どんど 2      95句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
どんど守る火伏の護符を懐に 久保英二 築港 200306
存分に炎の色立ちしとんどかな 里中章子 200403
老人会総出でどんど焚きにけり 青野良子 帆船 200403
山暮色いよよ濃くなるとんどの火 木戸朝子 草の花 200403
休み田の低きより立つとんどの火 木戸朝子 草の花 200403
とんどする隣の兄ちやん一寸好き 加藤君子 火星 200503
とんど火の香の残りゐる上着かな 中村ちづる 雲の峰 200503
前の日のとんどの灰にぬくみあり 植松美根子 200504
山風に増やすとんどの火伏水 園多佳女 雨月 200505
黒焦げの棒を残してとんど果つ 重松早由未 200505
女らは寄り添うてゐるとんどかな 坊城俊樹 ホトトギス 200505
とんど火の海より餅を釣りあぐる 吉円邦幸 遠嶺 200505
村上げてとんどの炎高めをり 長石彰 築港 200505
御酒注ぎいよよとんどの点火かな 邑橋節夫 遠嶺 200506
老禰宜のいでましとんど佳境なり 山本漾子 雨月 200604
大とんど青竹で四方支へをり 山田六甲 六花 200702
大とんど火の先ざきの闇高し 宇都宮滴水 京鹿子 200703
黒こげのとんどの餅を分けあへり 内海保子 万象 200704
あの人はきつと来るはずとんどかな 延川笙子 六花 200704
丈高き竹燃え猛るとんど力な 延川笙子 六花 200704
とんど火の爆ぜて達磨の転び出づ 大石喜美子 雨月 200704
境内に猫の来てゐるとんどかな 波田美智子 火星 200704
生焼けの餅持ち帰るとんどかな 延川笙子 六花 200704
とんどの火下谷神社の大鳥居 根岸善行 風土 200705
地に深く根のあるごときとんどかな 田中春生 200705
とんど餅手提げの底に納めたる 金田美恵子 ぐろっけ 200801
とんど火の芯引き倒す消防士 金田美恵子 ぐろっけ 200801
夜に入る小雨の中のとんど焼 山田六甲 六花 200801
とんど火へ抛り込まれる領収書 品川鈴子 ぐろっけ 200802
蒼天を目指しとんどの火の一途 足立典子 雨月 200804
大とんど昨日に済みし池の端 浅井青陽子 ホトトギス 200806
大とんど平家をしのぶ炎とも 竹下陶子 ホトトギス 200807
かけのぼるとんどの炎日を呑める 竹下陶子 ホトトギス 200907
とんど果て山黒々と暮れにけり 落合晃 201003
長老のとんど焚く火に顔火照る 杉本綾 201004
ゆづり葉の一枚吹かれとんど跡 山本耀子 火星 201004
とんど焚く年に一度の出合い衆 達山丁字 201004
浜とんどホース方みな汐焼夫 品川鈴子 ぐろっけ 201102
焦げ風が招くとんどに遅れしを 品川鈴子 ぐろっけ 201102
とんど跡焦げ針金に絡まれる 品川鈴子 ぐろっけ 201102
とんど焚く友水軍の末裔なり 海村禮@子 春燈 201104
海峡に星のひとつぶとんど果つ 和田照海 京鹿子 201104
とんど火に高々あがる声と文字 谷村幸子 201104
島とんど倒れしかたを恵方とす 和田照海 京鹿子 201104
ひとしきり椋鳥騒ぐとんどかな 奥田順子 火星 201104
竹爆ぜてとんどの達磨ころげ落つ 小石珠子 春燈 201104
宙焦がす勢いみせてとんど燃ゆ 宮脇百百子 201105
煙の香髪にのこせりとんど焼 石川かおり 201203
他愛なきはなし盛り上げとんど焼 松岡和子 201203
とんど火の果てて星空とりもどす 川下明子 雨月 201204
燻べ足して炎歪めるとんどかな 三村純也 ホトトギス 201205
裾の火のすぐ全形の火のとんど 原友子 201206
大阪の風忙しなきとんどかな 山田佳乃 ホトトギス 201206
大とんど闇あたらしくして果つる 原友子 201206
餅花を外しとんどの用意して 稲畑汀子 ホトトギス 201301
火の神と風の神舞ふ大とんど 塩路五郎 201303
嬉々としてとんどのぐるりとびはねし 石脇みはる 201304
風神の煽るとんどの刃かな 江島照美 201306
札を呑み天を焼くかに大とんど 橋本靖子 201403
とんどの火素顔の月を燻らする 塩路隆子 201403
竹爆ぜてとんどの火入れ式終へぬ 加古みちよ 火星 201404
天上は神のふるさととんど焼く 加古みちよ 火星 201404
とんど火の空の向うの凧の空 河崎尚子 火星 201404
をとこらの消防半纏とんど焼 山田六甲 六花 201501
用意せしとんど一年ふり返る 稲畑汀子 ホトトギス 201501
大とんど雨の向うに城の跡 山田六甲 六花 201502
いく百の念ひ天まで大とんど 川崎利子 201503
杉の秀の揺れはじめたる大とんど 浅田光代 風土 201504
とんど餅めでたく焦げて落人村 和田照海 京鹿子 201505
火達磨となる煩悩のとんど餅 和田照海 京鹿子 201505
とんど待つ中に久しき顔ありぬ 秋田典子 六花 201505
濛々と風下隠すとんど焼き 秋田典子 六花 201505
友病みて今年のとんど淋しめる 稲畑汀子 ホトトギス 201601
夕方は雨と聞きつつとんど終ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201601
とんどして後の楽しみ知つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201601
灰神楽浴びてとんどの終りけり 稲畑汀子 ホトトギス 201601
とんど焚くためらふ事もなく老いて 高村令子 風土 201604
子等による火入れのとんど燃え盛る 宮平静子 雨月 201605
とんどの火北摂の嶺々はろかにし 樺山翠 雨月 201804
わが町の高きにとんどの火の上る 樺山翠 雨月 201804
とんど焚く奉行の助手をつとめけり 稲畑汀子 ホトトギス 201901
雨上りとんど日和と申すべし 稲畑汀子 ホトトギス 201901
水音に安心感のあるとんど 稲畑汀子 ホトトギス 201901
空模様とんどに火入れはじまりし 稲畑汀子 ホトトギス 201901
昼月をゆらゆら消して宮とんど 升田ヤス子 六花 201904
大とんど少し離れて風の渦 升田ヤス子 六花 201904
大とんどじつと見にくる消防車 江見巌 六花 202004
あはうみのはたて湯気噴くとんどかな 南うみを 風土 202004
松籟へとんどの煙呑まれけり 住田千代子 六花 202005
目の中に点と燃えゐるとんどの火 住田千代子 六花 202005
大とんど火は怒りとも祈りとも 上辻蒼人 風土 202105
梅の紋誇らかに着てとんど守 升田ヤス子 六花 202205
松濤の中へ火を噴くとんどかな 住田千代子 六花 202205
人の輪を飛上らせてとんど爆ず 湯川雅 ホトトギス 202206
肩の尉払ひとんどの輪より抜く 湯川雅 ホトトギス 202206
どんど→ 1

 

2023年1月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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