万 緑 11       105句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ローカル車迫る万緑真つ二つ 高村令子 風土 201909
瀬の音や万緑水に迫り来る 高橋まき子 風土 201909
万緑や羽釜ご飯のむすび買ふ 延川笙子 六花 201909
挙り鳴く野鳥万緑極まりて 大島寛治 雨月 201909
万緑や黒四ダムを放流す 塩見治郎 雨月 201909
万緑に吸ひ込まれゆくケーブルカー 二宮桃代 雨月 201909
万緑や空より空のように池 高田留美 船団 201910
万緑やしっぽの跡がうずいてる 林田麻裕 201910
万緑の逆巻くバンジージャンプかな 那須淳男 馬醉木 201910
万緑の海より湧いてくる祈り 岩岡中正 ホトトギス 201910
頂へ四囲の万緑盛りあがり 大川暉美 末黒野 201910
万緑の崖をかはして舟下り 種山啓子 201910
湧水に水輪重なる万緑理裡 佐藤恭子 あを 201910
万緑に雨の青さを足す三瓶 山田佳乃 ホトトギス 201912
万緑の隙間は星のかたちして 木暮陶句郎 ホトトギス 202001
万緑や拾へばほろと骨崩れ 天谷翔子 201912
万緑や拾へばほろと骨崩れ 天谷翔子 202002
万緑や鳥居の上の石つぶて 松尾龍之介 202002
万緑の中に総身を溶かしゆく 礒貝尚孝 黄落 202003
咲くものを隠して館は万緑裡 稲畑廣太郎 ホトトギス 202007
万緑に埋まる都心の一等地 稲畑廣太郎 ホトトギス 202007
万緑に入りて緑を見失ふ 藤岡紫水 京鹿子 202008
万緑の山ふところへもぐり行く 阪倉孝子 202008
万緑の力を借りてクラブ振る 室井津与志 春燈 202009
万緑の空間ヘジェットコースター 中島昌子 202009
万緑の芯たり千年榧大樹 南うみを 風土 202009
万緑におぼれんとして塔ひとつ 南うみを 風土 202009
展望塔より万緑の陸と海 森高武 風土 202009
万緑を沈めて浸る川原の湯 鈴木静恵 春燈 202009
万緑の底の小流れ透く日輪 安田優歌 京鹿子 202010
万緑や魁夷の白馬天翔る 本郷公子 京鹿子 202010
万緑の中一本の竹枯るる 柿沼盟子 風土 202010
万緑の沈めてゐたる秘仏堂 柴田佐知子 202010
万緑の祖谷の一戸をたづねけり 笹村政子 六花 202010
万緑を眼下に高圧送電線 田中嘉信 春燈 202011
万緑やこげらは幹を走り上げ 小原芙美子 風土 202011
万緑を四囲に木道一直線 岡野里子 末黒野 202011
万緑の風のもてなしにぎり飯 山崎稔子 末黒野 202011
万緑に坐すや風音森の音 岡野里子 末黒野 202012
万緑や野猿吊り橋神近く 中田禎子 202104
万緑の梢に眠るシンデレラ 大日向幸江 あを 202105
万緑や大谷選手のホームラン 須賀敏子 あを 202107
万緑ヘグリコの男飛び出せり 森岡正作 202107
万緑を一景にして信号機 鈴鹿呂仁 京鹿子 202107
万緑や陰影深きマリア像 田中佐知子 風土 202107
万緑や火を落したる登り窯 鈴木和江 202108
万緑に吸ひ込まれゆく新幹線 小泉三枝 春燈 202108
万緑やあづまや囲む湧水池 菅澤陽子 春燈 202108
接種終へいざ万緑の街並へ 金山雅江 春燈 202108
万緑の中や五重の塔の先 小倉陶女 春燈 202108
万緑の街やデパート休業中 坂本依誌子 春燈 202108
万緑や池塘にせせる鷺一羽 森清信子 末黒野 202109
病床の窓の万緑愛づる母 森川享 末黒野 202109
万緑に浸るや九重坊ガツル 青柳節子 末黒野 202109
万緑に泛びし富士の細身かな 森田節子 風土 202109
