花 野 11   264句

ふり向ける花野の貌のあまたかな   長谷部朝子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
大花野チンギスハンの影追へり 山尾玉藻 火星 201310  
たが呼ぶや花野の風のはたと止み 神田恵琳 春燈 201311  
秋色の絨毯となり大花野 鈴木セツ 201311  
濤音の聞こえて尽きぬ大花野 林昭太郎 201311  
振り向けばだあれもゐない大花野 栗原公子 201311  
雲水の脚は休まず大花野 小林朱夏 201311  
大花野風車の裾を彩りぬ 伊藤純子 201312  
どさどさと朝の花野を通りけり 白石正躬 やぶれ傘 201312  
菊枕夢は花野をさまよへる 瀧春一 花石榴 201312  
入日射し彩ふ花野の際立ちぬ 今野明子 末黒野 201312  
丈低き草より昏るる花野かな 石黒興平 末黒野 201312  
流離 ひて花野に辿りつきにけり 寺田すず江 201312  
夜は鬼が佇む花野水の音 有松洋子 201312  
花野ゆけば木道に会ふ狐雨 土井ゆう子 風土 201312  
花野まで一里父母の世へ万里 千田百里 201312  
風の道けもの道とて夕花野 小林輝子 風土 201312  
山頂の花野に地鶏放し飼ひ 安岡みさき 万象 201312  
靴いつか濡れ色となり花野行く 藤井啓子 ホトトギス 201312  
雲豊か花野の馬は鞍置かず 田中珠生 馬醉木 201312  
天動説信じたくなる花野かな 細川洋子 201312  
オカリナの音の嫋々と花野かな 森脇貞子 雨月 201312  
断腸花野に笛の音のとこしなへ 河合とき 末黒野 201401 悼 
大花野へ送り三味線に送られて 近藤紀子 201401 悼 
待ち人は天上にをり大花野 中野京子 201401
村寂ぶの屋敷跡地はみな花野 工藤ミネ子 風土 201401  
空の魚籠さげて抜けたる花野かな 荒井千佐代 201401  
銀翼の音なき高さ大花野 吉田政江 201401  
金剛山の山影せまる花野かな 根本ひろ子 火星 201401  
鬼の声ふと聞こえたる大花野 前田美恵子 201401  
つなぐ手のときに離るる花野中 藤田素子 火星 201401  
果てしなき空果てしなき大花野 稲垣佳子 末黒野 201401  
花野来て八十路半ばの誕生日 水岡芳子 馬醉木 201401  
花野来て花に紛るる安堵かな 神山節子 201401  
花野晴れ己が影までやはらかし 小倉正穂 末黒野 201401  
花野を来やさしき風と空の色 武生喜玖乃 雨月 201401  
蔓のある限り花野の道をゆく 田村すゝむ 風土 201401  
風立ちて色なひまずる大花野 稲垣佳子 末黒野 201401  
風の道獣道とも夕花野 小林輝子 風土 201401  
金米糖手籠に添へて花野風 水岡芳子 馬醉木 201401  
幸せと思ふ花野に身を置けば 武生喜玖乃 雨月 201401  
後から足音の憑く花野かな 岡山敦子 京鹿子 201402  
空間も時間も伸びる花野かな 高橋将夫 201402  
顔ひとつ見えぬ 上座 大花野 雨村敏子 201402
翔べるものみな妖精や大花野 本多俊子 201402  
花野とはいつも佳人に逢へる場所 大久保白村 ホトトギス 201402  
山頂を指呼の花野に憩はれよ 加藤静江 末黒野 201402
泣きたくて濡れたくて来し花野かな 河野美奇 ホトトギス 201402  
おさげ髪梳きて花野へ数へ唄 久保東海司 201402  
花野また花野やバスは降りられず 河野美奇 ホトトギス 201403  
小犬呼ぶボーイソプラノ大花野 斉藤マキ子 末黒野 201404  
西域の花野を越ゆる塩袋 鳥居おさむ ろんど 201409  
産院へふたり迎へに花野道 常田創 201410  
鳶の笛茅花野を吹く風に乗り 辻本俊子 京鹿子 201410  
