薄 暑 10    57句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕薄暑廊下も使ふ書の整理 曽根富久恵 202010
邂逅や薄暑の顔の揃ひたる 稲畑汀子 ホトトギス 202106
木乃伊に胎児CT画像薄暑なる 篠田純子 あを 202106
薄暑光銃眼からの東京都 篠田純子 あを 202106
家・道・トンネル皆新しき夕薄暑 赤座典子 あを 202107
ひとことも言葉交さず夕薄暑 秋川泉 あを 202107
薄暑光漁港の昼のがらんだう 森岡正作 202107
夕薄暑角の取れたる診察券 倉澤節子 やぶれ傘 202108
溶接の火花飛び散る街薄暑 鈴木和江 202108
素魚の四つ手に跳ぬる薄暑かな 藤生不二男 六花 202108
ポケットのつり銭ざらり街薄暑 平佐和子 京鹿子 202108
地下足袋の馴染む庭師の薄暑かな 尾崎千代一 末黒野 202108
骸骨の黒いTシャツ街薄暑 石田静 202109
石庭に奇数の哲学薄暑光 藤代康明 202109
夕薄暑土手歩く人近づき来 白石正躬 やぶれ傘 202109
遠に塔こちにビル群湾薄暑 岡野里子 末黒野 202109
水墨の墨のにじみし夜の薄暑 岡田史女 末黒野 202109
薄暑光流れを上る稚魚の数 加藤静江 末黒野 202109
日曜の会話乏しき薄暑かな 岩崎藍 末黒野 202109
動かざるチンパンジーや園薄暑 平田きみ 末黒野 202109
待つために捨つる時間の薄暑かな 湯川雅 ホトトギス 202109
薄暑光亡き友人の来たりけり 中西厚子 202109
薄暑なり身の置き所なき家内 臼居澄子 末黒野 202111
駄々こねて酔っ払いめく稍薄暑 篠田純子 202112
降り立てば人出新大阪薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 202205
電車又遅れ薄暑の出社かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202205
犬の鼻薄暑に濡れてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202205
聖櫃のランプ薄暑を撥ね返す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202205
ロボットの薄暑の部屋を丸く掃く 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
大道芸薄暑の街に火を吹けり 森岡正作 202207
順待ちの名前書きゐる薄暑かな 田所節子 202207
薄暑光四角に刻むビルの玻璃 峰崎成規 202207
卵溶く薄暑の夕の明るさに 三代川玲子 春燈 202208
地下鉄の乗換口や夕薄暑 矢口笑子 春燈 202208
足裏に下駄の柾目の薄暑かな 神田惠琳 春燈 202208
武道館より押し出されたる薄暑かな 根岸善行 風土 202208
サングリア飲みたくなりし薄暑かな 小山寿子 風土 202208
沼杉薄暑気根累々地蔵めく 篠田純子 あを 202208
キッチンカー開いて丸の内薄暑 澤田英紀 202208
曳船の遅々たる運河薄暑光 石黒興平 末黒野 202208
元町のパン焼く匂ひ夕薄暑 今村千年 末黒野 202208
賜るる色紙揺るるや夕薄暑 高木邦雄 末黒野 202208
ときめきや薄暑しぐれに出逢ひけり 北川孝子 京鹿子 202208
薄暑かな親子のかたち垣間見る 大山夏子 202209
子の髪の日向の匂ひ夕薄暑 中村朋子 春燈 202209
薄暑光回転ドアーに人が消え 有賀畠子 やぶれ傘 202209
一票の句評一喝薄暑光 伊藤鴉 末黒野 202209
糠床の手入れ愉しき薄暑かな 綾戸五十技 202209
廃屋の扉のゆがみゐる薄暑 野口希代志 やぶれ傘 202210
探しもの見つからぬ日の薄暑かな 山口郁子 末黒野 202210
薄暑かな幾度も眼鏡ずり上げて 永田万年青 六花 202212
よろよろと遮断機下るる薄暑かな 曽根富久恵 202302
庭薄暑主亡きまま鎮もれる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
ここからは富士見えるてふ坂薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
墓薄暑夫の隣に納められ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
空映し高層ビルの窓薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
悌を追うて薄暑の故郷へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
薄暑→ 1

 

2023年5月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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