青 鷺(含む他季) 1    229句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
朝光の青鷺濯ぐ浅瀬かな 小澤克己 遠嶺 199809
青鷺のメランコリーや一碧湖 三池泉 船団 199811
青鷺の掘りし泥鰌を洗ひをり 吉永克巳 199902
青鷺のうしろ柳の散りしきる 梅原悠紀子 遠嶺 199904
発情の青鷺つよき訛り声 丸山佳子 京鹿子 199905
青鷺のいつもの石にさざなみす 宇都宮滴水 京鹿子 199908
青鷺や濃き蝦夷松の釧路川 堤正俊 春耕 199908
鏡澄みては青鷺に飛ばれけり 吉井幸子 199909
営巣の青鷺翔ける神の松 辻のぶ子 俳句通信 199909
青鷺の盗みし緋鯉落しけり 海上俊臣 酸漿 199909
青鷺の舞ひ納めたる竹林 中路間時子 火星 199909
青鷺に呑まるる雑魚が撥ねにけり 志水千代子 俳句通信 199909
青鷺となりて夜涼の葦へ飛ぶ 千代田葛彦 馬醉木 199910
横がほで女好みをする青鷺 丸山佳子 京鹿子 199911
青鷺に数へ日の空ありにけり 飯塚ゑ子 火星 200002
青鷺の啼き交ふ凍つる湖の空 村瀬初実 春耕 200002
青鷺の流し目にあひ手を振れり 丸山佳子 京鹿子 200004
姉川の河口青鷺しきり舞ふ 松崎鉄之介 200008
青鷺のコロニー湖賊集ふごと 山上カヨ子 200009
青鷺とおなじ病気になりにけり 林唯夫 海程 200009
青鷺の去りし水辺に鍬洗ふ 高野清風 春耕 200011
青鷺の巣やみづうみの溢れさう ふけとしこ 船団 200011
いさかふや巣に青鷺の喉を張り ふけとしこ 船団 200011
青鷺のやをら向き替ふ水も秋 村上光子 馬醉木 200011
青鷺の貴婦人立てり浜の秋 神蔵器 風土 200011
青鷺の視線鋭し濁沢 大島ウメ 六花 200012
青鷺の首伸びきつて鯔日和 浜明史 風土 200012
青鷺のはぐれてをりぬ初御空 大塚禎子 春耕 200103
青鷺に碧き淵あり大和川 小林優子 酸漿 200106
青鷺の一声ありぬ網走湖 渡辺智佳 遠嶺 200109
姉川の魚影の濃きに青鷺舞ふ 手嶋小夜子 200110
泉水の鯉青鷺の攫ひしか 久保晴子 雨月 200110
青鷺や芭蕉の像の頭陀袋 嶋木勝次郎 遠嶺 200110
目が合へばうたがひ深む青鷺に 丸山佳子 京鹿子 200111
身じろがぬ青鷺亀と根くらべ 鈴木浩子 ぐろっけ 200202
青鷺のさし足冬の暮色かな 楠原幹子 200204
青鷺の杭に黙せり寒の雨 浅野恵美子 酸漿 200204
青鷺のダム湖の松に巣を懸けて 横山庄一 百鳥 200208
青鷺舞ふ漢江・臨津江国境 望月ひろゆき 200208
吹き降りとなる青鷺の代田かな 桑田眞佐子 火星 200209
青鷺の睡気を覚ます雑魚の群 小林雪雄 200209
青鷺の孤独に耐えて動かざる 土肥屯蕪里 雲の峰 200210
青鷺の知らむ貌する別世界 鈴鹿仁 京鹿子 200210
青鷺や鳳凰三山丈きそふ 神蔵器 風土 200210
諏訪の湖まづ青鷺の暮れゆけり 飛高隆夫 万象 200212
青鷺の歩幅大きく池涸るる 内藤順子 酸漿 200303
大寒や青鷺の影くつきりと 清水和子 酸漿 200304
空真青大青鷺の飛び交へる 菊地惠子 酸漿 200307
飛び立ちてなほ青鷺の孤独かな 大柳篤子 雲の峰 200310
一歩出で青鷺狙ひ定まりぬ 間宮あや子 馬醉木 200310
サロマ湖に青鷺一羽夕迫る 藤田京子 ぐろっけ 200312
