花吹雪 4    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
日の射せる古墳の堀へ花吹雪 森園ムツ子 200508
崖の上の大桜より花吹雪く 隅田恵子 雨月 200508
ひとたびは空へ渦なし花吹雪 安達風越 雨月 200508
花吹雪浴びて匂ひも纏ひつく 木下栄子 築港 200509
裏山に父母眠る花吹雪 高橋あゆみ 200510
国宝の塔傾けて花吹雪 中村龍徳 200511
空瓶は口をとがらせ花吹雪 田口武 さうぢやなくても 200512
有刺鉄線ばらせんを越え断崖へ花吹雪 野沢しの武 風土 200512
花吹雪昨日が遠くなりにけり 福地初江 200601
花吹雪あびる一日も余生かな 関戸文子 酸漿 200601
花吹雪あびて一切はるかなり 戸村よねこ 遠き海 200602
鵯の声のしきりや花吹雪 水野加代 万象 200603
笑ふ骨となつて朽ちたし花吹雪 小林朱夏 200604
花吹雪人は寡黙に華やげる 稲畑汀子 ホトトギス 200604
遠目には白馬のさまの花吹雪 鷹羽狩行 200605
花吹雪水飴練つてをりにけり 山田六甲 六花 200605
花吹雪その只中にだだ居たり 小黒加支 酸漿 200605
花吹雪無数の羽音聞くごとく 岡本眸 200605
ぶつかつて来る子の堅し花吹雪 今瀬剛一 対岸 200606
ガラス戸の内側にをり花吹雪 今瀬剛一 対岸 200606
花吹雪岸に寄り添ふ鴨の群 町田政子 酸漿 200606
撥音の花吹雪なり弱法師 中野京子 200606
花吹雪校舎の裏に大き穴 赤尾杉昌子 対岸 200606
死ぬまでの間丁か半か花吹雪 篠田純子 あを 200606
花吹雪かつて背きし女過ぐ 小澤克己 遠嶺 200606
花吹雪浴びて車の走りゆく 坂本知子 酸漿 200606
噴水の遠くかがやき花吹雪 今瀬剛一 対岸 200606
逝き給ふ花吹雪また花吹雪 小林愛子 万象 200606
眼のごとく窓はありけり花吹雪 今瀬剛一 対岸 200606
残生を掻きたつるかに花吹雪 岡田貞峰 馬醉木 200606
花吹雪うからと遊ぶ日もあらず 瀧春一 常念 200606
花吹雪息を大きく吸ひしまま 斉藤利枝子 対岸 200606
風の向き変りて澱む花吹雪 里中章子 200607
花吹雪堂に眺むる開山忌 阿部文子 酸漿 200607
釣人に釣見る人に花吹雪 師岡洋子 ぐろっけ 200607
をんどりの鶏冠にふるる花吹雪 吉田明子 200607
日月もさらひてゆけり花吹雪 斎藤道子 馬醉木 200607
SLの終着駅の花吹雪 中山勢都子 200607
花吹雪く造幣局の瓦斯灯に 磯野しをり 雨月 200607
花吹雪風を剣と思はずや 片山タケ子 200607
肩貸して明日へ踏み出す花吹雪 田原陽子 200607
校庭の貝塚跡や花吹雪 田島勝彦 遠嶺 200607
大雨の洗ひし空と花吹雪 鹿野佳子 200607
花吹雪く頃を見計り浴びにゆく 有吉桜雲 200607
花吹雪六方積に腰掛けて 守屋井蛙 酸漿 200607
青丹よし大和国原花吹雪 林いづみ 風土 200607
太息を吐き出すやうに花吹雪 黒坂紫陽子 馬醉木 200607
たこ焼きを手で覆ひけり花吹雪 永田勇 六花 200607
胸中の一眼レフに花吹雪 環順子 夢帽子 200608
花吹雪止みてひつそりせしそこら 嶋田摩耶子 ホトトギス 200609
高見山書割めきて花吹雪 品川鈴子 ぐろっけ 200703
