薄 暑 7   200句

電子辞書軽し重しと薄暑かな   斧田綾子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
洋館にジャズの流るや夕薄暑 小山繁子 春燈 201108
かね惣の地金の光る薄暑かな 佐藤博重 春燈 201108
歩の重き見舞薄暑を俯きて 黒澤登美枝 201108
薄暑はや雲白々と生みだせり 宮崎きみ枝 201108
加茂の水牛車の軋む古都薄暑 大村美知子 京鹿子 201108
うっすらと腋にはりつく薄暑かな 年森恭子 ぐろっけ 201108
地下出口違へ見知らぬ景薄暑 中島霞 ぐろっけ 201108
懺悔室の絹のまじきり薄暑光 吉田政江 201108
ミロ展の赤の弾けて街薄暑 吉田政江 201108
団扇太鼓橋渡りゆく薄暑かな 松井志津子 201108
貝殻をびつしり敷きて島薄暑 宮内とし子 201108
なに思ふ手指うごかす母薄暑 原田達夫 201108
遠目して歪みし海や薄暑光 成田美代 201108
椎山の萌黄の隆起薄暑なり 田中貞雄 ろんど 201108
漆黒の牛の胴撫づ薄暑光 渡辺数子 火星 201108
五平餅の醤油の匂ひ夕薄暑 渡邊美保 火星 201108
右左異なる視力薄暑光 今井妙子 雨月 201108
水の辺につい足の向く薄暑かな 高橋照子 雨月 201108
蕉翁の数多の句碑や美濃薄暑 田中清子 雨月 201108
薄暑なり雑踏の町ニューヨーク 木村茂登子 あを 201108
奇岩背の大聖堂や薄暑光 西垣順子 201109
卑弥呼世の銅鏡くもる薄暑かな 中村ふく子 201109
子等の声集め薄暑の水飲み場 橋本くに彦 ホトトギス 201109
少しだけ義理の拍手をして薄暑 松田都青 京鹿子 201109
マネキンの担がれて行く街薄暑 倉橋千代子 末黒野 201109
夕薄暑グリーンスープのふつふつと 近藤きくえ 201109
深草の少将たりき薄暑なる 瀬川公馨 201109
かりん樹皮ぺろりとむけて薄暑光 永塚尚代 ぐろっけ 201109
喜寿過ぎて発声練習夕薄暑 林哲夫 ぐろっけ 201109
水際を家鴨鳴きゆく薄暑かな 大崎紀夫 やぶれ傘 201109
アマンとふ酒場のともし夕薄暑 藤井美晴 やぶれ傘 201109
桟橋の接ぎの軋める薄暑かな 荒井千佐代 祝婚歌 201110
加賀鳶の梯子繕ふ路地薄暑 小林千草 馬醉木 201110
川波のゆるりと流る夕薄暑 天野美登里 やぶれ傘 201110
猫のこと話しバス待つ夕薄暑 中村江利子 京鹿子 201110
目の遣り場なき震災の街薄暑 小島左京 ホトトギス 201112
夕薄暑空荷で帰る台車かな 塩見恵介 船団 201201
猛獣の居らぬ動物園薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201205
城薄暑ここら辺りも丸の内 稲畑廣太郎 ホトトギス 201205
力士乗る自転車歪む薄暑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201205
時計草十二時五分差す薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201205
樟脳の匂ひかすかに薄暑かな 市川滋 万象選集 201205
イヤリングちょつと揺らして街薄暑 鶴濱節子 始祖鳥 201206
入場券てふ別れの切符駅薄暑 近藤牧男 六月 201206
搦手の薄暑集まる一とところ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201206
海越せば中原の地の薄暑かな 中島玉五郎 201206