小春日や青鷺一羽石の上 大里快子 酸漿 200401
青鷺に迎へられたり初景色 原田敦子 酸漿 200403
裸木に青鷺つどふ高瀬川 井出やすはる 酸漿 200404
青鷺の何かうごめく嘴の先 須佐薫子 帆船 200404
青鷺の羽音に御陵暮れやすし 高松由利子 火星 200408
青鷺の翔つてこぼしぬ水雫 田村梛子 築港 200408
潜望鏡のごと青鷺の首伸ぶる 大堀鶴侶 雨月 200409
頸かしげ青鷺しのび歩みせる 西村しげ子 雨月 200409
幻日やこきこき歩く青鷺ぞ 天野きく江 200410
石塔の上に青鷺のとまりけり 小澤克己 遠嶺 200410
青鷺の棹の青曳く渡りかな 味村志津子 雨月 200501
青鷺のともに暮れけり白鳥湖 辻恵美子 六花 200504
料峭や青鷺うごかぬ魚市場 木内徴子 万象 200505
青鷺を何かの旗と言ひ張れる 細野恵久 ぐろっけ 200507
夕風の森へ青鷺消えゆけり 菊地恵子 酸漿 200508
鮎を釣る頭上青鷺飛びゆけり 大串章 百鳥 200508
青鷺の冠羽誇らしげに靡く 三橋早苗 ぐろっけ 200509
青鷺に対岸の楽とどきけり 小宮節子 春燈 200510
青鷺の川蹴つて翔つ翼大き 谷寿枝 酸漿 200510
青鷺の水辺の一歩沢桔梗 岡光子 酸漿 200511
青鷺の一声を浴ぶ白昼夢 工藤ミネ子 風土 200511
青鷺へ小鰭を投げて糶終る 梅原美子 200512
物思ふ如青鷺の佇ちつくす 古賀美喜恵 河鹿 200601
青鷺の川蹴つて立つ翼大き 谷寿枝 酸漿 200605
青鷺の悪声残し舞ひ上る 足利ロ子 ぐろっけ 200605
水涸れの池に青鷺降り来たり ことり 六花 200608
福島潟青鷺の来る水漬き舟 松崎鉄之介 200608
雨去りし青鷺一羽動かざる 森佳子 遠嶺 200608
青鷺の来て休田の甦る 奥村鷹尾 京鹿子 200609
青鷺の畳み込まるる秋扇 山田六甲 六花 200609
青鷺に塒盗らるる鸛 山口庸子 ぐろっけ 200609
梅雨の瀬の渦巻く中に青鷺立つ 石川慧 200609
青鷺や波立つ程の流れなく 久保東海司 200610
青鷺や濁つてをりし天之川 竹中一花 200610
青鷺の冠羽を撫づる風夕べ 本城布沙女 雨月 200611
面映ゆく青鷺光る魚逸らす 禰寝瓶史 京鹿子 200611
稔田に青鷺の頭の見え隠れ 宝玉トシ子 200611
青鷺の子のたたずめり葭の傍 印南美紀子 酸漿 200612
青鷺に木々低くなるひくくなる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
青鷺(あおさぎ)の頭重げに花の昼 山田六甲 六花 200705
青鷺の佇ちつくす影陽炎へる 木村火伸 200705
群れなして青鷺諍ふことしきり 大橋晄 雨月 200706
青鷺の孤高に餌を啄めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200706
青鷺の胸に映れる水面かな 山田六甲 六花 200706
白鷺のつんと青鷺群るる中 大橋晄 雨月 200706
青鷺の一と蹴りしたる水匂ふ 大山文子 火星 200708
青鷺は羽ばたいてより青深む ことり 六花 200709
青鷺が垂らして運ぶ大泥鰌 岡本敬子 万象 200710
青鷺の待てる来光凪の浜 中川すみ子 200802
加古川の岸に青鷺衛士のごと 勝野薫 ぐろっけ 200802
青鷺を堰の水音包み込む 北村満弓 六花 200806
水音を聞き流しつつ青鷺は 北村満弓 六花 200806
