母の日 5       218句

作品
作者
掲載誌

掲載年月

母の日は赫いろさがす鳥のゐて 鈴鹿仁 京鹿子 201106
母の日やエプロンかけて何もせず 辻光秀 201107
母の日を母となりたる子に祝がれ 伊藤純子 201107
母の日に届く真紅の包装紙 鈴木セツ 201107
母の日の妻に白寿の母ある幸 安立公彦 春燈 201107
吾母につくさず母の日暮れゆけり 原田たづゑ 春燈 201107
皆帰つてゆきたり母の日の疲れ 田所節子 201107
母の日や名もなき丘のみちがすき 豊田都峰 京鹿子 201107
母の日や我が身に贈る花の鉢 中里カヨ 酸漿 201107
貝櫓母の日の母手を振れり 佐藤喜孝 あを 201107
母の日は母のブラウス着て過ごす 林いづみ 風土 201108
母の日の箒一日壁にあり 柿沼盟子 風土 201108
母の日と重なる夫の誕生日 及川澄江 風土 201108
母の日の贈ることばにリボン掛け 小張志げ 春燈 201108
胸で水ひらく母の日の白鳥 藤岡紫水 京鹿子 201108
母の日や今も机に鯨尺 三枝邦光 ぐろっけ 201108
母の日のゆつくり過ぎてゆく時間 大川ゆかり 201108
母の日を一人居ること閑かなこと 田中一美 ろんど 201108
母の日をみかんの里に目覚めけり 渡辺数子 火星 201108
母の日と子等が言ふまで忘れゐし 三村純也 ホトトギス 201109
母の日や長子の作る手打そば 今泉あさ子 末黒野 201109
嫁が肩揉みくれ母の日なりけり 玉置かよ子 雨月 201109
母の日や花一本で詣でけり 北村ちえ子 六花 201109
「母の日」の袋残さる冬日向 森山子月 ぐろっけ 201203
母の日や母には悪しき子でありし 志方章子 蟋蟀 201203
母の日や夜更けてぬつと子の現るる 志方章子 蟋蟀 201203
七十で止りし齢母の日よ 志方章子 蟋蟀 201203
明日母の日と忘れゐし贈り物 稲畑汀子 ホトトギス 201205
母の日や今も机に鯨尺 三枝邦光 ぐろっけ 201108
母の日の風樹の嘆をいまさらに 竹貫示虹 京鹿子 201205
母の日のパステルカラー植物園 笠井清佑 201206
母の日や届きしメール胎児から 中島玉五郎 201206
毎日が母の日ですと妻笑ふ 倉嶋しろう 万華鏡 201206
母の日も母の采配厨ごと 宮崎左智子 201207
母の日に夫よりピアス贈らるる 西郷慶子 201207
母の日に一言「元気」息子より 辻香秀 201207
母の日のプレゼント買ふ未来母 増田一代 201207
七十の翁となれど母の日や 長島清山 かさね 201207
母の日の暮れて女房に戻りけり 松嶋一洋 201207
精米に行く母の日となりにけり 仁平則子 201207
モノクロの写真大事に母の日来 安立公彦 春燈 201207
母の日の母は流しを洗ひたて 坂口夫佐子 火星 201207
母の日や子等来て電球交換日 久染康子 201207
母の日の主役途中で了に譲る 久染康子 201207
母の日や母とは観世音菩薩 木村茂登子 あを 201207
母の日や何もせずともの句教科書に 大橋敦子 雨月 201207
母の日の小さき位牌磨きけり 碇天牛 雨月 201207
母の日に貰ふ労り絆かな 大松一枝 201208
母の日の抽出にある陀羅尼助 熊川暁子 201208
母の日や喜寿になりても母を恋ふ 木島茶筅子 かさね 201208
母の日と書く黒板の深みどり 林昭太郎 201208
母の日や亡母の日記はすぐ終はる 杉本薬王子 風土 201208
母の日や母の扇と謡本 奥田茶々 風土 201208
母の日の妣へその後の片便り 卜部黎子 春燈 201208
母の日や孫より届く小さき荷 千葉恵美子 末黒野 201208
母の日の母である子とひと日かな 荒井貞子 末黒野 201208
手打そば手解き母の母の日よ 関元子 ろんど 201208
母の日の金平糖の甘さかな 鈴木藤子 ろんど 201208
母の日の畝立て励む農婦居て 南澤はるお ろんど 201208
母の日や過去がちょろちょろ顔を出す 中山皓雪 201208
母の日や野放図に生き母を恋ふ 折橋綾子 201208
母の日や碁石置くごと常備薬 青木ちづる 201208
デユエツトをテープに入れて母の日に 伊吹之博 京鹿子 201208
母の日や壊れたままの腕時計 高野春子 京鹿子 201208
母の日の小さき花籠長持ちす 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201208
母の日もメールで済ます孫娘 林哲夫 ぐろっけ 201208
母の日や継ぎ接ぎ座ぶとん椅子の上 栄元修子 ぐろっけ 201208
母の日や畑継ぎ二十七回忌 柴田良二 雨月 201208
母の日や朴葉に包むにぎり飯 林和子 万象 201208
母の日やこげ飯にぎりくれしこと 西田たかこ 万象 201208
母の日を酔ひぬ小言の母が欲し 田岡千章 201209
