春の風 5       58句

抜糸してタクシー待つや春の風   内田しんじ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
スカーフの端もてあそぶ春の風 佐津のぼる 六花 201906
春の風大きな家が建つらしい 林田麻裕 201906
眼前の山河ほどける春の風 丸井巴水 京鹿子 201906
打ち起す土に鋤き込む春の風 能美昌二郎 201906
ふと洩らす独語に本音春の風 宇田篤子 京鹿子 201906
丸善に青空市や春の風 辻由加 雨月 201907
干し網の目を吹きぬける春の風 村上葉子 201907
春の風そよごの葉擦れ寄せてくる つじあきこ 201907
ふと潮の香も深川の春の風 安原葉 ホトトギス 201908
潮騒に似る竹春の風の音 森脇貞子 雨月 201910
詮もなきことは忘るる春の風 礒貝尚孝 黄落 202003
綿菓子にくつついて来る春の風 荒井千佐代 202004
のたりのたり象の影ゆく春の風 西村白杼 京鹿子 202005
早春の風の運べり喜悦の句 阿部さちよ 202005
早春の風の匂ひの聞こえ来し 笹村政子 六花 202005
春の風玉子サラダにブロッコリー 青谷小枝 やぶれ傘 202005
春の風比良の山彦連れてくる 火箱ひろ 202006
春の風僕の心をふくらます 林田麻裕 202006
朝一の五分体操春の風 中里昌江 末黒野 202006
春の風木々の梢の色づきて 秋山文子 末黒野 202006
父と子のキャッチボールや春の風 濱野新 やぶれ傘 202006
仲見世をとほりすぎゆく春の風 泉一九 やぶれ傘 202007
自然林の囲む公園春の風 谷貝美世 末黒野 202007
張り紙を時々めくる春の風 白石正躬 やぶれ傘 202007
むわむわと春の風来る物干し台 青谷小枝 やぶれ傘 202007
石庭の砂紋のゆるび春の風 森清信子 露の堂 202008
木登りの少女けらけら春の風 大霜朔朗 末黒野 202008
道化師の作り笑ひや春の風 山田正子 202010
シーソーの母と幼と春の風 中田禎子 202104
ペダル漕ぐ吾子立春の風となる 五十畑悦雄 202104
立春の風の強さにきらめく葉 森なほ子 あを 202104
畑から肥しの匂ひ春の風 白石正躬 やぶれ傘 202105
公園を早春の風わたりゆく 松村光典 やぶれ傘 202105
鶯張りの廊下渡るや春の風 中貞子 202105
一期一会のごと早春の風と逢ふ 北村梢 京鹿子 202105
縁側の木目の艶や春の風 秋山文子 末黒野 202105
千枚田の挿絵が誘う春の風 仁上博恵 202105
春の風で咽を傷めてしまひけり 安齋正蔵 やぶれ傘 202105
つやめける乙女の像や春の風 遠藤レイ 春燈 202106
春の風天の羽衣手に戻る 高木晶子 京鹿子 202106
弓形に歩む渚や春の風 岡野里子 末黒野 202107
春の風ナザレの浜の干物売り 吉田幸恵 やぶれ傘 202108
春雨や窓をあけると春の風 佐藤竹僊 あを 202204
矢狭間をぬけて淡海の春の風 森清堯 薫風 202205
宮の樹の透けて日の斑や春の風 大川暉美 末黒野 202205
登校の昭和初めの春の風 片桐てい女 春燈 202206
球場と土俵に躍る春の風 室井津与志 春燈 202206
ベビーカーの保育児五人春の風 谷貝美世 末黒野 202206
境内の百の灯籠春の風 小山すみ子 末黒野 202206
キャンパスの延齢草に春の風 北城美佐 202207
茎に生ふ産毛に春の風吹けり 太田佳代子 春燈 202207
行く春の風は何色さくら色 久米憲子 春燈 202207
棒立てて出づる芽を待つ春の風 小巻若菜 やぶれ傘 202208
綿菓子に触れももいろの春の風 石橋幾代 202211
早春の風の便りに安堵して 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
絵ごころのなかりし絵にも春の風 亀田虎童子 あを 202303
春の風→ 1

 

2023年4月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。