羽抜鶏 2        140句

道路ほど寂しきは無し羽抜鶏   永田耕衣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
羽抜鶏駆けり孔雀は羽拡ぐ
大石よし子
雨月
200309
羽抜鶏行乞のごと門にイつ
森田博
200309
羽抜鴨橋の傍へによれば見ゆ
黒田咲子
200309
東京の人形町の羽抜鶏
須佐薫子
帆船
200309
通院の道にて会へり羽抜鶏
上澤邦彦
対岸
200309
崖上に出て吹かれゐし羽抜鶏
太田寛郎
200310
網越しに眼の光る羽抜鷹
鳴海清美
六花
200310
羽抜鶏骨の髄までかるくなり
櫛原希伊子
百鳥
200310
峡奥に飼はれ羽抜の烏骨鶏
伊藤白潮
200310
まぶた閉じ目玉の動く羽抜鶏
荒井和昭
200311
羽抜鶏奇声上ぐるに耳しびれ
岩崎靖子
200311
夕ぐれの空を見上ぐる羽抜鶏
秋岡朝子
200311
羽抜鶏三歩あゆみてもの忘れ
岩下芳子
200311
風音を聴きわけてゐる羽抜鶏
戸栗末廣
火星
200311
羽抜鶏忘れられたる古き井戸
斉藤利枝子
対岸
200312
がらあきの巽なりけり羽抜鶏
南一雄
200312
井戸端の湿り好めり羽抜鶏
中田みなみ
200312
羽抜鶏ひとのごとくに眼をつむり
阪上多惠子
雨月
200401
羽抜鶏前世は素浪人かも知れぬ
三橋泥太
遠嶺
200406
羽抜鳥面目のなき貌をせり
大串章
百鳥
200407
羽抜鶏にはか農夫を突つきけり
石川笙児
200407
癇強き小学校の羽抜鶏
伊藤白潮
200408
羽抜鶏闇に軋ますポンプ井戸
吉田明子
200408
羽抜鶏たかぶりの声突と挙ぐ
大石喜美子
雨月
200408
ごつごつとぜんまい仕掛け羽抜鶏
近藤喜子
200409
久々の晴になりけり羽抜鶏
堀義志郎
火星
200409
三尺も飛べぬ孔雀の羽抜けたり
下平しづ子
雨月
200409
あちこちへ顔出したがる羽抜鳥
久米なるを
200409
開拓の部落に飼はれ羽抜鶏
木場田秀俊
200410
羽抜鶏邪慳にされる覚えなし
安住敦
春燈
200410
句集『柿の木坂雑唱以後』
南へ南へと来し羽抜鳥
天野きく江
200410
怖づ怖づと来て畏まる羽抜鳥
川口襄
遠嶺
200410
羽抜鶏電車を止めてしまひけり
山路紀子
風土
200410
羽抜鶏鶏冠の重くなりにけり
下平しづ子
雨月
200410
いささかの羽ひろげゐて羽抜鶏
鈴木多枝子
あを
200410
犬の餌にちよつかいを出す羽抜鶏
上薗シヅ子
河鹿
200411
わが前をどろばう歩き羽抜鶏
石田静江
200411
村八分にされて一羽の羽抜鶏
太田文萠
200411
羽抜鶏人に見られて走りだす
大西八洲雄
万象
200411
登り窯冷えきつてをり羽抜鷄
内藤ゑつ
ゑつ
200411
羽抜鶏大きな猫を追ひ回す
内藤ゑつ
ゑつ
200411
愚かともいな愚直とも羽抜鳥
中村禎子
八千草
200412
止り木に五羽の並んで羽抜鶏
木下野生
200507
卵生みしばし目つぶる羽抜鶏
藤野智弘
200507
托鉢の列にしたがふ羽抜鶏
山岸治子
馬醉木
200508
羽抜鶏乾ききつたるぶだう畑
神田美穂子