母の日の今年母亡き娘のふたり 北崎展江 くりから 201209
母の日や古りゆくものの身に余り 覚本秀子 ろんど 201209
母の日や敬語にて来し子の手紙 山内碧 201210
橋灯るどさくさに過ぐ母の日よ 田中貞雄 貞雄自註句集 201301
母の日の母が上座に落ち着かず 岸千手 201301
母の日も知らず飯場を流れけり 秋山白兎 ネット句会 201304
母の日を祝ふ息子は一年生 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305
百人の母母の日の句座にあり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305
母の日や腕を組みしは一度だけ 中島玉五郎 201306
母の日やエプロンの下子が隠れ 西郷慶子 201307
母の日の特別コーナー三周す 大堀賢二 201307
母の日や昭和の母の割烹着 鈴木鳳来 春燈 201307
母の日の近づけばすぐ母の忌来 松本峰春 春燈 201307
母の日を遠ぐ感じる齢なり 黒澤登美枝 201307
母の日のいつもの花の届きけり 田島昭久 かさね 201307
母の日のカーネーションはまだ元気 中村是空 ろんど 201309
母の日の母の遺影に笑みすこし 藤生不二男 六花 201309
快晴といふ母の日の贈りもの 稲畑汀子 ホトトギス 201405
おにぎりのまんまんなかに母の日は 佐藤喜孝 あを 201405
母の日や母の思ひ出こんなにも 辰巳あした 雨月 201406
母の日の敷居の低いナポリタン 塩見恵介 船団 201406
母の日の子よりの電話胸に沁む 辰巳あした 雨月 201406
母の日のカーネーションを机辺にし 植村よし子 雨月 201406
米つぶを素足に踏んで母の日なり 竹内弘子 あを 201406
母の日の家族写真の真中なる 鈴木セツ 201407
母の日やエプロンはづさずに過ぐる 山内碧 201407
母の日やこんなに呑んだのはだあれ 甲州千草 201407
母の日の母黙々と米を磨ぐ 森下康子 201407
カーネーション母の日知らぬ母に買ふ 中田みなみ 201407
眼帯をはづしてくれし母の日よ 大坪景章 万象 201408
懐しき師の句口衝く母の日よ 本多正子 雨月 201408
母の日に楽しく過ごす昼下がり 平野たね 璦別冊 201408
母の日の好みの色をさがしけり 宮越久子 璦別冊 201408
母の日やカーネーションを仏前に 武政礼子 雨月 201408
母の日や紅色多いちらし寿司 石田かし子 ろんど 201408
母の日や母在るところ吾が故郷 横山昭子 雨月 201408
母の日や妣の自慢の糸切歯 甕秀麿 201408
母の日や母たる心とことはに 窪田佳津子 雨月 201408
母の日や正座して読む子の手紙 山田暢子 風土 201408
母の日や吾には母のやうな妻 小張昭一 春燈 201408
母の日や花を賜ふと母の記す 安井和恵 201408
母の日や遺影の母にありがたう 柴田久子 風土 201408
母の日の来れば母恋ふ百寿かな 野原春醪 馬醉木 201408
母の日の母に妊り告げにけり 原田しずえ 万象 201408
母の日の昼のワインをすごしけり 蘭定かず子 火星 201408
母の日の時を刻める古時計 中井弘一 201408
母の日の妻へ二鉢カーネーション 松本三千夫 末黒野 201408
母の日の我が子やさしと思ひけり 中井弘一 201408
母の日のしぼまぬ花を贈らるる 折橋綾子 201408
母の日に食べられるカーネーション届く 鎌田慶子 ろんど 201408
子の視線眩しく母の日なりけり 足立典子 雨月 201408
懇に読経し母の日なりけり 本多正子 雨月 201408
ジャスミンの鉢植届く母の日や 大嶋洋子 春燈 201408
短夜や母の日記に刻忘る 中山静枝 201409
母の日やこれまでになきプレゼント 山崎稔子 末黒野 201409
母の日に貰ひし帽子使ひ初め 田村加代 末黒野 201409
父と子の談合の日や母の日や 入江節子 ろんど 201409
セロフアンの震へ母の日なんてなかつた 直江裕子 京鹿子 201409
母の日を祝ふに個性姉妹 今橋眞理子 ホトトギス 201410
母の日や良きことのみを母に告げ 今橋眞理子 ホトトギス 201410
母の日の伊予にて虚子の母のこと 大久保白村 ホトトギス 201410
母の日や唯我の刻を賜りて 木村ふく 馬醉木 201501
母の日や遺志継ぐ君の輝きて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
母の日や母の三味線膝に置き 井上石動 あを 201506
十八番鯛のあら煮や母の日に 中谷富子 201507
母の日の花屋にあふれ子の笑顔 安居正浩 201507
母の日や小鳥のやうなウェイトレス 辻美奈子 201507
母の日や先妣吟詠口に出づ 四條進 201507