花吹雪母ゐて泪追ひつけず 神蔵器 風土 200704
花吹雪に押され吉野を去りにけり 小泉貴弘 春燈 200704
うつし世と彼岸のとばり花吹雪 小泉貴弘 春燈 200704
焚き捨ての篝火へまた花吹雪 鷹羽狩行 200705
琴の音に誘はれ夜も花吹雪 鷹羽狩行 200705
風垣のすとんと切れる花吹雪 百瀬七生子 海光 200705
花吹雪一人の庭に浴び通す 森山のりこ あを 200705
どの墓も胎児のごとし花吹雪 神蔵器 風土 200705
花吹雪カラオケ大会舞台へと 松下幸恵 六花 200705
大仏の指の反りより花吹雪 鷹羽狩行 200705
能楽堂音を蔵へり花吹雪く 神蔵器 風土 200706
強東風の花吹雪乗せ川面ゆく 安部里子 あをかき 200706
花吹雪仁王の口のなか暗し 小城綾子 200706
花吹雪乾(いぬい)門より妃の車 中田みなみ 200706
少年の水切る石や花吹雪 上原重一 200706
花吹雪ぶらぶらとビル街の旅 黒澤登美枝 200706
魂と遊びてをりぬ花吹雪 岩木茂 風土 200706
今生の花吹雪こそめで給へ 大橋敦子 雨月 200706
ぼんぼりの一つ一つに花吹雪 中村勝行 200707
幼子の漕げるボートや花吹雪 永田勇 六花 200707
源氏物語絵巻見し夜の花吹雪 堀口希望 200707
目頭を押へてをりぬ花吹雪 横松しげる 遠嶺 200707
花吹雪異界にしばしゐる心地 橋本良子 遠嶺 200707
花吹雪生れては消ゆるニンフかな 岩月優美子 200707
花吹雪やかましき顔ほぐれ出す 木下もと子 200707
花吹雪吾足るを知るうべなるや 加藤君子 火星 200707
花吹雪わが空洞を埋めつくせ 小沢克巳 遠嶺 200707
紅涙も中の涎も花吹雪 松田都青 京鹿子 200707
老幹のおらぶがやうな花吹雪 荒川清司 遠嶺 200707
石山の石段長し花吹雪く 辰巳あした 雨月 200707
花吹雪目を細めゐる夫とゐて 加地芳女 雨月 200707
花吹雪帰りは野菜を両の手に 出木裕子 200707
静寛院和宮霊廟花吹雪 林いづみ 風土 200707
人気なき鞦韆おそふ花吹雪 上藤八重子 酸漿 200707
花吹雪大道芸の黒づくめ 田村玲子 200707
玄海の紺に流るる花吹雪 柴田佐知子 200707
もののふの籠りし御堂花吹雪 橋本良子 遠嶺 200707
花吹雪崖にあたれば渦巻いて 服部早苗 200707
跳ねる子の捕へきれざる花吹雪 永田勇 六花 200707
場面A場面Bにも花吹雪 蔦三郎 ホトトギス 200708
はづれの木よりはじまりぬ花吹雪 有吉桜雲 200708
花吹雪幼い口で吹いてみる 濱田ヒチヱ ぐろっけ 200708
老幹は身じろぎもせず花吹雪 飛山ますみ 遠嶺 200708
青春は戦なりけり花吹雪 土屋啓 馬醉木 200708
シャガールの夜の空より花吹雪 有吉桜雲 200708
先陣の力漲る花吹雪 東良子 首座星 200804
孔雀ゐぬ孔雀の檻へ花吹雪 丁野弘 200804
道に出す黒板メニュー花吹雪 河崎尚子 火星 200806
花吹雪耳削ぐはどの一片か 掛井広通 200806
花吹雪→ 5

 

2021年5月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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