一条の水脈万緑の小島へと 釜田敬司 202110
万緑に包囲されたる露天風呂 菅原末野 風土 202110
万緑の水鏡なる御射鹿池 小山寿子 風土 202110
万緑を早足で来る日章旗 伊藤希眸 京鹿子 202110
万緑の底の静けさ水のこゑ 石原孝人 京鹿子 202110
万緑や五家荘への峠道 針谷忠郎 202110
万緑に染まりし一日四季の森 加藤静江 末黒野 202111
万緑に酔を溶かせて池の鯉 松本鷹根 京鹿子 202206
万緑に鳥語雨音吸ひ取られ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
万緑の玉川上水淵深し 須賀敏子 あを 202207
万緑のとびしまむ切る夏つばめ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
万緑や山高帽のドアボーイ 松山三千江 春燈 202208
万緑や生命線の長き人 臼井さゆり 春燈 202208
万緑にどよめきわたる走馬の儀 六車佳奈 風土 202208
万緑の真つただ中をシャトルバス 渡辺やや 風土 202208
万緑や手を振り返す下り船 渡辺やや 風土 202208
万緑や茶店の提灯ビール紋 七郎衛門吉保 あを 202208
万緑や手足巨きなアダム像 細川洋子 202208
万緑や水平線は弧をおびて 河野智子 202208
万緑の底ひに絹の流れかな 石原孝人 京鹿子 202208
山脈の万緑を突つ切つて旅 安原葉 ホトトギス 202209
白き画布へ押し寄せてくる万緑 本郷公子 京鹿子 202209
万緑のなだれを止めて水鏡 石原孝人 京鹿子 202209
万緑に沈む一村水はしる 寺岡直美 京鹿子 202209
万緑の奥の渓谷空円か 寺岡直美 京鹿子 202209
万緑を割つて流るる川の音 秋山蔦 春燈 202209
マラソンの子等万緑を抜けてきし 岡田史女 末黒野 202209
手術後に浴ぶる万緑深呼吸 谷口律子 末黒野 202209
万緑や写経の墨の芳しき 岩崎藍 末黒野 202209
蹲や浴ぶる万緑欲しいまま 岩崎藍 末黒野 202209
隠棲のごと万緑の端に生く 森岡正作 202209
万緑の風着るトロッコ列車かな 平松うさぎ 202209
万緑や土偶は子安神にして 原ひろ子 202209
万緑に「牧場」の熊帰せない 森なほ子 あを 202209
万緑へ赤いおニューのスニーカー 草場つくし 六花 202209
万緑や天守めきたる岩の峰 森清堯 末黒野 202210
万緑やべールのごとき雨の糸 六崎正善 末黒野 202210
万緑や寺苑の歌碑に遠き日を 鈴木千恵子 末黒野 202210
万緑を吐き出してゐる阿形像 坂井博 202210
万緑の真只中に眠りたき 阪倉孝子 202210
万緑や人は儚と幸若舞 坂井博 202211
万緑の重なる影の深さかな 加藤静江 末黒野 202211
万緑の是よ馳走よ山の宿 沼崎千枝 末黒野 202211
万緑の光を握る赤ん坊 菊池和子 京鹿子 202211
万緑の六甲山に語ること 本郷桂子 ホトトギス 202212
万緑へ真白き神馬引き出さる 田中とし江 202212
万緑や墳山にまだ不発弾 井上和子 202302
万緑やべールのごとき雨の糸 六崎正善 末黒野 202304
万緑の中にもの音なかりけり 戸栗末廣 202304
万緑やしづけきものに磨崖仏 戸栗末廣 202304
万緑の色の濃淡風が解く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
万緑→1

 

2023年7月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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