春一番 2       99句

胸ぐらに母受けとむる春一番    岸田稚魚

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
未確認物体飛来春一番 小山徳夫 小春の山河 200401  
アルミ缶集める仕事春一番 竹内弘子 あを 200403  
「誰方?」とて応へぬノック春一番 品川鈴子 ぐろっけ 200403  
ふらふらと小鷺が道に春一番 金子つとむ 雲の峰 200404  
春一番を郵便ポスト受けて立つ 丸山佳子 京鹿子 200404  
鉢金に刀痕七つ春一番 神蔵器 風土 200404  
春一番友の訃報の受話器置く 朝倉富次 酸漿 200404  
湖風の音かけあがる春一番 河野政恵 酸漿 200404  
春一番品川駅をおそひけり 大串章 百鳥 200404  
春一番万歳と人送りけり 今瀬剛一 対岸 200404  
春一番講演終へし師を囲む 藤田さち子 対岸 200404  
仏壇の燭を揺るがし春一番 西野たけし 対岸 200404  
春一番余波にて落ちる棚の旅 西野たけし 対岸 200404  
春一番読みさしの恋終章す 佐藤彰 築港 200404  
春一番顔を小さく橋わたる 橘沙希 月の雫 200404  
春一番口を開けたる桶の貝 秋岡朝子 200405  
春一番ゆつくりシチュー煮てをりぬ 谷村幸子 200405  
春一番二番縄文竪穴居 関位安代 帆船 200405  
春一番大根さらに首伸ばす 島崎勇作 酸漿 200405  
庭の物何か持ち去る春一番 島崎勇作 酸漿 200405  
達磨にも福相のあり春一番 鈴木五鈴 草の花 200405  
居留地の跡とふ園や春一番 谷村祐治 雨月 200405  
ジーパンのほつれなびかせ春一番 三由規童 雨月 200405  
春一番と認定されてより猛威 泉田秋硯 200405  
逆立ちの土偶がまねく春一番 高梨美佐子 遠嶺 200405  
金色の小包ほどく春一番 高村洋子 遠嶺 200405  
春一番聞けども遥か北暮し 頼田幸子 200405  
嫂のてのひら厚き春一番 田村園子 200405  
春一番鳩に目蓋のありにけり 木村みかん 200405  
ゴミ捨てに出て夕方の春一番 加古みちよ 火星 200405  
春一番輪切りにしたる茹で卵 木野本加寿江 火星 200405  
春一番ホームの屋根を襲ひけり 高木武人 百鳥 200405  
巡業相撲の旗ひるがへる春一番 塚本富士子 栴檀 200405  
燈台へ波の押し寄せ春一番 須永トシ 栴檀 200405  
春一番接骨院の忘れ傘 外川玲子 風土 200405  
春一番サラダにすこし酢を効かす 川井政子 風土 200405  
春一番楯とせし傘骨曲る 清水澄江 築港 200405  
目も鼻も口も塞ぎぬ春一番 高野政幸 築港 200405  
春一番牧の仔羊毬となる 安達実生子 馬醉木 200405  
春一番肝をつぶして宿に着く 長谷川登美 ぐろっけ 200405  
春一番竹百幹の撓ひたる 和田照子 200406  
人遠くなりてざはめく春一番 蒔元一草 河鹿 200406  
玻璃越しに耳目凝らすや春一番 荒木伊左夫 200406  
春一番春の祭を誘ひ出す 喜多初枝 雨月 200406  
園丁に仕事の増ゆる春一番 岡本直子 雨月 200406  
風見鶏欣喜回転春一番 山口速 200406  
春一番バイトの募集旅の記事 馬場美智子 六花 200406  
猫探す貼り紙吹かる春一番 池田加代子 風土 200406  
大縄の大地を蹴りぬ春一番 中嶋陽子 風土 200406  
春一番岩場を波が駆けのぼる 佐々木ひさこ 築港 200406  
捨魚籠の春一番に走り出す 前田青紀 馬醉木 200406  
生みたての卵とご飯春一番 小松道子 対岸 200406  
何もなき畝にぶつかり春一番 斉藤利枝子 対岸 200406  
春一番二番三番風評禍 川崎光一郎 京鹿子 200406  
春一番廓の石室井戸光り 福田かよ子 ぐろっけ 200406  
西陲や春一番に背を押され 中村房子 馬醉木 200407  
春一番わが家にどつとぶち当たる 土田祈久男 200407  
踏切のなかなか開かず春一番 栢森定男 風よ 200407  
地獄の門あけてみたくて春一番 山元志津香 八千草 200408  
春一番大看板に突き当る 中和田洋美 万象 200409  
春一番祝儀袋を買ひに出る 小林絹子 帆船 200504  
春一番自転車将棋倒しにて 里見輝子 築港 200504  
春一番過ぎ太白の残りけり 大沢敦子 雲の峰 200504  
折り紙や春一番は家揺すり 今瀬剛一 対岸 200504  
春一番怒濤を前に句碑の建つ 神蔵器 風土 200504  
魚市の怒号春一番に飛ぶ 水原春郎 馬醉木 200504  
春一番きらりと光るダーツの矢 森山のりこ あを 200504  
春一番馬刺・軍鶏売り法善寺 木田千女 200505  
春一番老いの小欲点りけり 増田大 春燈 200505  
残り柚子残らず落し春一番 増田大 春燈 200505  
春一番うさぎの耳の血のほのか 齋藤實 200505  
湧水の白瓜貝ぞ春一番 中島陽華 200505  
春一番口を燦燦と磨き上ぐ 工藤ミネ子 風土 200505  
春一番櫻は丈をうべなひて 工藤ミネ子 風土 200505  
春一番が残して行つたガードマン 丸山佳子 京鹿子 200505  
春一番鯨のやうな雲とんで 安室敏江 百鳥 200505  
ゴビの香と砂の届きて春一番 冨永道子 百鳥 200505  
春一番田の売買の寒さかな 大堀鶴侶 雨月 200505  
トラックの助手席寒し春一番 大堀鶴侶 雨月 200505  
春一番みどり児に歯のちよんと見え 西山美枝子 酸漿 200505  
浮灯台ともす由良の門春一番 三枝邦光 ぐろっけ 200505  
水軍の裔住む外浦春一番 三枝邦光 ぐろっけ 200505  
春一番岬に小さき遊女塚 三枝邦光 ぐろっけ 200505  
甲子園決まる球児に春一番 三橋早苗 ぐろっけ 200505  
春一番関東ローム層けぶる 蓮田照子 200505  
春一番白馬の濤が島を蹴る 新田巣鳩 馬醉木 200506  
春一番もう地下足袋を履かぬ母 武田和代 百鳥 200506  
弁天島根こそぎ揺らし春一番 寺岡ひろし 雨月 200506  
春一番鎚で飴割る屋台鳴り 乗光雅子 雨月 200506  
春一番駅のホームに帽子追ふ 横田晶子 風土 200506  
車椅子押し出してくる春一番 伊藤希眸 京鹿子 200506  
定年に春一番の向ひ風 村上和子 ぐろっけ 200507  
春一番和紙一枚を城として 阿部晴山 200507  
風神の八州掃除春一番 藤原りくを 八千草 200508  
春一番の置きみやげとも畑風紋 山元志津香 八千草 200509  
何か齎齎し何か連れ去る春一番 島谷征良 風土 200602  
春一番籠も鶏も吹つ飛びぬ 滝沢伊代次 万象 200603  
春一番にうけて立つ貌この犬も 丸山佳子 京鹿子 200603  
蛇口より水捥ぎ取つて春一番 曽根久順 200604 春一番 3

 

2021年2月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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