文化の日 1   408句

文化の日一日賜ふ寝てゐたり   清水基吉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
文化の日機械でほぐす肩の凝り 柴崎加代子 199903
新しき館旗と国旗と文化の日 島崎晃 遠嶺 199903
文化の日ハードボイルドエッグの目 武井康隆 船団 199903
赤い傘に赤い雨降る文化の日 松永典子 船団 199903
上京区ぽかんぶらりの文化の日 朝日彩湖 船団 199903
段ボールの中より見ゆる文化の日 小倉喜郎 船団 199903
パソコンの売場で遊ぶ文化の日 北畠明子 ぐろっけ 199903
ピノキオの靴闊歩する文化の日 今城知子 船団 199907
八十すぎて学ぶ書のあり文化の日 清水かつ 酸漿 199912
文化の日おはしで食べるAランチ 朝日彩湖 船団 199912
核家族三角おにぎり文化の日 北原武巳 船団 199912
文化の日目覚めていのちある手足 柳生千枝子 火星 200002
古代魚が網に掛つて文化の日 水谷契江 六花 200003
古新聞読むホームレス文化の日 立石萌木 雨月 200003
留守居番悲しからずや文化の日 大平保子 いろり 200012
画賛遺墨展べて文化の日なりけり 熊岡俊子 雨月 200101
広辞林乘りて釘打つ文化の日 島貫アキ子 銀化 200101
落款の朱の色を褒め文化の日 鈴木良戈 200101
国宝の一号拝す文化の日 竹内喜代子 雨月 200102
文化の日尺差用ひ印刷屋 梅田泰正 ぐろっけ 200102
関わりの世事も減りたり文化の日 保坂加津夫 いろり 200111
猫の掌のふはふはとあり文化の日 石橋翠 いろり 200111
文化の日つつがなきことさみしくて 大平保子 いろり 200111
留守番もなれて仕舞へば文化の日 大平保子 いろり 200111
円卓の末席さがし文化の日 水谷契江 六花 200111
円周率短くなるや文化の日 水谷契江 六花 200111
蒙古斑みせて這ひ這ひ文化の日 水谷契江 六花 200111
泥くさく生きるしかなし文化の日 水谷契江 六花 200111
文化の日逆さ由布へと櫂をこぐ 田辺博充 200112
図書館の休んでをりぬ文化の日 丁野弘 200112
文化の日カレーを食べて終りたり 保坂加津夫 いろり 200112
いつもとは違ふ気のする文化の日 熊谷みどり いろり 200112
文化の日身のこなしよき後に従く 久保田一豊 いろり 200112
文化の日落語に凝りを癒さるる 斉藤静枝 あを 200112
聖戦の硝煙映す文化の日 斉藤静枝 あを 200112
一善の鞄を背なに文化の日 丸山佳子 京鹿子 200201
耳厚き和紙を買ひ足す文化の日 江原正子 春耕 200201
敬具にて結ぶ文来る文化の日 杉江茂義 雲の峰 200201
文化の日京都をよぎり奈良へゆく 大串章 百鳥 200201
手絞りの小物の売れて文化の日 神山ゆき子 200202
ピカソ展見て偏頭痛文化の日 塩路五郎 200202
日当とす古書みつかりぬ文化の日 二村蘭秋 雨月 200202
表彰の返事大きく文化の日 広瀬公子 百鳥 200202
アンテナに鴉の止る文化の日 浜麻衣子 六花 200202
受賞者に七の多きや文化の日 桑原敏枝 いろり 200202
次の世も親子でゐたい文化の日 菊池育子 遠嶺 200202
受賞祝ぐ心一つに文化の日 小林武子 円虹 200202
鍬の柄をすげ替へてゐる文化の日 山本あかね 百鳥 200212
琵琶の音に親しむことも文化の日 谷口ふみ子 雨月 200212
文化の日誓子ゆかりの寺に来て 塩川雄三 築港 200301
人間のよく出来てをる文化の日 竹村悦子 銀化 200301
ゆるぎなき皺の数々文化の日 阪谷村比呂未 銀化 200301
エジプト展彩色木棺文化の日 小池津や子 帆船 200301
真珠市立ちたる志摩や文化の日 小山香月 酸漿 200301
杖持ちて老も出かける文化の日 白石秀雄 酸漿 200301
ロボットの疲れ知らずや文化の日 塩路五郎 200302
