月 明 4    43句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
月明の湖ふさぐ影土用富士 齋藤晴夫 春燈 201610
虫送る夜は上弦の月明かり 岩木茂 風土 201611
月明に洞あきらかな大樹かな 笹村政子 六花 201611
月明りして残されし物の数 井上信子 201611
葬果てて家路急ぎぬ月明り 吉田きみえ 末黒野 201612
地境に降る月明り人の声 井上信子 201612
食痕の檜一本月明り 広渡敬雄 201701
手術終る折しも窓の月明り 井上正子 童女 201701
片づきし厨へ今日の月明り 江木紀子 雨月 201701
月明やうづくまる影脱ぎ捨てむ 有松洋子 201801
揺れてゐる楡の葉蔭の月明り 紅露恵子 万象 201801
納屋に干す野良着斜めの月明かり 深川淑枝 201802
月明の世尊寺礎石ひそとあり 近藤紀子 201802
月明や金柑の花いや白く 須賀敏子 あを 201809
亡き人の句のふと浮かぶ月明り 木多芙美子 春燈 201812
縮まらぬ恋路を濡らす月明かり 丸井巴水 京鹿子 201901
月明や手の平ほどの忘れ潮 早川俊久 馬醉木 201901
口漱ぐ寒九の水や月明り 堤京子 馬醉木 201902
賀状来たそれが最後の月明かり 江口九星 201907
月明下志摩の真珠の深眠り 藤岡紫水 京鹿子 201912
月明のぼんのくぼなり触れたかり はしもと風里 202001
音もなく縁側に坐す月明り 出利葉孝 202002
午祭果てたるあとの月明り 西條弘子 202005
旅五月明るき上衣着てみたる 稲畑汀子 ホトトギス 202005
月明の坂のぼりゆく子ども山車 青木朋子 202006
ポストヘの道やはらかき月明り 山岸明子 202007
月明に綿雲白く浮かびをり 宮下桂子 202012
月明や数へるほどに星の数 秋山信行 やぶれ傘 202101
月明の風をひとつに寒椿 安立公彦 春燈 202102
文机のぺーパーナイフ月明り 石黒興兵 末黒野 202102
月明に逝く俳諧の道を説き 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
月明の案山子は何を思ひしか 山岸明子 202110
月明の墓道に沿ひ白木槿 森清堯 末黒野 202112
月明や蛹の腹に白き糸 中嶋陽子 風土 202201
月明のジャズピアニスト浮き腰に 中嶋陽子 風土 202201
月明や闇に浮かびし角櫓 笹村政子 六花 202201
裸木の枝に注がる月明かり 大山夏子 202206
月明や百畳の間の畳の目 林昭太郎 202211
一川に伸ぶる一筋月明かり 岡野里子 末黒野 202301
風呂落す音のきらめく月明り 小山田子鬼 202301
放棄田の草丈浮かぶ月明かり 眞田忠雄 やぶれ傘 202302
月明かりあまさず捉へ水木咲く 森清堯 末黒野 202308
花街の名残りもうすれ月明り 押田裕見子 202309
月明→1

 

2023年10月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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