箱 庭     131句

釘箱の中箱庭の鷺をりて    能村登四郎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
山中に箱庭めけり白川郷
大塚美孝
199809
箱庭に空地たつぷりとりにけり
大橋俊彦
199810
球形の羅馬炎え立つわが箱庭
高桑聡
船団
199903
箱庭の隅に小さくわれの句碑
潮崎晋作
199907
箱庭のパセリを植ゑしひとところ
吉田島江
火星
199908
箱庭と向き合つてゐる両の肘
奥田節子
火星
199910
箱庭の杞陽の句碑も古りにけり
田畑美穂女
ホトトギス
199911
外に置けば箱庭に刻流れ初む
稲岡長
ホトトギス
199911
箱庭に電柱立ちてうれしけれ
山尾玉藻
火星
200006
箱庭で遊びし昔杞陽亡し
稲畑汀子
ホトトギス
200007
箱庭に晴れのち蜘蛛の圍のかかる
中原道夫
銀化
200007
箱庭やあやしくなりし空模様
山仲英子
200008
箱庭に招き入れたる夏の月
深澤鱶
火星
200009
豪勢な箱庭つきの一戸建て
土井田晩聖
銀化
200010
箱庭にある後朝の一戸かな
深澤鱶
火星
200103
箱庭のはじめは治水工事より
金子孝子
200107
箱庭はありていまんま天城措き
日吉わたる
船団
200109
軍手大・小ほったらかす箱庭
日吉わたる
船団
200109
箱庭の電柱立つに支へあり
嵯峨根鈴子
火星
200110
箱庭の道も小川も行き止り
岡崎和子
200111
箱庭に東海道の一筋を
利根川博
銀化
200111
箱庭の山河とつぷり暮れてゐし
鷹羽狩行
200207
箱庭の釣師を連れて戻らむか
鷹羽狩行
200208
箱庭にまことの土を少し入れ
湯橋喜美
200209
箱庭に朝のみみずを迎へをり
深澤鱶
火星
200209
箱庭や筏流の笠のひび
後藤志づ
あを
200210
箱庭に石鼎庵のごとき家
木田千女
200211
箱庭のひとより大きとりけもの
深澤鱶
火星
200309
夕立に箱庭一戸点りをり
冨田みのる
200310
大いなる箱庭に似て民家園
原田喜久子
八千草
200401
箱庭を緻密に作り凡夫なり
能村研三
200408
箱庭の写実すぎたる虚しさや
能村研三
200408
箱庭やいまでもわれは天動説
佐藤喜孝
あを
200409
箱庭の橋渡りゐる翁かな
須田紅三郎
200506
箱庭の夕風どきと思ひをり
山尾玉藻
火星
200508
箱庭に架けし橋より暮れはじむ
猪俣洋子
200509
箱庭のあの日に還る土いぢり
太田具隆
春燈
200509
箱庭の離れに会はす杜甫李白
飛鳥由紀
200510
箱庭に四ッ手上りしところかな
後藤比奈夫
ホトトギス
200512
庭掃除して箱庭の中も掃く
嶋田摩耶子
ホトトギス
200601
箱庭に夢のかけ橋ありにけり
金澤明子
200609
水車置き箱庭つまらなくなりぬ
後藤比奈夫
ホトトギス
200611
箱庭に縮尺合はぬ雲と空
能村研三
200611
箱庭の家を灯して端居かな
瀧春一
200706
裏八ヶ嶽箱庭に収まらず
伊藤白潮
200708
玄關に置く箱庭とシャチハタ印
佐藤喜孝
あを
200708
箱庭や太平洋の水の色
林友次郎
遠嶺
200709
箱庭の道のつづきに星出でし
浜口高子
火星
200807
巧妙な箱庭なれど音の無き
能村研三
200807
箱庭の灯ともしごろの一軒家
鷹羽狩行
200809
箱庭の八百八町灯りけり
斉藤和子
200809
箱庭のどこかが違ふ一夜明け
佐藤博美
200810
人ひとり置けば箱庭らしき景
中納弓生子
200811
箱庭を囲む子の輪に風花す
鴨下昭
200903
箱庭もビルの一部でありにけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200906
箱庭の暮色といふがととのひぬ
片山由美子
200907
箱庭に厠を立てて納まれり
佐藤良重
炎環
200908
箱庭の天地創造子に任す
柴田佐知子
200908
箱庭の石のかたちをみつくろふ
荒井和昭
200908
箱庭の舟も水車もつまんで置く
柴田佐知子
200909
箱庭の水音にある世界かな
橋本くに彦
ホトトギス
200911
箱庭の若木が競ふ若葉かな
秋田建三
201005
箱庭にもう一人置くべきや否
片山由美子
201008
箱庭にゐるは古人いにしえびとの吾
水野恒彦
201009
箱庭の湖に現の雨が降る
橋本くに彦
ホトトギス
201011
箱庭の万物動き初む気配
稲畑廣太郎
ホトトギス
201107
箱庭を天地として動くもの
稲畑廣太郎
ホトトギス
201107
箱庭の真中にちちとははが立つ
荒井千佐代
201107
箱庭の川の続きの一番星 浜口高子 火星 201108  
箱庭の橋を渡つて逢ひにゆく 柴田佐知子 201109  
海より戻れば箱庭も闇の中 荒井千佐代 201109  
箱庭にウルトラマンを置いてみる 安居正浩 201109  
常とはに箱庭の人立ち尽す 水野恒彦 201109  
