秋澄む 4      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋気澄む齢かさねて分ること 中村房子 馬醉木 201701
秋澄むや石切りの音こだまして 清水美恵 馬醉木 201701
昼暗き渓や秋澄む水のこゑ 森藤千鶴 馬醉木 201701
秋澄むや葡萄古木の床柱 成田美代 201701
秋澄むや砥石買ひたる合羽橋 箕輪カオル 201701
秋澄むや双手を天へ女神像 増田幸子 万象 201701
秋澄むや昔電話は玄関に 田代貞香 201612
城内の木々に番号秋澄めり 秋千晴 201701
秋澄むや忘るることもまた楽し 苑実耶 201701
秋気澄む山には山の神在し 隅田恵子 雨月 201702
秋気澄む名残のつきぬ人ばかり 北川孝子 京鹿子 201702
秋澄むや真白き画布を海に向け 樋口みのぶ 201702
産土の町の一望秋澄みぬ 木村弓子 末黒野 201702
大寺の秋の澄みたる婚儀かな 尾崎千代一 末黒野 201702
憂きことの多き日々過ぎ秋気澄む 柳田美代子 やぶれ傘 201702
悠悠と鳶舞ふ空や秋気澄む 高橋正江 末黒野 201703
秋澄むや時ゆつくりとローカル線 庵原敏典 末黒野 201704
秋澄むや弥勒菩薩の指細く 高木邦雄 末黒野 201704
澄む秋の五感自づと深まりぬ 落合由季女 雨月 201709
澄む秋へ弾道ミサイル飛ばす国 大畑善昭 201711
川の字の削ぎやうのなし秋澄みて 千田百里 201711
秋気澄み寺領にもらふ伏流水 柴崎英子 201711
鴨川に青空沈め秋澄みぬ 山田天 雨月 201711
二上山の峯双つ添ひ秋気澄む 溝内健乃 雨月 201711
秋澄めり見下す街は玩具箱 木村ふく 馬醉木 201712
秋澄むや硝子の床に地上見て 森なほ子 あを 201711
秋澄みて足場行交ふ影絵かな 赤座典子 あを 201711
秋澄みて五官で聴けりモダンジャズ 七郎衛門吉保 あを 201711
澄む秋の森が入り口レストラン つじあきこ 201712
好きなこと言える友だち秋澄んで つじあきこ 201712
秋澄むや白湯八分目塩少し 辻響子 201712
澄みわたる秋気あまねし梓川 松本三千夫 末黒野 201712
塗り立てのやうな白樺秋気澄む 森清堯 末黒野 201712
秋澄むや政宗公の騎馬の像 堺昌子 末黒野 201712
洞窟の地層の湿り秋気澄む 箕輪カオル 201712
「天上大風」良寛遺墨秋澄めり 豊行青峰 春燈 201712
矢を受くる的の短音秋澄めり 千田百里 201712
秋澄むや問診票のどれも「はい」 林昭太郎 201712
秋澄むや大志を描くための空 石田静 201712
車庫入りの車輌の音や秋の澄み 加藤みき 201712
秋澄めり出土の埴輪みな真顔 三木享 201712
川端に火と水の神秋澄めり 柿沼盟子 風土 201712
秋気澄む斜めに減りし朱墨かな 林いづみ 風土 201712
秋澄むや茶筅師の聞く竹 岡尚の声 風土 201712
秋澄みて遠山はきと姿見す 大橋晄 雨月 201801
仙境の蕉翁の句碑秋澄めり 城戸ひろみ 雨月 201801
秋澄むやたしかに聞こゆ師の一語 間島あきら 風土 201801
秋澄むや快癒の近き目覚めなる 東秋茄子 京鹿子 201801
結願の印押す力秋澄めり 大内和憲 万象 201801
高楼の四方開け放ち秋澄めり 大文字孝一 春燈 201801
秋気澄む水に沁み入る阿弥陀教 神田恵琳 春燈 201801