青鷺の吹かるる山梨文学館 神蔵器 風土 200808
青鷺の黙考つづく水田かな 高木曽精 春燈 200808
青鷺の覗く深夜の生簀かな 堀志皋 火星 200810
青鷺の肩甲骨をいなつるび 岡本高明 船団 200901
四万十の冬、青鷺は孤を尽くす 有働亨 馬醉木 200901
鯖雲や田に青鷺の居残れる 浜福恵 風土 200901
青鷺の首たたみをり寒の月 堀志皋 火星 200904
青鷺の脛の吹かるる祭笛 神蔵器 風土 200906
青鷺の樹上にありて墨絵めく 下山田美江 風土 200907
青鷺の何考へる池の闇 和田政子 200908
青鷺は天井川を知りつくす 竹内悦子 200909
青鷺の池統べるごと動かざる 國永靖子 ぐろっけ 200909
青鷺の川の澱を見つめゐる 宮崎みゆき 万象 200909
捨舟を蹴る青鷺のゆくへかな 生方義紹 春燈 200909
青鷺は知りつくしたる糶の鐘 磯田せい子 ぐろっけ 200910
青鷺の常にまとへる暮色かな 飛高隆夫 万象 200910
青鷺の墨客ぶりも沼日和 大曽根育代 遠嶺 200911
雪来さうなり青鷺の肩の張り 山尾玉藻 火星 200912
青鷺が白鷺を追ふ水の秋 中條睦子 万象 200912
数へ日や屋根に青鷺来てをりぬ 山崎靖子 201003
青鷺の発ちて動かぬ春の池 森理和 あを 201005
青鷺の辛夷散らして我が庭へ 森理和 あを 201005
青鷺の来しは狭庭よ語りたく 稲畑汀子 ホトトギス 201006
頭上から青鷺の啼き降り来たる 山田六甲 六花 201006
青鷺の踏み込む足の力貯め 市村健夫 馬醉木 201008
青鷺の孤高の距離でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201008
青鷺の一歩進みて日暮れけり 上谷昌憲 201008
静寂の庭に青鷺石と化し 坂根宏子 201009
青鷺の羽摶ち翔つとき大きかり 栗山恵子 雨月 201009
白鷺の中の青鷺威を保つ 岸本林立 雨月 201009
青鷺の威の自づから不動池 神田恵琳 春燈 201010
青鷺の素早き嘴や魚光る 外山生子 末黒野 201011
秋の水青鷺己が影うつす 早崎泰江 あを 201101
潜心と見ゆる青鷺頸傾げ 杉山瑞恵 雨月 201108
青鷺や堀波ときに太く寄す 鈴木良戈 201108
青鷺の動かず山の傾けり 神蔵器 風土 201108
青鷺のほどよき青の羽の色 椿和枝 201108
青鷺の鯉を踏まふる石の上 藤本節子 万象 201108
青鷺は天井川を知りつくし 竹内悦子 ちちろ虫 201108
青鷺の田水蹴散らしたちにけり 三澤いつ子 万象 201110
ナルシストめく青鷺の冠羽立つ 三橋早苗 ぐろっけ 201110
青鷺の背に立春の光かな 杉本薬王子 風土 201204
怒り肩みせず青鷺春の陽に 森理和 あを 201204
欄干に青鷺一羽初明り 角田和子 万象選集 201205
養花天割つて青鷺降りて来し 浜口高子 火星 201207
青鷺の三歩をあゆみ日暮れたり 荒井千佐代 201209
水暮れて青鷺重く飛び立てり 宇都宮敦子 201209
ブロンズの青鷺息をしてゐたり 中田禎子 201210
青鷺の塒はいづこ風荒し 新堀満寿美 末黒野 201211
棹となり青鷺渡る伊良湖かな 大橋淳一 雨月 201301
青鷺の黙考の末うごき出す 齋藤厚子 201301
青鷺の頭うづむる雪催 田中清秀 かさね 201302
青鷺の嘴が貫く初御空 矢野百合子 201304
