花 野 9   143句

大花野かなたに佇てる人懼る    大林清子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
散歩好きの犬に曳かるる花野道 水原春郎 馬醉木 201010  
駈け出して花野の風になりし子よ 佐久間由子 201010  
オカリナをひびかせひとり大花野 松田洋子 201011  
大小の影もち揺るる花野かな 石脇みはる 201011  
白き扉開ければ花野かもしれぬ 安居正浩 201011  
土日のみ花野経由の路線バス 久染康子 201011  
緩急の緩のよはひや花野行 藤原照子 201011  
手話ふたり花野の人となりゆけり 山尾玉藻 火星 201011  
朝靄の吹かれて現るる花野かな 山田春生 万象 201011  
霜降のリフト廃止へ花野道 船坂輝美子 万象 201011  
吾亦紅花野の風の道の中 伊藤いな栄 酸漿 201011  
花野行く尾瀬に釧路に思ひ馳せ 大橋晄 雨月 201011  
心遠く置くとき花野拡ごれる 川崎良平 雨月 201011  
頂上に子らの歓声花野かな 坂根宏子 201012  
ホスピスの花壇につづく大花野 鳥居秀雄 201012  
時刻表になきバスの来る花野行 鈴木浩子 201012  
空と同じ広さの花野独り占め 鈴木浩子 201012  
テニス部のダッシュの先の花野かな 桑島啓司 201012  
花野道尽きしところに湖光る 桑島啓司 201012  
古戦場あとを花野の広さとし 館容子 201012  
花野行くマイナス思考封じけり 宮田豊子 春燈 201012  
人生に寄り道多き花野かな 大文字孝一 春燈 201012  
一人来て流離ごころの花野かな 松本三千夫 末黒野 201012  
木道の尽くる花野の没日かな 安斎久英 末黒野 201012  
花野にて若者どもの腕相撲 泉田秋硯 201012  
母居るは花野のひかり受くごとく 加藤峰子 201012  
そぞろ神在す気配の花野かな 宮崎高根 201012  
野辺の道花野となりて師の逝けり 高橋信一 201012  
夕風の吹けば寂しき花野かな 大木清美子 201012  
夕花野猫には猫の径のあり 大山文子 火星 201012  
美濃近江分かてる山の花野かな 大山文子 火星 201012  
先生があやまつてゐる花野かな 岡和絵 火星 201012  
花野より帰り来し夜の夢に母 天谷翔子 火星 201012  
遭難の深谷分つ花野かな 植村よし子 雨月 201012  
穏やかな笑まひに花野抜け来られ 上田明子 雨月 201012  
花野道寿限無唱える女の子 島本知子 ぐろっけ 201012  
帰る家あるから行ける大花野 森理和 あを 201012  
大花野果は一花の径となる 久保田嘉郎 酸漿 201012  
天空に音声菩薩舞ふ花野 中村ふく子 201101  
亡き人にめぐり逢へさう花野かな 松岡和子 201101  
花野人渡しの鐘に走りけり 吉川隆 春燈 201101  
みんなちがつてみんないい大花野 延広禎一 201101  
こもり喪の明けて花野となりにけり 栗栖惠通子 201101  
大花野霊峰はるかに荘厳す 冨松寛子 201101  
女教師の声凛々と花野径 清海信子 末黒野 201101  
とりどりの草ひびき合ふ大花野 清海信子 末黒野 201101  
一と駅を歩く花野を通り抜け 鈴木とおる 風土 201101  
看とりたる夫は花野の中に佇つ 岡山真澄 風土 201101  
帯締めて花野の中に死ににゆく 岡山真澄 風土 201101  
人語より鳥語懐し大花野 淺場英彦 万象 201101  
遍路衣の似合ひし先師夕花野 藤原照子 201101  
園児等の羽化してをりぬ大花野 大沼遊魚 201101  
開拓の伝承薄れただ花野 溝口健也 201101  
花野から花野へ有体離脱かな 伊藤希眸 京鹿子 201101  
子犬にも道をゆづりし花野なる 並河富有野 京鹿子 201101  
豆汽車の巡る花野は額ほど 矢野百合子 201101  
花野へとスローモーション息あふる 角谷美恵子 ぐろっけ 201101  
入口のありて出口のなき花野 内藤三男 ぐろっけ 201101  
図鑑にもなくて小さき花野なす 中尾廣美 ぐろっけ 201101  
ロード・トレイン花野過ぎれば大揺れに 田中芳夫 201102  
押し寄せる風のひとすぢ夕花野 倉持梨恵 201102  
ぶらぶらもせかせかもゐて大花野 高橋将夫 201102  
花野路をさつさと帰る人ばかり 小形さとる 201102  
幻影は敵か味方か大花野 前田美恵子 201102  
木曽駒のゆくを見送る花野より 宇田喜美栄 201102  
病衣着て花野に下りし車椅子 丸山照子 火星 201102  
鞠くはへ子犬花野へ分け入れり 武田ともこ ぐろっけ 201102  
抜け道は雨のそぼ降る花野径 石原光徳 酸漿 201102  
雨ごとに花野の色の失せてゆく 山下美典 ホトトギス 201103  
落飾の女人の棲みし花野かな 片山博介 春燈 201103  
歩くほど詩心いや増す花野かな 石黒興平 末黒野 201104  
国生みの島花野なす一部分 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109  
大花野木道尽きてより本気 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109  
