迎春花     73句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
地下宮殿出で来て会へり迎春花 宮城菊子 199907
降り立ちし縦走の駅迎春花 阿部昭子 遠嶺 199907
隆盛の蘇生の藁屋迎春花 上原瑞子 200005
迎春花吾も太陽を浴びんとて 松尾緑富 ホトトギス 200103
帰化人の墓に咲き初む迎春花 高橋照子 雨月 200105
迎春花石垣に咲く一覆ひ 阿部ひろし 酸漿 200105
濁りなきは愛のいろなれ迎春花 杉山瑞恵 雨月 200106
支へ合ふ一誌の重み迎春花 桑垣信子 いろり 200107
石垣にあふるる日差し迎春花 穴澤光江 遠嶺 200205
迎春花咲かせし人を未だ見ず 芳賀雅子 遠嶺 200206
寒暖の歩のもつれつつ迎春花 笹倉さえみ 雨月 200206
迎春花帰心を遠ざけてをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200301
迎春花夜明の色を置きそめし 稲畑汀子 ホトトギス 200302
帰国して庭一と巡り迎春花 稲畑汀子 ホトトギス 200302
旅疲れ少し忘れぬ迎春花 稲畑汀子 ホトトギス 200302
賜りて仏に供ふ迎春花 小林巳禮 酸漿 200303
石垣に湖の風あり迎春花 河野政恵 酸漿 200304
昨夜に見し浅き夢の黄迎春花 大橋敦子 雨月 200304
ぼろ紐のごと芋茎あり迎春花 西山美枝子 酸漿 200304
迎春花さきがけの黄の目覚しき 隅田恵子 雨月 200305
白猫の声のしめりや迎春花 禅京子 風土 200305
おくれ毛の日にきらめける迎春花 鈴木輝子 遠嶺 200305
江南の靄消えやすし迎春花 市ケ谷洋子 馬醉木 200307
満洲と云ひし時あり迎春花 村井武子 200312
鎌倉も長谷観音の迎春花 阿部ひろし 酸漿 200402
温泉の街のさゆれ止まざる迎春花 岡本直子 雨月 200406
重ね来しホ句の研鑽迎春花 隅田恵子 雨月 200505
迎春花初恋の人垣間見し 内田稔 遠嶺 200506
笑む夫に老斑ひとつ迎春花 山元志津香 八千草 200506
喪の家の白々とあり迎春花 富川明子 200603
石垣を包みかくして迎春花 河野政恵 酸漿 200604
行く道を変へてみし朝迎春花 中島伊智子 酸漿 200604
船頭の唄に手拍子迎春花 中里カヨ 酸漿 200606
静もれる雨の寺苑の迎春花 家塚洋子 酸漿 200606
病む妻の枕辺に生け迎春花 朝倉富次 酸漿 200607
米寿なほ中国恋へり迎春花 松崎鉄之介 200704
淡き黄に春待つこころ迎春花 辰巳あした 雨月 200705
師の快癒祈るのみなり迎春花 樺山翠 雨月 200705
校了の目に沁む黄なり迎春花 山田夏子 雨月 200705
迎春花分らぬ人を見舞ひけり 朝倉富次 酸漿 200805
迎春花咲くを楽しむ散歩道 松崎鉄之介 200805
毅然たりし母の名残に迎春花 大西まりゑ 酸漿 200805
スクールゾーンの境界線に迎春花 宮城菊子 200805
仰ぐべき迎春花あり磴のあり 阿部ひろし 酸漿 200902
九人の句会の宿や迎春花 鈴木石花 風土 200905
寺の燈覆ひて咲けり迎春花 阿部文子 酸漿 200905
路地裏の彩をひろげる迎春花 和田政子 200905
阿夫利嶺に光る雪あり迎春花 門伝史会 風土 200905
畑に行く山路懸りに迎春花 石原健二 やぶれ傘 200906
日供祭欠かさぬ背筋迎春花 禰寝瓶史 京鹿子 201005
曽遊の西安想ふ迎春花 森脇貞子 雨月 201007
心には添はねど咲きぬ迎春花 稲畑汀子 ホトトギス 201103
触れたくて触れたくなくて迎春花 稲畑汀子 ホトトギス 201103
引つ掛かる風の糸見え迎春花 小田司 馬醉木 201105
地に触れて地に張りつきて迎春花 青野安佐子 201204
まつくずに水の真昼や迎春花 佐々木紗知 京鹿子 201205
咲き継ぐや崖をなだるる迎春花 安斎久英 末黒野 201206
まつすぐに水の真昼や迎春花 佐々木紗知 京鹿子 201206
蜑路地の土塀石塀迎春花 荒井千佐代 201304
人語なき寺苑にぬれて迎春花 庵原敏典 末黒野 201405
単純な黄の色よかり迎春花 竹内喜代子 雨月 201406
喪ごもりに枝垂れしだれて迎春花 大石よし子 雨月 201406
一途さの黄の色眩し迎春花 村上悦子 雨月 201605
石垣に枝垂れて盛ん迎春花 佐々木よし子 201606
背丈ほど枝垂れてをりぬ迎春花 上野静子 末黒野 201706
谷戸渡るやはらかき風迎春花 森清堯 末黒野 201806
迎春花末広に活け幸願ふ 水谷保子 雨月 201903
迎春花「照干一隅」の碑と対かひ 善野行 六花 201908
千体の水子地蔵や迎春花 岡田史女 末黒野 202005
迎春花波郷追慕の南白亀川 田中臥石 末黒野 202005
迎春花夫婦相痛み籠りけり 田中臥石 末黒野 202105
角入れば細道を黄に迎春花 田中藤穂 あを 202105
ハミングの少女ら過ぐる迎春花 溝越教子 春燈 202205

 

2023年2月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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