青鷺の抜き足に時うつろひぬ 鷹崎由未子 春燈 201307
青鷺の動かぬままにサッパ舟 須賀敏子 あを 201308
青鷺の静かに舞ひて暮れゆけり 八幡操 ぐろっけ 201310
青鷺のさみしき背に声掛くる 内海保子 万象 201310
青鷺の枝を銜へて飛び立ちぬ 廣畑育子 六花 201310
青鷺の浅瀬離れず夕日影 渡辺絹代 末黒野 201311
餌漁る範囲青鷺首伸びて 山下美典 ホトトギス 201311
青鷺の踏み潰したり蕗ばんば 原田しずえ 万象 201406
青鷺の羽ばたく行方たどりけり 筒井八重子 六花 201408
青鷺の置き物めくや渚道 安斎久英 末黒野 201409
青鷺の大滑空の棚田かな 北村淳子 ろんど 201409
雛に餌をはこぶ青鷺松の末 山崎稔子 末黒野 201409
時間差で立つ青鷺の大つがひ 川村文英 ろんど 201409
青鷺を霧吹き過ぐる夕河原 水原春郎 馬醉木 201410
青鷺のおほどかにとぶ吉備路かな 笹村政子 六花 201410
ついと首伸ぶる青鷺木を離る 加藤静江 末黒野 201410
釣人の前青鷺の漁れる 堀田恵美子 雨月 201410
青鷺の潮引き移る魚溜り 河野美奇 ホトトギス 201412
身じろがぬ青鷺川に秋を呼ぶ 杉本薬王子 風土 201412
青鷺のソクラテス君杭の秋 すずき巴里 ろんど 201501
名園の青鷺主の顔をして 稲畑廣太郎 ホトトギス 201506
青鷺の凝り解く一瞬漁れり 布川直幸 201507
青鷺の凛と立ちたる静寂かな 片岡さか江 末黒野 201510
青鷺の脚上がるより暮れゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201606
青鷺の水面うかがふ首の丈 高橋道子 201608
青鷺の投網打つごと降り立ちぬ 相良牧人 201609
残照や青鷺水に立ちつくす 鶴岡紀代 春燈 201609
青鷺の卵は青し神の島 服部早苗 201609
青鷺の厨子のごとくに羽ひろぐ 笹村政子 六花 201609
青鷺の骨軋ませて風を漕ぐ 森屋慶基 風土 201610
青鷺が足を漬けたる春の川 杉本薬王子 風土 201611
残照の水門青鷺の待ちぼうけ 赤松鈴江 京鹿子 201611
夕星や杜へ鴉と青鷺と 亀田やす子 万象 201611
青鷺の一と声天を貫けり 坂田静枝 万象 201612
青鷺の眼光といふ殺気かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
青鷺の水面を睨む孤高の目 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
葉流さんが行く青鷺を従へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
春月や青鷺すこし向きを替ふ 増田幸子 万象 201707
青鷺のやうやく一歩踏み出せり 三上程子 春燈 201708
青鷺の水かげろふの上に佇つ 竹生田勝次 風土 201709
彫像めく青鷺の首細すぎる 木戸渥子 京鹿子 201712
比叡颪青鷺凍る鴨河原 竹村淳 201805
比叡颪青鷺凍る鴨河原 竹村淳 201805
青鷺の孤高に鯉の従ひぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
鷺 →2      

 

2022年5月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。