白 鳥 4      114句

ながかりし昭和を悼み白鳥みる    高島茂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
白鳥の千羽乘りたる池の面 佐藤喜孝 あを 200910
艪の軋む音の真上の白鳥座 杉浦典子 火星 200911
北十字白鳥もまた十字飛び 松井のぶ 200912
瞑るとき白鳥水になりきつて 直江裕子 京鹿子 201001
をりふしの優雅なたより白鳥来 田中一美 ろんど 201001
白鳥のうへに乳呑兒置いてみる 佐藤喜孝 あを 201001
長旅の白鳥少し汚れ持ち 小澤菜美 201002
白鳥の琵琶湖一周完歩証 坂根宏子 201002
白鳥来る総身の夕茜いろ 北川英子 201002
白鳥の雲低ければ低く来る 大畑善昭 201002
第一陣の頸たくましく白鳥来 内山花葉 201002
白鳥發つ大空に坂あるごとく 佐藤喜孝 あを 201002
水の輪に大白鳥の鼓動かな 近藤喜子 201003
伊豆沼に白鳥の群れ深ねむり 細島孝子 末黒野 201003
しづかなる風を抱へて白鳥来 水野あき子 遠嶺 201003
帽振りて白鳥一家迎へけり 相良牧人 201003
沼よりも田圃が好きで白鳥来 相良牧人 201003
煌めいて大白鳥の明けの春 加藤克 201003
求愛のダンスを披露小白鳥 中川すみ子 201004
天よりの使者めき飛来大白鳥 峰尾秀之 201004
庄内の田ごと散らしに小白鳥 遠藤和彦 遠嶺 201004
白鳥の媼の声を発しけり 櫨木優子 201004
しののめの雲をまとひて白鳥来 小林正史 201004
白鳥の首を鋼に急降下 加藤峰子 201004
大白鳥翔つや洋上富士聳てり 井月光石 風土 201004
白鳥湖の一灯ともる小桟橋 北川英子 201004
朝あかね白鳥の息染めにけり 佐々木新 春燈 201004
白鳥の帰る日近し越の潟 坂根宏子 201005
白鳥の着水羽裏のぞかせて 箕輪カオル 201005
かたまりて荷物のやうな小白鳥 箕輪カオル 201005
何を焚くほむらや眠る白鳥に 水野恒彦 201005
白鳥来湖の静謐動き初め 池田倶子 雨月 201005
白鳥の翔つとさ走る水面かな 池田倶子 雨月 201005
峰を越す高さ白鳥帰りけり 工藤ミネ子 風土 201005
白鳥の杜しぐれてや播磨灘 五ケ瀬川流一 六花 201005
白鳥の羽撃つ音せる濠の水 小澤淳子 201005
白鳥の恋は静かに羽根を打つ 浅野恵美子 酸奬 201009
白鳥を散りばめ最上川海に入る コ田千鶴子 馬醉木 201012
風の中湖北に群るる小白鳥 池田加寿子 201101
白鳥来遠まなざしの童児等と 泉田秋硯 201102
大白鳥数増やしけり只に浮く 泉田秋硯 201102
百万石の野へ白鳥の声放つ 刈米育子 201102
空は空故郷の湖へ白鳥来 鳴下昭 201102
白鳥はあまた鳴き合ひ旋回す 渡辺安酔 201102
横つ腹咬みて白鳥諍へり 相良牧人 201102
変り目や大白鳥の風蓮湖 中島陽華 201102
白鳥を待つや水面をたひらかに 辻美奈子 201102
白鳥へゆき尽くる道昏れきたる 大山文子 火星 201102
突き当りが湖白鳥を抱きにゆく 堀内一郎 あを 201102
白鳥の十二の光舞降り来 古賀しぐれ ホトトギス 201103
十二羽の白鳥万の鴨制す 古賀しぐれ ホトトギス 201103
砂糖菓子浮べたやうに白鳥は コ田千鶴子 馬醉木 201103
白鳥の声出しかけて呑みにけり 三上程子 春燈 201103
大白鳥雌雄離れて只に浮く 泉田秋硯 201103
白鳥は湖上のプリマ胸反りて 白髭美佐子 201103
白鳥とはるかな旅の途中かな 高橋将夫 201103
白鳥と戯れ一夜に銀の髪 水野恒彦 201103
白鳥の影たわたわと月の湖 藤岡紫水 京鹿子 201103
