春の雲     168句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
制服の仕立て上りて春の雲 山田禮子 きらら 199000  
春の雲と遊びて距離のなかりけり 大橋敦子 雨月 199903  
鯔に似た春の雲行く生駒山 平井奇散人 船団 199903  
大陽に近づき春の雲となる 粟津松彩子 ホトトギス 199907  
春の雲をんなも小川跳びこえて 諏訪一郎 遠嶺 199907  
いくつものトンネルぬけて春の雲 石山惠子 遠嶺 199907  
春雲をどっさり入れて証拠かな 宮崎斗士 海程 199907  
涙なめ飴鹹かりし春の雲 坂田和嘉子 京鹿子 199907  
春の雲曼陀羅山に湧きつげり 三輪温子 雨月 199907  
スイッチは接触不良春の雲 白倉智子 ヒッポ千番地 199908  
春の雲ぽこりと卵産み落とす 小枝恵美子 ポケット 199911  
放鳥で終る告別春の雲 田中藤穂 水瓶座 200002  
好日と言はるるほどに春の雲 稲畑汀子 ホトトギス 200004  
春の雲とて青空の一部分 稲畑汀子 ホトトギス 200004  
少しづつ心寄りゆく春の雲 大塚民枝 酸漿 200005  
ふらここの足が声あぐ春の雲 小野寺節子 風土 200006  
縄とびの大円形に春の雲 環順子 遠嶺 200006  
春の雲もくもく詰めて綿飴に 塩貝朱千 京鹿子 200006  
天平の甍に春の雲迅し 渡辺政子 春耕 200006  
森の香の動き初めたり春の雲 江木紀子 雨月 200006  
目薬や企業戦士に春の雲 前川弘明 海程 200006  
おのが子も連れて一座や春の雲 二瓶洋子 六花 200006  
春の雲おおいと呼んでみたくなる 西美知子 円虹 200007  
晩年にぽいと乗れさな春の雲 豊田都峰 京鹿子 200007  
老父母の住む地へ去ぬと春の雲 二瓶洋子 六花 200007  
李白杜甫陶淵明や春の雲 小澤克己 遠嶺 200103  
再現のトロイの木馬春の雲 手嶋小夜子 200105  
ひょっこりと魔女の来そうな春の雲 成定紋子 船団 200105  
隠されし富士は撮れない春の雲 松沢久子 いろり 200106  
手の地図のその先思ふ春の雲 曷川克 遠嶺 200106  
春雲や母校の見ゆる天守閣 阿部昭子 遠嶺 200106  
春の雲故郷に大河ありにけり 小田玲子 百鳥 200106  
春の雲講習会は山の上 佐藤京子 百鳥 200106  
春の雲夕べの夢がつらなって 成定紋子 船団 200106  
魔法瓶湯気が逃げだし春の雲 貝森光大 六花 200107  
村の子の靴は大きめ春の雲 今城知子 船団 200108  
あすなろとジュゴンになろか春の雲 松山順子 船団 200109  
裸婦像は芦屋夫人か春の雲 延原ユキエ 船団 200202  
尨犬よそらに浮ばば春の雲 林翔 200204  
どこまでが空の領域春の雲 水見壽男 円虹 200204  
春の雲浮かし苑駈く人と犬 鈴鹿仁 京鹿子 200204  
玻璃に向くフーガの暗譜春の雲 鈴木石花 風土 200205  
道化師の呼び集めたる春の雲 大串章 百鳥 200205  
春雲の大海原へ影一つ 稲辺美津 遠嶺 200205  
寿司買へば箸ついてくる春の雲 中村房枝 六花 200205  
薬師寺の二塔の間に春の雲 池尻足穗 雲の峰 200205  
纏ひたし羽衣に似る春の雲 松本米子 あを 200205  
旗高く揚ぐれば春の雲疾し 今瀬一博 200205  
ふり仰ぐみちびき不動春の雲 北村香朗 京鹿子 200206  
観音は猫背におはす春の雲 上田繁 遠嶺 200206  
川舟の伏せてありけり春の雲 影山わこ 百鳥 200206  
ねまりをる風神雷神春の雲 高橋将夫 200206  
湖べりの榛の梢に春の雲 石鍋みさ代 春耕 200206  
春の雲赤光居土の供花香る 小野誠一 春耕 200206  
死ぬるにも借りる人の手春の雲 青山岬 銀化 200206  
父を追ふ母に笑顔の春の雲 市川伊團次 六花 200207  
