元日 2      114句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
元日も公孫樹に群れる雀たち 柳田皓一 かさね 201203
健康の他は望まずお元日 山口キミコ 201203
列島は揺れの続きてお元日 鈴木セツ 201203
子等揃ひ絆深めしお元日 塩千恵子 201203
餌に集ふ野鳥にも序やお元日 落合晃 201203
元日や静かなる朝猫の耳 犬塚芳子 201204
元日の日矢折鶴に白菊に 中島讃良 ろんど 201204
曽孫の来て伝ひ歩きぬお元日 小川玉泉 末黒野 201204
旧元日福惠女史より寒鰤来 小林清之介 風土 201204
控へ目に生きむと思ふお元日 柴田良二 雨月 201204
ムンクの叫び元日の餅ふくらみぬ 大島翠木 201204
元日の土みづみづし土竜塚 生井慶子 万象選集 201205
人来ねばつねのしづけさお元日 柴田志津子 201205
活花の蕾ひらきてお元日 橋本タキ子 万象選集 201205
幼児は早く起きたりお元日 大駒泰子 万象選集 201205
全身で笑ふ赤児やお元日 谷内(やち)瑞江 万象選集 201205
鉄瓶の湯の滾りをりお元日 大信田梢月 万象選集 201205
元日やかわりばんこに父の膝 石川幸子 万象選集 201205
綾子碑に鳩の来てゐるお元日 大坪竜子 万象選集 201205
元日やすこし艶めく見舞妻 石川笙児 馬込百坂 201206
元日の夕星ともす静寂かな 橋本くに彦 ホトトギス 201206
元日の一枚ごとの田んぼかな 渡邉孝彦 やぶれ傘 201206
舌をもて猫元日の手を洗ふ 山田六甲 六花 201301
竈をねこの取り合ふお元日 山田六甲 六花 201301
猫よりもけふは寝ねけむお元日 山田六甲 六花 201301
元日の日の入りゆける播磨灘 山田六甲 六花 201302
元日の太平洋に凧一つ 神蔵器 風土 201302
夫見舞ふ元日の空どんと晴れ 斉藤裕子 あを 201302
小禽のしばし顔見世お元日 和田政子 201303
明けしのち刻ゆるゆるとお元日 山内碧 201303
菜畑に元日の日のあたりけり 大島英昭 やぶれ傘 201303
元日や両手両脚よく動き 河内桜人 京鹿子 201304
元日も常のいちにちもう居ない 梶浦玲良子 六花 201304
ひとり居の小さなあくびお元日 今井千鶴子 ホトトギス 201305
元日やねぢ捲く時計まだありぬ 瀧春一 花石榴 201312
あたたかき足袋はいて立つお元日 佐藤喜孝 あを 201401
甲斐が嶺の赤く染みたりお元日 井上石動 あを 201402
元日や子の俳論の捨て難く 大橋晄 雨月 201403
元日や雨戸くる音階下より 根橋宏次 やぶれ傘 201403
元日やおでこの面皰気にする子 森下康子 201403
目覚めれば今日に出あへるお元日 松崎雨休 風土 201403
家長には家長の役目お元日 西田史郎 201403
家訓尚曾孫に及びお元日 高橋照子 雨月 201403
スクランブル交差点にてお元日 火箱ひろ 201403
元日や三味の幼等祝い節 鎌田慶子 末黒野 201404
元日のひかり吸ひ込むシュレッダー 涼野海音 火星 201404
真つ新の御神符棚にお元日 田代貞枝 201404
幼馴染みに出遇ふうぶすなお元日 北尾章郎 201404
影もまた己れの支へお元日 北川孝子 京鹿子 201404
電話一本いきいきとなるお元日 半田稜 末黒野 201404
元日と思ひゐし間に暮れにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201501
元日のひととき美しくちらめける 長崎桂子 あを 201503
元日や浄めの白の銀世界 山口キミコ 201503
元日や家をはみ出す笑ひ声 塩千恵子 201503
遠く来て駅前足湯お元日 高橋泰子 201503
誰も来ぬ元日の庭風静か 宮田豊子 春燈 201503
心病む子も来て居りぬお元日 佐藤弘香 ろんど 201504