母の日の枇杷ほくほくと頂戴す 赤座典子 あを 201507
母の日の余韻をのこす夕茜 澤近栄子 京鹿子 201508
母の日に届くロボット名はルンバ 平野みち代 201508
母の日の句座の万葉歴史館 奥田茶々 風土 201508
気に入りし帽子を貰ふ母の日よ 仁平則子 201508
ダンスパーティーてふあぢさゐを母の日に 西本才子 万象 201508
母の日や恋も知らずに母となる 島照美 201508
母の日や駅に花屋のワゴン出て 三村純也 ホトトギス 201509
母の日に賜ぶ胡蝶蘭紅暈し 久保晴子 雨月 201509
老いてなほ母のひとこと母の日に 今井千鶴子 ホトトギス 201510
花束はピンクと決めて母の日よ 今橋眞理子 ホトトギス 201510
言葉とは時に不自由母の日よ 今橋眞理子 ホトトギス 201510
母の日や便り無き子へつと電話 堀田清江 雨月 201510
母となり母の日に行く里ふたつ 松田庸子 京鹿子 201601
人の名を忘るる母の日向ぼこ 片山民子 201602
どの手にもつなぎたい手が母の日に 林田麻裕 201603
運転の話はせずに母の日を 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
母の日といへど今年も旅にあり 稲畑汀子 ホトトギス 201605
母の日に近き誕生日を忘れ 稲畑汀子 ホトトギス 201605
母の日や出かける妻の勝負服 安居正浩 201607
あくび噛みころせり母の日の父は 定梶じょう あを 201607
母の日の切花の種の大変化 長崎桂子 あを 201607
母の日や眼鏡二つをよく拭ふ 風間史子 201608
アルバムに若き日のはは母の日や 小菅礼子 春燈 201608
妣からの終の文読む母の日や 小菅礼子 春燈 201608
母の日の雑踏にゐる上野かな 古川夏子 201608
母の日や迷はず決めしわが遺影 原友子 201608
母の日の明るき雲を見て飽かず 松本三千夫 末黒野 201608
母の日や銀盤の音乱れとぶ 江見巌 六花 201608
母の日を母とし今を永らへて 窪田佳津子 雨月 201608
母の日や母の器用は受け継げず 窪田佳津子 雨月 201608
母の日や母の健筆継がず老い 大島寛治 雨月 201608
母の日の子の手料理の夕餉かな 森幸 雨月 201608
母の日の旅先に買ふ布財布 祐宗千代子 雨月 201608
母の日や槙の木の影ふみながら 本多俊子 201608
母の日の夕日まんまる大きくて 岩崎武士 万象 201609
忘れられ気ままに母の日を過す 白水良子 201609
母の日の子等を見送りお茶を汲む 布川孝子 京鹿子 201609
母在さず母ともならず母の日を 高濱朋子 ホトトギス 201610
母の日の針ゆつくりと花時計 中田みなみ 桜鯛 201701
母の日は母のいない日後妻の日 秋山泰 船団 201702
母の日や仏の母に甘えもし 奈辺慶子 雨月 201707
母の日や若き御霊の深眠り 齊藤實 201707
一握のビルマの砂よ母の日よ 内山花葉 201707
けふの宮居こそ母の日の風包み 安藤しおん 201707
母の日や呼んでもみたき母の名を 丸山允男 春燈 201707
母の日の雲居や母の顔知らず 大石恵子 201708
母の日は戴くばかり墓参り 石森理和 あを 201707
母の日の花をつまみに微酔に 石森理和 あを 201707
母の日や風樹の嘆の深まりて 高木邦雄 末黒野 201708
母の日や母の所望の電子辞書 尾崎千代一 末黒野 201708
母の日の窓を開けば鳥の声 柿沼盟子 風土 201708
母の日の金輪際の赤ひらく 雨村敏子 201708
母の日の明けの遠吠え切にかな 山崎靖子 201708
母の日の母にもなれず母を恋ふ 中山皓雪 201708
私に贈る母の日の贈り物 中山皓雪 201708
母の日やマリアも摩耶もこととはに 相良牧人 201708
母の日の畳を這ヘり朝の蜘蛛 山口素基 万象 201708
母の日や贈りし眼鏡今もあり 永田万年青 六花 201708
母の日や時折り想ふ父の事 赤松赤彦 六花 201708
母の日や補聴器眼鏡なき卒寿 江見巌 六花 201708
用心の杖を持参の母の日よ 佐藤玲子 春燈 201708
母の日のわれも母なり卓を拭く 樋口みのぶ 201708
母の日や亡き子に手向く貴腐ワイン 高橋和女 風紋 201709
指定席にゐて母の日のコンサート 山田由利枝 雨月 201708
水櫛に母の髪梳く母の日よ 宮本俊子 雨月 201708
何もなき母の日ひとりスロージヤズ 伊藤希眸 京鹿子 201709
かしづかれたき思ひも少し母の日は 岸洋子 201709
母の日やシンガーミシン軽やかに 林徹也 201709
母の日や風樹の嘆の深まりて 高木邦雄 末黒野 201804
母の日→ 6      

 

2021年5月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。