万象
200508
俺流を通せり羽抜鶏の前
伊藤白潮
200508
羽抜鶏短刀(どす)の利きたる声発す
岩崎靖子
200508
羽抜鶏雨に面をあげにけり
長沼紫紅
200508
顔いよよ小さく羽抜青孔雀
鷹羽狩行
200509
長崎・大村
青孔雀汝も羽抜まぬがれず
鷹羽狩行
200509
長崎・大村
羽抜鶏帰山の僧につきまとひ
長谷川春
200509
ときどきは風に吹かれて羽抜鶏
加古みちよ
火星
200509
交番に拾はれてゐる羽抜鶏
平田紀美子
風土
200509
子らに追はれ早駆けしをる羽抜鶏
片山喜久子
雨月
200509
走りぶり誰かに似たる羽抜鶏
中田みなみ
200509
叱られし児に叱らるる羽抜鶏
白神知恵子
春燈
200510
羽抜鶏葬の庭先横切りけり
鈴木とおる
風土
200510
行き先を決めかねてをり羽抜鶏
中村洋子
風土
200510
まじまじと吾を見てゐる羽抜鶏
長谷川春
200510
羽抜鳥小僧の仕事増やしけり
稲辺美津
遠嶺
200511
羽抜鶏目玉ばかりとなりにけり
三浦てる
風土
200511
羽抜鶏ひるがずひがまず子を成せり
山元志津香
八千草
200512
羽抜鶏怒れり彼と競べられ
佐藤喜孝
あを
200607
きかぬ気の貌みせ屹と羽抜鶏
原田竜子
河鹿
200608
羽抜鳥背を張るしぐさ失はず
望月晴美
200608
のつぴきならぬ羽抜鶏との間合ひ
伊藤白潮
200608
自らの羽根をつひばみ羽抜鶏
齋藤厚子
200608
羽抜け鶏空飛ぶ夢を捨てられず
高橋花仙
風土
200609
自らに問ふこと多し羽抜鳥
横山淑子
200609
羽抜鶏あつき目頭してをりぬ
松たかし
火星
200610
羽抜鶏ホースの水を駆け潜る
大城戸みさ子
火星
200610
怒るとき頸の伸ぶなり羽抜鶏
樋口みのぶ
200611
番付の煽られてをり羽抜鳥
百瀬七生子
海光
200705
腹案の固まる羽抜鶏の前
伊藤白潮
200706
思慮深き眼をして羽抜鶏がをる
須田紅三郎
200706
頭より走りてゐたる羽抜鶏
高倉和子
200706
はばたきて一尺は天羽抜鶏
神蔵器
風土
200707
賄賂にて逃げし劉邦羽抜鶏
松崎鉄之介
200707
羽抜鶏こつこつ骨を鳴らし来る
下平しづ子
雨月
200707
意外にも児等に人気や羽抜鶏
塩路隆子
200708
なかんづく神の鶏とて羽抜けをり
瀬戸悠
風土
200708
羽抜鳥胸張ることは忘れざり
高橋あさの
200708
余所者に首回しけり羽抜鶏
大山文子
火星
200708
首かしげ人を見てゐる羽抜鶏
園多佳女
雨月
200708
羽抜鳥さびしくなれば鳴きにけり
藤井昌治
200708
尼寺に忍びの門や羽抜鶏
中村外紀子
万象
200709
にんげんを見てゐる柵の羽抜鶏
川口襄
遠嶺
200709
平坦な道につまづく羽抜鳥
向井芳子
春燈
200709
羽抜鶏思はぬ時に鳴きにけり
高倉和子
200709
また遇ひて何か親しき羽抜鳥
野路斉子
200709
羽抜鶏駈けて八十八番所
服部幸
200709
飽きもせずだるま落しを羽抜鶏
梶浦玲良子
六花
200710
救はるることなき姿羽抜鶏
苑実耶
200711
禿頭のあとをつきくる羽抜鶏
