月 光 3         113句

月光の中じゆんじゆんと時計鳴る    山口誓子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
月光を杯に満たして湖上なり 北川英子 200411  
月光に漂ふくらげ裏返る 内藤ゑつ ゑつ 200411  
月光を得て殺すぞと針の示威 泉田秋硯 200412  
からすうり咲く月光のたゆたひに 杉田智栄子 馬醉木 200412  
世を捨てし身に月光の針と降る 小澤克己 遠嶺 200412  
月光に阿蘭陀味噌を練つてをる 延広禎一 200412  
月光に拘杞の実十粒程噛んで 大島翠木 200412  
月光の窓に人恋ふ安乗木偶 櫻井幹郎 百鳥 200412  
玄関に月光の道来てゐたり 柴田佐知子 200412  
月光や座禅に適ふ岩一つ 中田みなみ 200412  
月光を身籠るように髪を梳く ことり 六花 200501  
灯を消さば子よ月光に攫はれむか 笹村政子 六花 200501  
きりん草いま月光を吸うてゐる 長谷川春 200501  
月光のしづく芋虫太らせて 松澤秀昭 200501  
月光や空に書かるる飛白体 延広禎一 200501  
月光に捨て舟ふやし父逝けり 鈴木勉 対岸 200501  
月光を浴び来て母の多弁なる 足立のり子 栴檀 200501  
凍らむと月光軋む桐林 橋本榮治 馬醉木 200502  
月光の重みにはらと朴落葉 藤岡紫水 京鹿子 200502  
月光に呪文かけらる黄水仙 菅原健一 200502  
月光に雨戸開けおく年の暮 岸野美知子 酸漿 200503  
日光に月光に枯尾花かな 今橋眞理子 ホトトギス 200505  
ヘルメット脱いで月光容れにけり 若泉真樹 200505  
ぴしぴしと月光透る枯木立 岡本眸 200506 富山行
月光も人の住む灯もみどりの夜 泉田秋硯 200508  
月光の音たてて降る五十鈴川 鷹羽狩行 200510  
月光やガラスの靴にはきかへて 近藤公子 200510  
鬼女の面跳んで月光乱しけり 淵脇護 河鹿 200510  
月光の行きわたりける刈田かな 岡本眸 200510  
からすうりの花月光の端掴む 諸岡和子 200511  
なみなみと月光積みて無蓋貨車 服部早苗 200511  
看取る辺に月光軋みゐたりけり 中尾公彦 200511  
月光にたましひ削る思ひかな 神蔵器 風土 200511  
月光の差入るかぎり竹の幹 定梶じょう あを 200511  
富士の雪見ゆる月光射しそめし 稲畑汀子 ホトトギス 200512  
月光の部屋に満ちゐる身の湿り 坂本京子 200512  
身体髪膚月光に生け捕らる 工藤進 200512  
文机の位置変へ月光の傘下 工藤進 200512  
月光を入れて流れの勢ひけり 中尾公彦 200512  
月光の緋扇貝を食しゐたり 石脇みはる 200512  
月光のとどくかぎりの畳かな 中野京子 200512  
月光に濡れ城壁のなか旅寝 落合絹代 雨月 200512  
月光に男の乾く下り鮎 梶浦玲良子 六花 200512  
月光に音あらばこのさざれ波 長井順子 200512  
月光に破裂しさうや熟柿どち 定梶じょう あを 200512  
月光に全面余白すすき原 泉田秋硯 200601  
月光の海へ「敦盛」謡ひけり 刈米育子 200601  
大盃に月光酌みて湖上能 山口順子 200601  
月光や湯舟さざなみたてひとり 牧長幸子 対岸 200601  
月光の水飲みしあと家に入り 天野きく江 200601  
漆黒の櫃に月光さしてをり 近藤きくえ 200601  
見て過ぐるのみ月光の子安石 柴田佐知子 200601  
身体髪膚月光に生け捕らる 工藤進 200601  
月光をすくへば洩れし指のひま 吉田多美 京鹿子 200601  
月光に浮かぶ公園ビル谷間 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200601  
古びたる屋根月光を蓄へる 早崎泰江 あを 200601  
捥ぎ残す柚子に月光降り注ぐ 長田秋男 酸漿 200602  
月光の水鳥つつみ子守歌 上田玲子 200603  
城山の月光凝りし雪卸す 鈴木まゆ 馬醉木 200604  
月光に育つ菜畑の霜柱 福地初江 200605  
虫のもろごゑ月光の山へ挑む 瀧春一 瓦礫 200606  
月光に潮満ちくるさくらかな 大竹淑子 風土 200607  
月光にしだれてしだれざくらかな 高橋さえ子 200607  