紫に始まる花野への一歩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109  
花野とも見れば風情のある庭に 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
これよりの花野に一歩又一歩 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
斑鳩の花野は川を幾潜り 品川鈴子 ぐろっけ 201110  
寝ころべば水の音する花野かな 大坪景章 万象 201110  
吾が一部となれるマイ杖花野風 小澤菜美 201111  
車椅子の父の軽しや大花野 高村和子 春燈 201111  
大花野起伏の伏はすでに闇 柴田佐知子 201111  
大花野天井絵まで広がりぬ あさなが捷 201111  
花野にも勢力争ひほの見えて 中島節子 ぐろっけ 201111  
牧神の楽流れゐる花野かな 熊岡俊子 雨月 201111  
花野ゆく「月の砂漠」をゆくやうに 松岡和子 201112  
大花野塔の上なる風の音 伊藤純子 201112  
稜線を空にあづけて大花野 久保久子 春燈 201112  
ゴルフ自慢聞きつ花野の真ん中へ 高橋泰子 201112  
草の名を拾ひ分け入る花野かな 正谷民夫 末黒野 201112  
杖のさす細き道あり花野風 成田美代 201112  
言の葉の棘抜けたりし花野道 山口ひろよ 201112  
去年とは違ふ花野の雨となり 安居正浩 201112  
小流れをぽんとまたぎて花野人 北村幸子 201112  
亡き人に問ひかけ佇てる花野かな 小林輝子 風土 201112  
俳句こそライフワークや花野径 佐瀬晶子 ろんど 201112  
花野とは命こまごま抱くところ 大島翠木 201112  
紆余曲折その先にある花野かな 岩月優美子 201112  
まだ夫の攫ひにはこぬ花野かな 鷹崎由未子 花野 201112  
白犀の眼裏にある花野かな 雨村敏子 201201  
落し穴のおちこちにある花野かな 中田禎子 201201  
こころ足るまで佇みぬ大花野 松本三千夫 末黒野 201201  
日照雨過ぎ花野の色を深めけり 大橋伊佐子 末黒野 201201  
どこまでも花野からりと蒼き空 森清堯 末黒野 201201  
絶筆となりし花野の短歌集 石田きよし 201201  
風の住むむらさき色の花野かな 池田光子 201201  
花野みち肩車して父若し 大西八洲雄 万象 201201  
堂塔の礎光る花野かな 山田春生 万象 201201  
訥々と花の名言へり花野守 藤原若菜 春燈 201201  
踏面に見えぬ花野を振り返る だいじみどり 201201  
訪ぬるに吾は花野にご縁なし 小野寺節子 風土 201201  
遠くまで風先見える花野かな 池田光子 風土 201201  
車捨て花野の花となりにゆく 高村令子 風土 201201  
木道の右も左も花野かな 林いづみ 風土 201201  
口笛の調子っぱずれの花野行く 福島松子 ぐろっけ 201201  
大花野富士に侍りて生命張る 関元子 ろんど 201201  
飛行船見上ぐ花野の人ばかり 上家弘子 ろんど 201201  
夕花野棒切れひとつ見当らぬ 井上菜摘子 京鹿子 201201  
晩学の割符を拾ふ花野行 鈴鹿均 京鹿子 201201  
空耳の点呼花野は降り難たし 鎌田政利 京鹿子 201201  
窓一面花野が見えて歯科治療 吉田政江 201201  
大いなる花野と空よ背伸びする 武藤嘉子 201201  
紙飛行機花野の沖へ消えたきり 諸岡和子 201201  
吟行のはじめ処刑の花野より 工藤節朗 201201  
しいしいと児をうながしぬ花野中 山本耀子 火星 201201  
雨筋のきらきら見ゆる花野かな 笠置早苗 火星 201201  
花野より花野にとばすフリスビー 西畑敦子 火星 201201  
妻と来しこの道花野へと続く 高橋将夫 201202  
犬連れてひとりで話す花野かな 栗原京子 201202  
風吹けばむらさき増ゆる花野かな 高野春子 京鹿子 201202  
日を追うて月の入りゆく花野かな 山田春生 万象 201202  
この花野あげてことりを悼みけり 平居澪子 六花 201202  
旅ごころ阿蘇の花野に解放す 木村享史 ホトトギス 201203  
雲の下雲の向うも花野なる 木村享史 ホトトギス 201203  
花野よりひとすぢ天へ伸ぶる径 木村享史 ホトトギス 201203  
花野行く生徒の殿大男 三浦澄江 ぐろっけ 201203  
熊出ると立札のある花野かな 松下八重美 夢見の鐘 201203  
どこまでも高き空ある花野かな 岩永はるみ 白雨 201203  
機関車の蒸気花野に影おとし 美田茂子 末黒野 201204  
乗り継ぎを五つ重ねて大花野 平田恵美子 ぐろっけ 201204  
大花野カザフけ女馬駆つて 須賀充子 パミール越え 201206  
道ありて道なき如く花野ゆく 稲畑汀子 ホトトギス 201209  
踏み入りて花野の色に紛れけり 稲畑汀子 ホトトギス 201209  
日に風に抱かれしばし花野行 布川直幸 201209 花野→ 10

 

2019年9月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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