春田     94句

遠き世の龜石と住み春田鋤く    高島茂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
峠越え春田明りの村に出づ 三輪温子 雨月 199901  
葛飾に残る春田の畦を踏む 能村登四郎 199902  
魂抜きし佛壇運ぶ春田かな 夏秋明子 火星 199905  
山国にやつとの日差し春田打つ 佐々木東道 199906  
春田打つ額田に勢ふ嶺の風に 佐藤淑子 雨月 199906  
土を忌む子ばかり育て春田打つ 渡辺純 京鹿子 199906  
潮騒のけふは遠くに春田打つ 田中蘇水 馬醉木 199908  
午後を出て春田の何を繕ひし 湯橋喜美 200001  
春田抜け遠き旅路でありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200003  
忽然と越の春田に二の鳥居 白澤よし子 馬醉木 200007  
春田打つ人やうしろの湖あかり 大東二三枝 200007  
春の田を打つてをりけり元力士 山田六甲 六花 200103  
放流の眼下に里の春田打ち 花島陽子 遠嶺 200105  
春田打つ漢に星座生まれけり 小澤克己 遠嶺 200106  
雲払ふ白き伊吹嶺春田打 山下佳子 200107  
四隅より水の浸みくる春田かな 高橋とも子 200107  
豪雪が嘘のやうなる春田かな 二瓶洋子 六花 200108  
南国や雨の春田を飽かず見て 岡本眸 200108  
葛飾に残る春田の畦を踏む 能村登四郎 羽化 200110  
冠の鳧に近づく春田かな 岡井省二 200111  
野の虹と春田の虹と空に合ふ 水原秋櫻子 馬醉木 200203 『霜林』
大神おおみわのお砂まきたる春田かな 加藤みき 200204  
終生を麓にありて春田打 小澤克己 遠嶺 200205  
菩提寺に隣る春田を打ちはじむ 池内淳子 春耕 200205  
恵那山を父と崇めて春田打つ 椙山正彦 200206  
山の神春田に下りて来たりけり 竹内悦子 200206  
燠のまだくすぶつてをる春田かな 近藤きくえ 200206  
木偶小屋の跡に隣れる春田打つ 小山香月 酸漿 200206  
春田打海のにほひのしてきたる 谷口佳世子 200207  
春田打一川遠くひびきけり 森園ムツ子 200207  
三山は神の配りの春田道 門伝史会 風土 200211  
春田打つ雲のひとつが通りすぎ 平子公一 馬醉木 200304  
春田打ち終へひとひらの雲仰ぐ 竪ヤエ子 雲の峰 200305  
春田打八ヶ岳より風のまつしぐら 宮坂恒子 200305  
畦川の音よく春田まだ打たず 伊藤白悠 200305  
春田打つ裾に海あり与謝郡 山本康夫 200306  
春田打すませてきたる寝顔かな 高橋将夫 200306  
大煙あげて農婦は春田中 井関祥子 酸漿 200306  
春の田に舞ひ落つ羽根の白きかな 大久保廣子 火星 200306  
里人の富士山を背に春田打つ 小林佐江子 雨月 200306  
中山道春田を左右そうに分かちけり 谷泰子 ぐろっけ 200306  
日本の屋根に位置して春田打 矢崎すみ子 200307  
蜑たりし頃を眩しみ春田打つ 柴田近江 200307  
畦踏めば水のしみ出る春田かな 海老原信男 築港 200307  
春田打つ相離れゐて夫婦らし 宮田悦子 200307  
千仞の谷の底ひの春田打つ 池田光子 風土 200311  
初春の田に声拡げ万羽鶴 沼口蓬風 河鹿 200404  
抱き寄せて春田のものを刈りにけり 栗栖恵通子 200405  
春の田に鴉高啼き徒党呼ぶ 西野通代子 築港 200405  
土塊のすぐに乾きし春田打 金川眞里子 百鳥 200406  
蛍田の春田に傾ぐ藁塚三つ 鈴木とおる 風土 200406  
鍬使ふ一人の音を春の田に 櫻井多恵 200407  
春田とは地上に水の色増やす 中島たまな 200407  
春田打つ島のやうなる古墳背に 松井志津子 200407  
父の背に雲の動ける春田かな 高倉和子 200503  
潮鳴りのとどろく中の春田打ち 内海保子 万象 200505  
春田打すませてきたる寝顔かな 高橋将夫 星の渦 200505  
鋤き込みし草の香の春田かな 森藤千鶴 馬醉木 200506  
一族の墓の見下す春田かな 鈴木實 百鳥 200506  
春田打つ鍬に家紋を刻印し 高橋照子 雨月 200506  
春の田を打つてをりけり元教師 鈴木多枝子 あを 200506  
亀石の身ほとり春田鋤かれをり 河合佳代子 栴檀 200507  
皇居跡守りつぐたつき春田打つ 東野鈴子 雨月 200507  
鍬の柄を野衣桁として春田打つ 吉田裕志 200508  
春田打つ紺絣の母若かりし 中道愛子 200508  
春田打つ今年かぎりと子に伝ふ 大槻球子 遠嶺 200508  
どつと子等集まる日和春田かな 稲畑汀子 ホトトギス 200603  
何か咲くものを遠目に見し春田 稲畑汀子 ホトトギス 200603  
秩父路の春田のつづく車窓かな 稲畑汀子 ホトトギス 200603  
春田より足抜かずゐる白鷺か 鷹羽狩行 200604  
真向ひに筑波嶺据ゑて春田打つ 石川笙児 200604  
手つかずの春田の畦を歩きけり 橋口礼子 河鹿 200605  
消えやすき富士を涯に春田打 木山白洋 馬醉木 200605  
足指も遊んでをらず春田打 藤井佐和子 200605  
丹波路のまだ水引かぬ春田かな 中上馥子 春燈 200606  
新しき風に触れよと春田打つ 高橋ひろ 万象 200606  
杭打ちて春田に幟木偶芝居 博多永楽 雨月 200606  
晩節の春田を打つてをりにけり 高橋将夫 200606  
顔あげるたびに空あり春田打 橋口礼子 河鹿 200607  
高天彦神見給ふや春田打 末吉治子 春燈 200607  
春の田や胴震ひして月上がる 山田美恵子 火星 200607  
根つからの農本主義者春田打つ 小林呼渓 200703  
満面に日のゆきわたる春田かな 鷹羽狩行 200704  
鶏糞の臭ふ春田を打ちにけり 山田六甲 六花 200704  
一心に生きて春田を打ちにけり 成田なな女 春燈 200705  
爺ちやんの鍬一丁の春田打 谷田部栄 万象 200705  
父の忌の風の強さの春田打つ 小澤克己 遠嶺 200705  
一本の道の行方や春田打つ 加藤たかね 風土 200706  
脱ぎ置きし物を遠くに春田打つ 生田恵美子 風土 200706  
鉾杉の影に入りたり春田打 赤松郁代 万象 200708  
真ン中に能因島や春田打つ 小林輝子 万象 200708  
重たげな煙這ひをり春田打 塩路隆子 あい 200804  

08/04/15 作成

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