原 爆 4    130句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
原爆ドーム仰ぎ夏空仰ぎけり 尾崎みつ子 雨月 201610
小学生の誓ひ胸打つ原爆忌 大橋晄 雨月 201611
原爆の慰霊碑に立つ炎天下 大石よし子 雨月 201611
原爆の吾も語り部広島忌 大橋淳一 雨月 201611
白湯一口身に沁み透る原爆忌 有松洋子 201611
生徒らの原爆絵本蝉しぐれ 大上充子 馬酔木 201611
朝採りを盛り合はせたる原爆忌 石田きよし 201611
ブランドの水を購ひ原爆忌 甕秀麿 201611
記念碑に近づき過ぎず原爆忌 齋藤厚子 201611
汗の指で繰る広島原爆集 大内和憲 万象 201611
厨にてしばし黙祷原爆忌 宮本加津代 万象 201611
原爆忌せつせつ歌ふ「許すまじ」 小島昭夫 春燈 201611
訪ねしは如己堂二畳原爆忌 桜井知恵子 雨月 201612
海原の乾いてゐたる原爆忌 高橋将夫 201612
青空の音ひとつ無き原爆忌 橋本くに彦 ホトトギス 201612
原爆忌ルノワール展を観に行く日 松村光典 やぶれ傘 201612
蛇口より水洩れてゐる原爆忌 森なほ子 あを 201610
原爆忌眠りのなかを水流れ 中田みなみ 桜鯛 201701
故郷に句座てふ縁原爆忌 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708
朝雲はしづかに西へ原爆忌 高橋あさの 201710
カリヨンの一音遅れ原爆忌 岩波千代美 馬醉木 201710
口腔の渇きに目覚む原爆忌 山崎靖子 201711
原爆の忌や膨涛と水走る 田中臥石 末黒野 201711
行合の夕雲流る原爆忌 田中臥石 末黒野 201711
原爆忌鶴折る手元老いにけり 赤塚篤子 末黒野 201711
核廃絶へ思ひの新た原爆忌 山本茂子 末黒野 201711
宇治川の雨後の猛りも原爆忌 南うみを 風土 201711
飛行機雲西へとつづく原爆忌 阪上多恵子 雨月 201711
原爆忌七十二羽の鶴を折る 小木曽文明 雨月 201711
ふたたびの原爆危倶す曼珠沙華 田中臥石 末黒野 201712
原爆忌煮豆一粒づつ食す 高木晶子 京鹿子 201712
兄逝きて兄の原爆忌の終る 金森教子 雨月 201801
原爆忌二度あることは三度ある 千坂希妙 船団 201802
原爆忌水を大事に使ひけり 永淵惠子 201801
バス停に未だ来ぬバス原爆忌 正谷民夫 末黒野 201804
原爆忌音なく積る砂時計 早川俊久 馬醉木 201809
悌は紫煙の中に原爆忌 平居澪子 六花 201809
草に影石ころに影原爆忌 林昭太郎 201810
遺品みな語り部となる原爆忌 高村令子 風土 201810
覚悟して見る番組や原爆忌 七郎衛門吉保 あを 201810
原爆の消えずの焔風薫る 竹下陶子 ホトトギス 201811
原爆忌寄せ書きになき余白かな 高橋将夫 201811
手を止めてしばし黙祷原爆忌 大石よし子 雨月 201811
まなうらの地獄絵消えず原爆忌 大橋淳一 雨月 201811
目瞑れば茸雲あり原爆忌 大橋淳一 雨月 201811
常に持つ被爆者手帳原爆忌 大橋淳一 雨月 201811
卒寿なほ語部たらん原爆忌 大橋淳一 雨月 201811
被爆者手帳師の胸深く原爆忌 岡田ちた子 雨月 201811
原爆ドーム仰ぎ流灯帯なせる 岡田ちた子 雨月 201811
戦後史をともにながらへ原爆忌 柴田昭子 雨月 201811
忘却を憂ふ語り部原爆忌 門伝史会 風土 201811
日輪の芯の黒さや原爆忌 高倉和子 201812
山巓に雲湧き立ちぬ原爆忌 斉藤マキ子 末黒野 201812
見上ぐれば友の横顔原爆忌 横山さくら 春燈 201909
濡額の字のあらあらし原爆忌 延川五十昭 六花 201910
現役の路面電車や原爆忌 延川五十昭 六花 201910
原爆忌夕日の中の母の里 延川五十昭 六花 201910
石棺の蓋の割れをり原爆忌 延川五十昭 六花 201910
民宿に水着干しあり原爆忌 延川五十昭 六花 201910
静かなるクラシック聴きし原爆忌 中御門出 六花 201911
原爆忌若狭行きかふ親子連れ 中御門出 六花 201911
午後三時古文書調べ原爆忌 中御門出 六花 201911
ばあちゃんが芋掘つてゐる原爆忌 中御門出 六花 201911
魯山人濡れ額の雄々しき原爆忌 冷泉花 六花 201911
城は白なり骨も白なり原爆忌 冷泉花 六花 201911
赤色の気持膨らむ原爆忌 冷泉花 六花 201911
