白露 (はくろ)         194句

水の上の如き目覚めの白露かな   大野民子  ザ・歳時記

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
人悼む筆を起こせし白露かな 山田弘子 春節 199503  
片減りの墨の気になる白露かな 渡部節郎 199811  
快晴の白露の一日授かりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 199909  
今日も又銀座の夜を歩す白露 稲畑廣太郎 ホトトギス 199909  
銭出して買ふ水うまき白露かな 小川匠太郎 199909  
石のみの庭に立ちけり今日白露 能村登四郎 199911  
献上の音の白露となりにけり 栗栖恵通子 199912  
余呉の湖光り白露の俳話かな 山田夏子 雨月 199912  
白露の日召されし父の形見かな 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912  
龍神の両神山に白露かな 金子兜太 海程 200001  
ひとの声今日はききたき白露かな わたなべじゅんこ 鳥になる 200003  
忌日近づけて白露の日なりけり 稲畑汀子 ホトトギス 200009  
目の中の睫取り出す白露かな 中原幸子 遠くの山 200010  
棟上げの幣の揺れゐる白露かな 鶴田武子 俳句通信 200011  
山に来て山の声聴く白露かな 華明日香 銀化 200011  
もの書くにきちんと座る白露かな 加瀬美代子 200011  
土橋の土の零るる白露かな 田中英子 火星 200012  
葱の畝土よせなほす白露かな 野口みどり 酸漿 200012  
白露なる鏨で彫りし仏に艶 佐原由紀子 200012  
ラグビー場に来て引き返す白露かな 金子兜太 海程 200101  
何事も過ぎてゆくもの白露の日 稲畑汀子 ホトトギス 200109  
船旅を語り白露の月仰ぐ 稲畑汀子 ホトトギス 200109  
欠けてゆく白露の月となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200109  
今日白露衣まとふ間の裸身に 能村登四郎 羽化 200110  
石のみの庭に立ちけり今日白露 能村登四郎 羽化 200110  
ルーぺ手に野の花描く白露かな 松塚香寿子 俳句通信 200111  
湖畔宿白露の月として仰ぐ 白石峰子 円虹 200112  
白露かな恵瓊を祀る燭の揺れ 長谷川史郊 馬醉木 200211  
風紋の今朝あたらしき白露なり 北川英子 200211  
被爆碑へ金の折鶴白露の日 田下宮子 200212  
おしぼりに薬臭仄と白露かな 山田三江子 200212  
レモン搾る指先濡るる白露かな 山田由利枝 雨月 200212  
百ミリの大雨上がる白露かな 金川眞里子 百鳥 200212  
夫癒えし今朝を白露と心づく 岡田和子 馬醉木 200311  
水音に朝の来てゐる白露かな 渡辺昭 200311  
杭道の風ほの湿る白露かな 木下節子 雲の峰 200311 生野銀山跡
目薬の頬に伝はる白露かな 杉江茂義 雲の峰 200311  
けもの径侵す人間白露の日 島村耕作 200312  
まつすぐに白露の日あり磧草 小野恵美子 馬醉木 200312  
筑波嶺の木々の直ぐなる白露かな 鷹羽弓 200312  
句会して共に昼餉や白露けふ 大塚洋子 酸漿 200312  
走り根のまた土に入る白露の日 佐藤喜孝 あを 200312  
下鴨に掬ふ白露の清め水 辰巳陽子 雲の峰 200312  
靴紐を締めて白露の街に出づ 原島ふじ子 遠嶺 200401  
親知らず今ごろ疼く白露かな 渡辺立男 馬醉木 200411  
白露かなすぐに透けゆく片栗粉 大東由美子 火星 200411  
諏訪町に山の影濃き白露かな 朝妻力 雲の峰 200411 八尾町
粥炊いてゐしが夫恋ふ白露かな 北村菜々子 草の花 200411  
深川のすずめ相似て白露なり 井上信子 200412  
勾玉の形に眠る白露かな 田村園子 200412  
真夜の地震ありうつつなの白露かな 磯野しをり 雨月 200412  
白露かな白湯の匂ひを手に包み 近藤貞子 六花 200412  
農場の朝の搾乳白露かな 中嶋陽子 風土 200501  
通夜の灯に師も濡れ給ふ白露かな 大磯幸子 河鹿 200501  
思惟仏の指拝しゐる白露かな 立石萌木 雨月 200501  
目瞑りて亡き人に逢ふ白露かな 立石萌木 雨月 200501  
夜の白露かくれしものを待ちて壺酒 吉弘恭子 あを 200502  
文鎮の持ち重り良き白露かな 卯木堯子 春燈 200502  
白露かな玲瓏ときく古きジャズ 山元志津香 八千草 200503  
起きてすぐ夢と符合の白露かな 能村研三 200510  
清しさの天地あれな今日白露 林翔 200510  
二枚舌つかひまはして白露過ぐ 吉弘恭子 あを 200510  
双龍の眼一閃白露かな 近藤きくえ 200511  
白菜苗畑に放す白露かな 三浦カヨ子 酸漿 200511  
竹幹の根元明るき白露かな 加瀬美代子 200511  
後ろ髪束ね白露の朝かな 尾堂Y 河鹿 200512  