元日に食す羊羹と馬の肉 竹内悦子 201504
徳利と長寿が似合ふお元日 鴨下昭 201504
元日のかくも重たき新聞紙 加茂達彌 201505
元日や一日だけの大家族 横田敬子 201506
怒らない母薄化粧お元日 平川陽三 船団 201508
元日や二人揃へば家族めく きくちえみこ 港の鴉 201510
元日や湯を沸かしゐる当直医 近藤真啓 春燈 201512
お元日サーフアーはもう波に乗る 佐藤みち子 京鹿子 201601
元日や三和土を拔けて裏の藪 佐藤喜孝 あを 201601
めでたさの敬語かさねてお元日 窪田佳津子 雨月 201602
元日の晴ればれ静か御堂かな 佐藤健伍 201603
耳鳴りを静かに聴くやお元日 和田政子 201603
元日のチラシ両手に余りけり 仁平則子 201603
子ら去にて元日の夜の鎮もれる 大橋晄 雨月 201603
十二年振り狙仙の猿よお元日 岸洋子 201603
お元日ナビで浄土を探しけり 高橋将夫 201603
たゆたうて元日の波豊かなり 遠山みち子 201603
道の辺の稲荷の灯すお元日 廣瀬雅男 やぶれ傘 201603
お元日常のごとくに雨戸繰り 青谷小枝 やぶれ傘 201604
お元日三六五日始まれか 荻龍雲 201604
元日や聖書の栞新しく 森清信子 末黒野 201604
旅客機の落暉を過るお元日 井浦美佐子 201604
元日や微醺ともなひ回診医 佐津のぼる 六花 201604
海からの日の出のつぽりお元日 中野あぐり 春燈 201701
干柿に歯が立たぬなりお元日 山田六甲 六花 201701
休むのは元日だけと誤嚥かな 山田六甲 六花 201701
元日の耳から覚めて来たりけり 山田六甲 六花 201702
元日の山河ぴかぴか佳き世たれ 大畑善昭 201703
子ら八人来て元日の夜は一人 大橋晄 雨月 201703
アザーンのこゑ元日のテレビより 藤井美晴 やぶれ傘 201703
元日のレストランから富士おがむ 松村光典 やぶれ傘 201703
月と星は相思の距離やお元日 河原敬子 201705
ほほゑみを家訓に加へお元日 栗原京子 201705
元日の居間賑やかや仕舞風呂 辻響子 201803
元日のからす眺めて湯に浸かる 松村光典 やぶれ傘 201803
元日の竹林に日の回りをり 大畑善昭 201803
ものなべて輝き見ゆるお元日 中島美冬 春燈 201803
ロボットの淹れるコーヒーお元日 綱徳女 春燈 201803
元日やほぼまんまるき月を上げ 中村嵐楓子 春燈 201803
ものなべて輝き見ゆるお元日 中島美冬 春燈 201803
白紙に歯朶一枚やお元日 雨宮敏子 201804
卓の上に増ゆる一膳お元日 近藤真啓 春燈 201804
元日草やはらかき日にほぐれけり 佐俣まさを 春燈 201804
元日のからす眺めて湯に浸かる 松村光典 やぶれ傘 201804
大杉に触れて身を反るお元日 青木朋子 201806
元日もはや夕月の光り初め 森なほ子 あを 201903
お元日明けの明星凛として 佐藤玲子 春燈 201904
片言も妊婦も揃ふお元日 佐藤玲子 春燈 201904
末社にも頒つ献酒やお元日 黒滝志麻子 末黒野 201904
元日の煙目に入むお焚上げ 堺昌子 末黒野 201904
元日の空を引きつぐ二日かな 藤生不二男 六花 201904
だらだらと飲むが家風やお元日 善野行 六花 201904
お元日静もる町を通りけり 萩原久代 やぶれ傘 201904
元日や孫からまなこ放されず 工藤ミネ子 風土 201905
元日や一人足りずに献杯す 河野昭彦 ホトトギス 201906
元日の夕日となりて沈みゆく 湖東紀子 ホトトギス 201906
奇跡など願はず伊勢のお元日 伊藤隆 201908
元日→3      

 

2021年1月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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