伊吹嶺の花野は湖につづきけり 西郷慶子 201411  
ただひとり花野の端を通りけり 西山浅彦 春燈 201411  
伊吹山湖の風来る大花野 沼崎千枝 末黒野 201411  
はじめから道ある花野つまらなし 辻美奈子 201411  
男ひとりこぼして花野行きのバス 千田百里 201411  
ふり返るたびに小さくなる花野 宮内とし子 201411  
姥捨めく花野の奥へ連れられて 久染康子 201411  
花野みち短調の楽湧いてきし 細川洋子 201411  
手つかずの時間いつぱい花野の子 大畑善昭 201411  
花野ゆく柩は人と行き合はず 関根揺華 201411  
ハミングのうたごゑとなる花野かな 樋口みのぶ 201411  
濃き色の花より崩れ大花野 宮井知英 201411  
大花野友あり知あり愛のあり 岩月優美子 201411  
風向きというがう麗し花野ゆく 山尾玉藻 火星 201411  
花野来て名もなき花の親しかり 磯野しをり 雨月 201411  
花野にてアルプス四方に望みけり 川崎利子 201411  
もてなしのホテルの庭の花野かな 竹内悦子 201412  
衣擦れのほどの風来て夕花野 成智いづみ 馬醉木 201412  
大花野夢二のをんな立たせたし 割田容子 春燈 201412  
雲遊ぶ池を巡るや大花野 河崎國代 春燈 201412  
人生の答は花野にもあらず 高橋将夫 201412  
揺れながら花野は色を殖やしをり 本多俊子 201412  
シャンソンの雰囲気醸す花野かな 竹田ひろ子 ろんど 201412  
大花野蝶の骸を隠しをり 有松洋子 201412  
大花野九尾の狐の影を追ふ 竹田ひろ子 ろんど 201412  
いつの間にか雨の花野となりにけり 國保八江 やぶれ傘 201412  
山頭火に出合ふか阿蘇の大花野 栗山恵子 雨月 201412  
花野吹く風にも色のあるごとし 石谷淳子 雨月 201412  
山姥皆でんぐり.蕗る大花野 粟津さくら 201412  
書き出しの言葉花野に湧き出づる 栗山よし子 馬醉木 201412  
花野まで競走をしていくことに 火箱ひろ 201412  
草伏すはけもの径とや夕花野 小林輝子 風土 201412  
別べつの歩幅花野に頭の見えて 生田恵美子 風土 201412  
世の中は明るく詠めと花野行く 鈴木阿久 201412  
花野風ひたすら耳にピアニッシモ 平野加代子 春燈 201501  
大花野五体伸びゆく心地して 高倉和子 201501  
ゆつくりと出でて花野の月となる 安居正浩 201501  
花野へと一歩踏み込む渡し板 望月晴美 201501  
やみくもに歩き花野に溺れけり 杉本光 201501  
花野より薬草一本引き出す 今瀬一博 201501  
花野行く親子の数ふひつじ雲 横路尚子 末黒野 201501  
新たなる思ひ抱きて花野ゆく 吉田美智子 末黒野 201501  
踏み入るや花野の花になりたしと 吉田美智子 末黒野 201501  
藜の杖贈られ花野歩きたし 室伏みどり 雨月 201501  
花野行き消えては浮かぶ詩のかけら 中野久雄 末黒野 201501  
山荘は灯り花野はまだ暮れず 笹倉さえみ 雨月 201501  
和歌短歌その違ひをと花野中 鈴木阿久 201501  
ゴム長の少女と犬と花野に影 小林輝子 風土 201501  
花野にて一日友を悼みけり 田村すゝむ 風土 201501  
浮雲の影ながれゆく花野かな 山田春生 万象 201501  
ゆきゆきて彼の世へづづく花野かな 水野恒彦 201501  
信濃路は山また山の大花野 近藤ともひろ ろんど 201501  
耳遠くなりゆく夫や花野道 神戸京子 ろんど 201501  
雑草の宿舎の庭も花野めく 稲岡長 ホトトギス 201502  
心中のごとし花野に横たはり 天谷翔子 201502  
ひとりゐて喪の色となる花野かな 天谷翔子 201502  
