炎 天 7    49句

炎天、子のいまはの水をさがしにゆく   松尾あつゆき   長崎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
炎天に決して過去にはならない木 直江裕子 京鹿子 202011
改札を出で炎天の人となる 佐俣まさを 春燈 202011
炎天下坂下る人上る人 永田万年青 六花 202011
この乳房憂し炎天に沸騰す 田尻勝子 六花 202011
踏み出してただ炎天のあるばかり 門伝史会 風土 202011
炎天下京都のロダン何思ふ 河添久子 202011
タクシーの空車連なる炎天下 渡辺節子 202011
炎天下蔭を追いつつコンビニヘ 植木やす子 202011
炎天や狛犬かたく口閉ぢて 住田千代子 六花 202012
炎天の俄に変り豪雨かな 永田万年青 六花 202012
一句得て悔いなく帰る炎天下 平居澪子 六花 202012
炎天やまなじり濡れて裸馬 深川淑枝 202101
雑草も悄気りコロナ禍炎天禍 成宮紀代子 202101
晩年も炎天もわが肩の上に 岩岡中正 ホトトギス 202102
炎天に高層ビルの傾ける 稲畑廣太郎 ホトトギス 202108
恋も句も受け炎天のポストなり 千田百里 202109
炎天に赤信号が点滅す 大島英昭 やぶれ傘 202109
アーケードより炎天ヘチンドン屋 瀬島洒望 やぶれ傘 202109
炎天下翅曳く蟻を見続けぬ 森高武 風土 202110
炎天やワイヤーカムの追ひかくる 篠田純子 あを 202110
炎天に五輪やブルーインパルス 岡田史女 末黒野 202111
炎天下宅配便の忙しけり 藤波松山 京鹿子 202111
炎天を行きて復りし思い込み 大山夏子 202112
忘れ物取りに走るや炎天下 辻泰子 春燈 202112
今映画観てゐてふつと炎天を 山田正子 202112
炎天や簡単な地図持たされて 大川ゆかり 202201
炎天を鳶が飛んでゐる波止場 瀬島洒望 やぶれ傘 202209
耳のみを聡く炎天歩きをり 平松うさぎ 202209
炎天や自転車をぬき走る子ら 秋川泉 あを 202210
我武者羅に生きて今日また炎天下 種田利子 春燈 202210
炎天や顔の大きな磨崖仏 黒滝志麻子 末黒野 202210
にこにこと信楽狸炎天下 森清信子 末黒野 202210
炎天や弱音を吐かず仰ぐ天 森清信子 末黒野 202210
炎天の重たき影を背負ひけり 六崎正善 末黒野 202210
防災の井の屋根傾ぎ炎天下 宮元陽子 末黒野 202210
飛びとびの松影求め炎天下 古宇田伸子 末黒野 202210
炎天を来てレントゲン黒と白 平松うさぎ 202210
糸杉の捩れ立ちたる真炎天 七田文子 202210
我が身体浮く炎天の交差点 柿沼盟子 風土 202210
炎天下地獄絵図掛く文殊堂 林いづみ 風土 202210
誰かれの優しさに生く真炎天 北川孝子 京鹿子 202210
炎天に朱の迫り来る大極殿 坂井博 202211
逃げ込むはいつもの茶房炎天下 石黒興平 末黒野 202211
炎天へ目剥く歯を剥く鬼瓦 大川暉美 末黒野 202211
炎天に粥のにほひや中華街 小林拓路 末黒野 202211
大時計秒は刻まず炎天下 亀井福恵 京鹿子 202211
炎天の重たき影を背負ひけり 六崎正善 末黒野 202304
負ふ罪を消すごと炎天を歩む 荒井千佐代 202304
曇天を発ち炎天の石見かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202307
炎天→1

 

2023年8月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。