秋澄むや弦を離るる矢の唸り 石川純子 万象 201802
より添うて千本公孫樹秋澄めり 西岡啓子 春燈 201802
秋澄むや秘仏に結ぶ五色紐 荒井ハルエ 春燈 201803
山彦に異国語混じり秋澄めり 秋千晴 201801
本堂に巨大念珠や秋気澄む 田代貞香 201804
秋澄むや土偶の鼻は針の穴 津田このみ 船団 201806
秋澄めり山河アイヌの名を持ちて 大沢美智子 旬日 201808
秋澄むや久しく聞かぬ労働歌 柴田志津子 201809
温泉煙に桶の響きや秋気澄み 三羽永治 201811
秋澄むや新居の挨拶両隣 荻布貢 201811
秋澄めり水琴窟の音変はり 持田信子 春燈 201811
秋澄めり天変地異の国なれど 須賀敏子 あを 201811
油土塀の艶石に映え秋気澄む 松本三千夫 末黒野 201812
千体の羅漢声挙ぐ秋澄むと 松本三千夫 末黒野 201812
新しき蹲踞の杓秋澄めり 森清堯 末黒野 201812
猫展の百の猫の目秋澄めり 笹村恵美子 201812
秋澄みてなんやかんやで集まって たかはしすなお 201812
秋気澄むぽこぽこ富士の水湧かせ つじあきこ 201812
秋澄んで坊様並ぶべーカリー つじあきこ 201812
秋澄むやぴくんと眠り猫の耳 松井季湖 201812
不忍池に雲ひとはけや秋澄めり 嶋本博司 201812
秋澄むや双峰凛と筑波山 安立公彦 春燈 201812
磐梯山の大きく晴れて秋澄めり 室井津与志 春燈 201812
手水鉢の竜が水吐き秋気澄む 丸尾和子 雨月 201901
秋澄みて太陽系の星に住む 碇天牛 雨月 201901
秋澄めり山河アイヌの名を持ちて 大沢美智子 201901
深呼吸して六根清浄秋澄みぬ 三觜康子 風土 201901
秋澄むやぴくんと眠り猫の耳 松井季湖 201901
秋澄みてシャガール澄めり青と赤 七郎衛門吉保 あを 201901
秋澄める天守の鯱も内濠も 谷村祐治 雨月 201902
秋澄みしアリゾナの青宇宙へと 伊吹之博 京鹿子 201902
秋澄むや富士湧水の溶岩の池 岡野里子 末黒野 201902
秋澄むや森の奥より沢の音 森清信子 末黒野 201902
秋澄むや伊豆は鼻先突き出して 及川照子 末黒野 201902
秋澄みてまなざし深き聖母像 桜井知恵子 雨月 201903
句碑成りて十方の秋澄みにけり 亀井福恵 京鹿子 201903
秋澄むや雲のシーツを取り換へて 松尾龍之介 201904
都庁より三浦半島秋澄める 大霜朔朗 末黒野 201904
秋澄むや多摩の水面の光撥ね 滋野暁 末黒野 201904
蛙にも骨格しかと秋澄めり 都築繁子 201904
菩提寺の瓦普請や秋澄めり 農谷ゆき江 春燈 201911
秋澄めり称名滝の轟々と ふなかわのりひと 201911
秋澄めるなみだは拳もて拭へ 定梶じょう あを 201912
秋澄めり赤城山麓ジオラマに 赤座典子 あを 201912
秋澄むや栗鼠のさ走る山毛欅林 佐川三枝子 201912
筆塚の穂先天指す秋澄めり 池野つむぎ 馬醉木 201912
秋澄むや傾き合へる夫婦楠 田中嘉信 春燈 201912
秋澄むやきちんと三合米を研ぐ 新沢伸夫 201912
秋澄む→ 5      

 

2021年9月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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