クーリーの土掘り返す文化の日 高松由利子 火星 200302
文化の日母の部屋より釘打つ音 加藤暢一 200302
楽譜めくる役つかまつり文化の日 立石萌木 雨月 200302
カーテンコールふたたび三たび文化の日 立石萌木 雨月 200302
自転車に油注しをり文化の日 宮澤美和子 百鳥 200302
日々に踏む上りかまちや文化の日 清水孝子 200302
書を開くことも疎遠に文化の日 鈴木喜三郎 ぐろっけ 200302
ゴッホ展二時間の列文化の日 川合正男 ぐろっけ 200302
漫画本店に溢れて文化の日 鵜飼紫生 雨月 200303
文化の日歴史を秘めし二条城 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
ヒトゲノム解読されて文化の日 松山律子 六花 200305
しみじみと便座の温き文化の日 丁野弘 200311
傘立が杖で溢るる文化の日 斎藤和江 帆船 200312
羽ペンとヘボン綴りや文化の日 池田冨美 帆船 200312
銀皿をかたげ文化の日のスープ 篠田純子 あを 200312
文化の日幼児の踊るフラダンス 坂本フジ 帆船 200401
茴香は背丈を揃へ文化の日 福井隆子 対岸 200401
東京に富士山見えて文化の日 渡辺美代 対岸 200401
書に倦みて雀に餌を文化の日 金子つとむ 雲の峰 200401
文化の日葉を裏返す手紙の木 羽深美佐子 草の花 200401
文化の日孫には出ない力瘤 須川香澄 草の花 200401
曇りたるままに黄昏れ文化の日 片山由美子 200402
雨となるおはら祭りや文化の日 沼口蓬風 河鹿 200402
雨に籠り学ぶ歳時記文化の日 沼口蓬風 河鹿 200402
フアツクスに自画像笑ふ文化の日 原田竜子 河鹿 200402
暗記力目減りしてをり文化の日 吉田明子 200402
文化の日明治の人を囲みけり 小山内巌 百鳥 200402
文化の日劇中の石わが子なり 前田倫子 百鳥 200402
拭き上げしにはか舞台や文化の日 高木武人 百鳥 200402
愛情のかたちは不変文化の日 鈴木えり子 百鳥 200402
文化の日欺くして塵も生まれ出づ 鈴木えり子 百鳥 200402
ユトリロの絵に会ひにゆく文化の日 岡淑子 雨月 200402
家元より卒寿の祝文化の日 斉藤陽子 雨月 200402
大坂の渋滞はげし文化の日 平居澪子 六花 200402
催馬楽を隼人の舞へる文化の日 九万田一海 河鹿 200403
サイフオンに酒温たむる文化の日 四戸和彦 八千草 200405
縦縞の最後の勇姿文化の日 稲畑廣太郎 ホトトギス 200411
文化の日雨の記憶のなかりけり 稲畑汀子 ホトトギス 200411
わいせつな落書されし文化の日 出口誠 六花 200411
まだ女であるを見直す文化の日 丸山佳子 京鹿子 200412
文化の日工事前後の写真帳 北嶋ひさ子 帆船 200412
外遊の着色写真文化の日 秋田谷明美 帆船 200412
机辺の塵払ひてみもし文化の日 木村茂登子 あを 200412
文化の日割りし胡桃に部屋いくつ 佐藤よしい 風土 200501
風鎮のひとつ欠けたる文化の日 笹村政子 六花 200501
文化の日「只今マイクのテスト中」 遠野萌 200501
文化の日朽葉の上に雉子の羽根 中山純子 万象 200501
神宝の太刀の御沙汰書文化の日 岩井泉樹 春燈 200501
弥五郎どん浜へのつそり文化の日 沼口蓬風 河鹿 200502
海の機嫌櫓音に聴くも文化の日 新田巣鳩 馬醉木 200502
七厘の煮豆吹きゐる文化の日 新海りつ子 馬醉木 200502
ふんはりと乾物もどり文化の日 矢島久栄 200502
自転車で使に走る文化の日 平尾信一 帆船 200502
文化の日横書きわれに容れられず 星加克己 ぐろっけ 200502
文化の日横一列に着席す 小田玲子 百鳥 200502
文化の日回転ドアに押出され 前田倫子 百鳥 200502
子の飛ばすボトルロケット文化の日 冨永道子 百鳥 200502
文化の日われの秘密の数字持つ 坂ようこ 200502
改めて家紋など聞く文化の日 伊藤早苗 200502