箱庭の機関車けむり上げしまま 根橋宏次 やぶれ傘 201109  
箱庭の水なき川に橋架けて 八田マサ子 馬醉木 201110  
箱庭の子規の糸瓜も水欲しき 酒本八重 201110  
箱庭に鎮台さんのゐて故郷 柴田志津子 201111  
箱庭にハワイの小石与論の貝 後藤比奈夫 ホトトギス 201201  
箱庭の人口密度高過ぎる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207  
又一人増えて箱庭賑はへる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208  
箱庭を宇宙飛行士のやうに見る 小林朱夏 201209  
箱庭に雪洞一つ加へけり 鈴木良戈 201209  
箱庭を宇宙飛行士のやうに見る 小林朱夏 201210  
箱庭に居る人は皆前のめり 能村研三 201210  
箱庭の鶴を残して暮れにけり 宮内とし子 201210  
宿題の箱庭いっかう捗らぬ 定梶じょう あを 201210  
箱庭や考の集めし石を置く 上月智子 末黒野 201211  
スカイツリーから箱庭の街夕焼 村高卯 201111  
箱庭の山河を覆ふ父の影 柴田佐知子 201211  
見下して箱庭に似し町霞む 鈴木石花 風土 201306  
箱庭に佇つはいにしへびとの吾 水野恒彦 夢寐 201306  
箱庭の蘊蓄を聞く五六人 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307  
箱庭や鞍馬石の草葺き家 村上禮三 201310  
箱庭の地蔵を地蔵堂に置く 田尻勝子 六花 201310  
箱庭の池に残れる笹の舟 青木朋子 201310  
箱庭やソーラーパネルの見積書 中谷三千子 船団 201401  
箱庭や向ひあはせに置く木椅子 本郷公子 京鹿子 201401  
箱庭の九体寺もまた雨待てる 山尾玉藻 火星 201408  
箱庭のやはり故郷の景となる 楠原幹子 201408  
箱庭や思ひのたけの都市計画 内山照久 201409  
箱庭や家人の出入りは勝手口 小林朱夏 201409  
箱庭にキティちやんらの遊びをる 近藤紀子 201410  
箱庭に並ぶ電信柱かな 瀬島洒望 やぶれ傘 201411  
箱庭や旅立っときの我がをり 水野恒彦 201508  
箱庭の空は共有してゐたり 内山照久 201509  
箱庭の橋をわたりぬ手をつなぎ 佐藤喜孝 あを 201510  
箱庭に取り戻したき月日あり 永淵暫子 201607  
影生まれ箱庭の景定まれ 高橋将夫 201608  
箱庭の中は赤毛のアンのむら 本間羊山 風土 201610  
俯瞰して人工島の箱庭に 辻田玲子 雨月 201610  
箱庭にヒトデを飾り宇宙めく 福島せいぎ 万象 201611  
一帖の箱庭の景草紅葉 長崎桂子 あを 201612  
箱庭の主の夢は夜ひらく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706  
箱庭のこの辺に置きたき戦車 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707  
箱庭は山崎さんの自信作 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707  
箱庭の空に私の目玉あり 高橋将夫 201708  
京都タワーから箱庭の展開図 つじあきこ 201709  
箱庭に転がつてゐる消防車 大崎紀夫 やぶれ傘 201708  
箱庭をガリバーまたぎしてをりぬ 能村研一 201709  
箱庭の土の人形よくしゃべる 田彰子 船団 201802  
箱庭を語る山崎さん囲み 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806  
箱庭や夕日を独り占めにして 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807  
箱庭の土に蘊蓄ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807  
箱庭の大木といふ十センチ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807  
箱庭に空を見上ぐる人ひとり 天谷翔子 201811  
箱庭の空釣人の竿の上 岩田公次 ホトトギス 201901  
箱庭は日没後も明るかり 能村研三 201907  
箱庭の類想の景でき上る 能村研三 201908  
箱庭に水を流して風のふと コ田千鶴子 馬醉木 201909  
箱庭に簡易トイレが置いてある 瀬島洒望 やぶれ傘 201911  
箱庭のノアの洪水めく災禍 稲畑廣太郎 ホトトギス 202007  

 

2020年7月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。