樋口みのぶ
200711
悪相となりて走れる羽抜鶏
高倉和子
200712
何時しかの脛の打身や羽抜鳥
森田節子
風土
200801
羽抜鳥主貌して闊歩せり
木山杏理
京鹿子
200801
羽抜鶏わたくし雨を馳せ抜ける
関根洋子
風土
200807
羽抜鶏細身を誇り駆けり過ぐ
大橋敦子
雨月
200807
水曜はみんな不機嫌羽抜鶏
青森公子
200809
尻振つてついてきたがる羽抜鶏
吉沢陽子
200809
羽抜鶏音楽室の窓の下
岩井ひろこ
火星
200809
免許用写真を撮りに羽抜鶏
梶浦玲良子
六花
200809
日の光眼に集め羽抜鶏
廣瀬佳織
六花
200809
羽抜鶏風の向こうで騒ぎけり
廣瀬佳織
六花
200809
羽抜鶏団子のやうに集まれる
廣瀬佳織
六花
200809
訪ねたる我いぶかしむ羽抜鶏
廣瀬佳織
六花
200809
羽抜鶏扉の蔭に隠れをり
廣瀬佳織
六花
200809
大空に光跡見たる羽抜鶏
天野きく江
200809
羽抜鳥まだまだあきらめてをらず
高橋将夫
200810
金網に嘴とられ羽抜鶏
岸川素粒子
万象
200810
眼に晴に利かぬ気見えて羽抜鶏
清水淑子
炎環
200810
望洋の首のほそさよ羽抜鶏
服部早苗
200810
爆音にあたり見回す羽抜鶏
木場田秀俊
200811
境内を結界として羽抜鶏
稲畑廣太郎
ホトトギス
200906
飛ぶことを夢見てをりぬ羽抜鶏
松本圭司
200907
羽抜鳥雨がひなたを通りけり
井原美鳥
200907
雄鶏を近づけぬなり羽抜鶏
山田六甲
六花
200907
失くせしは羽根のみならず羽抜鳥
貝森光洋
六花
200907
走り来て馬穴の水を羽抜鶏
浜口高子
火星
200908
一夫五妻の矜持に歩せり羽抜鶏
堀内五齢
春燈
200908
羽抜鶏石の鳥居をくぐりけり
岬雪夫
200909
縄張りにゐて馴染めずや羽抜鳥
加藤峰子
200909
日蝕や奇声ふためく羽抜鶏
安達実生子
200910
宇宙への夢を見てゐる羽抜鳥
遠藤和彦
遠嶺
200911
弔客にうしろ見せたる羽抜鶏
米澤光子
火星
200911
羽抜鶏追はれて墓も笑ふべし
桂樟蹊子
201007
昭和三十四年作
木の枝に眼大きく羽抜鶏
滝沢伊代次
万象
201007
考へる羽抜鶏でもありにけり
冨山俊雄
山居抄
201008
羽抜鶏いちべつの眼をつむりけり
蘭定かず子
火星
201008
羽抜鶏風に押されて囃されて
大東由美子
火星
201008
一僧も見ず羽抜鶏遊ぶのみ
内山芳子
雨月
201008
あと一歩ふみ込めぬ性羽抜鶏
高村令子
風土
201009
羽ばたきて砂をけちらす羽抜鶏
笹村政子
六花
201009
羽抜鶏天を仰ぎて鳴きにけり
中山静枝
201010
雨垂れの穴のぞき込む羽抜鶏
笹村政子
六花
201010
人止めの竹をくぐりて羽抜鳥
清海信子
末黒野
201010
木洩れ日を啄んでをり羽抜鶏
風間史子
201011
羽抜鶏怒り収まるまで走る
柴田佐知子
201107
羽抜鶏二上山へ羽搏うちけり
山尾玉藻
火星
201107

 

2019年7月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。