明け烏おだやかに啼き文化の日 安達広子 200502
文化の日昔気質が国旗あげ 佐藤淑子 雨月 200503
仏壇に父の勲章文化の日 二瓶洋子 六花 200503
暮れてなほ雲厚くして文化の日 二瓶洋子 六花 200503
猫脚の影のまるみも文化の日 服部早苗 200504
一盞と納豆おろし文化の日 山元志津香 八千草 200505
文化の日文殊菩薩のとびら開け 岬雪夫 200507
文化の日句友句敵揃ひたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200511
和服てふ必殺技や文化の日 中村房枝 六花 200511
文化の日模型機関車子ら乗せて 岩永草渓 築港 200512
背広着て庭師賞受く文化の日 岩永草渓 築港 200512
付け髭で笑はす余興文化の日 岩永草渓 築港 200512
仁和寺を出て金閣へ文化の日 岩永草渓 築港 200512
当番医手持ち無沙汰や文化の日 岩永草渓 築港 200512
水茎のブルーブラック文化の日 山下青坡 200601
灘は波高きがよけれ文化の日 福井隆子 対岸 200601
後ろ手に髪ととのへる文化の日 宮地れい子 春燈 200601
ヘプバーンのスクーター駆る文化の日 生方義紹 春燈 200601
文化の日尾のあるものは穴を掘る 丸山佳子 京鹿子 200601
文化の日古本屋街散歩せり 南原正子 酸漿 200601
アイロンで日の丸伸ばす文化の日 宮城白路 風土 200601
半分は読んでない本文化の日 宮城白路 風土 200601
まんぼうと玻璃対面や文化の日 泉田秋硯 200602
花々に和名洋名文化の日 藤森万里子 百鳥 200602
文化の日鶴亀算も忘れけり 石川英利 百鳥 200602
俳諧をすこし齧りて文化の日 中谷信子 百鳥 200602
習字の子膝を正して文化の日 一瀬昭子 馬醉木 200602
文化の日なりしと選ぶ草図鑑 内田エミコ 四葩 200602
先輩の句集拝見文化の日 廣瀬義一 雨月 200602
電子辞書の電池取り替ふ文化の日 田所洋子 雨月 200602
倭うた離宮に聴けり文化の日 味村志津子 雨月 200602
豚汁の大湯気かぶる文化の日 垣岡暎子 火星 200602
たんねんに風鎮磨く文化の日 安田とし子 ぐろっけ 200602
よく撓う筆の白穂や文化の日 渡邉英子 馬醉木 200603
負けん気の子規漱石や文化の日 稲岡長 ホトトギス 200603
風騒の集ひしづかに文化の日 稲岡長 ホトトギス 200603
人に群れひとりの愁ひ文化の日 稲岡長 ホトトギス 200603
買ひに行くコーヒーの水文化の日 佐藤京子 百鳥 200603
文化の日親子三代結婚日 芦川まり 八千草 200605
上野の森オカリナ流る文化の日 大滝香釈 八千草 200605
歳なりのソーシャルダンス文化の日 宇根綾子 二輪草 200606
本復のこの日待ちたる文化の日 稲畑汀子 ホトトギス 200611
日の丸を掲げてせめて文化の日 稲畑汀子 ホトトギス 200611
エレベーターに家族の詰まり文化の日 千田百里 200611
捨てる物択ぶたのしみ文化の日 竹内弘子 あを 200612
文化の日画鋲の傷の指舐めて 藤原たかを 馬醉木 200701
やぶさめの馬曳きまはす文化の日 大西八洲雄 万象 200701
文化の日栄養テスト合格す 舘泰生 風土 200701
叙位叙勲今や用なし文化の日 有田蟻太 200702
ニックネームを付けるの得意文化の日 岡谷栄子 200702
子を乗せて梯子車宙へ文化の日 竹下幸子 火星 200702
先師遺墨一に拝して文化の日 堀田恵美子 雨月 200702
色鳥のごとき小舟や文化の日 百瀬七生子 海光 200705
文化の日父母に手向ける絵蝋燭 芦川まり 八千草 200705
紅白の落雁遙か文化の日 八塩グレース 八千草 200705
文化の日西への旅は欠かされず 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
旧稿をさがしあぐねて文化の日 品川鈴子 ぐろっけ 200711
