春の宵 4    115句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
星形に外濠灯り春の宵 黒滝志麻子 末黒野 201605
靄ごめの路地謎めきぬ春の宵 平田はつみ 馬醉木 201605
木苺の実の色ほどの春の宵 田中道江 万象 201606
消すよりも灯すがさびし春の宵 岸洋子 201606
交番の灯のほのぼのと春の宵 廣瀬克子 春燈 201606
模様替して待たれゐし春の宵 安原葉 ホトトギス 201608
胸きゆんとスラブ舞曲や春の宵 森川絢子 京鹿子 201701
春の宵ワイングラスは下ろし立て 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
春の宵未だ阪神に期待して 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
街中の潤みてをりし春の宵 山荘慶子 あを 201705
少年が小犬を連れて春の宵 出口誠 六花 201705
グローブの手入れがすすむ春の宵 出口誠 六花 201705
大見得に屋号飛び交ふ春の宵 大塚かずよ 末黒野 201706
老人の恋ゆるされる春の宵 直江裕子 京鹿子 201706
吉良邸ヘマップ検索春の宵 服部早苗 201707
海老蔵の睨みにすくみ春の宵 下田奉枝 雨月 201707
息子より小さき父よ春の宵 出口誠 六花 201707
春の宵源氏の君とすれ違ふ 藤田美耶子 201707
豆腐屋のはや灯の消ゆる春の宵 辻由紀 雨月 201707
これが彼の松輪の鯖か春の宵 安斎久英 末黒野 201707
パエリアの貝が舌出す春の宵 田中珠生 馬醉木 201707
母と娘の話は尽きず春の宵 吉田悦子 201708
ルノアールの少女と連弾春の宵 藤田美耶子 201708
電子版『良夜』賜る春の宵 中嶋陽子 風土 201708
春の宵逃げ足のふと美しき 中原幸子 船団 201802
春の宵寛ぎゐたり縁側に 岡本まち子 馬醉木 201803
先づワイン選びしよりの春の宵 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
稿債の残る旬日春の宵 稲畑汀子 ホトトギス 201804
年尾展時を忘れて春の宵 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
金銀と号外の舞ふ春の宵 赤座典子 あを 201804
三味の音やひがし茶屋町春の宵 犬嶋テル子 春燈 201805
短冊の和紙が墨吸ふ春の宵 青柳雅子 春燈 201805
久闊を叙して一献春の宵 高木邦雄 末黒野 201805
クテルの泡立つ赤や春の宵 長谷川はまゆう 末黒野 201806
珈琲の香と文庫本春の宵 松本三千夫 末黒野 201806
春の宵空氣の足りぬ所かな 佐藤喜孝 あを 201807
のど飴の終りは噛みて春の宵 岸洋子 201807
吾の影に人驚くや春の宵 鈴木光影 201807
人の世の婚姻色や春の宵 江島照美 201807
兜煮の眼うるうる春の宵 竹内悦子 201807
往来で歯科医に逢ひぬ春の宵 高橋均 やぶれ傘 201808
出嫌ひのジャズ聞きに行く春の宵 柴崎和男 やぶれ傘 201808
小面のもの言ひたげや春の宵 石黒興平 末黒野 201808
二合半の酒分けあひぬ春の宵 山口登 末黒野 201808
この部屋のどこかに御魂春の宵 山田閏子 ホトトギス 201809
手も足も大きく伸ばす春の宵 吉宇田麻衣 201902
京紅を買うて祇園の春の宵 村田あを衣 京鹿子 201904
春の宵屋烏誘ふ潜り門 鈴鹿呂仁 京鹿子 201904
テインパニが五体貫く春の宵 近藤紀子 201905
春の宵不安の薬飲めぬまま 出口誠 六花 201905
人形の肩にほこりや春の宵 工藤はる子 201905
小面の口角ゆるむ春の宵 岩月優美子 201905
弦の音に耳傾けて春の宵 山口登 末黒野 201906
千鳥足軽く捌きて春の宵 谷口一献 六花 201906
子二人の待つ家目指す春の宵 出口誠 六花 201906
三線を抱かせてもらふ春の宵 笹村政子 六花 201906