踏み入りて雨の花野に跳ねるもの 塩貝朱千 京鹿子 201502  
野路菊はまこと野の花野のかをり 堀井英子 雨月 201502  
忘れもの取りに花野を戻り来よ 石坂比呂子 ろんど 201502  
この雨に滲む花野も忌心も 木暮陶句郎 ホトトギス 201503  
佇めば誰も花野の人となる 中村嚢介 ホトトギス 201503  
祷りの歩やがて花野の津披跡 大木さつき ホトトギス 201503  
老いなんぞ花野の隅に捨てたると 織田高暢 201504  
灰皿はオブジェと花野行きのバス 辻村拓夫 船団 201505  
心中の如し花野に横たはり 天谷翔子 201505  
天柱の根もと花野の中にあり 岩月優美子 グピドの瞳 201506  
大花野一花一花に忌心を 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509 夢二忌
濡れ色に覚めゆく花野忌の朝 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509  
全体に見れば花野でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
花野には踏み入る心ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
花野めくゴルフコースの一部分 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510  
鎌倉に源氏の山野平家の花野 神蔵器 風土 201510  
青空の芯のほぐるる花野かな 宮川みね子 風土 201510  
気遣ひの言葉かけられ大花野 宮川みね子 風土 201510  
夕闇の中にゆれゐる花野かな 石川倜子 馬醉木 201511  
彼の世とは無音無風の大花野 村上倫子 201511  
花野道擦れ違ふとき「こんにちは」 村上倫子 201511  
花野行髪なびかせて我もまた 黒澤登美枝 201511  
大花野風が誰かを探しをり 黒澤登美枝 201511  
その中にせせらぎのあり大花野 鈴木セツ 201511  
徒ゆくに適ふ花野となつて来し 新海英二 春燈 201511  
見はるかす老いの愉しみ大花野 直江裕子 京鹿子 201511  
新しき花野に朝の来てゐたり 神蔵器 風土 201511  
もう急かぬ一本道や大花野 柴田久子 風土 201511  
花野行く胸の高さの中歩く 中村洋子 風土 201511  
耳すます夫の歌声花野より 奥田茶々 風土 201511  
青き空糸杉列なす花野道 安永圭子 風土 201511 イタリア
行き行きて花野の果てやほとけみち 川田好子 風土 201511  
歩荷もう見えなくなりし花野かな 鈴木庸子 風土 201511  
早駆けの馬體艶あり大花野 久保東海司 201511  
青空へつづく花野の起伏かな 原田しずえ 万象 201511  
花野より飛行機雲を見上げけり 丑久保勲 やぶれ傘 201511  
寝ころんでみるには痛き花野かな 柴田佐知子 201511  
馬のあと牛に食まるる大花野 柴田佐知子 201511  
人の手を借りて花野の端に立つ 柴田志津子 201511  
牧場の柵の内外なく花野 藤原照子 201511  
風の色かすかに変はる花野かな 本池美佐子 201511  
瞑りても花野の色のシンフォニー 清部祥子 201512  
晴天の霧富士かくす大花野 手島靖一 馬醉木 201512  
大花野慶事弔事と行き暮れて 高橋将夫 201512  
大花野超えて日輪衰へし 水野恒彦 201512  
子規の忌の花野の雨となりにける 雨村敏子 201512  
たましひの遠出してゆく花野かな 本多俊子 201512  
指舐めて風の向きみる大花野 中田禎子 201512  
ゆきゆきてたどり着きたる花野かな 橋本順子 201512  