温容を貫きし母文化の日 太田實 ぐろっけ 200711
教へ子といふも白髪文化の日 林翔 200712
天皇の御名諦してわが文化の日 今谷脩 ぐろっけ 200712
亡き妻の娶りあだかも文化の日 澤田緑生 馬醉木 200801
文化の日徳川展に古代知る 佐藤健伍 200801
文化の日書道展示に夢を追ふ 佐藤健伍 200801
文化の日みなとみらいの地下鉄線 仁平則子 200801
文化の日キリトリ線は折つてから 服部早苗 200801
ゆつくりと朝日がのぼる文化の日 中山純子 万象 200801
天皇の御名誦すわが文化の日 今谷脩 ぐろっけ 200801
文化の日選者十八番のじょうさ節 大空純子 ぐろっけ 200801
児と競う百マス計算文化の日 中塚照枝 200802
鳩時計五分遅れて文化の日 藤井彰二 馬醉木 200802
演歌歌手呼ぶが新市の文化の日 布川直幸 200802
ソムリエに頷く夕餉文化の日 玉川悠 遠嶺 200802
胸にしむお言葉賜はる文化の日 丸山佳子 京鹿子 200802
スタンプラリーへ小走る夫婦文化の日 丸山佳子 京鹿子 200802
崩してはまた積む積木文化の日 竪山道助 風土 200802
叙勲者に級友あるよ文化の日 岡有志 ぐろっけ 200802
回廊の歳月軋む文化の日 今井松子 遠嶺 200803
ビン並ぶ如く警官文化の日 中島玉五郎 200811
倒すため並べるドミノ文化の日 高橋将夫 200811
阿波木偶につむじ撫でらる文化の日 品川鈴子 ぐろっけ 200811
押し鳴らす箪笥風琴文化の日 山田六甲 六花 200811
一席の手話の落語や文化の日 金原亭馬生 炎環 200812
秋刀魚焼くけむりも出さず文化の日 遠藤実 あを 200812
卆寿いまお試しパック文化の日 塩路隆子 200901
文化の日芸能鑑賞堪能す 佐藤健伍 200901
衣擦れとふ永劫の美や文化の日 千田百里 200901
句碑除幕これぞ文化の日といへり 大橋晄 雨月 200901
古語多き校長訓話文化の日 乗光雅子 雨月 200901
明治節の頃なつかしみ文化の日 青垣和子 雨月 200901
文化の日に適ふ師の句碑披かな 久保田雪枝 雨月 200901
地下駅の核シェルターめく文化の日 篠田純子 あを 200901
俳句もて言葉を紡ぐ文化の日 布川直幸 200902
つたなさの愛しき色紙文化の日 布川直幸 200902
名園の松かがやけり文化の日 水野あき子 遠嶺 200902
古書市の端折り返す文化の日 落合絹代 風土 200902
文化の日壁に二口コンセント 柿沼盟子 風土 200902
夫在らば結婚記念日文化の日 久米憲子 春燈 200902
父と子の苑に野球や文化の日 大井彌雨 雨月 200902
先生の行事板書に文化の日 大井彌雨 雨月 200902
文語体の校歌親しき文化の日 西村操 雨月 200902
命継ぐ句碑披かれて文化の日 手島伸子 雨月 200902
文化の日城に英語の案内人 伊勢ただし ぐろっけ 200902
恩愛の句碑に涙し文化の日 大橋淳一 雨月 200903
ピノキオのゆらりと一歩文化の日 小林玲子 ぐろっけ 200903
菊生けて和む和室や文化の日 兼子栄子 酸漿 200903
文化の日虚子を学びし人集ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911
六甲の稜線見せて文化の日 稲畑汀子 ホトトギス 200911
いくたびも読み置く稿や文化の日 稲畑汀子 ホトトギス 200911
一度では割れぬ地玉子文化の日 木村公子 花貝母 200911
パソコンに乗りおくれたる文化の日 松井のぶ 200912
落書に傑作のあり文化の日 岩谷丁字 春燈 200912
九九止めて電卓頼る文化の日 岩谷丁字 春燈 200912
句ごころを通してをりぬ文化の日 鈴鹿仁 京鹿子 200912
絵皿よりつぶやきありて文化の日 鈴鹿仁 京鹿子 200912
カタカナが万事に多し文化の日 遠藤実 あを 200912
宙を舞ふ諸国芸人文化の日 四條進 201001
