートもラインもやめて端居かな 柳川晋 201908
仰向きて焦点合はぬ端居かな 永田万年青 六花 201909
端居して友の病を案じをり 菅野日出子 末黒野 201909
飼猫に死なれて長き端居かな 亀田虎童子 201909
端居してある日の父に重なりぬ 藤生不二男 六花 201910
端居して昨日に似たる夕ごころ 佐津のぼる 六花 201910
ペン胼胝の柔くなりたり夕端居 尾崎千代一 末黒野 201910
蟠り解くる夜風の端居かな 高木邦雄 末黒野 201910
端居して好きなリフォームノースリーブ 大内幸子 六花 201911
哲学者めく猫とゐて夕端居 小田嶋野笛 末黒野 201911
「実はいま」と切り出す人と夕端居 土谷倫 船団 201912
しばらくは猫が端居に連なれり 青木朋子 201912
しばらくは猫が端居に連なれり 青木朋子 202002
遠山の入り日眺むる端居かな 鈴木静恵 春燈 202008
天涯や百畳の間に端居して 高橋将夫 202009
星に手の届く山荘端居かな 奥田茶々 風土 202009
皆の灯に加はりてをり端居夫 和田照海 京鹿子 202009
草の香の夕べとなりし端居かな 南うみを 風土 202010
山国の星落ちてくる端居かな 柴田佐知子 202010
骨張りし脚となりけり夕端居 森田明成 202010
老い少し端居ごころも身につきし 能村研三 202010
気紛れなる風を待ちたる端居かな 六崎正善 末黒野 202011
夕端居ここが淡路のま正面 藤井啓子 ホトトギス 202011
端居今スカイツリーに青ともし 篠田純子 202011
丁寧に生きんと思ふ夕端居 岩岡中正 ホトトギス 202012
端居して脛の古傷さすりけり 松尾龍之介 202102
竹林の取れ立ての風夕端居 山内碧 202102
我の句に妻の一言夕端居 山咲和雄 末黒野 202104
雨音とショパンに浸る端居かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
夕端居君と人生分ち合ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
端居して世の喧騒を遠く聞く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
赤ん坊に胡坐とふ椅子夕端居 川高郷之助 202108
バーチャルの旅にひたるや夕端居 江草礼 春燈 202108
端居して人生論書置き帰る 松本鷹根 京鹿子 202108
夕刊のコラムより読む端居かな 能村研三 202109
伸び過ぎの草を見てゐる夕端居 根橋宏次 やぶれ傘 202109
コロナ禍の真つただ中に端居して 高橋将夫 202109
端居して晩年の蜜甘きこと 森なほ子 あを 202109
お互ひに無言ですごす夕端居 小池一司 やぶれ傘 202110
正面を見据ゑてをりぬ夕端居 藤生不二男 六花 202110
日課終へ義父の着流し夕端居 木下圭子 ホトトギス 202111
窓際に座卓ひとつや夕端居 平田きみ 末黒野 202111
黒き雲留まりてをり夕端居 岡山敦子 京鹿子 202111
尽きさうに尽きさうに思惟夕端居 湯川雅 ホトトギス 202112
端居して妻の小言に空返事 松川昌義 末黒野 202112
もう許す自分を許す夕端居 直江裕手 京鹿子 202112
平凡に勝るものなし端居して 志方章子 六花 202112
夕端居二つの影に黙一つ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
夕さりの美酒に微酔の端居かな 高木邦雄 末黒野 202208
伸び過ぎの草を見てゐる夕端居 根橋宏次 やぶれ傘 202209
端居して書評劇評ひろひ読み 青谷小枝 やぶれ傘 202209
夕景となるまで端居してゐたり 能村研三 202209
戦争はいらないといふ端居かな 高橋均 やぶれ傘 202210
夕端居ところを得たる齢かな 今村千年 末黒野 202210
難聴の人等長生き夕端居 平澤侃 末黒野 202210
端居して心に浮力湧くを待つ 峰崎成規 202210
同じことまた問うてゐる夕端居 土井ゆう子 風土 202210
端居して弁天さまの半跏かな 山田六甲 六花 202210
夕端居嬰児去んで乳くさき家 善野行 六花 202210
端居して夕風に目をつむりけり 永田万年青 六花 202210
ほつれ毛を指で整ふ端居かな 浜田久美子 六花 202210
一陣の風の過ぎゆく端居かな 浜田久美子 六花 202210
夕端居過ぎゆく昭和巻き戻す 吉田悌子 京鹿子 202210
夕端居のけぞり覗く掛時計 湯川雅 ホトトギス 202211
夫に似る倖の背や夕端居 小田嶋野笛 末黒野 202211
端居してデネブを探す湯治宿 近藤知子 末黒野 202211
端居する四人の友のひとり減り 萩原久代 やぶれ傘 202212
椅子ひとつ出してひとりの夕端居 石橋幾代 202302
端居→ 1

 

2023年7月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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