足三本杖に縋りし薄暑かな 代田青鳥 風土 201207
杖の柄鎌倉彫や街薄暑 代田青鳥 風土 201207
薄暑に読む友の閉院挨拶状 野沢しの武 風土 201207
扁額の一期一会や夕薄暑 小林共代 風土 201207
諸鳥の路地の往き交ひ薄暑光 和田政子 201207
手の平に雨たしかむる夜の薄暑 松田千枝 春燈 201207
青葦のきつ先あはき薄暑かな 山尾玉藻 火星 201207
園児みな翼を持てり薄暑光 森岡正作 201207
病院の番号待ちといふ薄暑 細川洋子 201207
薄暑光コンビナートのタンク群 宮内とし子 201207
制服の押し寄せて来る駅薄暑 成宮紀代子 201207
波の秀の一つひとつに薄暑光 高橋和枝 201207
夕薄暑カレーを混ぜる魔女になる 篠田純子 あを 201207
マントルの上の地殻に住む薄暑 篠田純子 あを 201207
紫外線薄暑の中の女形 篠田純子 あを 201207
薄暑掲げる紙に葬儀の日取りなど 定梶じょう あを 201207
鬱々と水吐く橋や夜の薄暑 鳥居おさむ 鳥居おさむの、背骨。 201207
金環のひと刻過ぎぬ薄暑光 谷口俊郎 201208
着流しの力士に出合ふ街薄暑 落合晃 201208
植ゑ残す四隅の手植薄暑かな 長濱順子 201208
尖塔は堂の簪薄暑光 久染康子 201208
街薄暑未踏の塔に身を反らす 湯橋喜美 201208
モガモボの浅草六区薄暑光 大森春子 201208
どの道を行くも仏に古都薄暑 鈴木庸子 風土 201208
肺機能検査の呼吸薄暑かな 根岸善行 風土 201208
癌病院出て振り返る薄暑かな 根岸善行 風土 201208
薄暑かな迷ふ男坂女坂 岡本尚子 風土 201208
切通抜けて此岸の薄暑かな 藤原若菜 春燈 201208
ひさびさに白のブラウス街薄暑 戸田澄子 末黒野 201208
鏡台にコロンの小瓶夕薄暑 山本茂子 末黒野 201208
一店舗だけが盛況町薄暑 佐藤山人 201208
机上片付かず薄暑の調べ物 村上すみ子 201208
薄暑なり眠られぬ夜の古時計 福田かよ子 ぐろっけ 201208
浜薄暑いつかはきつと津波くる 細川知子 ぐろっけ 201208
着水の鴨すぐ発ちし薄暑かな 浜口高子 火星 201208
しまうまのしま動かざる薄暑かな 福本郁子 火星 201208
人待たす気重さ薄暑の街を行く 松林順子 雨月 201208
一枚を小脇にしたる薄暑かな 吉清和代 万象 201208
暮れ滯む薄暑の庭を見てをりぬ 木村茂登子 あを 201208
折り返すゲートブリッジ薄暑光 須賀敏子 あを 201208
白鷺の木となりてをり夕薄暑 小林美登里 かさね 201209
都にもセシウムの雨薄暑かな 長島清山 かさね 201209
奪衣婆の無骨の指の薄暑かな 寺村年明 春燈 201209
串打ちの若き職人薄暑光 藤原若菜 春燈 201209
野球部の荷物どかつと駅薄暑 宮内とし子 201209
誰も降りぬ乗らぬ薄暑の渓の駅 石田きよし 201209
横たはる嗣治の裸婦夕薄暑 北崎展江 くりから 201209
手のひらに豆腐切りをり夕薄暑 北崎展江 くりから 201209
掌の中の電話に答へ夕薄暑 頓所友枝 冬の金魚 201209
纜の伸びて縮んで薄暑なる 浜口高子 火星 201209
観音の両手ふさがる薄暑光 田中文治 火星 201209
店仕舞多き界隈夕薄暑 柴田志津子 201210
誕生日祝がれて薄暑生きむかな 湯橋喜美 201210
街薄暑チンチン電車の音曲がる 高田風信子 京鹿子 201210
寺町を囲む献灯宵薄暑 神田恵琳 跫音 201303