缶切のいらぬ缶詰文化の日 大文字孝一 春燈 201001
ガラス器のいもが透明文化の日 高木智 京鹿子 201001
世に出づる秘仏秘宝や文化の日 若江千萱 雨月 201001
明治の代遠くて近き文化の日 若江千萱 雨月 201001
文化の日六十路の吾子のフラメンコ 清海信子 末黒野 201002
円楽の逝きて笑はす文化の日 相良牧人 201002
オゾンの洗礼受けし水とや文化の日 泉田秋硯 201002
臈たけしハレルヤコーラス文化の日 磯崎清 201002
寂聴の源氏また読む文化の日 堀百合子 201002
駅までは歩くと決めて文化の日 林友次郎 遠嶺 201002
麺麭買うてすこしぶらぶら文化の日 前田貴美子 万象 201002
前山の鳥が木を打つ文化の日 戸栗末廣 火星 201002
文化の日旧友集ひ句碑除幕 坂口三保子 ぐろっけ 201002
ハイカーが除幕句碑見る文化の日 塩出眞一 ぐろっけ 201002
文化の日茅渟一望の句碑開き 中山勢都子 ぐろっけ 201002
友の手のリリヤン手鞠文化の日 内藤順子 酸漿 201002
ものを言ふ機械の指図文化の日 神谷さうび 末黒野 201003
文化の日疑心暗鬼の系図巻く 吉村摂護 201004
一翼を担ふ文化の日なりけり 稲畑汀子 ホトトギス 201011
俳諧は生涯の道文化の日 稲畑汀子 ホトトギス 201011
歳時記の改定進む文化の日 稲畑汀子 ホトトギス 201011
消しゴムの角とれてをり文化の日 吉田政江 201012
早や十年ここにこの椅子文化の日 丸山佳子 京鹿子 201012
おのずから両手振れきて文化の日 丸山佳子 京鹿子 201012
古美術展テレビにて観る文化の日 若江千萱 雨月 201012
悠々と雲流れゆく文化の日 久保田嘉郎 酸漿 201012
たよりなき厚さのテレビ文化の日 和田森早苗 201101
原節子のエッセイを読み文化の日 和田郁子 201101
学ばねばこころくづれむ文化の日 平野伸子 馬醉木 201101
日本のどかんと晴れて文化の日 松本圭司 201101
遺されし夫の鉄筆文化の日 藤原照子 201101
ペン胼胝の綺麗に失せて文化の日 林昭太郎 201101
古甕に水なみなみと文化の日 佐藤千恵 京鹿子 201101
山を木を守る話や文化の日 上田明子 雨月 201101
連綿の冷泉家あり文化の日 八木岡博江 酸漿 201101
合鍵をひとつ多目に文化の日 吉弘恭子 あを 201101
ミュージカルの子の出番待つ文化の日 阪本哲弘 201102
大志遂ぐ北大学徒文化の日 常慶和久 201102
エプロンに摩り切れのあり文化の日 佐野つたえ 風土 201102
鳶の真似上手な鴉文化の日 大坪景章 万象 201102
父の忌の空は海色文化の日 小野口正江 末黒野 201102
剣道の防具出できし文化の日 小野口正江 末黒野 201102
くれなゐの雲を浮かべて文化の日 清海信子 末黒野 201102
鉛筆の芯減りもせず文化の日 外山節子 末黒野 201102
早慶戦日和となりぬ文化の日 小田嶋野笛 末黒野 201102
サッカーの練習を見る文化の日 小林清子 末黒野 201102
良き予後を友に祝がるる文化の日 上野幸枝 末黒野 201102
文化の日留学生の山形弁 横内かよこ ぐろっけ 201102
山峡の湯に足伸ばす文化の日 井口初江 酸漿 201102
白寿母挨拶清かに文化の日 芦田迪子 201103
校庭に歓声ひびく文化の日 神山市実 やぶれ傘 201104
さまざまな鬼をことほぎ文化の日 加茂達彌 201105
地下鉄のどこまで潜る文化の日 コ田千鶴子 花の翼 201111
文化の日レンジに命令されてをり 高橋泰子 201112
座布団のやうなピザ買ふ文化の日 中島玉五郎 201112
天才は早死らしく文化の日 堀内一郎 あを 201112
篆刻のわが名新し文化の日 千手和子 馬醉木 201201
田楽の華やぐ衣装文化の日 山口キミコ 201201
交番に花活けてある文化の日 大西八洲雄 万象 201201
流木は渚のオブジェ文化の日 横田初美 春燈 201201
