朝 寝 3     91句

花を踏みし草履も見えて朝寝かな    蕪村

作品
作者
掲載誌
掲載年月
朝寝してけふの終はりし心地かな 天谷翔子 201505
大朝寝夢の触りに父母の居て 池田崇 201506
朝寝せむすなはち若き日を恋へり 水上陽三 201506
朝寝して驀走の夢癒しける 水上陽三 201506
シャガールの空に紛れし朝寝かな 中島芳郎 201507
一刻のまさに千金大朝寝 藤岡紫水 京鹿子 201507
手さぐりに目覚し叩く朝寝かな 大橋伊佐子 末黒野 201507
大朝寝してゐる終日航海日 赤座典子 あを 201507
よべ遅き帰宅の朝寝許されよ 安原葉 ホトトギス 201508
波音に夜通し覚めてゐし朝寝 河野美奇 ホトトギス 201508
豪快な夢に遊びて朝寝かな 東小薗美千代 末黒野 201508
一部屋に蔵王堂組朝寝組 大久保白村 ホトトギス 201510
つつがなきこと有難く朝寝して 稲畑汀子 ホトトギス 201603
朝寝して時間に追はれたる一日 稲畑汀子 ホトトギス 201603
朝寝など勿体なくて出来ぬ旅 稲畑汀子 ホトトギス 201603
朝寝して誰に気兼ねをしてゐしか 稲畑汀子 ホトトギス 201603
朝寝覚め写真笑つてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201603
いくらでも朝寝の出来ること淋し 稲畑汀子 ホトトギス 201603
堂々と朝寝の顔の現はるる 稲畑汀子 ホトトギス 201603
健康を取り戻したる朝寝かな 稲畑汀子 ホトトギス 201603
妻朝寝なせば恙のあるやもと 懸林喜代次 春燈 201605
鳥声を聴き分けてゐる朝寝かな 阪上多恵子 雨月 201605
朝寝して顔中犬に舐められる 久世孝雄 やぶれ傘 201606
ききなしのの句集や朝寝せり 荒井和昭 201607
目覚しを起さずにおく朝寝かな 石田きよし 201607
川音を雨かと思ふ旅朝寝 箕輪カオル 201607
枕辺に考の時計や大朝寝 小田嶋野笛 末黒野 201607
背伸びせし朝寝間遠に初音かな 清原洋子 京鹿子 201607
朝寝して不思議な夢を出入りする 山田佳乃 ホトトギス 201609
朝寝する自由夜更かしする自由 栗原公子 銀の笛 201612
したたかや単身赴任の大朝寝 七種年男 輪中の空 201612
朝寝して夢の続きは謎のまま 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
友五人連れて息子の朝寝かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
朝寝せりわたしを初期化するために 高橋道子 201704
欄間より光の礫大朝寝 久染康子 201704
耳遠くなりたる分を朝寝せり 中川句寿夫 ここのもん 201705
雨音へ五体あづけて朝寝かな 小田嶋野笛 末黒野 201707
朝寝して夢の続きに潜り込む 宮本俊子 雨月 201707
三文の損を承知の朝寝かな 唐澤春城 ホトトギス 201708
百歳をクリアしたる朝寝かな 後藤比奈夫 ホトトギス 201711
いくたびも夢をつなぎて大朝寝 下平しづ子 雨月 201803

 悼・北川英子様(朝寝して猫にもなんとなくお世辞 英子

朝寝されませ背にも猫にも気がねなく

千田百里 201806
朝寝して時代遅れの予感かな 中西恒弘 201806
旅疲れ蕩けるやうに朝寝せる 谷口律子 末黒野 201806
あめつちや一人居となる大朝寝 犬塚季里子 201807
咎めだてする人も無き朝寝かな 中上頽子 春燈 201807
朝寝して旅の名残の中にをり 今橋眞理子 ホトトギス 201810
幾度も覚めてさめざる朝寝かな 湖東紀子 ホトトギス 201810
大朝寝夢のつづきをさまよへり 長谷川閑乙 馬醉木 201904
退職の妻のかがやく朝寝かな 山田健太 風土 201906
渋渋と時計引き寄す朝寝かな 渕田則子 末黒野 201907
白湯のんで朝寝の床にもどりけり 鈴木直充 春燈 201907
髪面の眼は少年朝寝して 小形博子 201907
朝寝して朝の仕事を間引きけり 斉藤マキ子 末黒野 201908
青春のあの日を行き来する朝寝 涌羅由美 ホトトギス 201908
二日酔ひ朝寝して待つ梅雨晴間 野村宏 201909
勿体なき朝寝の出来ぬ齢かな 稲畑汀子 ホトトギス 202004
朝寝して一日追はれてゐしことも 稲畑汀子 ホトトギス 202004
佳人二人迎へ朝寝はしてをれず 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
恋三つ破れしよりの大朝寝 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
決断を迫られてゐて大朝寝 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
朝寝する夢は必ず君の居て 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
朝寝せし心旅路に立て直す 稲畑汀子 ホトトギス 202004
すれ違ふ朝寝の顔でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 202004
亡き夫に呼ばれ朝寝の夢覚むる 辻本みえ子 馬醉木 202005
朝寝して夢に会ひたる人いろいろ 岩岡中正 ホトトギス 202007
朝寝する他に術なき自粛かな 木村みどり 京鹿子 202008
夢ばかり見たる朝寝に疲れたる 山田閏子 ホトトギス 202009
朝寝など縁のなき老顔洗ふ 木村享史 ホトトギス 202010
朝寝して再び夢の中にかな 岡安紀元 ホトトギス 202010
朝寝してぽんぽん船を聞きゐたり 大西乃子 202010
朝寝などしてはをられぬ身となりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202104
朝寝などしてはをられぬ電話来し 稲畑汀子 ホトトギス 202104
世を怖れつつも朝寝をしてをりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202104
案外に朝寝の出来ぬ一人住 稲畑汀子 ホトトギス 202104
朝寝など勿体なくて出来ぬかな 稲畑汀子 ホトトギス 202104
夢の緒を手繰り手繰りて朝寝かな 金光浩彰 202105
羽根枕しつかり抱いて朝寝かな 木村梨花 春燈 202106
旅三日朝寝の枕かへしけり 鷹崎由未子 春燈 202107
一炊の夢をまた見る朝寝かな 太田良一 末黒野 202107
まなうらに光あふるる大朝寝 小田嶋野笛 末黒野 202107
朝寝して夜べの稿より改めし 大木さつき ホトトギス 202108
食よりも朝寝の夢を選びけり 太田良一 末黒野 202108
朝寝して五色の夢に溺れけり 木村梨花 春燈 202205
朝寝して鳥声に覚む快楽かな 林いづみ 風土 202207
入れ替はる夢を枕の朝寝かな 太田良一 やぶれ傘 202207
朝寝して母の声きく里帰り 橋本雅代 春燈 202207
朝寝して一族総出演の夢 柿沼盟子 風土 202208
朝寝して夢を枕に忘れけり 太田良一 末黒野 202208
心配事消えて目覚めし朝寝かな 瀬戸美文 202209
くれなゐの繭の中なる朝寝かな 原友子空 202211
朝寝→ 1

2023年4月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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