石棺に夕日の陰や原爆忌 延川笙子 六花 201911
思ふより敦賀は都会原爆忌 延川笙子 六花 201911
ベッドから転げてゐたる原爆忌 赤松赤彦 六花 201911
スマホなど弄つてゐたる原爆忌 赤松赤彦 六花 201911
川風の生あたたかく原爆忌 永田万年青 六花 201911
影でしか残らぬ倅原爆忌 平野多聞 201911
原爆を語らぬ夫や原爆忌 向井芳子 春燈 201911
水道の蛇口の熱き原爆忌 山浦紀子 春燈 201911
命果つる迄祈り続けむ原爆忌 河本由紀r 春燈 201911
放作地原野の貌に原爆忌 善野行 六花 201911
原爆忌球児の死闘つづきけり 永田万年青 六花 201911
大空に雲ふたつあり原爆忌 赤松赤彦 六花 201911
原爆忌ルンバ流れるカフェにゐて 延川笙子 六花 201911
折鶴を孫に教はり原爆忌 永田万年青 六花 201911
石垣にきちんと積まれ原爆忌 冷泉花 六花 201911
雨上がり髪の毛染める原爆忌 中御門出 六花 201911
福井には鈍色の海原爆忌 延川笙子 六花 201911
ユーカリの葉は生々と原爆忌 冷泉花 六花 201911
箸を置きテレビヘ黙祷原爆忌 辻由紀 雨月 201911
八歳の記憶も語れ原爆忌 落合絹代 雨月 201911
原爆忌旅人はみな水を持ち 栗山恵子 雨月 201911
目瞑れば劫火の海や原爆忌 大橋淳一 雨月 201912
原爆忌甲子園にて応援す 辻征雄 船団 201912
サングラスして原爆を考へる 岩岡中正 ホトトギス 201912
原爆忌捥ぎしトマトの熱きかな 田中佐知子 風土 201912
行く秋の原爆ドーム壁白し 箕田健生 やぶれ傘 202002
四世代読み継ぐ一書原爆忌 木村享史 ホトトギス 202002
サイレンに続く遠吠え原爆忌 小林朱夏 202003
鶴帰る原爆炸裂せし空を 荒井千佐代 202004
その後も語り継がれて原爆忌 稲畑汀子 ホトトギス 202007
原爆忌遠きこととはならざりし 稲畑汀子 ホトトギス 202007
十字架の奇しき縁や原爆忌 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
鍵盤キー深く指を沈めて原爆忌 荒井千佐代 202009
鍵盤深く指を沈めて原爆忌 荒井千佐代 202010
月涼し原爆ドームのその上に 雨村敏子 202011
猫の眼をどこを見てゐる原爆忌 岩下芳子 202011
まつ新なノートに何を原爆忌 高野昌代 202011
灯の窓に羽虫ひしめく原爆忌 南うみを 風土 202011
原爆忌ただ夕空を眺めをり 土井ゆう子 風土 202011
署名簿のゲバラと逢へり原爆忌 堅山道助 風土 202011
「にんげんをかえせ」いのちを原爆忌 上村葉子 風土 202011
朝空にどんと雲置く原爆忌 田中臥石 末黒野 202011
原爆忌指圧に頼る日の増えて 大山夏子 202011
千羽鶴風に託せり原爆忌 佐藤喬風 末黒野 202104
放射能おうさらばとよ原爆忌 加藤良子 春燈 202107
原爆忌柳の影の黒き雨 山田六甲 六花 202108
みだれたる髪を小詰めに原爆忌 根來隆元 202110
原爆忌同じ名の人いくたりも 小島良子 202110
祷るより詑びる広島原爆忌 五十畑悦雄 202110
黙祷は音叉のやうに原爆忌 山中洋子 202111
原爆忌飛ぶを夢みる千羽鶴 都築繁子 あを 202210
煙突のけむりまつすぐ原爆忌 田邑利宏 202210
原爆忌無数に並ぶパイプ椅子 辻泰子 春燈 202211
原爆忌ひざ抱きて聴く吾が鼓動 栗原公子 202211
噛み砕く薄荷ドロップ原爆忌 上月智子 末黒野 202211
穏やかなる風の一日や原爆忌 小林拓路 末黒野 202211
原爆忌今ウクライナをおもいつつ 瀬戸美文 202212
原爆忌あの拳万はセピア色 鈴木公子 202212
蝉時雨の読経のごとし原爆忌 池乗恵美子 末黒野 202212
原爆忌日差しの中の登校日 草場つくし 六花 202212
原發に原爆がくる地下に蝉 佐藤竹僊 あを 202212
原爆忌オバマの鶴よ常しなへ 村上禎女 京鹿子 202301
カンバスの大向日葵や原爆忌 菊池ひろ子 202307
カンバスの大向日葵や原爆忌 菊池ひろ子 202307
原爆→ 1

 

2023年8月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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