本の帯を大事にたたみ文化の日 陳妹蓉 春燈 201201
舌を出すアインシュタイン文化の日 矢口笑子 春燈 201201
川岸の屋台賑はふ文化の日 相沢有理子 風土 201201
ベッドの辺まだ小蛾飛んで文化の日 小林清之介 風土 201201
文化の日仮釈放の人と会ふ すずき巴里 ろんど 201201
文化の日を「明治の日」とせむ署名簿来る 山田をがたま 京鹿子 201201
瀬戸有田御手塩の並ぶ文化の日 吉田政江 201201
鳥の来て人来て森の文化の日 佐野ときは 201201
休診の医者が窓拭く文化の日 濱野新 やぶれ傘 201201
文化の日頁を繰らぬ書もありて 松山三千江 春燈 201202
ペン皿に溜まるクリツプ文化の日 井尻妙子 京鹿子 201202
父の忌の石鑿の音文化の日 小野口正江 末黒野 201202
文化の日百菊飾り大広間 博多永楽 雨月 201202
近隣の寺歴の誇り文化の日 本多正子 雨月 201202
リルケでも静かに読むか文化の日 大西よしき ろんど 201202
書込みの辞書は御下がり文化の日 田岡千章 201203
文化の日ごとりごとりとパン焼ける 奥井あき 201203
文化の日デカンショ節の同期会 松本文一郎 六花 201203
文化の日皇居始点のウオーキング 松本文一郎 六花 201203
ファゴットに別名ありて文化の日 松村ふみもと ホトトギス 201204
立つ稽古重ねし一歩文化の日 吉村摂護 201205
あたたかき川原の石や文化の日 高倉和子 201212
つくづくと美しき国なり文化の日 粟倉昌子 201301
抽斗に教育勅語文化の日 塩路五郎 201301
墨磨りて心静めむ文化の日 田下宮子 201301
人形劇自演のホーム文化の日 井上正子 春燈 201301
つたなさの身の程なるや文化の日 森谷達三 春燈 201301
文化の日お酒落をさせてドツグカフエ 塩貝朱千 京鹿子 201301
文化の日しやぼんの泡を溢れさせ すずき巴里 ろんど 201301
端布いくつ継ぎて出品文化の日 山本敏子 ぐろっけ 201301
好きなこと老いまでできる文化の日 江見巌 六花 201301
うるはしき天皇の書や文化の日 北田敏子 201302
被災地の移動図書館文化の日 阪本哲弘 201302
文化の日いくたびも読む夫のふみ 安永圭子 風土 201302
ペン胼胝の何時なくなりし文化の日 下平誠子 ろんど 201302
才もなく凡に生きけり文化の日 大橋伊佐子 末黒野 201302
文化の日畳に椅子の並べあり 師岡洋子 ぐろっけ 201302
欲得もなく眠りけり文化の日 田村園子 201302
行草書縁なく歩み文化の日 田中涼平 201302
文化の日ガレの壺置くレストラン 服部珠子 雨月 201302
文学碑を声出して読む文化の日 阪上多恵子 雨月 201302
自動ドア自動ピアノと文化の日 大久保白村 ホトトギス 201303
展覧の芭蕉の笈や文化の日 吉岡孝子 末黒野 201303
嵯峨帝の宸翰拝し文化の日 竹内喜代子 雨月 201303
快晴を賜るならひ文化の日 松田明子 201303
たこ焼きをまあるく返す文化の日 田岡千章 201303
知らぬこと尽きることなし文化の日 高橋将夫 201311
寄席跳ねて精養軒へ文化の日 福島茂 201312
電子音吾を呼びたる文化の日 宮村フトミ ぐろっけ 201312
文化の日この世に誓ふことのなし だいじみどり 201401
国訛で姉の訃を聞く文化の日 仁平則子 201401
透し彫りの白磁筆筒文化の日 本郷公子 京鹿子 201401
文化の日文化は地球汚しもし 田所節子 201401
墨の香や文化の日こそ色紙展 和田政子 201401
海底にレアメタルとや文化の日 佐藤喜仙 かさね 201401
シュレッダーまた止まりゐる文化の日 相澤和子 ろんど 201401
親授式の若き教授や文化の日 田中たつを 雨月 201401
大欠伸噛み殺しをり文化の日 松嶋一洋 201401
古書市に巻の一買ふ文化の日 瀬島洒望 やぶれ傘 201401
永らへて数へ卒寿や文化の日 増田菖波 春燈 201402