久々に猫と戯れたる薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305
しばらくは薄暑を心地よきものと 稲畑汀子 ホトトギス 201305
今日の旅明日へつなぎてゐし薄暑 稲畑汀子 ホトトギス 201305
一泊の阿波の薄暑を楽しまむ 稲畑汀子 ホトトギス 201305
海越えて薄暑の阿波に着きしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201305
よき旅路薄暑の頃でありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201305
染筆の枷やり終へし薄暑かな 稲畑汀子 ホトトギス 201305
古書街の鴎外花袋薄暑かな コ田千鶴子 馬醉木 201306
青竹を裂いて水路の薄暑かな 中島玉五郎 201306
金箔を紙くづとせる薄暑かな 福本すみ子 201307
脱稿の読点にじむ薄暑かな 布川直幸 201307
薄暑かな日矢に刺されるアスファルト 黒澤登美枝 201307
浴びるほど陽光群れる薄暑かな 黒澤登美枝 201307
マニキュアとピアス目につく薄暑かな 黒澤登美枝 201307
薄暑光水を残して山暮るる 古川千鶴 かさね 201307
ラバンダー裏木戸飾り薄暑かな 田島昭久 かさね 201307
敷石に牛車の軋む薄暑かな 小池清司 かさね 201307
乱立のヘンゲル文字や町薄暑 小柳千美子 かさね 201307
挽きにけり誰が鋸薄暑かな 定梶じょう あを 201307
花頭窓開かれてをり薄暑かな 日下部亞こ ろんど 201309
それぞれの屈託胸に旅薄暑 平居澪子 六花 201309
芝居見の女華やぐ薄暑かな 山田佳乃 ホトトギス 201310
捨てかぬる名刺あまたや夜の薄暑 吉田きみえ 末黒野 201310
金色の宝珠まばゆき薄暑かな 山崎稔子 末黒野 201310
味噌の香の蔵に漂ふ薄暑かな 秋千晴 201310
三猿の四つ物言ふ目の薄暑 丸井巴水 京鹿子 201311
ザビエルの鐘の濁れる薄暑かな 落合由季女 雨月 201311
石段のある吾が門の薄暑かな 瀧春一 花石榴 201312
かたばみのピンクの花の薄暑かな 瀧春一 花石榴 201312
裸身の蓑虫吹かれきて薄暑 瀧春一 花石榴 201312
うるし櫨花もみどりの薄暑かな 瀧春一 花石榴 201312
円描く小魚の群薄暑光 森清信子 末黒野 201404
城薄暑やつぱり僕は豊臣派 稲畑廣太郎 ホトトギス 201405
ビル薄暑裏口そつと出る二人 稲畑廣太郎 ホトトギス 201405
薄暑解き主日のミサの昂りに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201405
薄暑てふ自然に言へて今日のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201405
旅心薄暑の風に誘はれて 稲畑汀子 ホトトギス 201405
健康といふかけがへのなき薄暑 稲畑汀子 ホトトギス 201405
薄暑ともいへる陽気のあともどり 稲畑汀子 ホトトギス 201405
じつとしてゐれば薄暑の遠ざかる 稲畑汀子 ホトトギス 201405
端透けしいなか銀座の薄暑かな 能村研三 201406
勤皇の寄り合ひ場所の薄暑かな 篠田純子 あを 201406
逆子かもしれぬ羊へ薄暑かな 山田六甲 六花 201406
街薄暑駅の煉瓦の赤極む 甲州千草 201406
徳俵へずりずりずりと薄暑かな 篠田純子 あを 201406
吊橋の一歩に揺るる薄暑かな 水谷文謝子 雨月 201407