浮雲の天に消えゆく花野かな 山田春生 万象 201512  
源流のしづかに池となる花野 加藤峰子 201512  
ひろぐれば花野の匂ひ蛇の目傘 中島玉五郎 201512  
行く先はいつもの池畔大花野 黒滝志麻子 末黒野 201512  
雲の影ゆつくり過ぎる花野かな 石黒興平 末黒野 201512  
海風と波音かよふ花野かな 原和三 末黒野 201512  
金網の穴をくぐるや大花野 たかはしすなお 201512  
大花野ぞうさるうさぎバス降りて 辻響子 201512  
花野道もう物語終わりそう 佐藤千重子 201512  
行く雲の影流れ継ぎ大花野 森脇貞子 雨月 201512  
溺れゆく花野に小径あるかぎり 岡田ちた子 雨月 201512  
みちのくや駅は花野の風の中 石井秀一 風土 201512  
花野行く人を遠しと思ひけり 石井清一郎 馬醉木 201601  
海光や鳶の高舞ふ花野道 松本三千夫 末黒野 201601  
花野行く色濃き花に導かれ 黒滝志麻子 末黒野 201601  
一塊の雲の影ゆく花野かな 大橋伊佐子 末黒野 201601  
オホーツクの海鳴り高き花野かな 大橋伊佐子 末黒野 201601  
安曇野は天まで続く花野かな 大橋伊佐子 末黒野 201601  
クララ連れハイジ居さうな花野かな 外山節子 末黒野 201601  
大花野守る術なし低気圧 長崎桂子 あを 201601  
鴇色にわれを染めたり大花野 雨村敏子 201601  
逢へさうな気がして今日の花野かな 熊川暁子 201601  
落伍せず歩きし花野振り返る 木村享史 ホトトギス 201602  
もうすぐはまださきのこと大花野 直江裕子 京鹿子 201602  
花野から戻つてきたる顔をして 雨村敏子 201602  
家跡のひと秋だけの花野かな 飛高隆夫 万象 201602  
道行のしばらく花野がかりかな 深川淑枝 201602  
軽やかなる疲れを連れて夕花野 森清堯 末黒野 201602  
夕花野馬一列に帰りゆく 升田ヤス子 玫瑰 201604  
人呼べば声がきらきら大花野 富田正和 俳句通信 201512  
大花野三瓶は句碑を要とす 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607  
茅花野に白き夕風つのりけり 安斎久英 末黒野 201608  
との曇り茅花野抜けて父母の墓 飛高隆夫 万象 201608  
雨も又花野忌を訪ふ一過客 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609  
鉱山のありし村なり大花野 伊藤紫水 風土 201609  
見廻して花野の芯と思ひけり 柴田佐知子 201609  
大花野にころびて種を拾ひたる 加藤みき 201611  
師の石碑花野の風のくるところ 岩田洋子 201611  
青い鳥きつとたしかに大花野 コ田千鶴子 馬酔木 201611  
大花野生きてゐることもう忘れ 直江裕子 京鹿子 201611  
後ろ手に戸を閉づるかに花野過ぐ 成田美代 201611  
大花野過ぎゆく雲の彩なせり 樋口みのぶ 201611  
踏み出せば苦行と花野聖岳 須賀敏子 あを 201611  
ローカル線緩りと走る花野中 大湊栄子 春燈 201611  
リフトに乗り流雛のおもひ大花野 渡辺絹代 末黒野 201611  
朝霧のリフトの下の花野かな 渡辺絹代 末黒野 201611  
早起きの君が花野を行くが見ゆ 大畑善昭 201612 悼 
ゆつくりと今日の閉ぢゆく夕花野 林昭太郎 201612  
浮くやうに子等の連れ立つ大花野 齊藤實 201612  
見下ろせば海へ連なる大花野 片岡良子 雨月 201612  
しっとりと花野の色の中に佇ち 片岡良子 雨月 201612  
醜草も名草もよけれ大花野 大石喜美子 雨月 201612  