文化の日漢方薬の名を控ふ 佐渡谷秀一 春燈 201402
文化の日荒川上る達磨船 南澤はるお ろんど 201402
文化の日明治を語る人もなし 伊藤マサ子 ぐろっけ 201402
老いたりやコクリコクリと文化の日 松嶋一洋 201402
恬澹と無冠に生きて文化の日 石倉千賀子 ろんど 201402
城公園和服歩きの文化の日 鎌田慶子 ろんど 201402
せめてもの髪を切りたし文化の日 大滝敏子 末黒野 201402
季語の是非俳書に学ぶ文化の日 大橋晄 雨月 201402
老い上手老い下手もゐて文化の日 柴田久子 風土 201402
尉鶲今年も来をり文化の日 新海英二 春燈 201402
背骨(はいこう)の昭和や文化の日の戦記 鴨下昭 201403
アイライン目からはずれて文化の日 田彰子 船団 201403
駄菓子屋に子ども溢れる文化の日 今井忍 ぐろっけ 201403
夫婦して揃いの紋付文化の日 貝森光洋 六花 201410
飽食の旅行誌積まる文化の日 奥名房子 201410
文化の日色紙の墨の匂ひ立つ 布川直幸 201411
水底の石を祝福文化の日 山田六甲 六花 201412
文化の日文字の始めの楔文字 吉永すみれ 風土 201412
黄不動へ特異日といふ文化の日 木戸宏子 201501
時代ごとの髪型披露文化の日 飯田美千子 201501
肥後守で削る鉛筆文化の日 宮崎裕子 春燈 201501
藍いろの筑波出てゐる文化の日 石橋邦子 春燈 201501
文化の日上野へ行つてみることに 福島茂 201501
寂しさや国旗の見へぬ文化の日 四條進 201501
金声に唄ふ追分文化の日 中本吉信 201501
午後のお茶シナモン利かす文化の日 大日向幸江 あを 201501
薬局が美容院兼ぬ文化の日 定梶じょう あを 201501
西行の筆跡いまに文化の日 土屋草子 ろんど 201502
好事家のつどふ古書店文化の日 金山雅江 春燈 201502
国際交流謳ふ公園文化の日 溝内健乃 雨月 201502
文化の日熱き味噌汁啜りゐて 岩木茂 風土 201502
チャリティの百円文庫文化の日 鈴木庸子 風土 201502
画仙紙の反古の山なり文化の日 滋野暁 末黒野 201502
清らなる合唱祭や文化の日 泉和美 末黒野 201502
方言の集ひて軽し文化の日 宮地静雄 末黒野 201502
文化の日鳥獣戯画は今の世か 江島照美 201502
耳萎えて活字が頼り文化の日 嶋崎豊子 雨月 201502
新刊の「微分積分」文化の日 下山田美江 風土 201503
風呂敷につつむ挨拶文化の日 元橋孝之 京鹿子 201503
ゆで玉子つるんとむける文化の日 たかはしすなお 201503
文化の日赤飯買ひ来て秋刀魚焼く 増田甚平 ろんど 201503
文化の日回転寿司の金の皿 長谷川博 船団 201505
文化の日古都に出会ひを重ねつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
文化の日古都千年を引き寄せて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
渡し跡の標あたらし文化の日 塩貝朱千 京鹿子 201601
ファックスの紙の絡まる文化の日 佐藤喬風 末黒野 201601
新調の眼鏡で見たる文化の日 岩下芳子 201601
墓石の話に花が文化の日 本多遊方 春燈 201601
文化の日修正液に指汚す 土井三乙 風土 201602
渡し跡の標あたらし文化の日 塩貝朱千 京鹿子 201602
惚けても来よ記念日は文化の日 原田達夫 201602
便箋よりスマホ頼りの文化の日 牧はるか 末黒野 201602
文化の日母愛用の鯨尺 峰幸子 末黒野 201602
文化の日孫は終日ピアノ弾く 神田惣介 京鹿子 201603
ラーメンに長き行列文化の日 金子正道 京鹿子 201603
文化の日幕があがれば桃太郎 辻水音 201603

文化の日→2

     

 

2021年11月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。