ハーバーはマスト林立して薄暑 山本喜朗 雨月 201407
書肆棚の季寄せ繰りゐる薄暑かな 笠井清佑 201407
南北を開け放ちたる薄暑かな 野上杳 201407
お涅槃を螺旋三回り薄暑かな 能村研三 201407
薄暑光釘付け目線の優先席 和田政子 201407
薄暑光ライオンの背に虎の背に 安藤久美子 やぶれ傘 201407
薄暑かな敷居へだてて夫の部屋 山田暢子 風土 201407
白ペンキ止マレと画かる街薄暑 定梶じょう あを 201407
休み田に太陽発電薄暑かな 笠井清佑 201407
踏切音止みてすぐ鳴る夕薄暑 北川英子 201407
エレベーターの下り身の浮く薄暑かな 千田百里 201407
置き去りの記憶さがしに薄暑旅 山崎青史 ろんど 201408
前方より後円までの薄暑かな 中村洋子 風土 201408
漢薬の舌に残れる薄暑かな 森脇貞子 雨月 201408
老桜ふき出す脂も薄暑なる 小林愛子 万象 201408
薄暑光12ノットの波しぶき 吉田政江 201408
遊園地の児ら満足気夕薄暑 北尾章郎 201408
貨車止まる音うつりゆく薄暑かな 丑久保勲 やぶれ傘 201408
歩きスマホの指すれ違ふ街薄暑 中山皓雪 201408
花街を錫杖の行く薄暑かな 山本耀子 火星 201408
舗装路に雀こぼれて街薄暑 生田作 風土 201408
薄暑光笑ひ上戸の高島田 五十嵐紀子 201408
薄暑かな机の上に正露丸 山田暢子 風土 201408
高原の馬と目の合ふ薄暑かな 石井美智子 風土 201408
行幸のありし宿場の薄暑光 今井洋子 雨月 201408
フェリーの曳く一潟千里の薄暑光 佐藤山人 201408
一向衆の仰ぐ薄暑の石川門 岡田桃子 201408
町薄暑こんなところに鯨塚 柴田志津子 201409
決戦の解説響き城薄暑 堀田清江 雨月 201409
川風に錆のにほひや夕薄暑 森清信子 末黒野 201409
立呑みの漢四五人夕薄暑 北村淳子 ろんど 201409
履き馴れぬ靴の重さよ夕薄暑 安斎久英 末黒野 201409
すれ違ふをんなに酢の香街薄暑 藤岡紫水 京鹿子 201409
眠る児のげんこつ握りをる薄暑 坂場章子 201409
しんにようの墓石はみだす薄暑かな 辻水音 201409
何時になく長き汽笛や夕薄暑 山崎稔子 末黒野 201409
白雲を笠に大島薄暑光 岡野里子 末黒野 201409
能面の虚ろな視線夕薄暑 福山和枝 201409
襟元に袖に薄暑をひらひらと 立村霜衣 ホトトギス 201410
路地奥へ路地の重なる町薄暑 松田明子 201410
嵐去り薄暑列島覆ひけり 伊藤由良 末黒野 201410
匙の上プリンの揺るる夕薄暑 有賀昌子 やぶれ傘 201410
濡筋の光る干潟の薄暑かな 鳳蛮華 201410
今佇てり虚子の故郷てふ薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
愛餐のカレー大鍋薄暑かな 山荘慶子 あを 201506
河童碑の裏側暗き薄暑かな 神宮きよい 馬醉木 201507
屋上に稲荷ののぼり街薄暑 菊地光子 201507
小熊とて爪の鋭き薄暑かな 工藤ミネ子 風土 201507
遠き帆に回顧の白き湖薄暑 松本鷹根 京鹿子 201507
傷つきて寂しさ少し薄暑光 赤座典子 あを 201507
両国橋二百二十歩の夕薄暑 萩庭一幹 馬醉木 201508
大太鼓ひびく薄暑の寺詣 遠山のり子 201508
砥ぎし鎌日にかざし見る薄暑かな 久世孝雄 やぶれ傘 201508
街中を回送バスの行く薄暑 天野美登里 やぶれ傘 201508
紅殻の街並続く薄暑なか 石井雲雀 末黒野 201508