白露かな踏めば崩るる畦の土 小澤裕 200512  
水沁みるまで穴掘りし白露かな 能村研三 200512  
水切れの早き白露のしゆろ束子 風間史子 200512  
森深く入りて白露を諾へる 上田明子 雨月 200512  
指櫛の髪になじめる白露かな 小島みつ代 200512  
盧溝橋石の轍の白露かな 天谷翔子 火星 200601  
白露の贅をつくして平家村 長沼三津夫 200601  
湧水の砂噴きあぐる白露の日 高橋さえ子 200601  
この風にあの星空に白露かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200609  
神々の国は白露の静けさに 稲畑廣太郎 ホトトギス 200609  
ひとまはり小さき茶碗に替へ白露 成宮紀代子 200611  
湧水の音のひと際今朝白露 一瀬昭子 馬醉木 200612  
落款を収めてをりし白露かな 植木戴子 200612  
一誌手に岬白露の茶房かな 玉川悠 遠嶺 200612  
鏡池白露の蛇の渡りけり 西山美枝子 酸漿 200612  
庭手入して日の暮るる白露かな 高橋さえ子 200612  
「ハーメルンの笛吹き男」読む白露 荻野嘉代子 春燈 200701
白露かな曲るを知らぬ千年杉 高橋千美 京鹿子 200701  
窓あけて山河近づく白露かな 鷹羽狩行 200711  
熱き茶と冷たき茶でて白露かな 本多遊方 春燈 200711  
源氏名の千社札ある白露かな 延広禎一 200711  
苔剥ぎし石の湿りや白露なる 山田六甲 六花 200711  
玉砂利のひとつひとつの白露かな 岬雪夫 200712  
道灌像磨きあげたる白露かな 猪鼻純枝 万象 200712  
果実酒の封を切りたる白露かな 土井三乙 風土 200712  
手刀を切りて水飲む白露かな 田村園子 200712  
お干菓子は月に飛ぶ雁白露かな 三輪温子 雨月 200712  
コンパスの開き過ぎたる白露かな 梶浦玲良子 六花 200712  
裁ち絹の波を立たせて白露かな 柴崎英子 絹の波 200806  
白露けふ母の襟あし切り揃へ 柴崎英子 絹の波 200806  
白露の日忌日は美しき思ひ出に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200809  
僧病んで在らず白露の樟の幹 藤田宏 200810  
白露なる日に生れし身の石のごと 萩尾亜矢子 炎環 200811  
ものを書く背筋伸ばして白露の夜 飛鳥由紀 200812  
合鍵を持つ人のなき白露かな 辻直美 200812  
鳥の眼の風を占ふ白露の日 鈴鹿仁 京鹿子 200909  
寄りそつて白露のやうな夫なりき 三浦澄江 はらから 200911  
不覚にも猫が咳する白露の夜 鈴鹿仁 京鹿子 200911  
遺言書書けば書いたで白露かな 吉弘恭子 あを 200911  
ときめきの少しを文に白露の夜 大木清美子 200912  
雨情生家古びあまねき白露かな 佐治奈津 雨月 200912  
肩欠けし白露の月や白陀師忌 安斎久英 末黒野 200912  
書いて消すおもひあらたや白露来る 北川孝子 京鹿子 200912  
白露とて紫式部実をかかぐ 井口初江 酸漿 200912  
伸びてまた猫うづくまる白露かな 江本路代 酸漿 200912  
回覧板まはつて戻る白露かな 吉弘恭子 あを 200912  
白露の夜人間臭を消しに入る 吉弘恭子 あを 201002  
心臓へくすりのとほる白露かな 神蔵器 風土 201011  
角砂糖二つと言ひし白露かな 大島翠木 201012  
雨ぽつり頬を打ちたる白露かな 鍋島武彦 末黒野 201012  
大津絵の落雁を買ふ白露かな 伊勢きみこ 火星 201012  
水晶の珠数の音冴ゆる白露かな 稲次登美子 雨月 201012  
天目茶碗に自服のおうす白露なる 稲次登美子 雨月 201012  
白露けふトラムに揺られ朱雀門 増田一代 201101  
つくづくと仰ぎ白露の空の藍 大橋敦子 雨月 201111  
せめてもと白露待たるる朝夕ベ 仙石君子 雨月 201111  
ボンゴレを巻いて白露の日と思ふ 熊川暁子 201112  
白露かな子規に仕へし律のこゑ 水谷芳子 雨月 201112  
朝のうち雨の残りて白露かな 川下明子 雨月 201112  
ピカソの青炎ゆる白露の絵蝋燭 延広禎一 201201  
病む妻の眠りの浅き白露かな 石川笙児 馬込百坂 201206  
泥の好きな燕見送る白露かな 沢木欣一 万象 201209  
寄せ墓に白露の日差しありにけり 井上信子 201210  
谷川岳双耳削ぎ立つ白露かな 根岸善雄 馬醉木 201211  
西空へ雲の移ろふ白露かな 生田高子 春燈 201211  
蚊蜻蛉のごとき手と足白露の日 篠田純子 あを 201211  
傷口は妙な味する白露の日 篠田純子 あを 201211  
呉竹の風音捉ふ白露かな 神田恵琳 春燈 201212 子規庵
爪先に触れたる草の白露かな 吉田順子 201301  
山河の気凝り鎮みし白露かな 稲岡長 ホトトギス 201302  
邪鬼を踏む持国天けふ白露の日 有賀昌子 やぶれ傘 201302  