春の雲楕円がさくらに伸びたがる 塚本務人 京鹿子 200208  
間歇泉まさに突き上ぐ春の雲 山下佳子 200209  
お日様は迎春雲のふところに 丸山佳子 京鹿子 200303  
見上げたる仔犬の眼つき春の雲 佐藤瑛 帆船 200304  
梯子車の伸びて触れしは春の雲 刈米育子 200305  
長嘯の一詩かすかに春の雲 小澤克己 遠嶺 200305  
カウベルの野にうち出でて春の雲 田中聡子 遠嶺 200305  
春の雲自由がほしと独り言 庄野房女 築港 200305  
春の雲ローランサンの色になり 川口弘子 築港 200305  
春の雲意外に軽き揆釣瓶 山口たけし 雲の峰 200305  
通りぬけできる洞穴春の雲 木下野生 200305  
春の雲束ねかねたる枝の形 中野京子 200306  
春の雲に触れ観覧車降り来る 隅田恵子 雨月 200306  
枕木の積み上げてあり春の雲 影山わこ 百鳥 200306  
春の雲に紛れさうなる昼の月 北村香朗 京鹿子 200307  
聖クリスト己が礫負ふ春の雲 水島夜雨 京鹿子 200307  
雑魚じゃこの穴の深さや春の雲 本多俊子 200307  
耳鼻科医も夫も老いたり春の雲 武司琴子 ぐろっけ 200307  
大屋根に煙出しあり春の雲 四葉允子 ぐろっけ 200307  
まぼろしの麟麟の丈や春の雲 青山悠 200308  
両膝をイーゼルがはり春の雲 庄中健吉 200308  
春の雲たやすく越ゆる国堺 石井邦子 酸漿 200309  
退院し春雲の上にゐるやうな 大橋敦子 雨月 200404  
春雲のひろがり阿弥陀来迎図 近藤喜子 200405  
ふと駆けし駝鳥に春の雲遠し 豊田都峰 京鹿子 200405  
父の頭上にぽつかりと春の雲 鈴木五鈴 草の花 200405  
池の橋園児鈴生り春の雲 田中藤穂 あを 200405  
寅さんのやうにふらりと春の雲 古林美幸 雲の峰 200405  
瞳孔の開くは術なし春の雲 淵脇護 河鹿 200405  
春の雲沖に湧きゐて沖所属 塩川雄三 築港 200405 大阪港
八重山の島から島へ春の雲 山下佳子 200406  
春の雲一片の詩語反芻す 原田竜子 河鹿 200406  
春の雲はつきり映し春の水 松岡路石 対岸 200406  
春の雲島ごと沖へ流さるる 小林和子 風土 200406  
我が庵はビルの高階春の雲 村田葉子 草の花 200406  
忌を修す遠く流るる春の雲 田中藤穂 あを 200406  
ビルあはひとどきそうなる春の雲 吉弘恭子 あを 200406  
ゆつくりと形を変へて春の雲 城間芙美子 対岸 200406  
教室の浮かびあがつて春の雲 小澤克己 遠嶺 200406  
写生の子膝向きむきに春の雲 入江和子 ぐろっけ 200406  
形少し変へて動かぬ春の雲 二瓶洋子 六花 200407  
過去帳や翩翻と浮く春の雲 河内桜人 京鹿子 200407  
兄送る炉鳴りに耐へて春の雲 近藤幸三郎 風土 200408  
小春雲おき唐橋のゆるき反り 高橋千美 京鹿子 200501  
トラックに屍を載せ春の雲 堀内一郎 あを 200503  
電信柱さつきは見えぬ春の雲 武田美由 六花 200504  
山腹に柚あり春の雲白し 小澤克己 遠嶺 200505  
春の雲ひたすら眠る犬の顔 加藤富美子 200505  
待春の雲の光りて神の嶺々 有島扇水 河鹿 200505  
着陸においてけぼりの春の雲 刈米育子 200506  
木化石のゆがむ年輪春の雲 阿部昭子 遠嶺 200506  
自転車に乗りくる少女春の雲 西川青女 築港 200506  
額縁に収めてみたき春の雲 西川青女 築港 200506  
春の雲鐘つく僧のスニーカー 浜和佳子 百鳥 200506  
余生とは流れにまかす春の雲 三浦澄江 ぐろっけ 200506  
春の雲鯉浮きあがりくずれける 小林時夫 200506  
風邪ごこち玻璃ごしに見て春の雲 尾堂Y 河鹿 200507  
春の雲野を翳らす程でなし 井上春子 春燈 200507  
役終へし煉瓦水門春の雲 坂本ひさ子 遠嶺 200507  