オハイオやここ暫くは薄暑かな 水谷直子 京鹿子 201508
潮入の堰高だかと薄暑かな 安立公彦 春燈 201508
托鉢の法衣の埃街薄暑 土江比蕗 春燈 201508
伐りし木をしばらく寝かす夕薄暑 高橋道子 201508
杭を打つ音の地を這ふ街薄暑 小松誠一 201508
修正液の白き無言や夕薄暑 溝呂木信子 201508
ブロンズの乙女の鎖骨薄暑光 小林陽子 201508
近道の路地抜けられぬ街薄暑 塩野谷慎吾 201508
時刻表残る廃駅夕薄暑 柴田久子 風土 201508
石庭に展示の案内薄暑かな 中村洋子 風土 201508
薬師寺より唐招提寺薄暑かな 中村洋子 風土 201508
薄暑かな鎌倉に訪ふ寺二つ 井口ふみ緒 風土 201508
ビルの壁に時計はりつく薄暑かな 竹生田勝次 風土 201508
静かなるデモの行列街薄暑 石井秀一 風土 201508
芝居はね人形町の夕薄暑 川田好子 風土 201508
薄暑かなアウトレットに帽二つ 下山田美江 風土 201508
秘密法鞄に詰めて夜の薄暑 鴨下昭 201508
どこからも見ゆる噴煙街薄暑 大崎ナツミ 雨月 201508
草蔭に去年の空蝉薄暑かな 飛高隆夫 万象 201508
公園の蛇口上向く薄暑かな 田賀楳恵 万象 201508
激戦の慶良間諸島に薄暑光 須賀敏子 あを 201508
橋に寝て星座あれこれ薄暑かな 須賀敏子 あを 201508
トタン屋根光らせ薄暑製造所 八木健 八木健俳句集 201509
源氏山の雀合戦夕薄暑 川西栄江 末黒野 201509
庖丁にういらう粘る薄暑かな 大橋弘子 末黒野 201509
釣人の気怠き黙や夕薄暑 渕田則子 末黒野 201509
風すこし駒形橋の夕薄暑 辻由紀 雨月 201509
新幹線降りて東京駅薄暑 嶋田一歩 ホトトギス 201510
地下鉄を降りて銀座の薄暑に出 嶋田一歩 ホトトギス 201510
女どち小声の電話夕薄暑 赤川誓城 ホトトギス 201510
山祗の紙垂ちぎれゐる薄暑かな 大崎紀夫 虻の昼 201510
迂薄暑画鋲のみなる掲示板 田岡千章 201510
交差点若人あふるる夕薄暑 遠山のり子 201510
贅沢に伊豆の海見る薄暑かな 舘泰生 風土 201510
松の実の散らばつてをる薄暑かな 竹内悦子 201510
立話三人となる薄暑かな 副島いみ子 ホトトギス 201511
シート敷き路上酒盛り街薄暑 中島玉五郎 201511
夫の忌や薄暑の墓へ集ふ子等 菅野日出子 末黒野 201511
夕薄暑昔馴染みの神輿かな 久保東海司 風鈴 201512
街薄暑地図を反転してなぞる 田岡千章 201512
土佐薄暑路面電車の軋み来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201602
声弾む母と子の森薄暑光 平野無石 201602
他愛ごと悩む佳人の薄暑かな 中川のぼる 201603
東京の薄暑を発ちて雨の土佐 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
買ひもせず日曜市の薄暑歩す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
今日は西明日は北へと旅薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
雨が消すほどの薄暑と思ひけり 稲畑汀子 ホトトギス 201605
宮廷に鼎の軽重薄暑かな 岡本尚子 風土 201605
薄 暑 →8      

 

2021年5月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。