花 筏 4  64句

棹さすは白寿の三鬼花筏   佐藤鬼房

作品
作者
掲載誌
掲載年月
釣糸を指であやつる花筏 渡たみ 馬醉木 201906
棹さしてみたしや朝の花筏 貞吉直子 馬醉木 201906
飛行兵士の眠る隅田や花筏 中澤弘 春燈 201906
花筏アートの中の親子鳥 西本花音 春燈 201906
花筏切り分け水上バスの航 佐々木群 201906
先頭は水車のあたり花筏 土井三乙 風土 201906
堰越えてよりは急がず花筏 中根美保 風土 201906
井の頭たふたふたふと花筏 篠田純子 あを 201906
花筏一直線に鳥よぎる 篠田純子 あを 201906
水漬く枝に止まつてゐる花筏 光成敏子 201907
花筏ひとひら加へ重ならず 今瀬一博 201907
花筏鯉反転の水光る 小形博子 201907
鳥ひとつ潜けば閉ぢて花筏 青谷小枝 やぶれ傘 201907
柵を水のこぼるる花筏 秋山信行 やぶれ傘 201907
哲学の道の流れに花筏 有賀昌子 やぶれ傘 201907
花筏風に抗ふ舫ひ船 菅野日出子 末黒野 201907
古利根へ続く流れや花筏 岡田史女 末黒野 201907
池尻に余白のあらず花筏 森清堯 末黒野 201908
花筏瀬を曲る気を揃へけり 柴崎富子 白地 201909
風の日の花筏とは万華鏡 高橋葉子 202004
白鷺の降り立つ川辺花筏 須賀敏子 あを 202005
堰越えてまた漫ろなる花筏 柴田佐知子 202006
その先の大海知るや花筏 栗原公子 202006
雲を追ひ雲を従へ花筏 関根揺華 202006
真間川の今昔知るや花筏 矢野美沙子 202006
薄ら闇行きつ戻りつ花筏 野村宏 202006
ビニールの袋ぷかんと花筏 鈴木愛子 202006
花筏岩より亀の見入りたる 伊藤鴉 末黒野 202007
水鏡舳先へ迫る花筏 久保寺眞佐子 末黒野 202007
花筏二つに別れ鯉の口 前田美恵子 202007
組み替えしたる遺伝子や花筏 江見巌 六花 202007
ぼんぼりに灯らぬ明かり花筏 廣畑育子 六花 202007
湧き水に片寄せられて花筏 升田ヤス子 六花 202007
花筏に乗りてさ迷ふ虚空界 藤田美耶子 202007
夕どきの風の作れる花筏 中内敏夫 202007
花筏一朶の雲を引き行けり 長尾タイ 末黒野 202007
遠回りの海の道あり花筏 太田良一 末黒野 202007
いくたびも変はる川の名花筏 太田良一 末黒野 202007
せせらぎに速く遅くと花筏 大内由紀 末黒野 202007
遡る漣のあり花筏 高橋まき子 風土 202007
花筏愁ひを乗せて流れけり 高橋寛子 京鹿子 202008
行く当てのなき花筏沈みたる 山本則男 202010
押されては急ぐほかなき花筏 松田明子 202010
宇治川や武者盛衰の花筏 福森順子 京鹿子 202101
水光る鯉の案内の花筏 山口郁子 末黒野 202104
風に舞ひ流れに遊び花筏 東小薗美千代 末黒野 202104
江戸小紋の綾を織りなし花筏 池乗恵美子 末黒野 202104
千鳥ヶ淵ボートが描く花筏 菅原朋子 202105
花筏母は童女に還りけり 森岡正作 202106
風待ちて芥相乗る花筏 森村江風 202106
花筏老いて得たるはこの自由 山田暢子 風土 202106
潮入川はたと止まりし花筏 田中佐知子 風土 202106
鯉の背に割れて又寄る花筏 渡辺やや 風土 202106
添ひゆくも別るるさだめ花筏 河本由紀子 春燈 202106
さざなみや未知の旅へと花筏 持田信子 春燈 202106
花筏水面見せずに犇めける 柿原よし子 春燈 202107
堰に来てなだれ落つるや花筏 高木邦雄 末黒野 202107
花筏東京湾へ海峡へ 岡田史女 末黒野 202107
満潮位記して岸に花筏 大霜朔朗 末黒野 202107
差し潮に密となりけり花筏 上月智子 末黒野 202107
乗ればもう引き返せない花筏 藤田美耶子 202107
花筏水に剥がれてゆきにけり 中村洋子 風土 202107
川面ゆく染井吉野の花筏 湯本正友 やぶれ傘 202108
順々に瀬にのまれゆく花筏 泉一九 やぶれ傘 202108
花筏ちとも動かず日の暮れて 奥田温子 やぶれ傘 202108
花筏まはりつつ橋くぐりけり 奥田温子 やぶれ傘 202108
水の面を奪はむほどの花筏 中内敏夫 202108
風に組み風に崩れて花筏 岡野里子 末黒野 202108
堰越えて渦にくづるる花筏 斉藤マキ子 末黒野 202108
花筏水の細みの速かりし 松下道臣 202109
暗渠へといのちを畳む花筏 岡温子 京鹿子 202201
一の波二の波沖へ花筏 村田あを衣 京鹿子 202204
花筏割りたる鮒のさくら色 柴田佐知子 202205
そそそそと空を滑りて花筏 佐藤竹僊 あを 202206
致死量の月日重ねて花筏 佐藤竹僊 あを 202206
花筏くづして畑へ水運ぶ 南うみを 風土 202207
ゆつたりと曲りてゆけり花筏 加藤静江 やぶれ傘 202207
落合ひて渦巻き初むや花筏 高木邦雄 やぶれ傘 202207
満潮の川を占めたり花筏 鈴木英雄 やぶれ傘 202207
花筏よどみに溜まり亦流る 永田万年青 六花 202207
花筏縄電車より子らの声 林紀夫 春燈 202207
花筏川音深く沈ませて 田嶋洋子 春燈 202207
花筏ボート近くにゆらゆらと 安藤久美子 やぶれ傘 202208
岩打ちて渦なす川や花筏 森清信子 末黒野 202208
亀泳ぐ右に左に花筏 鈴木公子 202209
花筏音無川に紗織めく 伊藤昌枝 202209
花筏別の世界があるような 祐森司 202210
野火止めの寺に紅葉の花筏 増成栗人 202302
花筏→ 1

 

 

2023年4月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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