春を待つ 2  100句

春を待つ炬燵の上に句帳置き  高浜虚子  句日記

作品
作者
掲載誌
掲載年月
湧水や大樹寄り添ひ春を待つ 篠田純子 あを 200504
つつがなく八十三の春を待つ 芝尚子 あを 200504
句集編み卒寿とならむ春を待つ 赤座典子 あを 200504
若者は仔鹿の目をして春を待つ 赤座典子 あを 200504
玄関にファーストシューズ春を待つ 須賀敏子 あを 200504
野路の鳥嘴を鍛えつ春を待つ 寺門丈明 あを 200504
枯れきつて吾が影一つ春を待つ 渡邉友七 あを 200504
目にふれる枯木立みな春を待つ 早崎泰江 あを 200504
土の色変りて来たり春を待つ 鈴木多枝子 あを 200504
土の中虫とびでたく春を待つ 鈴木多枝子 あを 200504
都電から家の裏側春を待つ 鈴木多枝子 あを 200504
零下十三度夫の声色春を待つ 東亜未 あを 200504
信州の東京生れ春を待つ 東亜未 あを 200504
春を待つ心の軋みティーカップ 芝宮須磨子 あを 200504
春を待つ寺領に一服老庭師 芝宮須磨子 あを 200504
鍵渡し北京へ発つ子春を待つ 斉藤裕子 あを 200504
Eメール本気で始め春を待つ 斉藤裕子 あを 200504
雑巾を絞り息かけ春を待つ 長崎桂子 あを 200504
七曜に縛られこころ春を待つ 泉田秋硯 200505
春を待つ壁いつぱいに世界地図 鈴木照子 200505
子育ての観音像や春を待つ 荒幡美津恵 遠嶺 200505
寝ねがてに書きし便りや春を待つ 谷内瑞江 栴檀 200505
公園のシーソー片膝で春を待つ 坂口美代子 河鹿 200505
春を待つ潮入川に湯気の立つ 景山まり子 百鳥 200505
マネキンの爪立つ仕草春を待つ 中源信子 築港 200505
花カタログ印付けつつ春を待つ 林敬子 酸漿 200505
病室の窓の日差しや春を待つ 徳田正樹 河鹿 200506
夫の会妻の会あり春を待つ 塙告冬 ホトトギス 200506
雲去来青空去来春を待つ 塙告冬 ホトトギス 200506
雪嶺を遠く眺めて春を待つ 林生子 200506
春を待つ風邪神さんにとりつかれ 市場基巳 200507
春を待つ蕾小さし風の中 吉宇田知英子 200507
見て聞いて話して春を待つことに 丸山佳子 京鹿子 200601
銀ポットレースを添へて春を待つ 赤木真理 ぐろっけ 200601
胸中の鏡を拭ひ春を待つ 小野寺節子 風土 200602
古賀メロデイー一曲弾けて春を待つ 田下宮子 200604
写メールで大きなお腹春を待つ 鎮田紅絲 200604
炬燵布団花柄にして春を待つ 若本彰子 酸漿 200604
人形もフリルゆかしく春を待つ 牧原佳代子 酸漿 200604
源氏絵巻繰りゐて春を待つこころ 大橋敦子 雨月 200604
春を待つ恥の上塗り重ねつつ 赤松赤彦 六花 200604
聖母子の絵の罅割も春を待つ 田中藤穂 あを 200604
硝子戸に小さき手形や春を待つ 鈴木照子 200605
やはらかに香る玄関春を待つ 土岐明子 遠嶺 200605
新しきジョギングシューズ春を待つ 田所洋子 雨月 200605
待合せ帽子売場に春を待つ 小黒加支 酸漿 200605
春を待つロールケーキを切りながら 平居澪子 六花 200606
春を待つ日差に角度ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
春を待つ心は君の唇に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
春を待つ丸き地球の天辺に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
春を待つ水平線の先の先 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
鹿寄せのホルンの春を待つ音色 大橋敦子 雨月 200701
春を待つおや指小指までその気 丸山佳子 京鹿子 200701
臥竜梅つぼみも固く春を待つ 阿部ひろし 酸漿 200702
手から手へ赤子を渡し春を待つ 門伝史会 風土 200703
良寛か一茶かひとり春を待つ 堀内一郎 あを 200703
名にし負ふ緑咢梅の春を待つ 井口初江 酸漿 200704
模様替へはじまりし庭春を待つ 安原葉 ホトトギス 200705
餌を投げてかもめ湧かせて春を待つ 館容子 200705
一眼を達磨に入れて春を待つ 齋部千里 ぐろっけ 200705
春を待つ履かぬ病夫の靴磨き 吉田多美 京鹿子 200705
和紙を折り一羽の鶴が春を待つ 宇佐美ゆき 酸漿 200705
百合鴎岸に相寄り春を待つ 宇佐美ゆき 酸漿 200705
腕飾るビーズを繋ぎ春を待つ 横山迪子 六花 200706
春を待つ心たのしとあらねども 瀧春一 200706
九十の母愛らしく春を待つ 三井公子 酸漿 200707
大声の母とわたくし春を待つ 前川明子 200801
春を待つ豆と鬼面を買ひ戻り 和田郁子 200804
斑鳩の三塔見えて春を待つ 山村修 酸漿 200804
通院を散歩とよんで春を待つ 斉藤裕子 あを 200804
色紙替へ心静かに春を待つ 西垣順子 200805
春を待つをみなは髪を染めて待つ 泉田秋硯 200805
ハモニカで唱歌を奏で春を待つ 峰尾秀之 200805
坪庭のどれも記念樹春を待つ 長束房子 遠嶺 200805
雑巾を幾枚も縫ひ春を待つ 大西八洲雄 万象 200805
春を待つ旅の鞄に時刻表 中村碧泉 ぐろっけ 200805
韋駄天の聡き眦春を待つ 樋口みのぶ 200808
模様替して春を待つ心かな 稲畑汀子 ホトトギス 200901
春を待つ女性のシェフのパスタ店 鈴木照子 200903
里人の守る比叡の灯春を待つ 小林成子 200904
地球儀を回してみては春を待つ 窪田粧子 馬醉木 200904
じやんけんを足でしてゐて春を待つ 門伝史会 風土 200904
種仕込む粘土団子も春を待つ 安永圭子 風土 200904
老二人濡縁に座し春を待つ 大野ツネ子 酸漿 200904
指宿の蚕豆の畑春を待つ 菊池由惠 酸漿 200904
庭下駄を一足足して春を待つ 三村武子 酸漿 200904
春を待つ辛夷の苞に光あり 青木陽子 酸漿 200904
打つて出る虚子文学館春を待つ 稲岡長 ホトトギス 200905
舟倉に舟一つづつ春を待つ 福永みち子 馬酔木 200905
春を待つ出雲の瑪瑙うすみどり 青山悠 200905
春を待つとは日に風に君の目に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201001
春を待つ心に少し無駄遣ひ 稲畑汀子 ホトトギス 201001
蹲踞の一滴一滴春を待つ 林いづみ 風土 201001
春を待つ姫の調度の化粧筥 田下宮子 201003
春を待つ人に顔あり木に枝あり 丸山佳子 京鹿子 201003
病棟の灯の赤あかと春を待つ 竹中一花 201003
絵馬堂の絵馬一つづつ春を待つ 村田くにいち 風土 201003
切抜きの映画案内春を待つ 赤座典子 あを 201003
蔵人の紺の前掛け春を待つ 笠井清佑 201004
春を待つ養生の身と看取る身と 川崎利子 201004
春を待つ→ 3      

2021年2月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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