手のふれて髪ひんやりと春の宵 岡尚 風土 201906
骨董店まだ開いてゐる春の宵 高木嘉久 201906
耳鳴りは亡き人の呼ぶ春の宵 北川孝子 京鹿子 201906
春の宵地球も深く呼吸せり 北川孝子 京鹿子 201906
街騒に風抱く女や春の宵 鈴鹿呂仁 京鹿子 201906
春の宵パン焼く匂ひしてゐたり 中西厚子 201906
ハイタッチして別れゆく春の宵 出口誠 六花 201906
いもうとは姉より陽気春の宵 山内四郎 春燈 201906
送りゆき送り返され春の宵 外山節子 末黒野 201906
春の宵ワインレッドのゆれはじむ 西村白杼 京鹿子 201907
大猫を扱ひ兼ねて春の宵 安部和子 雨月 201907
さくらいろの蝋燭供へ春の宵 平野秀子 末黒野 201907
巻きずしの美しき切り口春の宵 安斎久英 末黒野 201908
ぽんと抜くワインのコルク春の宵 佐藤慧美子 201908
春の宵フルートの音の上りゆく 山岸明子 201908
宴会の朧豆腐よ春の宵 青木朋子 201911
春の宵明星といふ孤独かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
誤飲した犬のせつなし春の宵 佐藤喜孝 あを 202005
春の宵ごはんのとり方教へらる 出口誠 六花 202005
父のくせ直してみたき春の宵 出口誠 六花 202005
一糸纏はぬスーパームーン春の宵 千田百里 202006
嘘ついた子から消えゆく春の宵 たかはしすなお 202006
鬼の子が自転車でくる春の宵 火箱ひろ 202006
春の宵タクト振る髭顎にまで 南部小花 風土 202006
黒鍵にエチュード生るる春の宵 笹村政子 六花 202006
熱の訳わからぬ医者よ春の宵 出口誠 六花 202006
止め椀の湯葉の薄味春の宵 能村研三 202006
一日のマスクを外す春の宵 出口誠 六花 202007
春の宵苦しさ口にできぬまま 出口誠 六花 202007
中天に大満月や春の宵 長尾良子 末黒野 202007
心地よき甘口ワイン春の宵 杉山くみ子 末黒野 202008
オンライン会話のはづむ春の宵 河野昭彦 ホトトギス 202009
ビリヤードの玉のこつんと春の宵 天谷翔子 202010
適量を重ねるワイン春の宵 鈴鹿呂仁 京鹿子 202104
終電の巻き上げて行く春の宵 平松うさぎ 202104
板長の給仕にまはる春の宵 森田節子 風土 202105
存問の友の電話や春の宵 高木邦雄 末黒野 202105
亡き妻のふとん敷きたり春の宵 根來隆元 202105
春の宵近頃野良になった猫 柴崎和男 やぶれ傘 202105
薄墨の乾きゆく色春の宵 吉村涼子 202106
肌すべるハニーソープや春の宵 山浦紀子 春燈 202106
八十路過ぎて愚痴多くなる春の宵 松本峰春 春燈 202107
春の宵背に夫の声窮し来る 秋山蔦 春燈 202107
報道のヘリ飛び廻る春の宵 松本ゆきえ 春燈 202107
春の宵母郷の酒を久々に 高木邦雄 末黒野 202107
顔までも動員の手話春の宵 大霜朔朗 末黒野 202107
良性と医師に告げられ春の宵 工藤邦子 202107
健啖を医師にほめられ春の宵 安原葉 ホトトギス 202108
妻の忌や想ひ出巡る春の宵 河野昭彦 ホトトギス 202109
春の宵妻をどこかに置き忘る 田岡千章 202112
濡れてゐる寺の鐘の音春の宵 府川昭子 春燈 202205
春の宵思ひもかけぬ友の婚 伊吹之博 京鹿子 202205
良き音色タクトにのせて春の宵 大川暉美 末黒野 202205
一献といふ千金の春の宵 根岸善行 風土 202207
巻き紙の文の返書や春の宵 村田あを衣 京鹿子 202209
何にでもなれる折紙春の宵 足立枝里 202210
上梓なる句集のリボン春の宵 山田和 京鹿子 202303
春の宵→ 1

 

2023年5月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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