黒き翅白露の簷をかすめ翔つ 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305  
墨の香のほのかな料紙延べ白露 湯橋喜美 201311  
木の神も田の神もゐて白露かな 本多俊子 201311  
七年後五輪歓喜の白露かな 丸山酔宵子 かさね 201311  
庭帚立て掛けてある白露かな 根岸善雄 馬醉木 201311  
山畑に父の立ちゐる白露かな 西村節子 火星 201312  
洗ひたる箒吊しおく白露かな 田所節子 201312  
征く父の想ひ遥かに白露かな 椿和枝 201312  
火に投げし文がふくらむ白露かな 柴田佐知子 201409  
どの田にも人のはたらく白露かな 石橋邦子 春燈 201411  
晴れてゆく山が近くに白露かな 高倉和子 201411  
帯祝ひ暦にしるす白露かな 福島せいぎ 万象 201412  
傘寿もて家具移動する白露かな 中山皓雪 201412  
海馬すつきり机にある白露かな 柴田靖子 201511  
磨る墨に硯吸ひつく白露かな 渡部節郎 201511  
アイロンの蒸気を効かす白露かな 田所節子 201511  
庭椅子に錆のうきたる白露かな 岩永はるみ 春燈 201512  
草木に人に白露の夜明けかな 湖東紀子 ホトトギス 201602  
父逝きて三十五年白露又 稲畑廣太郎 ホトトギス 201606  
父逝きて三十五年白露又 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609  
白露過ぎ忌日の過ぎてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201609  
みづいろの文を認む白露の日 鈴鹿呂仁 京鹿子 201610  
時止まるやうに母座す白露かな 田所節子 201611  
落葉松の月影寧き白露かな 根岸善雄 馬酔木 201611  
吉田拓郎も初転筋の白露かな 赤座典子 あを 201611  
庭下駄の湿り加減も白露かな 森脇貞子 雨月 201612  
梅の木に木霊のあそぶ白露かな 水野恒彦 201612  
黙想のはて瞑想の白露の夜 平子公一 馬醉木 201612  
玄室のひかりを湛へ白露かな コ井節子 馬醉木 201612  
石庭の見えざる石や白露の日 浅田光代 風土 201612  
掌に香炉をつつむ白露かな 小林愛子 万象 201612  
歯科の椅子に四肢のこはばる白露かな 松本三千夫 末黒野 201612  
道すがら捻る言の葉白露の日 小林清彦 末黒野 201612  
奥書にて記憶たしかむ書や白露 渕上千津 201711  
白露かな狭庭の苔のあをあをと 片山喜久子 雨月 201711  
しみじみと白露の酒を酌み交す 山田天 雨月 201711  
白露の夜形見に慣れぬ針持ちて 宮口征子 馬醉木 201712  
硫黄噴く川原も地獄白露かな 小松敏郎 万象 201712  
独り居の隣家の灯る白露かな 大西由美子 春燈 201712  
てきぱきと白露の答へひとつかな 吉田とよ子 春燈 201712  
音のなき靴踏みしむる白露かな 雨宮桂子 風土 201712  
草根を煮る香ただよふ白露かな 赤石梨花 風土 201712  
草ぐさの力抜かざる白露かな 原友子 201802  
忌心は白露を過ぎてより深し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806  
野の起伏抜けて白露の旅路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201809  
忌日又白露の旅にあることを 稲畑汀子 ホトトギス 201809  
忌日とはやがて思ひ出白露かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
忌心を重ね重ねて白露かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
苦しみも神の摂理として白露 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
何か落ちさうな白露の空であり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
忌心は白露を過ぎてより深し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
一本の鉄路白露の旅繋ぐ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
聖堂に快癒の祈り白露の日 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
薄曇るチョコの銀紙白露かな 柴崎富子 春燈 201811  
白陀師を偲ぶよすがの白露かな 安斎久英 末黒野 201812  
厨事水さえざえと白露かな 根本公子 末黒野 201812  
白露の日髪やはらかく結びけり 三宅文子 春燈 201812  

 

2019年9月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。