白鳥の重き空気を割つて飛ぶ 相良牧人 201103
初雪に白鳥の白汚れけり 城孝子 火星 201103
大挙して餌に白鳥の甘え声 赤座典子 あを 201103
風のまの湖北の波に小白鳥 池田加寿子 201104
大白鳥他の水鳥に距離を置く 泉田秋硯 201104
白鳥の番人は鼻赤くして 箕輪カオル 201104
大白鳥来しとふ電話風の朝 山口ひろよ 201104
泊つ宿の窓に白鳥舞ふ淡海 磯野しをり 雨月 201104
るるるぐぐぐ混みて鴨語と白鳥語 松井志津子 201104
カーテンコールめく白鳥の着水す 清水佑実子 201104
白鳥に間もなき別れ北帰行 桂敦子 201105
帰らざる白鳥孤高城の濠 小澤菜美 201105
白鳥に亡我の刻のありしかな 菅原末野 風土 201105
白鳥の失せし湖面や春北風 石岡祐子 201105
その奥に白鳥病めり深雪晴 小林愛子 万象 201105
白鳥句碑まで三尺の雪わけて 小林愛子 万象 201105
遠は眠り近くは啼けり大白鳥 小林愛子 万象 201105
大白鳥威嚇の羽根を立て続け 田中礼子 万象 201105
旧正の羽をつくろふ大白鳥 戸栗末廣 火星 201105
白鳥の首のさびしき遠日向 川端俊雄 火星 201105
諍ひて白鳥首を立て直す 松田明子 201105
白鳥の相寄る北風のつのる中 成瀬櫻桃子 櫻桃子選集 201105
一枚の田に啄むや雁・白鳥 鈴木千恵子 万象 201109
白鳥をちりばめ最上川海に入る コ田千鶴子 花の翼 201111
大白鳥の為に一席設けたる 柴田佐知子 201201
斥候の白鳥飛来もがみ川 池内結 ろんど 201201
米どころ田に白鳥の啄める 川崎利子 201202
白鳥に雲の天網追ひつめる 中村恭子 201202
千里来て白鳥に月ほそすぎる 矢田涼 201202
白鳥に我が品格を省みむ 岩月優美子 201202
白鳥に旅の汚れのありにけり あさなが捷 201202
天空に仮名文字広げ白鳥来 久染康子 201202
パラシュートのごとく白鳥舞ひ降りぬ 渡辺安酔 201202
残照や田の白鳥の揃ひ立ち 森清信子 末黒野 201202
白鳥の羽根ひろひたり欣一忌 山田春生 万象 201202
白鳥の五千の声や日暮どき 粟倉昌子 201203
白鳥や薄日差すまで空忘じ 菅谷たけし 201203
闘病や白鳥になる夢を見て 宮井知英 201203
白鳥のねむる頃なり水飲めり 城孝子 火星 201203
白鳥来池隅ずみに波の綺羅 若島久清 万象 201203
白鳥の一棹去りぬ夕茜 森清堯 末黒野 201203
陽だまりの白鳥まるで豪華船 塩路隆子 201204
白鳥の天与の白と思ふべし 水野恒彦 201204
白鳥の雲母のひかりこぼしゆく 大畑善昭 201204
白鳥の海に漂ふ実朝忌 中沢三省 風土 201204
白鳥の水脈ひろげゐる御慶かな 山本右近 万象選集 201205
声かけてみれば白鳥鳴き返す 森高武 風土 201205
句碑びらき白鳥守も侍りけり 井村和子 風花 201206
白鳥の柔毛手帳に旅つづく 井村和子 風花 201206
白鳥の帰りし池の置手紙 丸井巴水 京鹿子 201206
白鳥を囲む水禽あまたなり 塚原洋子 201206
水脈となる哀しみの声大白鳥 福永尚子 万華鏡 201206
光るもの落して白鳥帰りけり 水野恒彦 201207
白鳥の来し日ざっくり白菜割る 北崎展江 くりから 201209
白鳥来とうに切れたるパスポート 頓所友枝 冬の金魚 201209
白鳥の押しひろげゆく日曜日 林昭太郎 あまねく 201210
白鳥→ 5      

 

2021年12月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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