花野より花野へおぼれゐたりけり 本多俊子 201612  
忘れたき事置きに行く花野かな 岩月優半 201612  
歩むたび鍵の鈴鳴る大花野 中田禎子 201612  
大花野に流るる生と死のロンド 藤田美耶子 201612  
胸中のぼんのう放つ大花野 吉田順子 201612  
花野へと花野を越えてリフト継ぐ 柿沼盟子 風土 201612  
オホーツクの崖に果てたる大花野 林いづみ 風土 201612  
花野にてすまじきものはかくれんぼ 内藤静 風土 201612  
登校や筆入れ鳴らし花野道 石井秀一 風土 201612  
スケッチの人も花野の景とせむ 落合絹代 風土 201612  
軍用機ひと飛びに行く大花野 内藤静 風土 201612  
花野原唐突に翳なせりけり 高橋道子 201612 悼 
水音を後ろに残し花野行く 成田美代 201612  
鈍行は動く隠れ家花野原 藤沢秀永 201612  
銀狐の婚の雨ふる花野かな 浅木ノヱ 春燈 201612  
久の晴れ迷ひ込みたる花野路 溝越教子 春燈 201612  
灯台守住ひし小さき花野かな 江見悦子 万象 201612  
足馴らしへ一歩踏み出す花野風 坂田静枝 万象 201612  
行き帰り道を違へて花野風 安藤久美子 やぶれ傘 201612  
花野道ひかりまみれの童くる 黒滝志麻子 末黒野 201612  
碧空を背負ひて歩荷花野ゆく 石黒興平 末黒野 201612  
普段着とおめかしがいて大花野 たかはしすなお 201612  
群れ飛べば鳩は光となる花野 笹村恵美子 201612  
駅前でバス待ち花野で水子待ち 火箱ひろ 201612  
大花野残してきょうはサヨウナラ 火箱ひろ 201612  
一本の白樺高き花野かな 大坪景章 椿垣 201612  
遠くより戦ぐ花野の浮きて見ゆ 篠田純子 あを 201612  
ひと所にあをのかたまる花野かな 篠田純子 あを 201612  
前栽も花野のさまに住みなして 水谷保子 雨月 201701  
利尻富士担ぎ上げたる大花野 山本ひろ 雨月 201701  
ペガサスを駆つて花野を巡りけり 久保夢女 201701  
跼みては跼みてはゆく花野 浜福惠 風土 201701  
歩荷もう見えなくなりし花野かな 鈴木庸子 風土 201701  
伊吹風一陣花野を輝かす 井上正子 童女 201701  
大花野人に委ねることを知り 直江裕子 京鹿子 201701  
一切を受け入れ暮るる大花野 村田あを衣 京鹿子 201701  
大花野坐り心地の石一つ 内海良太 万象 201701  
大花野座るや遠く雪の富士 手島南天 万象 201701  
花野行くときどき花に触れながら 遠山のり子 201612  
潮の香の風に波打つ大花野 押田裕見子 201612  
迷ひをればこの世出さうな花野かな 深川淑枝 201701  
不安とは花野をよぎる雲の影 安居正浩 201701  
学者来て花野の午後にうづもれる 須賀ゆかり 201701  
学者来て花野の午後にうづもれる 須賀ゆかり 201701  
草の花野川に手すり低き橋 青谷小枝 やぶれ傘 201701  
決めかねて花野に遊ぶひと日かな 中貞子 201702  
一歩づつ虜となつてゆく花野 高村令子 風土 201702  
点鬼簿や花野のはしを空けてもらふ 井上菜摘子 京鹿子 201702  
人物は添へもの花野写しけり 田村園子 201702  
二つ三つ蝶縺れ飛ぶ冬花野 山本無蓋 201702  
花野行くときどき花に触れながら 遠山のり子 201702  
荒し男の点になるまで大花野 平田啓子 京鹿子 201703  
湖や入日に映ゆる大花野 池谷鹿次 末黒野 201704  
外野席ガラガラ花野まで続く 中居由美 船団 201707 花野 →12

 

2020年9月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。