あたたか 6     84句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
採寸の制服のピンあたたかし 近藤暁代 馬醉木 201905
あたたかし組まれしままの紙相撲 池野つむぎ 馬醉木 201905
あたたかや抱かせてもらふ児の重み 佐藤信子 春燈 201905
あたたかや坂の途中の種物屋 石橋邦子 春燈 201905
夫亡くも屋号で呼ばるあたたかし 中里よし子 春燈 201905
あたたかや九官鳥の独り言 松本胡桃 風土 201905
谷戸の日の影あたたかき日なりけり 黒滝志麻子 末黒野 201905
あたたかや耳立ててゐる石の亀 半谷洋子 201905
枯蓮を浚へる筏あたたかし 西野桂子 201905
あたたかや仕上げほどほどオムライス 槇尾麻衣 201905
黒板消しとふあたたかや勝つてきて 井上菜摘子 京鹿子 201906
神足こうたりのお千度石のあたたかさ 辻水音 201906
あたたかや寄り添う犬のいる句会 波戸辺のばら 201906
蘖のその幹にあるあたたかさ 秋川泉 あを 201906
路地あたたかき白墨の石蹴り図 定梶じょう あを 201906
成るやうになるを諾ひあたたかし 千原叡子 ホトトギス 201909
あたたかし街道雀寺雀 安食哲朗 201910
川風の生あたたかく原爆忌 永田万年青 六花 201911
十二月病む妻の手のあたたかし 荒川心星 201904
月円かあたたかき手に巡り合ふ 久保夢女 202001
あたたかし母の残せし割烹着 貞吉直子 馬醉木 202002
又戻ることは承知よあたたかし 稲畑汀子 ホトトギス 202002
あたたかく船のエンジン音喘ぐ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
あたたかき虚子の誕生日に合点 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
あたたかき日差に雀弾かれて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
浮き彫りの透ける竜の眼あたたかし 間島あきら 風土 202002
あたたかや大宝槌の淡き音 間島あきら 風土 202002
これよりの日々の変幻あたたかし 稲畑汀子 ホトトギス 202003
快晴の空持ち越してあたたかし 稲畑汀子 ホトトギス 202003
あたたかし絵本に残る逆さ文字 岩永みはる 追伸 202003
凭れたる城垣の根のあたたかし 山田六甲 六花 202003
出席の語る消息あたたかし 稲畑汀子 ホトトギス 202004
あたたかや俳縁いただき「喜悦」 高野昌代 202005
ユーモアの中の真実あたたかし 近藤喜子 202005
かく集ひかく語り冬あたたかし 岩岡中正 ホトトギス 202005
待ってゐる盲導犬があたたかし 定梶じょう あを 202005
あたたかや御堂鎮むる摩尼車 加藤静江 末黒野 202006
あたたかや九十才の語る夢 苑実耶 202006
枝移る鳥の脚見えあたたかし 柴田佐知子 202006
留守電に白寿の母やあたたかき 森清信子 末黒野 202007
あたたかや舶先に水のまとひつき 吉田葎 202007
あたたかし田の中にある父祖の墓 田所節子 202007
あたたかし書斎の書架に砂時計 瀬島洒望 やぶれ傘 202007
風の街来てあたたかき灯の下に 山田閏子 ホトトギス 202007
野苺のなまあたたかき実を口に 江口恵子 やぶれ傘 202009
記念樹にふたりの名前あたたかし 岡村尚子 202010
あたたかや心は旅の空にあり 小川龍雄 ホトトギス 202011
恒例の冬あたたかき苑庭に 稲畑汀子 ホトトギス 202012
あたたかき風に目覚めて行く命 稲畑汀子 ホトトギス 202103
健康に勝るものなしあたたかし 稲畑汀子 ホトトギス 202103
重ね来し日々なつかしくあたたかし 稲畑汀子 ホトトギス 202103
家居してあたたかきこと勿体なく 稲畑汀子 ホトトギス 202103
飴玉の中に炒り豆あたたかし 根橋宏次 やぶれ傘 202105
見切り品ワゴンに積まれあたたかし 瀬島洒望 やぶれ傘 202105
あたたかや土を平して地鎮祭 豊谷ゆき江 春燈 202105

 永晃先生忌

あたたかや蕾見上ぐるソフト帽

後藤眞由美 春燈 202105
あたたかやマトリョウシカの子沢山 田中佐知子 風土 202105
不確かなる目分量とふあたたかさ 岩崎藍 末黒野 202105
御朱印帳の梵字墨の香あたたかし 柴ア英子 202105
論争の終はりて昼のあたたかし 篠田大佳 あを 202105
あたたかや神と相撲を取る土俵 田中佐知子 風土 202106
野の隅に凸と切株あたたかし 土井三乙 風土 202106
あたたかやおどけてみせる異邦人 善野行 六花 202106
あたたかやおどけてみせる異邦人 善野行 六花 202106
若冲の象まつ白しあたたかし 田丸千種 ホトトギス 202107
あたたかや猫が一等席を占め 秋千晴 202107
あたたかや今日為すことを為し終へて 斉藤マキ子 末黒野 202107
あたたかや電話の声のまだ耳に 今橋眞理子 ホトトギス 202108
あたたかや孫の手品に騙されて 浅嶋肇 やぶれ傘 202108
仏像はもとより木なりあたたかし 戸栗末廣 202108
あたたかや藁のはみだす牛の口 田中とし江 202108
院長は父の碁敵あたたかし 三井所美智子 202108
あたたかや土偶は座して産む形 秋津令 202108
あたたかや親父ゆづりの金釘字 林徹也 202108
あーああー粗相の尿のあたたかし 松下道臣 202109
生涯の一書がありてあたたかし 岩岡中正 ホトトギス 202109
あたたかや小銭を渡す父の肩 伊藤隆 202110
膝崩すまでのやりとりあたたかし 高倉和子 202112
あたたかし灯のまたたけばそれだけで 佐藤竹僊 あを 202201
あたたかくなれば会はうと名残雪 山田六甲 六花 202204
あたたかな表紙の日記買ひにけり 善野行 六花 202204
あたたかやエンドロールに旧知の名 懸林喜代次 春燈 202205
古書店につづくカフェの灯あたたかし 石橋邦子 春燈 202205
彫り上がる仏の素肌あたたかし 田中佐知子 風土 202205
春雨や引越すひとにあたたかく 秋川泉 あを 202205
あたたかや台座に余る大木魚 中根美保 風土 202206
あたたかや漁港なればの漁師飯 落合絹代 風土 202206
あたたかや本読む人に挟まれて 六車佳奈 風土 202206
あたたかや犬ははしやいで怒られて 小山よる やぶれ傘 202206
あたたかや師の恩寵の如くにも 今橋眞理子 ホトトギス 202207
数珠加持を頭に肩にあたたかし 森田節子 風土 202207
あたたかや仏足石を手でなぞり 浜田はるみ 202207
師を偲ぶ女将の泪あたたかし 田中祥子 ホトトギス 202209
あたたかや師はそれぞれの胸に生 古賀しぐれ同 ホトトギス 202209
ゐもり浮き生あたたかき寺の風 南うみを 風土 202209
あたたかや抱きたる犬の耳ひらひら 田中とし江 202210
本筋のずれし返信あたたかし 西住三惠子空 202211
あたたかや忘るることを増やしつつ 山本則男空 202211
あたたかや埴輪の家も窓を持ち 深川淑枝 202212
あたたか→ 1

 

2023年3月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。