青 葦     61句

青蘆  青葦  青芦

作品
作者
掲載誌
掲載年月
伝導者は神か青葦伏しなびく 西川織子 馬醉木 200008
青葦に突ツこんでおく舳かな 野平和風 200008
青葦やさやさや僧を通したり 佐藤よしい 風土 200107
青葦の風に聞きたし鯉のこゑ 加藤みき 200108
ときにこの青葦原の中ごぼごぼ 岡井省二 200109
青葦や音なく上げて朝の潮 押切安代 200109
青葦のつぶやきを聴く月夜葦 根岸善雄 馬醉木 200110
川埋むる青葦の野性と歩む 金子兜太 海程 200111
青葦のぎしぎしと夜も晴れつづく 岡本眸 200111
子どもの泣声親の泣声青葦原 金子兜太 海程 200112
青葦へ笑ひのこして女消ゆ 小澤克己 遠嶺 200208
帽ひとつ青葦原に沈みゆく 岡本まち子 馬醉木 200208
青葦や兄弟にある剛と柔 関薫子 百鳥 200208
青葦の水路狭きをさつぱ舟 水原春郎 馬醉木 200208
ジョギングへ青葦の風吹きにけり 鈴木良戈 200209
青葦の夕べに乗りて来たる風 黒田咲子 200209
真昼間の風を従へ青葦原 水野あき子 遠嶺 200209
声のして青葦原に迷ひこむ 直江裕子 京鹿子 200309
揺れてをり青葦原のひとところ 木下野生 200309
青葦原どこまで歩けば許される 直江裕子 京鹿子 200309
青葦の中ゆつくりと流れゐし 今瀬剛一 対岸 200310
青葦の彼方夕焼と帰燕群 田中芳夫 200310
青葦の葉擦れの橋を渡りけり 青山丈 200311
青葦の青立ち騒ぐ抱卵期 大野里詩 帆船 200407
青葦のぎつしりと夜も晴れつづく 岡本眸 200408
川風や青葦の鬱寄せて来る 藤井智恵子 百鳥 200409
青葦を分けきて身丈ちぢみけり 山元志津香 八千草 200501
青葦や湖はさざ波ひもすがら 磯田富久子 200510
青葦の戦ぐかぎりを鳴く雪加 根岸善雄 馬醉木 200608
青葦に小鳥次々吸ひ込まる 小林正史 200609
さざなみのまだまだ入る青葦原 百瀬七生子 海光 200705
身の丈となる青葦を抜けにけり 青山丈 200706
見はるかす青葦原に心透く 佐藤恭子 遠嶺 200709
静かすぎる青葦のなか何かゐる 小山徳夫 遠嶺 200709
青葦といふもしろがね光りかな 小島みつ代 200710
青葦の叢より鳥の弾け飛び 小澤克己 遠嶺 200810
沼もはや見えず青葦楯となり 藤井みち子 200907
青葦の濠のさざ波没日果つ 野田しげこ 200911
江戸川縁青葦風にさやぎけり 網野茂子 酸漿 200912
青葦や塔の風鐸鳴り続く 江見悦子 万象 201004
青葦の高さにありぬ風の道 矢野百合子 201009
古き葦まで青葦の丈半ば 根橋宏次 やぶれ傘 201109
青葦のきつ先あはき薄暑かな 山尾玉藻 火星 201207
水乾く音か青葦擦れ合ふは 甲州千草 201209
青葦や士台まだある祖母の家 伊藤希眸 京鹿子 201210
青葦の半身の浸るしだらでん 村高卯 201210
青葦の波となりゆく富士に佇つ 布施まさ子 風土 201210
青葦の高きに風の吹きにけり 田代貞枝 201310
青葦の風の濾しゆく沼の紺 石川寿夫 ろんど 201409
風.のなきふところゆらぐ青葦原 荒木甫 201509
青葦の鬩ぎの丈や湖猛る 松本鷹根 京鹿子 201607
青葦原おぼれぬやうに分けゆけり 山崎靖子 201608
照らしつつ青葦に伸ぶ日の光 都留百太郎 末黒野 201609
青葦の鋭き涼の沼覆ふ 山荘慶子 あを 201609
舳振り青葦の湖反転す 服部早苗 201611
青葦や暮れ始めたる甲斐の山 江見悦子 万象 201709
青葦の刈られ川面の光りけり 外山生子 末黒野 201804
青葦や葉擦れの音の渦を巻く 出牛進 201908
戻りきて青葦原のざわめけり 岡田史女 末黒野 202011
青葦へ夕陽の迫ころほひに 安藤久美子 やぶれ傘 202208
湧水に青葦原のざはめけり 岡田史女 末黒野 202209

 

2023年6月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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