手掴みの鮎月光をしたたらす 鈴掛穂 200608  
月光の触れてゐるなり草螢 丸山照子 火星 200609  
月光のしづくためゐる銀竜草 松井倫子 火星 200609  
氷る月光絹靴下の少女老ゆ 八田木枯 晩紅 200609  
月光を零してゐたる白菖蒲 湯浅夏以 遠嶺 200610  
月光や藁に微量の硝子質 安藤しおん 200611  
月光や珊瑚の島の潮だまり 植木戴子 200611  
月光の束となりけり胸に来る 定梶じょう あを 200611  
枯山の月光垢離といふべかり 辻直美 200611  
月光に触れて矢車まはりだす 西山春文 200612  
鍵かけてをり月光の入らぬやう 辻直美 200612  
月光に影の縮まる広葉樹 甲州千草 200612  
月光やオルフェの琴の響みたる 岩月優美子 200612  
筒抜けに月光界の鹿の声 近藤喜子 200612  
月光に親探し哭く貰ひ犬 三浦ひろみ ぐろっけ 200612  
庭石の窪に月光浮びをり 宮本道子 酸漿 200612  
雲間より月光差してきたりけり わかやぎすずめ 六甲 200612  
月光に向きをれば身の脱殻に 田中藤穂 あを 200612  
恩愛のごと月光を身のほとり 岡本まち子 馬醉木 200701  
月光の仄かにあをし蕎麦の花 久留米脩二 馬醉木 200701  
名水に透く月光を一掬す 小山徳夫 遠嶺 200701  
月光浴なんぞする気か飛ぶ羽蟻 山元志津香 八千草 200701  
月光を汲み尽すまで芋茎干す 甲州千草 200702  
月光にあまねく響きドビュッシー 寺島順子 雨月 200703  
月光の青々として札配 櫨木優子 200704  
月光に眠れずにゐる室の花 鈴木勢津子 200704  
風の齢は五十億年月光る 網野月を 200704  
月光を積みあげて野の霜柱 長山あや ホトトギス 200705  
月光やしんと腓のからみをり 竹中一花 200708  
月光の地にとどきたる蜘蛛の糸 神蔵器 風土 200708  
月光の神戸港が好きやねん 山田六甲 六花 200710  
月光に射貫かれたるよ喉の腫 山田美恵子 火星 200711  
月光を曳けり永良部の島踊 木下ふみ子 馬醉木 200711  
月光のむささび谷を移りけり 関まさを 酸漿 200711  
月光の差し来りけるワイン飲む 石脇みはる 200712  
月光を貼り終へてビル竣工す 上谷昌憲 200712  
月光を得て染筆に余念なし 小澤克己 遠嶺 200712  
さはさはと月光降るや櫂の音 坂本丹荘 遠嶺 200712  
月光の壁を伝うて母の来る 大山文子 火星 200712  
月光の作るわが影なりしかな 加古みちよ 火星 200801  
月光の中に錨を下ろす船 白数康弘 火星 200801  
月光とのキスの名残だ露草は 芳野ヒロユキ 船団 200801  
月光を容れし白磁の杯のあり 近藤紀子 200802  
月光に照らし出されて白鳥湖 尾生弘子 200804  
月光の木洩るる谷戸の狐罠 小山徳夫 遠嶺 200804  
月光の折れる音蓮の枯れる音 坪内稔典 稔典句集U 200804  
波音が月光の音一人旅 坪内稔典 稔典句集U 200804  
月光の草むらに置くわが眼鏡 坪内稔典 稔典句集U 200804  
冴え返る月光にある温度かな 天野きく江 200805  
月光の霊感を弾くピアニスト 安田久太朗 遠嶺 200806  
飲屋より出づや月光注がるる ことり 六花 200810  
聴衆に塔に月光千の風 山中宏子 200812  
月光浴び見る見る心平らかに 田麦かつ江 200812  
月光をのせる長刀さばきかな 山崎靖子 200812  
たじろがむばかり月光浴びにけり 塩路隆子 200812  
月光に祈るともなき掌を合はす 藤見佳楠子 200812  
表面張力月光を零しけり 辻直美 200812  
月光や竹の化身の瞽女おりん 田中佐知子 風土 200812  
月光を散らかしてゐし花カルタ 北島正太郎 炎環 200901  
月光の音なく晒す手こぎ舟 後藤眞由美 春燈 200901  
月光に夢殿黒くありにけり 中田禎子 白猪 200901  
女の声はずむ月光張りつめて 瀧春一 深林 200901  
月光に大野の河の音もなし 渡邉友七 あを 200901  
月光に一壺を充たす母の骨 中村恭子 200902  
月光の遍く亘り茅淳の海 KOKlA 六花 200902 月光→ 4

 

2020年9月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。