根を張つて質素に生きむ春の雲 斉藤道正 遠嶺 200507  
半島にトンネル一つ春の雲 水越洋三 百鳥 200507  
奥宮はひと山向かう春の雲 櫨木優子 200508  
春の風春の雲行く峠かな 武田和代 百鳥 200508  
春の雲真綿引き合う姑遙か 真木早苗 八千草 200509  
春の雲牛の角双つ曲りたる 瀧春一 菜園 200509 牛 辻汎吉氏に作つてもらつた木彫の牛である
採氷池あかるみ春の雲わたる 瀧春一 菜園 200509  
金を借ととのへて疲る春の雲 瀧春一 菜園 200509  
縄の玉ほどきてをれば春の雲 戸栗末廣 火星 200603  
春の雲松の根方に富士の山 佐藤喜孝 あを 200603 特作
春雲のかくまで淡き頓悟かな 小澤克己 遠嶺 200604  
天国はきつとある筈春の雲 新井佐知子 遠嶺 200605  
休日やわたしと春の雲の距離 倉持梨恵 200605  
暁光の金色春の雲うごく 柳生千枝子 火星 200605  
春の雲螺旋階段のぼりをり 松井倫子 火星 200605  
春の雲崩しさざなむ飛鳥川 伊藤伴子 四葩 200605  
春雲を育て仔馬を育てけり 大串章 百鳥 200605  
工房は漆の匂ひ春の雲 堀木基之 百鳥 200605  
春の雲子等に聞きたきことありて 本多俊子 さくらの音 200605  
春の雲増え退屈な牛の角 今瀬剛一 対岸 200605  
消えられぬ礎石が二十春の雲 今瀬剛一 対岸 200605  
春の雲火の山にあり空になし 瀧春一 常念 200606  
春の雲燒けてぞ褪する丹の柱 瀧春一 常念 200606 葉櫻吉野
結び目を解きて流るる春の雲 佐藤なか 遠嶺 200606  
俳縁の墓参叶へり春の雲 山崎靖子 200606  
春の雲鮠の流れのありにけり 竹内悦子 200606  
切株に三人が乘る春の雲 佐藤喜孝 あを 200606  
燈台としばらく遊ぶ春の雲 清水節子 馬醉木 200607  
跳箱をとんでは春の雲に入る 成智いづみ 馬醉木 200607  
春の雲山羊はたしかに笑ひけり 奥田弦鬼 風土 200607  
水車より湧いてゐるなり春の雲 柴田佐知子 200608  
修道院の尖塔を過ぐ春の雲 北村香朗 京鹿子 200608  
聞き慣れぬ地名も増えて春の雲 島内美佳 ぐろっけ 200608  
膝手術横臥して見る春の雲 竹内千春 ぐろっけ 200608  
春の雲回転木馬に翼あり 奥田茶々 風土 200701  
どこよりを筑紫次郎とや春の雲 青山悠 200704  
アラジンのランプより出づ春の雲 東亜未 あを 200704  
とある距離鏡に入れて春の雲 天野きく江 200705  
しばらくは孔雀の形春の雲 岩月優美子 200705  
羽衣のかろさよ甲斐の春の雲 鷹羽狩行 200705  
改築の屋根吊り上がり春の雲 池田光子 200705  
杏仁豆腐春雲を掬ふやう 小嶋洋子 200705  
思ひ出す人みな笑顔春の雲 斉藤裕子 あを 200705  
しばらくは春の雲とも同行す 小林正史 200706  
春の雲猫のけんかに遭遇す 倉持梨恵 200706  
期待とはとぎれとぎれの春の雲 倉持梨恵 200706  
高原の病院見舞ふ春の雲 神田一瓢 雨月 200706  
極貧の雲濱邸址春の雲 林日圓 京鹿子 200706  
双峯のかたみにかげる春の雲 瀧春一 200706 筑波山
句碑に来てゐる存問の春の雲 岩岡中正 ホトトギス 200708  
歩道橋の向こうは春の雲と空 平きみえ 船団 200710  
戦歴は夫の青春雲の峰 野中啓子 200711  
春の雲山陰線がしやべり出す 竹貫示虹 京鹿子 200803  

08/03/21 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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掲載年月順です。

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