花 見 4      101句

うかうかと来ては花見の留守居かな    丈草

作品
作者
掲載誌
掲載年月
最高の花見となりぬ吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201504
花見茶屋日当りながら朽ちゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201504
墓は傍花見たけなは浮世かな 王岩 あを 201505
ラーメンの幟はためく花見茶屋 廣瀬推男 やぶれ傘 201505
大津絵の花見ぼんぼり三の丸 内海良太 万象 201506
天気褒め弁当褒めて花見かな 大森道生 春燈 201506
伸し烏賊を肴に本音花見酒 杉本光祥 201506
軽トラに花見の茣蓙と犬乗せて 犬丸勝子 201506
戦なきこの国に生れ花見かな 中島昌子 201507
お花見のアジアのひとの丸い顔 荒木甫 201507
花見して蕎麦屋の列に並びをり 和田紀夫 201507
一式飾り催す街や花見時 宮原悦子 雨月 201507
満席の喫水線や花見船 橋本くに彦 ホトトギス 201508
花見なき戦中ありて今に生き 嶋田一歩 ホトトギス 201509
思ひ出と共に朽ちゆく花見茶屋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604
居酒屋に解きし雨の花見冷え 布川直幸 201604
風少し尖りて今日の花見かな 遠藤清子 末黒野 201604
顔見世の跳ねて花見の小路かな 今村千年 末黒野 201604
花見酒鬼の笑声まじりゐる 有松洋子 201606
参詣とも枝垂桜の花見とも 原田しずえ 万象 201607
帰り路は波を蹴立てて花見船 松尾芳子 万象 201607
花見酒円卓と化すドラム缶 藤沢秀永 201607
いざ行かん白寿の時の花見まで 杉本薬王子 風土 201607
耳慣れぬ言葉行き交ふ花見かな 小野弘正 末黒野 201607
ひとときは流されもして花見舟 高木晶子 京鹿子 201607
全山を仰ぐばかりの花見かな 松田明子 201607
一日過ぎ一日老い行く花見かな 石川叔子 201607
海神の札を祀りぬ花見船 長田厚子 末黒野 201608
歓声の上がるデッキや花見船 長田厚子 末黒野 201608
花見時一つ二つの悲恋あり 岡山敦子 京鹿子 201608
蓮の花見て界隈をぶらぶらす 大島英昭 やぶれ傘 201611
西行の花と醍醐の花見かな 高橋将夫 201705
同じ唄歌ひて父の花見酒 あさなが捷 201705
大川の長蛇の列や花見船 大橋晄 雨月 201706
いくさなき七十年の花見かな 今村千年 末黒野 201707
ポストまで花見がてらの遠まはり 田村加代 末黒野 201707
木の洞を覗いてゐたる花見かな 杉原ツタ子 201707
割箸を掴みて座る花見茣蓙 山田健太 風土 201706
不順とは七日遅れの花見かな 谷口一献 六花 201707
度忘れの多きふたりの花見膳 齋藤厚子 201707
花見船本流に乗る大き揺れ 大木茂 万象 201707
花見人縫うて電動車椅子 川崎真樹子 春燈 201707
花見客出入はげしき三渓園 小倉純 末黒野 201708
カーブ多き路面電車や花見客 山崎稔子 末黒野 201708
花見るも風下のよし牡丹園 小木曽文明 雨月 201708
鯔跳ぶや差し潮きつき花見川 和田紀夫 201712
大川に浮かべて花見舟となる 稲畑汀子 ホトトギス 201804
屋形船水上バスも花見船 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
花見船吃水低く客溢れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
花見茶屋朽ちて花鳥の一部分 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
ペダル漕ぎ花見行脚と浮かれけり 松村光典 やぶれ傘 201805
花見よと回転椅子に案内さる 田中藤穂 あを 201806
再会の花見弁当円座して 赤座典子 あを 201806
花の無き花見や話はずみたる 高橋将夫 201807
カメラ持ち花見の列の捗らず 川崎雅子 春燈 201807
酒入りて元気がいいぞ花見客 出口誠 六花 201807
乳母車花見弁当のせてゆく 森田明成 201807
そのことは触れぬままなり花見酒 秋千晴 201807
踏切に待つも浮き立つ花見客 岩井京子 201807
花見船帰路は急いでをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
句心は花見弁当食べてより 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
改元を待ちきれずして花見客 大日向幸江 あを 201905
其処彼処に多言語の人花見山 篠田純子 あを 201905
角々の矢印どほり花見山 篠田純子 あを 201905
五平餅旨しと花見そこそこに 秋川泉 あを 201906
相席の人に本音や花見酒 大室恵美子 春燈 201907
陽(はる)君とラララ花見のスニーカー 浅井洋子 201907
いち早く河津桜の花見とも 佐藤花木 雨月 201907
呑みながらガラス戸越しの花見かな 松村光典 やぶれ傘 201907
先生の句も今一つ花見酒 伊藤鴉 末黒野 201907
薄ら日に一枚羽織る花見かな 湯本正友 やぶれ傘 201908
境内にぢぢばば集ふ花見会 伊藤更正 やぶれ傘 201908
花見ならジャングルジムのてっぺんで 仲里奈央 201909
堤行く花見弁当揺らしつつ 青木朋子 201911
長堤の上は大空花見舟 青木朋子 201911
酔客に水尾歪めゆく花見船 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
花見茶屋跡形も無く失せにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
花見舟までも電話の追ひかけ来 千原叡子 ホトトギス 202004
前を行く歩幅に合はす花見かな 太田良一 末黒野 202004
花見する話しも出ずにコロナ風邪 大日向幸江 あを 202005
身を守る身支度行き交ひ花見かな 長崎桂子 あを 202006
川を隔て東京の花見る今年 岩藤礼子 やぶれ傘 202007
さりながら花見やくぐる仁王門 伊藤鴉 末黒野 202007
ライトアップされて池畔の花見どき 遠藤泉 202007
一重八重盤に浮かせて花見かな 大塚たきよ 202007
訳有りのたつた一人の花見かな 志方章子 六花 202007
訪れしこんぴら歌舞伎花見ごろ 犬嶋テル子 京鹿子 202008
花見酒京都伏見の女酒 和田華凛 ホトトギス 202009
逝きし兄今年俯瞰の花見かな 七郎衛門吉保 あを 202105
兼好も西行も来て花見かな 篠田純子 あを 202105
花見より戻りて一つ歳とりぬ 平佐悦子 202105
祖師ヶ谷の桐の花見しむかしかな 中野あぐり 春燈 202107
吉野より届く杉箸花見酒 星野椿 ホトトギス 202109
大勢で来て無言なる花見客 足立枝里 202110
新聞紙におゐどの形や花見酒 小原芙美子 風土 202206
風呂敷の端に座りて花見かな 山田健太 風土 202206
丸椅子の並ぶ出店の花見酒 天野美登里 やぶれ傘 202206
「花見絵図」太閤居はす花醍醐 村田あを衣 京鹿子 202207
切株にワイングラスの花見かな 石黒興平 やぶれ傘 202207
美術館出で公園の花見かな 村田敦子 やぶれ傘 202207
迷ひ子のやうに一人の花見かな 大西乃子 202212
花見 →1

2023年4月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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